side斬騎
「なぁ、マルグリット、ギースはどこだ?」
俺たちの事情(ここ一ヶ月の不幸とか)を説明したり、マルグリットさんたちが
「ギースはこの近くに出たアラガミを狩りに行ってますよ。
多分そろそろ戻って来る頃じゃないかな」
するとドアが一・三・ニのリズムで叩かれた。
「噂をすればって奴か」
「みたいですね」
マルグリットさんは苦笑しながらドアを開けに行った。
『ただいま、マリー。
靴が多いけど客でも来てるのか?』
『おかえり、ギース。
うん、カルメラさんとそのお弟子さんが来てるよ』
『お、カルメラさんが来てんのか!
久しぶりだな』
玄関の方からそんな会話が聞こえてきた。
恐らく今帰って来た方がギースさんだろう。
マルグリットさんは神機を持った紅い髪の少年と共に戻って来た。
「どうも、カルメラさん!
ん?お前は?」
「どうも始めまして。
極東支部所属のゴッドイーター天霊 斬騎です。
極東支部から十二時間飲まず食わずで走り続けて来ました。
はっきり言って死にそうです」
「そ、そうか。
俺はギース。ギース・クリムゾンだ。
よろしくな」
ギースさんは俺に憐憫の視線を向けてきた。
「たかが飯と水抜きつつ半日走っただけで大袈裟だな。
俺ならあのペースを三日は保てるぞ」
「「「それはあんたがおかしいだけです!!」」」
「そうか?」
さらっと人外発言をしてる師匠に総ツッコミが入った。
っと、こんなこと言ってる場合じゃないな。
ここへは修行のために来たはずだ。
「師匠、そろそろ本題に入りましょう。
何故俺をここに連れてきたんですか?」
「スサノオが相手なんだろ?
ならコイツらが一番お前の修行に最適だ。
コイツらは元《アーサソール》ーー接触禁忌種専門の部隊に所属していたんだ。
訳あって今はこうして世間から身を隠して生きてるけどな」
接触禁忌種専門?
何だか物騒な部隊だな。
「特にスサノオに関してならギースに聞けば大体は対策立てられるだろ。
ソイツの神機のベースはスサノオだしな」
そう言ってギースさんの神機を指差す師匠。
ギースさんの神機はどこかスサノオと雰囲気が似ていた。
あれ?この盾は……
「神蝕甲イチキシ?
そう言えばこれ俺の神機にも」
今まで《ガード被ダメージ増加》があったせいで全く使ってこなかったが俺の神機にもスサノオの素材が使われていた。
俺が自分の神機を持ち上げるとギースさんが呟いた。
「お前の神機何か異様に禍々しいな……」
「呪刀のことですか?」
「いや、全体のデザインが……」
ふむ、言われてみればと確かにそうかも。
剣 呪刀(←禍々しい)
銃 機鋼小銃乙参型(←メカメカしい)
盾 神蝕甲イチキシ(←禍々しい)
銃のことは置いといて剣と盾は初見の感想は『禍々しい』に限るだろう。
だって俺も最初見た時、禍々しいって思ったし。
「でも扱いに慣れれば結構強いですよ?」
「
マルグリットさんには呪刀の性能を前もって教えた。
教えたら絶句してた。
「んで、話を戻すがギース、マルグリット、ここ最近こっちにスサノオかボルグは出たか?
ソイツらならバカ弟子の修行に丁度いい相手なんだが」
「俺たちもそのことで話があったんです。
最近ここら一帯に出るアラガミの量が心なしか増えてる気がするんです。
特にボルグ・カムラン神属とスサノオが……」
「そうか。ま、原因はともかくとして修行には丁度いいな。
よし、じゃ早速始めて来いバカ弟子。
ノルマはスサノオ五体とボルグ・カムラン神属各種十体ずつだ」
「怪我人相手に厳しすぎんだろ!」
「安心しろ。
ギースも連れてっていいから」
「え、ちょっとカルメラさん、俺、今帰ってきたばっかりなんですが……!」
「いいからとっとと行ってこい。
ノルマ達成するまで飯は抜きだ」
「「鬼!!」」
俺とギースさんは叫んだが、当然師匠に逆らうことは出来ず修行へと駆り出されたのでした。
ししょーまじちーと。