これからも頑張りますm(_ _)m
side斬騎
翌日の早朝、家を出るといつもと装いの違う師匠がいた。
「おはようございます、珍しいですね。
今日はその格好で行くんですか?」
「ん?あぁ、おはよう。
今日は大量の返り血を浴びることになりそうだからな。
いつものフード付きパーカーはやめだ。
汚したくねーからな」
「だからわざわざそんな格好してきたんですか?
多分その服の方があのパーカーより汚すと勿体ない気が………」
「いいんだよ、どーせこんな服そうそう着ることなんてねーだろーし。
タンスの肥やしになるくらいなら使う方がマシだろ?」
「………まぁ、師匠がそう言うなら別に構いませんけど」
なんか勿体ないなぁ。
だってその服………
「お、早いなおはよう、斬騎。
っと、そっちの女の子は誰だ?」
ギースさんとマルグリットさんが起きてきたようだ。
「俺だよ」
「「は?」」
「フン、失礼な奴らだ。
一瞬で気づけよ。
俺はカルメラ・ゼクシアスだ」
透き通るような白い肌に整った顔立ち。
そして朝の光を浴びて輝く淡い水色の髪。
十人に聞けば十人が美少女と答えるであろうこの少女こそ俺の師匠ーーカルメラ・ゼクシアスの真の姿なのだ。
普段はあのフードを目深に被って顔を隠しているため気づかないが、こうしてフリルのついたドレスを纏った女の子らしい姿を見るとユノさんに比類するレベルの美少女っぷりである。
……まぁ、性格がアレなのでだいぶ残念なことになっているが…………。
「「え、ええええええええええええぇぇぇぇぇぇ!!?」」
あ、ようやくリアクションした。
まぁ、それが普通の反応だろう。
だって普段とのギャップがあり過ぎるし。
ってか二人はこの
「ったくうるせーな。
だから嫌なんだよ、この格好すんの。
皆同じ反応しかしねーし」
師匠は不機嫌そうに言った。
「仕方ないですよ。
初見じゃ誰も師匠だとは気づきませんって」
「むぅ、そんなもんか?」
「はい、そんなもんです」
「そうか……」
師匠は少し寂しそうに笑うと家の中へ戻って行った。
30分後
大鎌みたいな神機を持った師匠が家の中から出てきた。
結局、服はいつものフード付きパーカーに戻っていた。
「よし、行くぞ」
「「勿体ない………」」
「よし、ギース、マルグリットそこで止まってろ。
一発ずつぶん殴る」
「「ごめんなさい、勘弁して!!!」」
「ところで師匠?
今回《破常術》はやっぱり………?」
「使うぞ」
「デスヨネー」
《破常術》。それは師匠の使う体術の事だ。
『常』識を『破』壊する術。
だから《破常術》。
これを使う時は師匠が敵を確実に殺しにかかる時だけだ。
前にも見たが、どれも師匠以外には真似できない技ばかりだった。
かろうじて回避系の技一つをコピー出来たが、それも完璧とはとても言い難い。
「お、あれはボルグの群れか……。
肩慣らしにはちょうど良さそうだな」
師匠は目を細めて向こうの方を見ていた。
俺も釣られてそっちを見るが、何もいる気配はない。
「師匠、全くもって見えないんですが……」
「かなり離れてるっぽいからな」
師匠はあっさりと言うと鎌型神機の能力か何かを発動してその場から気配ごと姿を消した。
慌てて周りを見回すとどこからか師匠の声が聞こえてきた。
『おぉ~、その様子だとホントに見えてねーみてーだな』
「今度は何ですか?」
『ステルスフィールドを俺なりに応用した技術。
《破常術》の《
《
じゃあ見えないはずだ。
《
恐らくゴッドイーターになったことでその技術にも磨きがかかったのだろう。
『じゃ、ちょっくら行ってくるわ。
スサノオ探し、よろ!』
師匠は俺たちにそう言うと未だに俺たちには見えないボルグの群れの方に行ったのだろう(←姿が消えたままなので断言できない)。
「じゃあ俺たちはスサノオ探しを続けましょうか」
ニ十分後
ギシャアアァァァァ!!
「あれ?思ってたより小さい?」
「「いや、でかいから」」
最初に見たスサノオが超巨大だったせいか普通のスサノオが凄く小さく見える。
ギースさんとマルグリットさんのツッコミを流しつつ、俺は呪刀を構えた。
スサノオは大顎のような両手を使って顔をガードしながら、こちらに走ってきた。
俺は左側面に回り込み、左前足をそのままざっくりと切り込んだ。
ギースさんは反対に右足を、マルグリットさんは後ろまで回り込んで、尻尾の付け根をそれぞれ攻撃する。
両足に深い傷を負ったスサノオは突進してきた勢いを殺しきれないまま大きな岩にぶち当たった。
「一気に決めるぞ!」
ギースさんの掛け声と共にダウンしたスサノオを補食する。
更に手に入れたアラガミバレットを互いに受け渡すことで全員が最大レベルでバースト化した。
全員が新型神機使いだからこそ出来る連携だ。
俺は最大レベルバーストしたことで制御ユニット《ベルセルク》の力を最大まで引き出した。
《B近接攻撃力大幅↑》
呪刀のオーバーキル気味の切れ味がこれにより倍増する。
スサノオはダウンから復帰し、怒りの雄叫びを上げている。
《呪怨の太刀・黒レベルⅢ》発動。
靄が形をとって
二人に見せることにやや抵抗を感じたが、まぁ、今回は仕方ないだろう。
俺はブーツの効果とバースト化の影響で上がった移動速度を利用して一気にスサノオに近づく。
顔へのガードがない今がチャンス!
両手の神機を上昇した攻撃力に任せて切り落とし、
「真・模倣血技・
今なら出来る気がした最強クラスのブラッドアーツを放つ。
銃口から漆黒のエネルギー体を作り出し、それを切り上げ、打ち出す。
防御無視の一撃がスサノオの無防備な顔面を貫き、天へと登った。
《破常術》
師匠の開発した体術。
常人には絶対に真似できない技しかない(例:生身の体一つで光の反射、屈折を操る)。
《破常術》は文字数が多くなるほど威力や効果の高いものが多くなる。
最大は六文字(但し斬騎の知る限りで)。
《真奇楼》
光の屈折を利用して自らの姿を完全に消す技。
隠密系の技の中では割りと使い勝手が良いので師匠はよく使う。
当たり前だが、斬騎には出来ない技である(←生身で光の反射なんか操れるか!)。
真・模倣血技・《
発動に何かしらの厳しい制限がかかっている模倣血技の一つ。
今回はバーストレベル最大かつ、戦闘からニ十分以上の経過が必須条件だったらしい。
模倣なので威力はやや下がるが、その分消費オラクルが本家の半分で済むという低コスト。
勿論、本家と同じく部位防御力無視のダメージを与えることが出来る。