GODEATER2after呪怨の刀使い   作:紅 星鎖

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タイトル通りです。
斬騎君は超巨大スサノオに勝てるのか!?


四十三話 リベンジ

 

side斬騎

 

 

ゴッドイーターになって初めて敗北したあの日。

俺は自分の弱さを知った。

12時間マラソン中、師匠は俺に言った。

 

『その弱さすら糧にして前へ進め』

 

確かに自分の弱さすらも認め、前へ進むことが強さに繋がるのだろう。

恐らく、師匠もそうやって自分の無力さを噛み締めて前へ進んだからこそ今の強さが身に付いたのだと思う。

だから敗北を恐れることはない。

むしろ敗北から何を掴むのかが重要なのだ。

俺があの敗北から掴んだもの、すなわち、

 

「戦略的てったぁーーーい!!」

 

やっっべええぇぇぇ!!

やっぱあれには勝てる気が微塵もしねぇぇぇ!!

化物だろ!?でかすぎんだよ!!

 

「ヤバイヤバイヤバイヤバイ!!

逃げろおぉぉぉ!」

 

はい、と言うわけで現在絶賛撤退中です。

師匠は結局あの後、道案内だけして大物はお前らに譲ってやる、と言って帰った。

自由すぎんだろ。

超巨大スサノオは大きさの割りに機敏な動きで俺たちを追ってくる。

 

「ギースさん、マルグリットさん、あれ倒せますかね?」

 

「「無理無理無理無理!!」」

 

だよなぁ。

そもそもアレ三人程度でどうにかなるレベルじゃないぞ。

超巨大スサノオは急にぴたりと止まると、両手を天に向けた。

不味い!あれは!

 

「盾を展開してください!

光弾の雨が来ます!」

 

俺はギースさんとマルグリットさんに警告すると超巨大スサノオに向かって走り出した。

本体を叩けば攻撃を中止するかもしれないからだ。

 

「うおおおぉぉぉ!!」

 

俺は足元まで着くと同時に大木のような足に呪刀による斬撃を浴びせる。

だが、

 

ギシャアアアァァァァ!!

 

「嘘だろ、全く効いてない!?」

 

スサノオはうっとおしそうに足をずらすと天に掲げていた右手をこちらに降り下ろしてきた。

 

ズドォン!

 

凄まじい衝撃と共に降り下ろされた右手の周辺にクレーターが発生した。

俺はブーツを出して一瞬だけ加速して回避した。

まともに食らっていたらミンチ確定だからな。

スサノオは今の一撃を繰り出したことで光弾雨の発動を止めたらしく、俺に向かって連続で攻撃を繰り返す。

回避に専念しつつ、俺はあることを考えていた。

ギースさんの言っていた神蝕甲イチキシの不可視の防御壁。

師匠の使っていた技術と神機の複合技。

これらを組み合わせたら何か突破口が開けるのではないだろうか?

この超巨大スサノオの攻撃から身を守れるだけの力が………!

そこで俺は綾佳さんのブラッドアーツ《バリアスライド》を思い出した。

敵の飛び道具を打ち消すことが出来るあの技。

俺の模倣血技・《黒防一閃(バリアスライド)》ではあの光弾雨を一発たりとも防げない。

だが、イチキシのスキルを使えば?

不可視の防御壁を展開しつつ、突進して呪刀での連続攻撃を当てられれば?

勝機はまだあるかもしれない。

黒い靄が刀身から溢れ出している。

スサノオは回避を続ける俺に対して苛立ったのか再び光弾の雨を降らせるために両手を天に掲げた。

今度は途中で妨害されないように素早く光弾を二つ、天へ放つ。

また、悪夢が蘇ってしまう。

エイジスを壊滅状態に変えた破壊の雨が俺たちに牙を剥く。

俺をサポートしていたギースさんとマルグリットさんは咄嗟に盾を展開し、防御力皆無の俺の前に出た。

しかしそれでは駄目だ。

あの神速ハンニバルの二の舞になってしまう。

俺は一か八か神蝕甲イチキシを展開し、更に現れた不可視の防御壁に刀身の黒い靄をありったけ纏わせた。

黒い靄に込めたイメージは触れた光弾を全て消し去る堅牢な盾。

もう、その攻撃で誰一人傷つけさせはしないという強い意思と祈り。

ギースさんとマルグリットさんを守るように黒い防壁が傘のように展開された。

俺は導かれるようにその技の名前を紡いだ。

 

「特異血技・《守護黒天壁(イージス)》!!」

 

黒い防御壁に光弾が着弾する。

だが、その全てを片っ端から消し去って行く。

黒い防御壁に触れた光弾は空気に溶けるように消えてなくなった。

絶対的な防御力だ。

だが、代償はやはりあった。

光弾を一つ消し去るたびに体からオラクルが大量に抜けていく。

必死で意識を保ってはいるが、気を抜いたら一瞬で気絶する。

永遠に続くかのような光弾の雨が徐々にその勢いをなくしていく。

そして、

 

「止んだ……のか?」

 

ぴたりと光弾が止んだ。

超巨大スサノオは直接黒い防御壁を破壊するべく、突進してくる。

迎撃しなくては。

俺は震える手で呪刀を握ると、どうにか構えた。

 

「待て、斬騎。

こっから先は俺たちに任せろ」

 

ギースさんは戦闘を続けようとする俺を片手で制すると、突進してくるスサノオの前に立ちはだかる。

 

「ギース、斬騎がここまで頑張ってくれたんだしここで決めよう!」

 

「あぁ、そうだなマリー。

斬騎の頑張りを無駄にはしねぇ!

来いよデカブツ!

お前を喰ってやる!!」

 

ギースさんの神蝕剣タキリが金色に輝き始める。

何故だかそれはとても自然な……まるで神蝕剣タキリの本当の姿であるように思えた。

 




特異血技

ランク的には模倣<真・模倣<特異。
神機もともとのスキル+ブラッドアーツ+強固な意志が必要になる。
効果も大きいが発動の代償も大きい。

特異血技・《守護黒天壁(イージス)

イチキシの防御壁+模倣血技・《黒防一閃(バリアスライド)》で発生した特異血技。
飛び道具系のダメージを完全に無効化し、味方に及ぶダメージも無効化する。
しかし、激しいオラクルの消費と発動後、ブラッドアーツが著しく弱体化する代償がある。
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