GODEATER2after呪怨の刀使い   作:紅 星鎖

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ガンガン行こうぜ!
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七話 《呪怨》VS「灼熱の餓狼」

 

 

side斬騎

 

 

そして今に至る。

やっべぇ、なんもこの状況を打破する解決策が浮かんでこない。

妹の忠告が冗談にならないくらい当たった結果になっている。

…………よし。

戦おう。

かなり無謀だが、時間くらいは稼げるはずだ。

そして異変に気付いた《ブラッド》の人が助けにくる…………はず!!

俺の日頃の運と、極東支部の濃いメンバーを考えると、俺の存在が忘れられている可能性がなきにしもあらずなところが少し、いや、かなり不安だったが、俺は仲間を信じることにした。

俺はガルムに向き直ると、全力で斬りかかった。

 

ウオォン!?

 

不意を突いた攻撃だったが、素早く反応したガルムのガントレットに阻まれて狙っていた顔から斬撃を逸らされた。

しかしそれでも、呪刀による斬撃が当たったガントレットには浅くない傷がついた。

俺はそのままの勢いでガルムの側面に回り、今度は後ろ足を切りつけようとステップで距離を詰め、そこで重大な見落としに気付いた。

 

あ、スタミナってあとどれくらい残ってたっけ。

 

ガクンッ!という力が抜ける感覚と共に呼吸が一気に乱れた。

ガルムはそのスキに俺から距離をとった。

そして、

 

「…お…い、マジ……かよ……」

 

ガルムのガントレットが踏みつけている辺りの地面が高熱で溶解して、溶岩だまりが形成されていた。

そこから、《息切れ》のせいで未だに動けずにいる俺に向かって溶岩の塊を投げつけて来た。

 

動け、動け、動け、動け!!

 

俺の焦りも虚しく溶岩の塊は俺を直撃し、大きく吹き飛ばす。

火傷と落下の痛みで悶える俺にガルムはトドメを刺すべく走り寄って来た。

痛みをこらえて立ち上がり、ガルムの突進を紙一重で躱すと同時に、今度こそ後ろ足を深く切りつけることに成功する。

ガルムは体勢を崩し、転倒している。

今だ…!

俺は神機を捕食形態に変化させると、スキだらけのガルムの腹部を捕食し、バースト化する。

そして、結合崩壊を起こした後ろ足ーー俊足に集中して斬撃を入れまくる!

速く、もっと速く!

呪刀が一度振るわれる度、ガルムの俊足から夥しい量の血液が噴水の様に飛び出す。

そして、

 

「終わりだああぁぁぁ!!」

 

残った力全てをかき集めたフルスイングでガルムの首を跳ねた。

 

 

 

やっ……た!!

何とか倒せた、倒せてしまった。

当初の予定とは異なるが、これはこれでよい結果だ!

あ、そういえば倒したアラガミのコアを捕食するまでが仕事だっけ。

さっきの小型アラガミは綾佳さんたちに任せて、捕食はしなかったし記念すべき初、捕食だ。

俺は倒れ伏すガルムからコアを取り出すべく、もう一度神機を捕食形態に変化させた。

そして……………………

 

 

ドンッ!

 

 

え?

 

俺は自分でも気づかない内に宙を舞っていた。

地面に叩きつけられるまでに見えた最期の光景はこちらに灼熱を纏った鋭い爪を振り抜いた格好の白い狼のアラガミーー熱波の統率者、マルドゥークが紅い柱を発生させながら天に向かって咆哮を上げる姿だった。

意識が消える間際、俺が思ったのは初捕食を逃した悔しさでも、俺を攻撃したマルドゥークに対する怒りでもなく、

 

 

あぁ、ごめん妹よ

俺は死んで…………。

 

 

両親が死んだときのあの酷く寂しげな表情をまた妹にさせてしまう申し訳なさだった。

 

瞼が重くなり、全身から力が抜けていく。

 

 

 

 

 

そして、俺の意識は深い闇に閉ざされた。

 




斬騎君、死す?!
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