女傭兵のヒーローアカデミア!!   作:ボルボロックス

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よっしゃ!投稿だぜ!


スッゴいごちゃついてます!


第九話 “ゼロ”ではなかった。

 A組担任の相澤 消太から言い渡された、あまりに理不尽に言い渡された除籍処分宣告……。その一言に、A組のみならずB組の面々までもが戦々恐々としていた。

 

 

「ちょ、ちょっと待ってくれよ!!最下位除籍!?んなのいくらなんでも理不尽だぜ!!?」

 

 

「何言ってるんだ?自然災害や大事故、さらに理不尽に現れて暴れる敵達。そういったいつどこで来るか分からない厄災……。今日本、いや、世の中は理不尽にまみれている。だが、そういう理不尽を覆すのが……“ヒーロー”だ。」

 

 

 相澤 消太の言葉に息を飲み、生徒達は静かに聞き入っている。

 

 

 そんな彼らに彼は続ける。

 

 

「放課後マックで談笑したかったのなら、お生憎様。ここから3年間、雄英は全力で君たちに理不尽な苦難を与え続ける。……plus ultra。全力で乗り越えて来い。」

 

 

 そして、個性把握のテストが始まった。

 

 

 他の面々が様々な個性を使って成績を出していく中、舞夏は自分の出せる最大限を出していた。

 

 

 舞夏の成績としては……。

 

 

 50メートル走:4秒26。

 

 

 握力:82Kg。

 

 

 立ち幅跳び:4M42。

 

 

 反復横跳び:220回。

 

 

 そして、ボール投げ……。

 

 

「ふんっ!!」どひゅううぅぅぅっ!!

 

 

「156メートル。」

 

 

「うおおおおっ!!スゲェぜ緑谷!!」

 

 

「やるじゃん舞夏ってば♪」

 

 

「確かに。“無個性”なのにどれも高い記録だね。世が世ならオリンピックに出れたろうに。」

 

 

「「「「“無個性”!!!?」」」」

 

 

 物間の言った無個性という言葉にA組の出久を除く生徒達は驚いていた。まさか無個性の生徒が好成績を出しているとは思わず、大半の生徒が驚くのであった。

 

 

「あれで無個性って、どんだけヤバいんだよ。」

 

 

「というか、緑谷!?あれお前の姉貴!?あんな美人で凄いのが姉貴かよ!?」

 

 

「う、うん!!」

 

 

「発育の暴力……。」

 

 

「「確かに……。」」

 

 

 尖った赤毛の男子、金髪に黒いラインのある男子、耳がジャックのようになっている女子……他の生徒達も驚く中、遠目にそれを見ていた人物……オールマイトは愕然としていた……。

 

 

◆◆◆

 

 

オールマイトSide

 

 

「(マジか……!マジか!マジか!マジか!マジか!!?緑谷少女、ブッ飛びすぎ!!?)」

 

 

 こっそりとテストをしている生徒達および緑谷姉弟を見に来た私だが……。

 

 

 緑谷少女、キミ……ブッ飛びすぎ!!?どんだけなの!?

 

 

 無個性の成績としては高いくらいで、特に秀でた部分が無さそうに見えるが、彼女はこの中では先程の狂歌少年に次ぐ実力だというのが分かる。 

 

 

 いやしかし、まさかこれ程とは……。

 

 

 そんな事を考えていると、最後は緑谷少年の番となりワン・フォー・オールを使おうとしたが、それは相澤くんの“個性”によって消されてしまい、その個性を使おうとした緑谷少年は驚くしか出来なかった。

 

 

「(緑谷少年、相澤くんは私と……ウマが合わないぞ!!!がんばれ!!)」

 

 

◆◆◆

 

 

「緑谷弟、お前。個性を制御しきれてないだろ。また行動不動になって、誰かに助けたもらうつもりだったか?」

 

 

「っ!!ぼ、僕はそんなつもりじゃ「お前がそんなつもりじゃなくても、周りは助けざるをえなくなる。そういう話だ。」っ!!」

 

 

 相澤 消太(ヒーロー名、イレイザーヘッド)の言葉に出久は黙ってしまう。

 

 

 しかし、彼は言葉を続ける。

 

 

「昔、ある暑苦しいヒーローが突如起きた大災害から1人で何千人もの人を救い出すという伝説を作った。ある意味の蛮勇だが……お前のは1人助けてそこまで、ただの木偶の坊になるだけ。さらに言えばお前の“力”じゃヒーローにはなれないよ。何でお前に“個性”が目覚めて、姉の方に目覚めなかったのか不思議に思う。」

 

 

「っ!!?」

 

 

 イレイザーヘッドの言葉に俯いてしまう出久。

 

 

「“個性”は戻した。ボール投げはあと2回だ……とっとと済ませろ。」

 

 

「……。」

 

 

 俯きぶつぶつと呟く出久。そんな弟を舞夏は静かに見ていると、物間が冷たく言い放つ。

 

 

「彼、ここで終わったね。いくら“個性”を持っていても、あれじゃなにも出来ないね。」

 

 

「……良いの?舞夏。弟くんの事。このままだと不味いんじゃ。」

 

 

 拳藤が舞夏に尋ねると、舞夏は出久に近付いていく。

 

 

「緑谷?どうした?」

 

 

「ブラド先生、イレイザーヘッド先生、少しだけ時間ください。すぐ済みます。……出久。」

 

 

「っ!!?ね、姉さん……。ご、ごめん。すぐに「あんたさ、そんな簡単に諦める程度の思いなの?」え……?」

 

 

「あんた、何のために頑張ってきたわけ?あんたの好きなヒーロー(オールマイト)なら、こんな時どうする?俯いて諦める?」

 

 

「え……?」

 

 

「……しっかりやんな。」

 

 

 舞夏はそれだけ言うとクラスメート達の下へと戻った……。

 

 

◆◆◆

 

 

出久Side

 

 

「(僕の好きなヒーロー……オールマイトならどうするか……。)」

 

 

 オールマイトならどうするか……?

 

 

 突然そんなこと言われても僕には分からなかった。けど、姉さんは静かに僕の方を見ていた。その目には諦めろとかではなく、何かを伝えようとしているように思えた。

 

 

「(オールマイトなら……。そんなの決まってる……!!諦めないし、立ち向かっていくに決まってる!!!)すぅ……はぁ……!」

 

 

 確かに、相澤先生の言う通り。僕はみんなや姉さんよりも……何倍も努力しなきゃ駄目なんだ!!!!

 

 

「(“最大限”を……“最小限”に……!!全ての個性の力(ワン・フォー・オール)指先(・・)に!!!そして、僕に今、出来ることを!!!)SMASH!!!!」

 

 

「「「「!!!!?」」」」

 

 

「…………っ!!?」

 

 

「試験の、腕を壊した時の……!あの痛み……程じゃない!!先生……!まだ、動けます!!!」

 

 

「こいつ……!」

 

 

 僕は指に走る痛みに耐えながら、僕は相澤先生にそう言った……。

 

 

◆◆◆

 

 

 緑谷 出久は本来なら腕が壊れるほどの力である“ワン・フォー・オール”を、指先に収めて、腕ではなく指を犠牲にすることでボールを吹き飛ばした。

 

 

 それは見た他の生徒達は意味を理解できない者達がいたが、それを遠くで見ていた少年……狂歌 烈は静かに見据えていた。

 

 

「(あいつ、とんだ無茶苦茶をしやがる。普通なら指だけじゃなくて、右手のひら全部壊れてるぞ。)」

 

 

 烈から見てもあまりにも無謀な行動であるが、それでも笑みを浮かべている出久に烈はため息を吐く。

 

 

「(初めは“有象無象”かと思ったが……。意外な奴がいるもんだ。)先生。」

 

 

「狂歌か。テスト、やるか?」

 

 

「えぇ。さくっと終わらせます……。」

 

 

 その後、烈はテストで衝撃の成績を叩き出していった。

 

 

 50メートル走:1秒02。

 

 

 握力:420Kg。

 

 

 立ち幅跳び:12M52。

 

 

 反復横跳び:520回。

 

 

 ボール投げ:1247メートル。

 

 

 そのあまりに異常すぎる成績にA、Bの生徒達は驚くしかなかった。

 

 

 そして、個性把握テストは爆豪を除いて全員が終わった。

 

 

「んじゃ、ぱぱっと結果発表いくぞ。トータルの結果は各種目の評点を合計した数だ。口頭での説明は時間無駄なので一括開示するが、その前に伝えておく。……除籍は“ウソ”な。」

 

 

「「「「は!?」」」」

 

 

「君たちの最大限を引き出すための、合理的虚偽(・・・・・)。」

 

 

「「「「はーーーーーーーーーーーーー!!!?」」」」

 

飯田、麗日、出久、徹鐵。

 

 

「あんなのウソに決まってるじゃない……。少し考えれば分かりますわ。」

 

 

「イレイザー、流石にそれは酷いぞ。」

 

 

「……これにてテストは終わりだ。教室に書類があるから各自目を通しておけ。あと緑谷 出久。リカバリーガールの所で治してもらえ。明日からもっと過酷な試練の目白押しだ。」

 

 

 出久は相澤から保健室利用書を貰ったが、呆然としたままであったが、こうして1のA、Bの個性把握テストは終わったのであった……。

 

 

◆◆◆

 

 

 そして、体育館裏。

 

 

「イレイザー、あれはどういうつもりだ?」

 

 

「どういうつもり、とは?」

 

 

「あの“嘘”についてだ!もしあれで全員が除籍になったらどうするつもりだ!!」

 

 

「……。」

 

 

 ブラドキングが相澤に詰め寄るも、相澤本人は目を伏せたまま何も言わなかった。その時だった。ブラドキングと相澤の前に、スーツを着たオールマイトが現れる

 

 

「相澤くんのウソつき!!!」

 

 

「お、オールマイト!」

 

 

「オールマイトさん、見てたんですね?暇なんですか?」

 

 

「いやいや、合理的虚偽って!!エイプリルフールならすでに終わってるぜ。大体キミは去年の1年生全員、1クラス全員を除籍処分にしている(・・・・・・・・・)!」

 

 

 そう、この相澤という教師は去年に入学した1年生全員を除籍にしているのだ。しかし、相澤はその罰を静かに受け入れた。

 

 

「“見込み無し”と判断したら迷いなく切り捨てる、そんな男が前言撤回するなんてっ!!それってさ……。」

 

 

「勘違いしないでください。“ゼロ”ではなかった……それだけです。それに、見込みがなければいつでも切り捨てます。半端に夢を追わせる事ほど残酷なものはない。」

 

 

 相澤はそれだけ言うと去っていった。

 

 

「相変わらず、ですね。」

 

 

「そうだね……。(キミなりの優しさってわけかい。相澤くん。)」

 

 

◆◆◆

 

 

 その後、カリキュラムを終えた生徒達は下校時刻となりそれぞれが家に帰る事となった。出久はリカバリーガールの治癒の個性によって回復したものの、どっと疲れたのか死んだような目になっていた。

 

 

 ちなみに爆豪は狂歌に軽くあしらわれ、一撃で伸された事を思い出して不貞腐れてイライラしながら先に帰ったらしい。

 

 

「ドッと疲れたぁ……。」

 

 

「大丈夫?」

 

 

「うん、何とか……。あ、姉さん。あの時はありがとう。」

 

 

「あれは出久がやった結果。あたしは単に言っただけ。……まぁでも、頑張ったね。」

 

 

「姉さん……!」

 

 

 そんな時、2人の前に1人の男子生徒が現れた。

 

 

「緑谷さん……!」

 

 

「ん?あれ、心操じゃん!あんたも雄英に?」

 

 

「は、はい。まぁ、普通科ですけど……。」

 

 

「姉さん、知り合い?」

 

 

 出久が尋ねると、舞夏は頷いた。

 

 

「まぁね、前に会った子でね。心操っていうの。心操、この子は弟の出久。」

 

 

「えっと、心操 人使……。普通科の生徒だ。」

 

 

「ぼ、僕は緑谷 出久!よろしくね心操くん!」

 

 

 出久と心操が握手をした時であった。

 

 

「そこの3人!!待ってくれ!!」

 

 

「ん?あれ、飯田くん!」

 

 

 出久達に声をかけてきたのは、飯田こと飯田 天哉であった。

 

 

「うむ!帰ろうとした時に君たちが見えたのでな!それより緑谷くん!指は大丈夫なのかい?」

 

 

「う、うん!リカバリーガールに治してもらったから。」

 

 

「そうか……!そして、緑谷くんのお姉さん!!」

 

 

「ん?なに?」

 

 

「あの時の彼への激励!!素晴らしいものでした!」

 

 

「同年代なんだから敬語辞めない?堅苦しいから。」

 

 

 「性分ですので!」と言う飯田に舞夏は乾いた笑みを浮かべるのであった。

 

 

 すると、さらにそこへ声をかける人物がいた。

 

 

「おーい!!そこの皆さ~ん!駅まで待って~!!」

 

 

「むむっ!キミは∞女子!!」

 

 

「「「(∞女子?)」」」

 

 

「麗日 お茶子です!!えっと……飯田くんと、緑谷 出久くん!それに緑谷くんのお姉さんと……?」

 

 

「心操 人使だ。普通科の生徒。」

 

 

「そうなんだ!!よろしくね!」

 

 

「ふふっ。面白いね2人とも、そうだ!どうせならみんな出久と友達になってくんない?」

 

 

「え!!?ね、ねね、姉さん!!?」

 

 

 まさかの舞夏の言葉に戸惑う出久。その申し出に飯田と麗日、そして心操は何処か照れた様子であった。

 

 

「願ってもない!!よろしく頼む!!2人とも!」

 

 

「うん!よろしくね!」

 

 

「まぁ、俺でよかったら……。」

 

 

 その言葉に出久と舞夏は笑みを浮かべて帰るのであった……。




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