トーナメントが動き、新たな組み合わせが決まると、ヒーロー達も生徒達もその組み合わせにざわつく。
プロヒーロー達は当然、有名どころである轟と狂歌を見ていたが、その中には舞夏や出久を見ている者達もおり、誰がどんな活躍をするのか。
ヒーロー達は準々決勝の試合を手に汗握って見ていた。
『さぁさぁ!盛り上がってきたぜ準々決勝、第1試合!マジで無個性なのか気になる戦闘センスの持ち主!!ヒーロー科!!緑谷 舞夏!!!』
「やれるだけやりますか。」
『
「……。」
『多分この体育祭で最も荒れそうな試合!!結果がどうなるかはリスナー達の目で確かめてくれぇぇ!!!んじゃあ早速行くぜぇぇ!!レディィィィィィィィィイ!!!START!!!』
「「「「「「「「わあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」」」」
プレゼントマイクの開始の合図と共に、完成が湧く中、舞夏と狂歌は互いに見合いながら警戒している。
その中で先に動いたのは、舞夏だった。
「はぁ!!」
舞夏の拳が狂歌に迫るが、狂歌はその拳を容易く躱す。すると、すぐに舞夏は追撃の膝蹴りを見舞うが、その膝蹴りも狂歌は防いで間合いを取る。
「……あぶねぇな。足癖悪いな。」
「防いどいてよく言うよ。あんた、あたしの動きほとんど見えてるでしょ。どういうつもり?」
「いや、無個性でどんだけ強いか試したんだが……予想以上に強くて驚いてる。これなら“
「あ?それ……!?」
舞夏が尋ねようとした時、狂歌はすでに個性を使用しており、舞夏の背後から彼女を蹴り飛ばそうとしたが、舞夏は直感でそれを避けた。
「何だあれ!?見えなかったぞ!?」
「狂歌ちゃんの個性かしら?」
「狂歌くんの個性……ブースト系の個性なのか?だとしたらあれだけの速度にブースト出来るのは納得だけど、姉さんの背後にどうやって回ったんだ?!」
「どんな強個性だよ……!?」
A組観覧席がざわつく中、隣のB組の観覧席でもざわついていた。
「あの野郎!今緑谷の頭狙わなかったか!?」
「速すぎますぞ!?どんな速さなのですか!?」
「彼の個性……隣でA組が騒いでるけど、多分ブーストの中でもシンプルかつ強力な物、“強化”だね。」
「物間、何でそう思うの?」
「なんとなく勘だけどね。緑谷さんがギリギリ見切れる動きに抑えてる感じで、何となく分かったくらいかな。」
「強化……シンプルかつ強力だね。」
1年A組、狂歌 烈
個性:強化
身体能力・思考能力の強化、他人や物に個性を使うことは出来ない。
本人の意志でON/OFFの切り替えが可能で強化の比率は本人の能力に比例する。
個性を使えば本人の能力と合わさって恐ろしい力を発揮するが、その反面個性で無理やり強化しているため長時間の使用・過度な乱用は使用者の脳や体に深刻なダメージを与える。
強化する機能を限定することで個性の出力を調整可能。その場合は負担が軽減される。
安全性を鑑みた場合の最大出力での持続時間は10分、肉体や脳のダメージを度外視すれば更に使用可能
シンプル故に最強だぞ!
「強化……俺の個性は単純なブーストだが、やり様によってはエンデヴァーや親父すらぶちのめせる。」
「大した自信だね?んで、その強化の個性を死ぬ気で鍛えたってこと?」
「個性だけじゃない!俺は誰にも色眼鏡で見られないように鍛えたんだ!!!」
高速で動きながら舞夏を撹乱するように攻めていく狂歌。その動きはフィールドから出ずに、獲物である舞夏を中心に動いていた。
しかも舞夏が動けば即座に対応出来るように、間合いを考えながらである。
「狂歌の奴、やばすぎだろ!?緑谷の姉ちゃん潰す気か!?」
「如何にセンスが有っても緑谷の姉ではキツイだろうな。」
「上鳴くん……障子くん……。」
「馬鹿にすんじゃねぇぇぇぇぇ!!!」
A組からの言葉を怒声で遮ったのは、B組の鉄哲であった。
「緑谷はスゲェ奴なんだぞ!!あいつがんな簡単に負けるかよ!!」
「け、けど、緑谷の姉ちゃんは」
「あいつは勝つ!!!ウチの仲間ナメんな!!!」
「A組のみんなはマイマイを“無個性”っていう視点で見てんだろうけど、あの子は強いよ。本気ならなんだって倒せる。……結果決めるのは終わってからでも遅くないよ。」
鉄哲の大声と死煙の言葉にA組の面々は黙り、結末を見守るのであった。
「どうした?さっきから動かないままじゃないか。手詰まりか?それとも降参か?」
「別にどうかってわけじゃないんだが……何より、そんな“辛そうに闘ってる”奴の顔、視るに耐えない。」
「俺が辛そうだと?ナメてんのか?俺は辛くなんか……」
「辛そうに眉間にしわ寄せてる癖によく言うよ。あんた、顔顰めて眉間にしわ寄せてるのに?大体、あんたの親を見返したいって目的も謎なんだけど?」
「何だと……?」
狂歌は足を止めると、舞夏を睨みつける。
「あんたが何をしたくて雄英高校に来たかは知らないけど、自分の思い通りになんてならない事のほうが多いんだよ。」
「知った口きくんじゃねぇよ……俺だって我慢の限度が有るんだよ。……強化“70%”!!!」
「っ!」
狂歌は自身の個性で出せる最大の強化をすると、舞夏を速度で追い詰めていく。その速度は飯田のエンジンの個性よりも速い。
そんな狂歌に対して舞夏は、深呼吸をすると全身に力を流していく。すると、一瞬だが舞夏の身体が薄く発光した。
「「「「「「「「「「「緑谷ーーーーーーーー!!!!行けーーーーーーー!!!」」」」」」」」」」
「姉さん頑張れーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
B組、そして弟の出久の声援が響いた瞬間、舞夏は狂歌に向かって駆け出して飛び上がると……。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ズダァァァァァァァンッ!!
「がはぁぁぁっ!!!?」
舞夏の放った踵落としが狂歌に吸い込まれるように決まり、フィールドに亀裂が入るほどの威力が狂歌に襲い掛かる。
「が、がはっ……!!」
「……。」
『き、き、決まったぁぁぁぁぁぁぁっ!!!無個性という壁を乗り越えて、個性を打ち負かしたのはヒーロー科B組ィィィィ!!!!緑谷 舞夏ぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!』
「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!」」」」
「緑谷ーーーーーー!お前すげぇよ!!!」
「A組の実力者の1人を倒しちゃうなんて!舞夏凄いよ!!」
「姉さん……凄すぎる……!」
歓声が鳴り響く中、舞夏は空をぼうっと見ている狂歌に近付くと、手を差し伸ばす。
「立てる?」
「負けた……何にも証明出来て無いのに、あっさりと負けて、無様この上ないな……。」
「そうでもないでしょ。あんたは親のことも何も関係無しにやれたし、個人的にはカッコいいと思えたよ。」
「カッコいい、か……はは、そんな風に言われたのは初めてだよ。」
狂歌はそう言うと舞夏の手を取ってゆっくりと立ち上がり、医務室へと向かって歩いていき、舞夏も控え室へと戻っていった……。
◆◆◆
狂歌 烈Side
負けた……ボロ負けした。けれども、嫌な気持ちは一切無い。
あんなさっぱりした奴、初めてだよ……。
「緑谷 舞夏、か……。」
「烈。」
「親父、お袋……。話がある。」
俺は向き合うことにした。親父やお袋と……向き合って話すことにした……。
次回は残りの生徒の試合です。
コメント待ってます。
勝者 緑谷 舞夏
マイアのお相手
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A組男子
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A組女子
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B組男子
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B組女子
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ビッグスリー
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オリキャラ
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ヴィラン連合
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士傑高校