女傭兵のヒーローアカデミア!!   作:ボルボロックス

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跳びます跳びますwww


第三話 ヒーロー。

 舞夏がオールマイトと出会い、さらに直筆のサインまでもらった日の翌日から時間が流れ、中3になった舞夏はある日、担任の教師から呼び出されていた。

 

 

「緑谷、お前だけだぞ?進路希望出してないの。弟の方は既に出してるのに、何で出さないんだ?」

 

 

「あぁ、すみません。あんまり分からなくて。」

 

 

「まぁ、お前は学年でもかなり成績良いし、何よりあの爆豪を抑えての成績だ。どこに行っても恥ずかしくないとは思うんだがなぁ。」

 

 

「あんな個性しか取り柄のない“歩く火薬庫兼サイコパス”と一緒にしないでください。あたしはあたしで考えてますんで。」

 

 

「はは……。て、手厳しいな?まぁ、お前なら本当にどこにでも行ける成績だぞ。あの雄英だって目指せるラインだ。」

 

 

 “雄英”……国立雄英高校。

 

 

 オールマイトをはじめ、数多くの名だたるヒーローたちを輩出するエリート高校であり、プロヒーローになるためのスキルや知識を学び、さらに公の場で“個性”を使える資格を取得するなど、ヒーローとしての素地を形成していく学校である。

 

 

 因みにヒーロー科は全国で随一の人気と入試倍率を誇る。

 

 

「先生。生憎あたしは皆さんが見下してて、世間が嫌いで嫌いで仕方ない無個性ですよ?そんなのにあたしが入れるわけないって。」

 

 

「そ、それは……。」

 

 

 舞夏の皮肉の言葉に数人の教師が気まずい顔をしている。実はこの中学の教師の大半が無個性差別をしていたのを新聞社にすっぽ抜かれて、その教師達は減給されたのだが、舞夏は気にした様子もなく、席を立ち上がる。

 

 

「ま、あたしはあたしで進路決めますよ。失礼します。」

 

 

 そう言うと、職員室を出ていき、舞夏はクラスへと戻ったのであった……。

 

 

◆◆◆

 

 

舞夏Side

 

 

 面談と授業を終えたあたしは出久を迎えに行ったのだが、そこでは出久があまり考えたくないが、幼馴染みであり、“歩く火薬庫兼サイコパス”の爆豪を相手に関節技を極めていた。

 

 

 何でもあの馬鹿が出久にちょっかいを出したらしく、さらに個性と手を出してきた為にこうなっていると、出久クラスメートが教えてくれた。 

 

 

「はぁ……。出久。」

 

 

「!!姉さん!話終わったの?」

 

 

「まぁね?それより、馬鹿相手してないで帰るよ。」

 

 

「うん!ごめん姉さん!……次はないからね?」

 

 

 あたしと出久は一緒に帰った頃、教室ではあの馬鹿が叫んで爆発を起こしていた音が聞こえた。後、ついでに聞くわけないだろうけど、出久の担任にも報告しておいた。

 

 

 それにしても……。

 

 

「(はぁ、疲れた……。ったく、あたしはヒーローになんて興味ないってのに雄英を推すんだからなぁ。そんなに有名人増やしたいのかねぇ。)」

 

 

「あ!姉さん!見てよ!新しいヒーローが戦ってる!!」

 

 

「ん~?本当だね?でっかい体。あれは凄いわww」

 

 

「今年デビューしました。“マウントレディ”と申します。以後お見知りおきを。」

 

 

 新人ヒーローねぇ……。何か最近のヒーローは目立つことばかりであまり考えてないのかね?

 

 

 あんなデカいので考えなしに暴れたら、物壊しまくるだろうに。

 

 

「あ、出久。あたしちょっと買い物行ってくるから。先に帰ってて。」

 

 

「え?何か手伝おうか?」

 

 

「女は女にしか買えないものがあるの。一緒に来る?」

 

 

「え!?わ、わかった!先に帰ってるね!!?」

 

 

 出久は頬を赤くして照れており、あたしはそれを見た後に、近所の下着屋に行って買い物をする。

 

 

 最近、胸や尻が育ったからか、下着を買い替えないといけないことが多くて困るんだよねぇ。でもそれを母さんに相談したら……。

 

 

「舞夏はスタイルんだから色々と気を使った方が良いわよ。基が良いのに勿体ないわ。」

 

 

「(何て言ってたけど、あたしとしては普通で良いんだけどねぇ。胸なんて大きいだけで肩凝るし。男子はガン見するし。)」

 

 

 あたしは最近になって再び大きくなった胸を揉みながら、そんな事を考えつつ下着を選んで会計を通すと、品物を鞄にしまってから家に向かっていたのだけど……その帰り道、何やら人混みが出来ているのが見えた。

 

 

「(何これ、何かあったの?)あの、何かあったんですか?」

 

 

「あぁ、何かドロドロしたヴィランに男の子が捕まったらしくてな?それをヒーローが手を出せずに戸惑ってるんだよ。」

 

 

 ヒーローが手を出せない?どんな奴って……!!?あれ爆豪!!?なんでヴィランに捕まってんの!?

 

 

 それよりも私が信じられなかったのは、ヒーロー達の言った言葉であった。

 

 

 口々に言ってた事は様々なものがあったが、共通していたのは……。

 

 

『自分じゃ何も出来ないから、他人に任せて、彼に耐えてもらおう!!』

 

 

 こんな感じであった……。あたしは一応その全てを録音していたが、これらにはハッキリ言ってガッカリするしかなかった。

 

 

「(これが、ヒーローの現状ってわけ?いくらなんでも無さすぎでしょ……。)」

 

 

 呆れるしかなかった……。こんな、手柄を欲する癖にいざ自分が不利だと、この様なわけ?

 

 

「(こんなのヒーローでもなんでも……。)」

 

 

 その時だった。雑踏から飛び出してきたのは……出久だった。

 

 

「(出久!!?)」

 

 

 あの子、何してんの!?なんであんな……!!?

 

 

 出久はヘドロに捕まった爆豪を助けるために、危険を省みず、案山子になっていたプロよりもヒーローらしく前に出た。その姿にあたしは、あたしには何だか少しだけ格好よく見えた……。 

 

 

「あれ……!?」

 

 

「お、おい!もう1人前に出たぞ!?」

 

 

「お、女の子!?」

 

 

「え!?ね、ねね、姉さん!?」

 

 

 気付いたら前に出ていた。これが無意識ってやつ?

 

 

「姉さん!」

 

 

 あたしと出久はヘドロのヴィランから爆豪を引っ張り出すと、本体を無くしたヘドロはあたし達に襲い掛かってきたが、その瞬間に現れたオールマイトによってヘドロヴィランは呆気なく倒され、御用となった……。

 

 

 なったんだけど……。

 

 

「何を考えてるんだ!?君たちは!?」

 

 

「あんな危ないことをするなんて、どういうつもりだ!?」

 

 

 何か知らないけどあたしらはヒーローに説教をされている。

 

 

 早めに帰ろうとしたのが、何故だか木みたいなヒーローとマッチョのヒーローに叱られることとなったんだけど、ハッキリ言って呆れるしかなかった。

 

 

「あの、この無駄な時間まだやります?」

 

 

「む、無駄だと!?こっちは「なら、ハッキリ言いますけど、あんたらに説教をされる筋合い無いの。」な、なに!?」

 

 

「さっきのアレ、何なわけ?二車線じゃなきゃ駄目?掴めないから手に余る?木が通じない?御立派な個性持ってる癖に、散々言い訳して逃げてただけじゃん。無個性のあたしらが出るまで。」

 

 

「「「む、無個性!!?」」」

 

 

「そうよ。あと、ハッキリ言いますけど……。一国民として言うけど、あんたらみたいなのに税金使われてるとか、本当にムカツク。一から学校でお勉強し直したら?ただ突っ立ってるんなら案山子にも出来るわ。じゃあね、お飾りヒーローさんたち。」

 

 

「え!?あ、ま、まって!!?」

 

 

 あたしと出久はヒーロー達と野次馬達から離れると、家に向かって帰っていった……。

 

 

◆◆◆

 

 

 家に向かって帰っていた舞夏と出久。先程ヒーロー達に対して物申した姉に出久は戸惑いながらも話し掛ける。

 

 

「ね、姉さん。さっきのはいくらなんでも……。」

 

 

「アレくらい言いたいくもなるわ。何よアレ?あんなのがヒーローとか逆に笑えてくるわ。」

 

 

「あ、あはは……。姉さん、遠慮無いね。でも姉さんは凄いよ。咄嗟に合わせてくれたんだから。」

 

 

「それよりもビックリしたのはあたしの方だよ。何だってあんな無茶したの?」

 

 

 舞夏が尋ねると出久は照れながらも、戸惑った様子で答えた。

 

 

「その、体が動いたんだ……勝手に。」

 

 

「ぶふっ!!何それ?あたしと同じじゃん!あははっ、やっぱり弟だ!あはは!」

 

 

「ね、姉さん!?(こ、ここ、これ……や、やや、柔っ!!?)」

 

 

 舞夏の柔らかな胸の感覚に戸惑っていると……。

 

 

 

わ~た~し~が!!空から来たーーーーーーーー!!!!

 

 

 

「っ!!!?お、おおお、オールマイト!!!!!!?」

 

 

「あ。リアルキン〇マン。」

 

 

 空から来たオールマイトに、出久と舞夏はそれぞれの反応を示すと、オールマイトはニカッ!!と白い歯を見せて笑う。

 

 

「うん!!先程ぶりだね緑谷姉弟!!追い付いて良かったよ!HAHAHAHAHA!!」

 

 

「何か用?まさか、さっきのバカヒーロー達からお説教でも頼まれた?」

 

 

「……先程のアレか。あの事については説教出来る立場ではない。だが現に、許されないという事も事実。しかし、あれが今のヒーローの現状なのさ。」

 

 

「オールマイト……。」

 

 

「んで?あたしらに何の用事?」

 

 

 舞夏が尋ねるとオールマイトはうむっ!と、顔を上げる。

 

 

「実はな、君たちに話が有ってきごふっ!!!」

 

 

「はあぁぁぁっ!!?」

 

 

 舞夏は目の前で起きた変化に驚いた。

 

 

 何とオールマイトがゴリッゴリッのマッスルからガリッガリッのガリに変わったのだ。突然の変化に舞夏は驚くしかなかった。

 

 

「え?待って待って、え?!どういうこと!?なんであのマッチョが、えええええっ!!?」

 

 

「うん。大体そんな反応するよね。けど、落ち着いてくれ緑谷少女。これが私のトゥルーフォームなんだ。緑谷少年は知っているがね。そして、“これ”が理由さ。ネットにはあげないでくれよ?」

 

 

 そう言ってオールマイトが見せたのは、胸に出来た大きすぎる傷跡であった。

 

 

「それは……何と戦ったの?」

 

 

「5年前、“ある敵”の襲撃で負った傷だ。呼吸器官半壊、胃袋全摘、度重なる手術と後遺症で憔悴してしまってね。……私のヒーローとしての活動限界は今や、1日約3時間ほどなのさ。」

 

 

 オールマイトの言葉に2人は驚いていた。No.1ヒーローをここまで追い込む存在がいるということに。そして、そんな存在がまだいると言うことに。

 

 

「これは世間に公表されていない。公表しないでくれと私が頼んだ。……少年にも言ったし、君も知っていると思うが、プロはいつだって命懸けだ。”個性”がなくとも成り立つとは、とてもじゃないが口に出来ない。何より、平和の象徴は、決して悪に屈してはいけない。」

 

 オールマイトの言葉を2人は静かに聞いていた。

 

 

「私が笑うのは、ヒーローの重圧……。そして、内に湧く恐怖から己を欺くためさ。これが理由……。プロはいつだって命懸けなのさ。だから、相応の現実も見なくては、と言ったのさ。」

 

 

「「……。」」

 

 

「しかし!!!君たち姉弟だったから!あの場の誰でもない、無個性の君達だったから!!私は動かされた!!!君達がいなければ、君達の身の上を聞いていなければ、口先だけの偽筋となるところだった!!ありがとう!!!」

 

 

 出久は涙を流しながら胸を抑え、舞夏は静かに、しかし真剣に聞き入っていた。

 

 

「トップヒーローは学生時から逸話を残している。そして、彼等の多くが話をこう結んでいる。”考えるより先に体が動いていた”……と!!!」

 

 

「君達は“ヒーロー”になれる!!!」

 

 

 オールマイトの言葉に2人、特に出久は顔を涙でグシャグシャにしながら、舞夏は驚きで言葉を失った……。




こんな感じです。

マイアのお相手

  • A組男子
  • A組女子
  • B組男子
  • B組女子
  • ビッグスリー
  • オリキャラ
  • ヴィラン連合
  • 士傑高校
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