女傭兵のヒーローアカデミア!!   作:ボルボロックス

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遅くなりました。


第四話 変化と成長

出久Side

 

 

 嬉しかった……。姉さんが……家族が認めてくれた時とは違う感動で体が震えた。

 

 

 いや、感動だけじゃない……!色々な感情が僕の中で巡り廻っていて、とてもじゃないけど、頭で整理が出来ていなかった。

 

 

 今まで否定されてきたし、馬鹿にされても来た。でも、姉さんと体を鍛えたり、格闘技を教えてもらってからは、少しずつ自分が成長出来ていたから自信に繋がっていた。

 

 

 だけど……!今僕と姉さんの前に現れた憧れのヒーロー()が、“ヒーローになれる”と言ってくれた!!

 

 

 こんな……!これ以上の嬉しい衝撃があるか……!!?

 

 

「み、緑谷少年!?大丈夫かい!?」

 

 

「感動で泣いてるみたい。散々辛い思いしてきたからね。」

 

 

「そうか……。だが、そんな君達なら私の力、“個性”を受け継ぐに値する!!!」

 

 

「「は/へ……?」」

 

 

 オールマイトのそんな言葉に僕と姉さんは間抜けな返事をしながらも、オールマイトを見る。

 

 

「オールマイトの……?」

 

 

「個性……?」

 

 

「あぁ。私の“個性”……。週刊誌などでは“怪力”、“ブースト”等と書かれたり、インタビュー等では常に爆笑ジョークで茶を濁してきた。」

 

 

「あぁ、あの寒いジョークの?」

 

 

「ね、姉さん……!?」

 

 

「み、緑谷少女は毒舌だね……。まぁいい、そんな感じで私、“平和の象徴”オールマイトは、ナチュラルボーンヒーローでなければならない。だから隠してきた。だが、君達には真実を伝えよう。……私の“個性”は聖火のごとく引き継がれてきたものなんだ。」

 

 

「「引き、継がれる?個性が?」」

 

 

 意味が分からなかった。そもそも個性を引き継ぐって事自体、早々無いはずであった。それなのに“引き継がれる”なんて……。

 

 

「そう!!“力を譲渡する力”……!それが私の受け継いだ“個性”であり、冠された名は“ワン・フォー・オール”。」

 

 

「ワン・フォー・オール……。確か小説の三銃士ってやつに出てきた誓いの言葉で、意味は“1人はみんなのために”っていうあれか。」

 

 

「そうともさ、緑谷少女!よく知っているね。そう!1人が力を培い、その力を新たに渡し、また培い次へ……そうして救いを求める声と義勇の心が紡いできた、力の結晶。それが“ワン・フォー・オール”なのさ!」

 

 

 ワン・フォー・オール……!聞いただけでもすごい個性だという事が分かる。そして、もし本当に個性が引き継がれるってなれば、相当凄い事でもあるぞ!?

 

 

「実は後継は探していたのだが、君達になら渡してもいいと思ったのさ。それで、どちらが“継承”するのかな?」

 

 

 その時、僕は咄嗟に姉さんの方を見てしまった。

 

 

 正直、オールマイトから個性を引き継ぐって名誉なこと、本当なら受けたい。けど、僕よりも姉さんの方が相応しいんじゃないかと思ってしまっていた。

 

 

 姉さんは頭もそこそこ良いし、ぶっきら棒に見えて正義感も強い。何より、姉さんならワン・フォー・オールを引き継ぐのに、相応しいんじゃ……

 

 

「出久。あんたが受け取りなよ。」

 

 

 ………………………………………………え?

 

 

「ね、姉さん?い、今なんて?」

 

 

「だから、あんたが受け取りなって言ったの。あたしよりも出久の方が相応しい気がするしね。……あんなに必死に目指してたヒーロー、しかも憧れのオールマイトの申し出だよ?ま、自分の意思で決めな。」

 

 

「姉さん……。ありがとう……!オールマイト、僕!やります!!」

 

 

「うむっ!!中々良い姉弟愛っ!!おじさん感動しちゃったぜ!!!」

 

 

 僕はこうして、姉さんに背中を押されてオールマイトから個性“ワン・フォー・オール”を受け継ぐ事になった。 

 

 

 でも、個性()を貰うというのは、当然楽な事ではなかった……。

 

 

◆◆◆

 

 

 舞夏、出久がNo.1プロヒーロー“オールマイト”と出会った2日後。

 

 

 2人はオールマイトに呼ばれ、まだ日が登る前に市営の海浜公園へと来ていた。

 

 

 そこでは……。

 

 

「~~~~っ!!!?」びーーーーんっ!!

 

 

「HEY!HEY!HEY!何て座り心地の良い冷蔵庫なんだ!?ピクリとはしても対して動かないZE!」

 

 

「何この光景?なんであたしら朝早くから海浜公園に呼び出されて、出久はあんたの乗る冷蔵庫を引っ張ってるの?」

 

 

 舞夏はまだ眠い目を擦って呆れたようにそう言うと、オールマイト(マッスルフォーム)は笑いながら言う。

 

 

「それはアレさ!彼、“まだ”器じゃないもの!!」HAHAHAHAHA

 

 

「仰ってる事違う!!?」ガビーーーンッ

 

 

「どういう事?出久は後継者、じゃないってこと?」

 

 

「HAHAHAHAHA!緑谷少女、早とちりはいけないぞ?私は“まだ”、と言ったんだ。つまり……未成熟ってこと!!」

 

 

 オールマイトの言葉に2人が首を傾げていると、オールマイトが説明を始めた。

 

 

「私の”個性”……ワン・フォー・オールはいわば、何人もの極まりし身体能力が1つに収束されたもの。生半可な体では力を受け取りきれず…四肢がもげて、爆散してしまうんだ!!」

 

 

「四肢が!!?」

 

 

「何さらっとトンでも発言してんの?馬鹿なの?頭の中まで筋肉な訳?」

 

 

「?待った姉さん。つまりこれってトレーニング兼ごみ掃除?」

 

 

「YES!!しかし、それだけではない。調べたらこの海浜公園は一部の沿岸もこんな感じらしいね?確か海流の関係で漂着物が流れて、それに紛れて不法投棄まで。」

 

 

「は、はい。それも有ってかここいらはほとんど誰も近付きません。」

 

 

 出久が返事をすると、オールマイトは冷蔵庫に手を乗せる。

 

 

「2人も知っていると思うが、最近の若手ヒーローは派手さばかりを追い求めている。けどね、本来ヒーローってのは奉仕活動!!……地味だなんだと言われても!そこはブレちゃあいかんのさ。……だから♪!!!」

 

 

!!!

 

 

「緑谷少年、この区画一帯の水平線を甦らせる!!それが君のヒーローへの第一歩だ!」

 

 

「マジで……?」

 

 

「このゴミの山を、全部……!?」

 

 

 2人は驚きのあまり辺りを見回すと、周囲にはゴミ!ゴミ!ゴミ!ゴミ!ゴミの山であった。  

 

 

 しかも、それを出久1人でやるという無茶苦茶な注文であった。

 

 

「時に2人とも、志望校は雄英かい?」

 

 

「はい!僕、行くなら絶対に雄英って決めてましたから……!」

 

 

「この行動派オタクめ!ところで、緑谷少女は?」

 

 

「あたし?あたしは、まだ決めてない……かな。」

 

 

「うむ……それは勿体ないな。それは良いとして、緑谷少年!前にも言ったがヒーローは無個性でも成り立つ仕事じゃない。現実はかなり厳しい!さらに言えば、雄英ヒーロー科は最大級の難関だ。それに合わせて入試まで残り“10ヵ月”!それに合わせて“これ”をプレゼントしよう!!」

 

 

「これは……?練習メニュー?」

 

 

「その通り!!名付けて、私考案!“目指せ合格!アメリカンドリームプラン”!!!」

 

 

「(何でアメリカン付けた?)って、これ……マジ?寝る時間まで設定されてるし。」

 

 

 舞夏は目指せ合格!アメリカンドリームプラン!の中身を見たが、それは細かく設定されており、それを見た瞬間に出久はゴクリと唾を飲み込む。

 

 

「これ、ぶっちゃけ超ハード。それでも、やるかい!?」

 

 

「はい!他の人の何倍も努力しないと……!!」

 

 

 楽しそうな、かつ、挑戦的な笑みを浮かべる出久に、舞夏はどこか複雑な思いを抱くのであった。

 

 

「……。」

 

 

◆◆◆

 

 

舞夏Side

 

 

 出久がオールマイトの組んだメニューをこなしながら、体を鍛える事になり、さらに前へと進み始めた。

 

 

 以前よりも生き生きとしていて何だか安心できるんだが、その代わりにあたしは何もなくなってしまった。このまま流されて生きていくのかな……。

 

 

 何かあたしだけ何の目標の無いままなのか?

 

 

「(あたし、何やってんのかなぁ……。)「どうかしたのかしら?」ん?」

 

 

 あたしが海岸をぼうっと見ていると、何かドラゴンの一部らしきものを身に纏った女の人が話しかけてきた。

 

 

「ごめんなさいね、突然話しかけてしまって。どこか元気が無いようだったから……。良かったらお姉さんに話してみてくれない?」

 

 

「あ、その……あたし、今度受験なんですけど、どこに決めたら良いのかが分からなくて。あと、弟が最近憧れのヒーローと会って激励されてから、元気にはなったんですけど……逆にあたしは目標とかが無くなっちゃって。」

 

 

「そう。なら聞くけど……貴女の大切なものは?」

 

 

「あたしは……。え?それは家族ですけど?」

 

 

「なら、大切な物を護りたい?」

 

 

 知らない女の人の言葉にあたしは強く頷いた。

 

 

「それはもちろん!あたしにとっては今は家族が大切ですし、何より、あたしは家族が好きだから……。」

 

 

「なら、それを大切にすれば良いのよ。その大切なモノ、家族を守るために頑張ってみれば良いの。そうすれば貴女もヒーローになれるわ。」

 

 

「あたしの、大切なモノを護る……。」

 

 

「あら、そろそろ時間だわ。じゃあ「あの、名前は?」私?私は“リューキュウ”。以後よろしくね、可愛いお嬢さん。」

 

 

 そう言うと、リューキュウという女性は去っていき、あたしは改めて大切なモノ、家族を護るため……ヒーローになることを誓うのであった……。 




こんな所ですな!

マイアのお相手

  • A組男子
  • A組女子
  • B組男子
  • B組女子
  • ビッグスリー
  • オリキャラ
  • ヴィラン連合
  • 士傑高校
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