ラブライブ!スーパースター‼︎・響きの記憶の戦士   作:ニントという人

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どもども、作者です。
今回で11話、内容は原作3話突入です。
いやー、原作のこの回ホント好きなんですよね。
原作の魅力を壊さないように書きたい…!
ってことで、どうぞ。


始まりのF (原作第三話)
始まりのF/タコ、時々服。


「う…歌えなくなったぁ!?」

 

朝からとんでもない事実を知らされた俺は、時間帯も気にすることなく大声を上げた。

 

「ちょっと、声大きいって…」

「ああごめんごめん……じゃなくて、どういう事!?歌えなくなったって…」

「えーっと…今日の朝、可可ちゃんとランニングしに行ったんだけど…」

「その時に曲が完成したと聞いて、かのんさんに歌ってもらうようにお願いしたのデスガ…」

「デスガ?」

「…その時は可可ちゃんしかいなかったんだけど、声が出なくて。」

「まじか…それって、単純に体調が悪かった、とかじゃないんだよな?」

 

俺の声に、かのんは力なく首を振った。

 

「うん、なんというか、声を出そうと思っても出せなくなっちゃって…」

「昔と同じ症状、って訳か…」

「うん…」

「…とりあえず、学校入ろうか。そろそろ始まっちゃうし。」

「そうですね…」

 

その声を最後に、俺達は校舎へと足を進めた。

その間、声を上げるものは一人としていなかった。

 

◆◆◆◆

 

「止めたほうが良いのではないですか?」

 

昼休み早々、刺々しいにもほどがある声が、俺達の耳を刺した。

 

「…随分情報が早いんだな、葉月さん。」

 

俺達に声をかけたのはもちろん、この学校の創設者の娘にして、現在この学校の頂点に立つといっても過言ではない女子生徒、葉月恋。

 

「風のうわさで聞きました…澁谷さん、あなたが歌えないということは聞きました。そんな状況でステージに立てば、あなたが恥ずかしい思いをするだけでなく、この学校に汚名を塗る事となります。」

「それなら大丈夫デス、かのんさんならきっとすぐに…」

「そうは思えませんが。」

 

可可の声すらも、バッサリと切り捨てる葉月さん。

 

「…ま、あんたがそう思うのは勝手だよ。でも、こっちもまだ諦めてないんでね。」

「……そうですか…ですが、あなたが期待したところで特に結果が変わるということは」

「悪いね、俺は幼馴染絶対信頼系男子なんだ、考えを変える気はないね。」

「……分かりました、あなたにはあの時助けていただいた恩もあります。ここは何も言いません。」

「…あの時…ああ、あの時か。結ヶ丘が襲われたときの。」

「……ですが、本番でだめだった際には、スクールアイドルをこの学校で行うことは認められません」

「それは分かってるよ。」

 

ここで、今まで沈黙を貫いてきたかのんが口を開いた。

 

「それは理事長にも言われたしね。だから、なんとしてでもやりきるから。」

「…そうですか。……これで話は終わりです。」

 

そう言い残し、葉月さんはそっぽを向き、どこかへ去っていった。

 

◆◆◆◆

 

で、時は放課後。場はいつもの中庭。

 

「そっかあ、葉月さんが…」

「うん…今回は、圭人くんがあの時助けた恩があって、納得してくれた感じかな…」

「あのドーパントにはそこだけ感謝だな…」

「そうですね…」

 

俺達は千砂都と合流し、昼の出来事とについて話し合っていた。

 

「…それで、これからどうするの?私が歌えるようにならなきゃなのに…」

「あ、それなんだけど」

 

千砂都はなにか思い出したように声を上げると、続けて

 

「私、ちょっといいこと思いついたんだ。ちょっと着いてきて!」

 

そう言われるまま、俺達は千砂都の案内の元、街中に繰り出していった。

 

◆◆◆◆

 

粉と水が混ざり、その液体が焼かれ、そこに鮮やかな赤色が飛び込む。

何度か回され、更に上げられるとソースをかけられ、更に白いマヨネーズが続き、そこに緑の青のりと香ばしく香るかつお節がかけられるもの…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つまりたこ焼きが、俺達の前に誕生した。……って、

 

「「たこ焼き!?」」

「わぁ〜!美味しそうデス〜!」

 

俺とかのんは驚きの、可可は喜びの叫びを上げる中、このたこ焼きを作った張本人である千砂都が話した。

 

「かのんちゃんが歌えなかったのって、いままでは全部大きな会場の時でしょ?」

「うん、でも今回は…」

 

確かに、今回は街中で歌えなくなったと聞いた。じゃあ会場の規模は関係ないんじゃ…

 

「その原因は絶対プレッシャー!フェスで一位を取らなきゃってプレッシャーが、かのんちゃんの中に生まれているはず! だから!」

 

原因を即座に読み切った千砂都は、おもむろにエプロンを取り出し、かのんをたこ焼き屋台まで運び、エプロンを着させ調理器具をもたせ…

 

「ん?…あっ、いらっしゃいませ〜!……ってナンデェ!?」

 

何故かかのんがたこ焼き屋となっていた。

 

「レッツたこ焼き修行!」

 

いやほんとにどういう事?

そんな状況下でも、かのんは流されるままたこ焼きを焼き続ける。

 

「たこ焼きって、つくるあいだずー「うわ〜!」っとお客さんに見られ続けるんだよね「美味しそう!」。カフェのお手伝いはしたかもしれないけど、環境が変わったら人の目にも慣れるんじゃないかなって「美味しそうデス〜!」」

 

うんごめん、千砂都すごい可能性のあること言ってるんだけど後ろでタコのぬいぐるみ頭に載せながらくるくる回ってる可可のせいで全然話入ってこない。てかどこで見つけたのそれ。

そんなことを気にする余裕もなく、かのんはたこ焼きをせっせと焼き続ける。実は結構上手い。てか食べたい。

 

「なるほど…これなら私も、歌えるように…」

「歌えるように…」

 

かのんの声に、千砂都が期待の目線で返し、

 

「歌えるように…!」

 

可可がタコを載せたまま、目を輝かせながら返し、

 

「歌えるように…」

 

俺が息を呑みながら返し、

 

「…歌えるように…」

 

かのんがすべてを回収し…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ならないよ〜!」

 

そんなうまい話はなかった。

 

「そんなにうまく行かないか…」

「う〜ん…どうしましょう…」

「どうしようかな…あ可可たこ焼き俺にも頂戴」

 

しっかし、どうしようかね。

こうやってひと目に慣れて、その場にいたお客さんに観客としてやってもらったけどだめ。

ここで千砂都が取りそうな行動…

 

「じゃあ、あそこに行こっか!」

 

…わからん。

 

◆◆◆◆

 

「ここって…」

「……おしゃれな…」

「洋服店だよ?」

 

続いてきたのは、都内某所の服屋(レディースだらけ)。

 

「……あの、これってもしかして…」

「うん、ここで可愛い服を着れば、かのんちゃんも恥ずかしくなくなるかなって。」

「うぇぇ!?」

 

と、いうわけで。

可可推薦の元絵選ばれた服を片手に、試着室へと入っていったかのん。

 

「これを着るの…?」

 

試着室の中から、困惑…というより唖然に近い声が響いてきた。

 

「ワクワク!」

 

そんなことは知らねぇ!と言わんばかりに、体全体でワクワクを表現する可可。ん?千砂都?無言でカメラ構えてる。

そんなこんなで、可可が何度かワクワクした頃。

 

「あの〜…」

 

かのんがカーテンから顔を出した。って、顔だけ?

 

「あのかのんさんよ、ナンデ顔だけ?」

「いや、その〜…衣装、可愛いなぁ〜…って。」

「デショデショ!?」

「早く見たい!」

 

女性陣二人が大興奮する中、当のかのんは

 

「…まだ着てない…」

「ええっ!?」

「…あっ!アクセサリーとかもほしいんだ!」

 

あれちょっとまって、なんか違う気が((

 

「なるほど!そういうことでしたか!「えっ…」」

「そうそう!探してこよ!」

「あちょっとお前ら…」

 

俺の引き止めに耳を貸すことなく。

 

「可可としては、これが一番似合うと思うのデスガ…」

「良いね!それにこれとか足しちゃってさ〜!」

「なるほど、じゃあこの色をワンポイントに…」

「おお!いいねいいね!」

 

うわ〜…暴走しすぎでしょ…

 

「あの…圭人くん…たすけて…」

「……すまん、もうアイツラは止められない。」

「そんなぁ……」

 

なんてコッタイ。まあ俺も本音では楽しみなんだけどね。

 

「あの〜…」

 

とうとうかのん自ら二人に声をかけたが…

 

「「ん?はい、どうぞ!」」

 

思いっきり勘違いしてますね。そんな手に乗り切らない量のアクセサリー渡されても。

 

「そういうことじゃなくて…」

「「ん?」」

「可愛い服すぎて……私には無理だよぉ〜!」

 

そうかのんが叫んだ瞬間。

 

「突撃〜!」「はぁぁい!」

「ウギャァァァァ!?」

 

女性陣二人による強行作戦が決行された。

 

「えぇっ!?」

 

ほらお店の人もビビっちゃってんじゃん…

 

「圭人くん助け───」

「かのん」

「…ん?」

「………頑張れ。」

 

俺はそう言い残し、着衣室のカーテンを閉めた。

 

「ちょっ圭人くん……うわァァァァァァ!」

「……すいません、俺の連れが…」

「い、いえ…」

 

…なんで俺が謝ってんだろ…?

 

◆◆◆◆

 

数分後。

着替えを終えたかのんが、突入組と共に試着室から出てきた。

服の種類は…いかんせん俺が服に関しての知識を持ち合わせていないため、大体の表現だが、上は黄色い…キャ、キャミなんとかって感じのトップス。下は、水色のフリフリのミニスカート。その他アクセサリー多数。

正直に言おう。めっちゃかわいい。俺の前世そんな善行積んだかなと思うレベルでかわいい。

それはほか二人も同じのようで、俺の方に立つやいなや、

 

「ふあぁ〜〜〜〜〜っ!」

 

と感激の声を漏らす始末。俺は耐えたぜ!何とかな!

で、そんな暴走系幼馴染がすることは一つ。

 

「じゃ、撮るよ〜」

「うぇぇぇっ!?」

 

千砂都の宣告に、人が思わずとる回避行動を律儀に再現したかのん女史。

だが、すまんなかのん。

 

「スッ…」「スッ…」

 

俺も可可も準備完了なのだ。

ってわけで、大撮影会!

 

「目線クダサーイ!」

「は、はいっ…」

 

可可の欲求に、条件反射的に答えるかのん。

 

「上目遣いで〜!」

「こ、こう…?」

 

上目遣いからの〜…

 

「かわいいかわいい!」

「可愛い可愛い!」

 

可愛いと言われ続けて気を良くしたのか、どんどん良いポーズを取りだし。

 

「「オォォォォォォーーーーーッ!」」

 

んでもって。

 

「「堪んねぇぇぇぇぇ!」」

「「フワァァァァ!」」

 

ここまで来てからの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「消して」

「「「あ……」」」

 

突如、ドスの利いたかのんの声によって、撮影会は中止を迎えた。

 

「大丈夫。ツイ○ターとかに上げて、いいね稼ぐだけだから。」

「それはぜんぜん大丈夫じゃない!」

 

うんそれは同意する。それはやばいよ千砂都さん?肖像権だよ?やばいよまじで?

 

「あ、可可ちゃんも、圭人くんも、消して?」

「わ、ワカリマシタ…」「うぃ、うぃっす…」

 

とか行って消すと思ったか?そんな事はない!俺が押したのは送信ボタン!自宅のパソコンに転送済みじゃ!

………しっかし、どうしようかね、今後。




はいはい、終了です。
この回の!かのんが!かわいいんじゃ!
この衣装また2期で出たりしないんですかね。
まあそんな妄想は置いといて、予告でもどうぞ。

次回、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士は!
「やっぱり無理だよぉ〜!」
失意の少女と、
「くよくよしないでください!」
奮起する少女、そして
「クーカーーーーーーーっ!」
決定!そして決意!

第12話 始まりのF/二人を一つに、名前も一つに。
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