ラブライブ!スーパースター‼︎・響きの記憶の戦士 作:ニントという人
ラブライブスーパースター、今日は甲子園でまだ開始時間未定みたいですね。
まあ、甲子園を犠牲にしてまで見たいとは言えませんけど。
彼らも優勝を目指してる方たちなので。公式アカウントも言ってた。
まあとりあえず、第19話、どぞ〜。
前回の、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「前回、平安名さんのまさかの経歴判明!」
「そして、センターになれないからってやめちゃったんだよね。」
「しっかしな…かのん圧倒的すぎない?見てて思ったんだけど。」
「わ、私に言われても…」
「うーん、まあいいや。とりあえず、続きの第十九話行っちゃって。」
◆◆◆◆
俺はあの後そのまま家に帰り食事と入浴を済ませると、一度街へと出た。
多くの建物や照明に照らされた東京の街は、夜にも関わらず明るい。
俺はそのまま歩を進めると、適当なところでコンビニに立ち寄ってコーヒーを買った後、再び歩き始めた。
特に何をするというわけでもなく、ただ散歩しているだけ。
それでも、ただなんとなく歩くだけでいい気分になれるのは、今が夜だからだろうか。
俺は何となしに歩くと、そのうち一つの神社が見えた。
久しぶりに神社とか見たなあ、とか思いながら、俺はなんとなく境内へと足を踏み入れた。
そこには、一人の男性が参拝に訪れていた。
──────なぜか、一眼レフを持ちながら、だが。
しかもその一眼レフを、神社の境内を通り越してその中の建物へと向けている。怪しい。面白いほどに怪しい。
「…あの〜…すいません…」
俺は、試しにその男性に話しかけてみたのだが。
「…!?い、いや、違うんだ!」
とだけ叫ぶと、彼は走り去っていった。
「……通報したほうが良かったか…?」
そう思わずに居られないほどに、男は怪しかった。
「誰?」
不意に、後ろから冷徹な…だがどこかで聞いたことのある声が、俺の背後から投げかけられた。
恐る恐る振り向くと、そこには数時間前まで顔を合わせていた人物が、そこに立っていた。
「…あなた…」
「…平安奈さん…?」
先程気まずいにも程がある別れ方をした平安名さんが、何故かこんな時間に神社にいた。
「どうしてここに?…もうこんな時間なのに…」
「いやそれはこっちのセリフ…なんでこの時間に神社に…」
俺が問いにそう問いで返せば、
「だって…ここが家だもの。」
「…ここって……この神社…ってこと?」
「ええ。」
マジカよ。意外すぎる衝撃の事実。
「…それで、あなたはどうしてこんな暗い影に隠れてるの?」
「いや影に隠れてるっていうか…さっき、ここに一眼レフもった人が居てさ…それで話しかけたら逃げてって…」
俺が正直に話せば、平安奈さんは一瞬硬直した後、
「まさか…いや、そんなはずないわよね…」
と呟いた。それも何かに怯える調子で。
「…どうした?」
「…いや、何でもないわ。こっちの話よ。」
「って言われてもな…一眼レフ構えた奴が話しかけられたら逃げてって、しかもそれにそんな反応されちゃあ、何でもないで片付けられないぜ。」
「…それもそうね。」
平安奈さんは俺の言葉に頷くと、あの男を端的かつ正確に表した。
「ストーカーよ。あいつ。結ヶ丘に入学するちょっと前から見るようになったの。」
「ストーカーって…リアルでいるんだな、そういうの。」
「まだ現実的よ。最近あった結ヶ丘襲撃とか、あなた達が出たフェスの事件とか、怪物が人を襲ってるってのがよっぽど現実味がないわ。」
「…まあ、それもそうか……実際あったけどな。」
もはや当事者だけどね、俺。
「まあね。───まあ、あいつ早い話が私のファンだったみたいなんだけど…」
「それが行っちゃまずい方向に成長したわけか。」
「そういうこと。基本的にしてくるのは写真撮影ね。たまに感じるもの。シャッターの音とか視線とか。」
「なるほど…警察には?行ったほうが良いんじゃないか?」
「行ってみたけど、具体的な証拠が無かったから何も出来なかったわ。」
「なるほど……それ不味くないか?今は盗撮だけ…だけって言ったらあれだけど、その上の行為をやらかす可能性もあるわけだろ?それでも警察は何もしなかったのか?」
俺がそう聞けば、
「ええ…やっぱり、下手に動けないみたい。…あーあ。こういう時に仮面ライダーとかが動いてくれればいいのに…」
「…まあ、あれ警察とは無関係っぽいもんな…」
…まあ僕なんですけどね!はい!
「…で、あなたはこれからどうする気なの?」
「あー…もう帰るよ。その前に参拝していくけど。」
「あらそう。じゃあ、私ももう家に入るわ。」
「そっか。…じゃあな。」
「ええ……悪かったわね、あんなことして。」
「…気にしてねぇよ。…ま、あの二人には謝れよ。」
「もうしたわ」
「なら良かった。」
俺達は、真逆の方向へと歩き始めた。
◆◆◆◆
あれから一晩、俺達は学校の廊下でかのんの話…正確にはかのん経由で平安名さんの話を聞いていた。
ってか平安奈さんがかのんを監禁してたことがさらっと判明してんだけど?何してんの平安奈さん?それも犯罪よ?
「スクールアイドルなら、なんとかなるかも…かあ…」
千砂都が、かのんが伝えた平安奈さんの言葉を呟けば、
「何ですとぉ…?」
横の可可はキレた。
「可可ちゃん?」
「それはスクールアイドルに対する侮辱デス!冒涜デス!」
「ま、まあ、すみれちゃんも悪かった、って言ってるし…」
「真剣だと思ってたのに、騙されマシタ!可可が厳罰に処します!」
「厳罰って…具体的に何を?」
「まず背中に氷の刑から始まり、その次に10分間くすぐりの刑…」
「意外と軽かった…」
思ったよりしょぼかった。でもくすぐり10分か…意外ときついのか?
そんな思考を巡らせる内に、階段から一人の少女が。
「…あ…」
これ以上ない気まずいタイミングで遭遇した平安名さん。
かのんが思わず声を上げ、数秒に渡って沈黙が続く。
それを断ち切るかのように、教室へと平安名さんは教室へと歩き出した。
だが、今度はその歩きを断ち切る者が。
「待つデス!」
可可だった。
可可は平安名さんの前に立ちはだかると、そのまま顎で平安奈さんを指すと、
「昼休み、屋上に来やがれ、デス!」
と吐き捨てた。
それを聞いた平安名さんは、かのんに『あなた何も言ってないの?』的な一瞥をくれてから、可可に向き直ると言った。
「聞いてないの?私はもうスクールアイドルは─」
「良いから来やがれ、デス!」
そっちの事情なんか知ったこっちゃないと言わんばかりの剣幕でまくし立てた可可は、そのまま教室へと入っていった。
「……行けば良いわけ?」
平安名さんが、残された俺達に問いかけた。
「あー…出来たら、そうしてくれると助かる…」
「…わかったわ…昼休みね?」
彼女はそう言い残すと、可可の後を追うかのように教室に入っていった。
「…納得してくれ…たの…?」
「あー…たぶん…そうなんじゃ…ないかな…」
歯切れの悪い会話を交わしながら、俺達も授業を受けるために教室へと戻った。
◆◆◆◆
そして訪れた昼休み。
宣言通り可可は屋上に仁王立ちで、平安奈さんは緩めの立ち姿で屋上へと来ていた。
「…で、私は何をしたら良いの?」
平安名さんの問いに、可可は控えめに叫んだ。
「貴方はスクールアイドルの事を甘く見ていマス!なので、可可が厳罰に処します!」
「へえ…厳罰って何する気?」
再び問うた平安名さんに、可可は再度答えた。
「スクールアイドルを冒涜した貴方には、まずはスクールアイドルのなんたるかカラ…」
と、そこまで言った可可のセリフを遮るように平安名さんが足を動かした。
どこかで見たことが、と俺が思ったのも当然、それはかつてかのんと可可が必死になって練習したステップだったからだ。
「可可があんなに練習したステップを…」
「ショウビジネスの世界を甘く見ないで。これくらいは出来るの!」
たじろく可可に、どこか吐き捨てるように叫ぶ平安名さん。
「……ただそれでも私にスポットは当たらない。…こんなアマチュアな世界でもね。」
そして、どこか影を秘めた…彼女の今までを表したような言葉を残し、階段へと向かい、そのまま降りていった。
「スポットは当たらない、か…」
俺は思わず、その言葉を繰り返していた。
次回、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士は!
「あんな人放って置くべきデス!」
キレ気味の少女と、
「センターが欲しかったら、奪いに来てよ。」
一人の少女の挑戦に、
「二度目まして…とでも言うのかな…」
……悪意を挟む者。
第20話 Gな新人/街角ギャラクシー☆彡