ラブライブ!スーパースター‼︎・響きの記憶の戦士 作:ニントという人
まあ、話すこともないので、本編どぞ。
アイランドP/ライバルは常夏
前回の、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「前回、平安名さんのスカウトに成功した俺達の前に現れたドーパントに、平安名さんが誘拐された!?」
「いや…もう…ダメかと思ったわ…」
「でも、その時に仮面ライダーが来てくれて、何とかすみれちゃんを救出!」
「感謝感謝デス!」
「そ、そうだな。…ってことで、四人になったスクールアイドル部の日常が繰り広げられる、第22話どうぞ!」
◆◆◆◆
夏。それは太陽の力
夏。それは未知への冒険
夏。そしてそれは、青春の証!
…………だけだったら、どれだけ良かっただろう。
俺やかのん、可可に千砂都、そしてすみれの五人は結ヶ丘の屋上…につながるドアの校舎側に立っていた。
俺達が見つめる屋上には日光が燦々と降り注ぎ、その光が地面を灼熱の温度へと変える。
俺達はじっと屋上を見続けた後、誰が何を言うでもなくドアを閉めた。
「…何?この熱気は…」
閉めてからすみれが発言すると、それに続くように他の面々も発言していく。
「やっと試験が終わって、今日から練習だと言うのに…」
「猛暑日だねぇ…」
「水分を多めにとって、屋外での運動は控えましょう、って。」
「下手したら倒れんじゃないか、これ…」
「ええ…こんな外で練習は無茶でしょ…」
最終的にすみれが発言すれば、その言葉に可可が噛みつく。
「何を言っているのですか!もうすぐ『ラブライブ!』のエントリーも始まるのですよ!」
「んん?ラブライブぅ?」
すみれが怪訝そうな声を出せば、更に可可は声を荒げる。
「そんなことも知らないのデスカ!?」
「知るわけ無いでしょ、そんな"アマチュア”の大会なんか。」
「アマチュアではありまセン!」
可可はすみれに指を突きつけると、更にまくし立てる。
「スクールアイドルにとって、『ラブライブ!』は国民的行事!今年は過去最大の出場が期待されている最大の大会なのデスよ!」
……が、すみれはあくまでも平然とした態度で、
「フン!私から見たらアマチュアはアマチュア。こっちはショォウビジネスの世界で生きてきたんだから。」
といえば、可可はまるで反撃の糸口を見つけたかのようにニヤリと笑うと、
「グソクムシがですかぁ〜?」
と言った。そしてその言葉を受けたすみれが、何に怒ったかと言うと……
「か〜〜の〜〜ん〜〜!」
「どっ、どうしても教えてほしいって、可可ちゃんが…」
……そのグソクムシ案件を伝えたかのん。
……と、ここでグソクムシとはなんぞやという点について解説しておこう。
彼女らが言っている『グソクムシ』とは、けっして本物のダイオウグソクムシについて言ってるわけではない。
正確には、グソクムシの着ぐるみを着て、身体を左右に揺らしながら『グッソクムシィ〜グッソクムシィ〜グッソクソクソクグソクムシ〜』と踊る音頭的なもの…をした幼少期のすみれのことだ。なんでも、かのんが監禁される寸前にその動画を見ちゃったそうで。というか、それを見たことが監禁の理由らしい。ちなみに監禁した後、記憶を消す予定だったそうで。なにそれ怖い。
……まあ、俺も見せてもらったんだけど。
「でも、すみれちゃんがこんなに早く溶け込むとはねぇ…」
そんな状態の中、千砂都が感慨深そうに言えば、かのんが続…
「可可ちゃんも大好きみたいだしね〜っ。」
「うぇっ!?」
…けた発言に、なんとも言えない声を発する可可。
………まあ、その感情はすみれも同じらしく、可可と同じようにかのんをしばし睨んだ後、まずは可可がこう言い出し、それから再び口論が。
「どこがデスか!?そもそも可可はこんな不真面目な人が入るのは反対なのデス!」
「不真面目じゃなく、現実的に練習は無理だって言ってんの!」
「そんなことありませえええええええん!」
で、結局可可は叫ぶと同時に屋上へと飛び出し…
「うあぁ…」
その有り余るスピードを一瞬で衰えさせた。しかも、きれいに両手をY字に挙げたまま。
「んん…?大丈夫ー?」
千砂都が尋ねると、可可は振り返って、
「はいデス!」
と答えた後、続けて
「立ってみればぜ〜んぜん平気デスよ〜。むしろ風がある分、ここにいたほうが涼しいクラ…」
「クラ?」
何故か言葉を切った可可の語尾をかのんが復唱すれば、可可は片足を浮かべ、徐々に重心を移動させ……あれ?ちょっとまって?あれってまさか…
「クラ〜………パタリ…」
「可可ちゃん!?」
「倒れやがった!」
そう、そのまま地面へと倒れた。
「かのんそっち持って!」
「わかった!」
「二人は水とうちわとかお願い!」
「わかった!」
「しょうがないわね!」
俺たちは、急いで屋内へと避難した。
◆◆◆◆
「死ぬかと思いましたぁ…」
「だから無理って言ったのに…」
「申し訳ないデス…」
そして数分後、俺たちは部室に戻り、椅子に座り込んだ可可をうちわで仰いでいた。
……といっても、仰いでいるのはじゃんけんで負けたすみれなのだが。
そんな中、かのんとすみれが半ば諦め気味に言う。
「やっぱ無理だよねー…」
「ここも冷房は効いてないし、なんか無いの?涼しい場所」
すみれの質問に、この中で一番暑さに耐えられている様子の千砂都が答えた。
「うーん……音楽科のレッスン室なら…」
「ホントですか!?」
その声で体力を取り戻したかのように、可可が食い気味に反応するものの、それに続いたかのんの声で再び打ちひしがれた。
「でも使わせてもらえないよ、普通科は。」
「デスヨネ〜…」
「音楽科の千砂都が言えば、なんとかなるんじゃないの?いつも使ってるんでしょ?」
「それだ!」
続いてすみれが出した案に俺が乗るものの、かのんは納得できず。
「止めとこうよ。もしそれで許可が出ても、他の普通科の子に悪いよ。何か、こっちがお願いして使わせてもらってるみたいなのって良くない気がする。同じ学校なのに…」
「でも実際、そういうとこあるでしょ。音楽科は特別、みたいな。」
だが、すみれの言ったことも事実だ。
入学式で音楽科が前列になっていたことからも、そこでの理事長先生のスピーチからも、音楽科がこの学校のいわばスクールカーストにおいて上位ということを体現している。
「…それに、許可は下りないと思うけどな、どっちにしろ。……あの人がいるぐらいだし。」
「……それは…確かに………」
彼女………葉月さんは、きっと悪い人ではない。俺達がわかり会えないのは、スクールアイドルという一点においてだけ。
だからきっと………練習のために、“スクールアイドル”同好会が使うことはきっと通らない。
「悪い人じゃないんだろうけどな。……っと、すみれは知らなかったか。葉月さんのこと。」
「いや、知ってるわよ。この学校の創設者の娘なんだから。……あんたたちといい関係じゃないってのは、初耳だったけど。」
「そっか………まあ、とりあえず涼しいところ行こうぜ。ここにいても暑いだけだし。」
「「「「賛成ー……」」」」
…じゃあ、行きますか。かのんの家。
◆◆◆◆
というわけで、着きましたかのんの家。
「まったり〜…」
すみれがカフェオレを飲みながらまったりし。
可可はカウンターに座りながら
「やっぱりクーラーがあると違いますね〜」
と言い。
「といっても、ここで練習するわけには行かないでしょ。」
とかのんが言いながら、可可にかき氷を渡し。
そして俺もカウンターに座りながらコーヒーを飲み、千砂都はマンマルと戯れていた。
「かのんの部屋を片付ければ、なんとかなりませんか?」
「うーん……お父さん、仕事してるしなぁ…」
「可可の部屋も騒音は厳禁とありましたし。」
「俺の家も騒音厳き……うん、厳禁。」
俺の場合、突風とか爆音とかガタガタゴットンズッタンズタンとかしてたかもだが…
「すみれちゃんの家はどう?神社だし、木陰とか無い?」
マンマルと戯れていた千砂都がすみれに聞けば、彼女はすぐに答えた。
「あるにはあるけど…そんなに広くないわよ?」
「そこは大丈夫。三人が練習できれば良いわけだし。」
俺が返せば、それに乗じた可可が。
「そうデス。たとえ狭苦しい、猫の額のような広さであっても…」
「言い方!」
うーん、この二人は仲が悪いと言うのか、喧嘩するほど仲がいいと言うのか…
それから可可、かき氷はせめておいてきなさい。落とすよ?それ結構入ってるし。
と、そこまで考えた時。
ドアから少し熱めの空気が入ってきたかと思うと、それから数瞬遅れてドアに付けられたベルの音がなる。
「いらっしゃいませー…うわぁっぁつ!?」
入ってきた人物……人物たちをかのんが見た途端、 どう表して良いのかわからない声を上げた。
何事かと思い、俺達もそちらを向けば、千砂都とすみれは固まり、可可はすくったばかりのかき氷を落とし、俺は口を開け、そのまま動きを固定した。
そんな反応になった理由は至極当然だ。なぜなら、ここにやってきた人物ら───彼女ら二人は、俺達がよく知る、そして俺達が今の俺達に至ったことのある意味きっかけとなった人物。つまり…
「こんにちは。」
「パー!やっぱりここにいた!」
「…Sunny……Passion………!」
可可の憧れで、昨年のラブライブ!東京代表……
次回、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「かき氷食べてクールダウンして……クゥーーーッ!」
冷たく暴走する少女と
「根っからのスクールアイドルって感じだねぇ」
感じる成長に
「わけがわからないよ…」
……色々な意味の実力差。
第23話 アイランドP/強者の貫禄