ラブライブ!スーパースター‼︎・響きの記憶の戦士 作:ニントという人
前回の、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「神津島での練習を開始した三人は、いきなり去年の東京代表による洗礼を受けることに…」
「それで、可可ちゃんが耐えきれずに倒れちゃって…」
「それからサニパの演技で回復して、練習してからコテージに戻ったは良いけど、今度は…」
「…料理でやらかす、と……あと俺らが知らないところで、千砂都の過去話やってたみたい。」
「へぇ、それってどの話?」
「気になりマス!」
「えーっと…あ、でももう本編始まるわ。てことで、第28話どうぞー」
「ええ!?」「気になるデスー!」
◆◆◆◆
side葉月
「……コレは…どうすれば良いのでしょう…」
その理由は、昨日まで遡る…
◆◆◆◆
【いまから回想らしい】
私は、同じ音楽科の生徒として、ダンスの都大会に出場する嵐さんの様子を見に行っていました。
最初は、澁谷さんたちと別行動を取っていることや、翌日…つまり今からすれば今日開催される都大会について話していました。そんなとき…
「あっ…」
嵐さんがカバンからタオルを取ったとき、それと一緒に一枚の書類が出てきました。それは…
「退…!?」
学届!?と続けようとした私は、その驚きに続きを言うこともできず固まると、その隙に嵐さんが素早く回収して、カバンに入れると同時に締め、こちらをサッと見ると、私に聞きました。
「……見た?」
「い、いえ、見てません!」
「…そっか。なら良いや!」
……見た、と言ったら、どうなってたのでしょうか…
私はもしもの可能性に少し怯えましたが、その日はそのまま部屋を離れ、家に戻りました。
◆◆◆◆
【回想は終わりだYO!】
そして、現在に至る…というわけなのですが…
「……あれは……見間違いではないですよね…」
私は、昨日の光景が本当のものであったことを再度確かめると、あるものを携えながら、再びあの場所へと向かいました。
◆◆◆◆
side千砂都
私は、昨日と同じ荷物を持って、結ヶ丘のレッスン室に向かっていた。
廊下を歩くこと数分、目当てのドアが見えて、私はそのドアを開けた。
………開けると同時に、見覚えのある人物が、見覚えの無い格好をしているのも見えた。
「葉月さん…?」
「おはようございます。」
そう、何事もないように挨拶を返した葉月さんは、いつもの制服姿ではなく……何故か、バレエ衣装に身を包んでいた。
「…その格好は…?」
「実は私、幼い頃からバレエをしておりまして。」
「なるほど、それでその服を…」
「ええ。……今日、本番ですよね?頑張ってください。」
「…うん!」
葉月さんはそう言い残すと、この部屋から去っていった。
◆◆◆◆
side圭人
上の二人の会話から、遡ること数時間。
夜を迎えた神津島の俺達4人は、サニパのお二人と食卓を囲んでいた。
「ん〜……んん!美味しい!」
餃子を口の中に入れ、数秒経ったかのんが驚きの声を上げると、
「コレ、全部二人が作ったの!?」
「ええ、そうよ。」
すみれがそう答えれば、摩央さんも驚きの声を漏らす。
「でも、美味しく感じるのは、島の食材が良いからだと思います。ねっ?」
「え゛っ゛!?」
不意に話を振られた可可が動揺を隠しきれて…というより、最初から隠す気のない声を漏らすと、
「いやぁ…そのぉ…」
と、しどろもどろという形容詞が一番似合う声を出し、それに続けて再びすみれが
「この料理は、可可の故郷の料理なんですよ。ねぇ〜?」
と聞くと、再び可可は挙動不審になり、挙句の果てに
「…可可は作ってないデス。」
と発言した。
「…いいから、話合わせておきなさい。笑顔で堂々としているのも、ショウビジネスの世界では必要よ…」
…あー、はいはい。なるほど。確かに可可からすれば、あのときの様子では『二人で作った』とは言えないだろう。
それを含めて、すみれが気遣った、というわけだ。
……最も、気遣った相手に伝わっているかは置いといてだ。
「それは嘘つきデス!」
「二人でキッチンに立ったのは本当でしょ!?」
「やはりムカつきます!」
「何よ、アンタの代わりに料理してあげたんでしょ!?」
「誰も頼んでまセン!」
……相変わらずのケンカップル'sだよ…
「仲良しね…。」
「「…すみません…」」
摩央さん……ホントすいません…
◆◆◆◆
食事を終えた俺達は海岸へと向かい、空に煌々ときらめく満月を眺めていた。
「きれいな月……そうだ、ちぃちゃんにも…」
そう言ったかのんはスマホを取り出すと、一瞬驚いたような表情を浮かべ、すぐに笑みを浮かべる。
「どうしたのデスか?」
「…あっ、ううん、なんでも無い。」
……理由はきっと、彼女に送られた、一通のメッセージだろう。
………ここではない場所にいる、千砂都から送られた、一個の
「…俺にも来てるし…」
…まあ、悪い気はしないけど。
◆◆◆◆
満月を眺めること数分、俺達はコテージに戻ると、すぐに床についた。
……俺と、かのんを除いて。
「…夜間の外出は控えましょう、じゃなかったのか?」
「ちぃちゃんと電話するだけだし、大丈夫だよ。…そういう圭人くんこそ、どこいくの?」
「……怪物狩りでも行ってくるよ。」
「わかった。………帰ってきてよ?」
「…当然。」
俺達はそう言葉を交わして、それぞれ逆方向に向かっていった。
「…地元の人に聞いた限りだと、怪物はこの辺りでよく出るはず…」
俺は、つぶやきながら神津島の大地を歩いていた。
…まあ、こういうナニカを探してるときは、物欲センサーだかが働いて見つからないのが相場なのだが…
「…まあ、出てこないのが理想なんだけど……」
と、いかにも
「シャッ!」
「どわっ!?」
不意に俺の横の茂みから、とある影が俺めがけて飛んできた。
俺はギリギリのところで回避に成功し、俺はその影と向き合った。
見た目は、たしかに文字通り怪物だ。体中には金属の棒、チェーンなどが貼り巡られされ、無機物と有機物をおぞましく混ぜ合わせた印象を与えるその容姿は、誰もが怪物と呼ぶだろう。
……だが、二足で立ち、ひしひしと伝わる理性は、ソレが人間……つまり、ドーパントであることを示す。
「……マジで遭遇するとはな…」
俺はそうつぶやきながら、腰にロストドライバーを装着させ、ビートメモリを取り出して起動した。
「beat!」
「変身!」
「beat!」
起動したメモリをスロットに差し込み、そのスロットを倒す。
そのいつもの手順を終え、俺はライダーへと変身した。
「な……仮面ライダー…!?」
「…お前も知ってんのかよ……まあいい、とっととお前のメモリを壊させてもらう。」
「う…うるせえ!おらっ!」
そういったドーパントは、力を込めた右手を地面に押し当てた。
地面から発射されるタイプの攻撃を予期した俺は、足裏で音波を炸裂させ、空高く跳び上がった。
───しかし。奴が取った行動は、俺が想定したどれとも異なる物だった。
奴が押し当てた手は光を帯び、その光は地面に伝わって……
……辺り一面が、砂に覆われた。
「………は?」
俺は思わず、空中で間抜けな声をもらした。
確かに一面砂に覆われた。だが、ソレで何かが変わるとは思えない。
俺は疑念を抱きながらも、背中から取り外したビートロッドで、空中からドーパントに突きかかった。
「ハァッ!」
その、急降下の勢いを乗せた打撃を防いだのは、地面から生えてきた土壁だった。
「ハァ!?」
何の予兆もなく誕生した土壁に俺は真正面から激突し、その反動で数メートル後ろに吹っ飛ぶ。
「痛った……何なんだアイツ…サンド・ドーパントとかか?」
俺はアイツのメモリをなんとなく予想するが、それに対して奴は何も答えること無く、次なる手に出た。
奴は右手を横にかざすと、直ぐ側に……金属製の湾曲したスロープ?を生成した。
どこかで見たような、と思ったのもつかの間、そのスロープの最も高いところに光る球体を生成されると…
……そのボールはスロープを転がり、俺めがけて発射された。
「なっ…!」
俺はギリギリ、ビートロッドでボールを防ぎ、ロッドとボールの間で断続的に発生する火花に目を焼きながらも、なんとか弾き返す。
…しかし。俺が一つのボールに悪戦苦闘している間に、スロープからはいくつも球体が生成され、俺へと乱射されていた。
「固定砲台ってわけか…!」
俺は思わず毒づくものの、砲撃はとどまるところを知らず、もはやその発射速度は加速していく。
「くっそ………!そうだ…」
俺はふと思いつき、一本のガイアメモリを取り出して、ビートロッドに装填した。
「cyclone! maximum drive!」
サイクロンメモリの力で風を纏ったビートロッドに触れた球体は、突風で発射された方向とは別…つまり例のスロープへと向かった。
そして、突風で加速された球体は、スロープから発射される球体を貫き…………
…………自身の故郷である金属スロープを、完全に破壊した。
「しゃっ!」
俺はコンマ数秒でガッツポーズをし、右手のロッドを握り直すと、再びドーパントへ駆けていった。
………しっかし、何なんだよこの能力!
俺は内心叫ぶが、それに答えるものは誰も居ない。
砂とスロープ、そしてボール。まるで意味不明だ。何の関連性も無い。
「ったく、無茶苦茶すぎんだろ!」
俺は思わず叫ぶも、だからといって急に奴の能力が消えることはない。
俺は頭を振っていらない考えを振り払い、ロッドでドーパントに連撃を食らわせる。
「ラアッ!」
しかし、その攻撃が当たったのは、またしても地面から伸びる土の壁。
「クッソ……だったら!」
俺は再びメモリを取り出し、ビートロッドに装填した。
「lock! maximum drive!」
「ハァァァァァッ!」
……最低でも、砂の操作を失わせる。
俺はその意志を固め、足に音波を幾度も纏わせ、炸裂させることによる高速移動で、奴の妨害を避けながら接近を試みた。
………しかし。
俺がダッシュを開始した時点で、俺の視界から……
………視界から、やつが消えた。
「……おいおいマジかよ…!」
いくらなんでも、ステルス機能は能力盛りすぎだろ。少しは自重しなさいよ。
「………ん?」
…俺は、ふと後ろで強風が吹いたような気がして、後ろをチラリと見た。
………そこには、何故か空中に浮いているドーパントの姿があった。ついでに、放物線(下に凸)を描きながら。
「……物理法則どこいった!」
俺は思わず叫ぶも、こちらに向けてターザンのように飛んでくるドーパントの拳が俺の体に命中し、俺はそのまま吹き飛んだ。
「ガハッ………くっそ……こいつ結構強いんじゃねえか…」
俺は想像以上のダメージを喰らい少しふらつくものの、なんとか体制を立て直し、再びドーパントと対峙する。
……しかし、俺がふらついた一瞬は、戦闘においては致命的な一瞬だったようだ。
俺の目の前には、砂製の巨大な建造物───と言っても高さ二メートル横幅三メートル程度だが───がそびえ立っていた。
ソレは、この現代において本物を見ることこそ少ないもの、その頭に『砂の』をつけるとありふれた物になるモノ。
……すなわち、砂の城。
それはやけに造形が細やかで、窓はしっかりと穴が空き、細部のディテールもハッキリとしている。
そして、その窓の奥から…………
…………俺に向かって、数多の銃弾が発射された。
「ウワァァァァァッ!」
俺はソレを全弾浴び、コレまでの比にならないレベルのダメージを負った。
そして………俺は、とうとう変身が解除された。
「ガハッ……う…嘘だろ……強すぎる…」
俺は、こいつの想定外の強さに驚愕しながらも、急いである行動を取った。
…………それ即ち。
「戦略的……撤退!」
俺はスマホを取り出してハードハレーショナーを呼び出すと、空気を読んでくれたのか、銃弾をドーパントに乱射しながらやってきたハードハレーショナーに俺は搭乗し、そのままフルスロットルで駆け逃げていった。
次回、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「見るつもりはなかったんです!」
少女の弁明と
「なんなんだ、あいつのメモリ…」
一人の少年の苦悩と
「力になれないから。」
……ある決意。
第29話 アイランドP/とある真実