ラブライブ!スーパースター‼︎・響きの記憶の戦士   作:ニントという人

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どもども、久しぶりな前書きでっせ。
今更なんですけど、スパスタ最終回…
感想は…まあ…最後のセリフです。


ってわけで、三期決定でプロットを再構成しながら書いた三十話、どうぞ。


アイランドP/響け、常夏。

「かのんちゃん!?圭人くん!?」

 

私は、遠くから駆けてくる二人の人影を見て、思わず驚きの声を上げた。

二人は私の目の前まで来ると、膝に手をつき、息を切らす。

私は、この状況に頭が追いつかず、思わず聞いた。

 

「どうして……?」

「来ちゃった…。…何か、電話で話してたとき、変だと思って…」

「……どうも、千砂都の雰囲気が変でさ……まあ、神津島に行く前、ちょっと思っては居たけど…」

 

かのんちゃん、圭人くんがそう言うと、かのんちゃんは私に向き直って、

 

「…私がちぃちゃんに言いたいのは一つだけ。私、ちぃちゃんのこと、いつも尊敬してる。真面目に頑張って、少しダメでもめげたり落ち込んだりしないし。だから………」

 

かのんちゃんがそこまで言ったとき、私は堪えきれずに、二人の体に手を回した。

 

「ちぃちゃん…?」「千砂都…?」

 

二人が困惑する中、私は思わず言葉を漏らした。

 

「やっぱりダメだな……一人で頑張らなきゃいけないのに………自分で自分に自信がモテるまで、かのんちゃんと圭人くんがいないとこで、頑張ろうと思ってたのに…」

 

思わず泣きそうな声で呟いた私を見て、二人が心配そうな声をかけてくる。

 

「ちぃちゃん…」「それは…」

「二人が来てくれた時、やっぱりホッとしちゃった…」

「千砂都、それは別に…」

 

圭人くんの声を遮るようにして、私は言葉を続けた。

 

「二人は悪くないよ、悪いのは弱い私。……かのんちゃんと圭人くんに頼らないって!今日、ここで、二人のできないことができるようになる私になるって!」

「ちぃちゃん……」

「なんだよ…………最っ高の理由じゃねえか!」

 

……嬉しかった。

私の考えを、理解してくれる幼馴染がいて。

 

「こう見えて私…負けず嫌いなんだ…」

 

……昔の、何もできない私と、何か一つでも、全力でできる二人。

その差をどうしても埋めたくて、私はダンスの世界に飛び込んだ。

 

「だったら私も思ってた。ちぃちゃんには助けられてばっかりだって。」

「えっ…?」

「歌えなかった時、失敗した時、いつも二人が助けてくれた!」

「だったら俺もだな。二人がいたから、ドーパントとも戦ってこられた。」

「それは二人がいたから…」

「だったら三人とも同じだね!」

「…えっ…?」

「三人とも頑張ってきた。お互いを見つめ合って、お互いを大切に思って。私ね、あの時本当に感激したの!本当に、全身が震えた!」

 

思い出すのは、あの時………私達がまだ幼かった頃、後に代々木スクールアイドルフェスが行われる地での、私の声。

 

『私、かのんちゃんと圭人くんのできないことをできるようになる!かのんちゃんの歌みたいに、大好きで夢中になれるもの!私も持てるように頑張る!』

 

「なんて格好いいんだろうって。私もちぃちゃんのこと、見習わなきゃって。」

「ぁ……」

 

私は思わず、口を開き声が漏れた。

想像もしていなかった。かのんちゃんと圭人くんが、そんなふうに思ってくれていたなんて。

 

「…千砂都は、自分じゃ気づいてないかもしれないけどさ。千砂都はもう、俺達にとって無くてはならない存在なんだ。だからこそ……この大会で、自分自身を信じられるようになってほしい。」

「圭人くん……」

 

……お互いの思いを知った私達は、誰から何を言うこともなく、手をあの形にして合わせ───

「ういっす!」

「「ういっす!」」

「「「ういーっす!」」」

 

私は二人に思わず抱きつき、

 

「待っててね!」

 

…そう、一言だけ言ってから、私の夢を叶えるために駆け出していった。

 

◆◆◆◆

side圭人

 

千砂都との会話を終えた俺たちは、千砂都の結果が出るのを待ち、ひたすら祈り続けた。

………そんな時。

 

「…ん?電話…?」

 

震えると同時に着信音が鳴り響いたスマホを手に取り画面を覗くと、示された名前は『可可』。

 

「誰から?」

「可可から……何の用だろ…っと。……もしもし?急にどうし『圭人さん!大変デス!ドーパントデス!』……なっ…」

 

想像もしていなかった要件に動揺しながらも、俺は聞いた。

 

「ドーパントってどこに!?それから見た目は!?」

『今回のライブの会場デス!見た目は……チェーンみたいなのが巻かれテテ、金属板がいっぱいついた…キャッ!?』

「おい可可?!可可!」

「圭人くんドーパントって…!」

「ああ間違いねえ!俺が前戦った、例の怪物だ!」

「どうするの圭人くん!?本州から神津島に行くなんて、いくらなんでも無理があるんじゃ…」

「……もう関係ない!泳いででも島にいく!……そうだ…コレなら行ける…!」

「!……なにか思いついたの!?」

「ああ!千砂都には言っといてくれ!」

「分かった!」

 

俺はそう告げると、会場を出るとすぐにハードハレーショナーを呼び出して搭乗、神津島に最も近い海岸線を目指した。

 

◆◆◆◆

 

644:スレ主君

ってわけで非常にピンチです!

 

645:平成の化身

おお……大ピンチだな!?

 

646:名無し

>>645 魔王様がキャラ崩壊起こしてんぞ!?

 

647:平成の化身

スレ主!なんとしても守り抜け!私の推しを!可可を!

 

648:名無し

おい最低最悪の魔王!ほぼ…いや全部私情じゃねえか!

 

649:スレ主君

まあ理由は何でもいいですよ!助けることには変わりないので!

 

650:名無し

つってもどうすんだ!?いくらなんでも神津島まで行くのは無理があるんじゃねえか?

 

651:スレ主君

いや大丈夫です!みなさん、オーシャンメモリの力って知ってます?

 

652:名無し

ああ、それぐらい…大洋の記憶だろ?

 

653:名無し

ああ、それは俺も知ってたけど…

 

654:スレ主君

その記憶、僕は今まで水弾とか水流とかにしか使ってなかったんですけど、まだ一つ別の能力があったんですよ!

 

655:名無し

能力…?別の………そうか、あれか!

 

656:名無し

能力って何なんだよ!?

 

657:名無し

コレと一緒だよ!

・バイオライダー

・シャウタコンボ

・ウォータースタイル

 

658:名無し

…あーそういうことね完璧に理解した

 

659:平行世界移動系ゼロワン

なるほど、ソレなら行けるかも…

…あ、それからスレ主!ドーパントのメモリなんだけど、もしかしたら分かったかも!

 

660:スレ主君

…マジですか!?

 

662:平行世界移動系ゼロワン

マジマジ!昨日から考えてたんだけど、ちょうどその記憶に関係ある場所に行ってな…

で、その記憶なんだけど…

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

698:スレ主君

…なるほど、たしかに、あのドーパントとも一致する…!

 

699:名無し

その可能性が高そうだな……行けるか?スレ主?

 

700:スレ主君

……当然ですよ。そろそろ海岸線なんで、スレから抜けます。

701:名無し

おう。

 

◆◆◆◆

side可可

 

神津島に渡って数日。このまま、夢にまで見たサニパ様のステージに立てると思っていた。

……でも、その現実は、意外と簡単に壊れた。

 

「ドーパント……」

 

ステージのそばに来ていた私達の前に現れたのは、圭人さんが戦ったであろう、異形の怪物(ドーパント)

 

「ヴヴゥ……」

 

その怪物は、理性と本能の間を行き来するような状態で私達の前に立ち、そして…

 

「ジャッ!」

「キャッ!」

 

圭人さんに連絡していた可可を襲い、そのまま押し倒した。

 

「可可ちゃん!」

「可可!」

 

悠奈さんとすみれが私の名前を呼び、無理矢理にでもドーパントを引き剥がそうと奮闘する。

 

「離れなさいよ……!」

 

……しかし。

 

「ヴゥ?…シャッ!」

「嫌っ!」

「すみれ!」

 

ドーパントはすみれをターゲットに変え、そのまますみれに襲いかかった。

 

「止めるデス!すみれに手を出すのは許しまセン!」

 

可可は、さっきと立場が入れ替わったすみれを助けるためにドーパントにしがみついた。でも……

 

「アァッ!」

「うわっ!」

 

私の力は通用せず、そのままドーパントに吹き飛ばされた。

 

「可可……逃げて………」

「…っ!嫌デス!すみれを置いて逃げるなんて…!」

「早く!アンタがいなくなったら、かのんと圭人、千砂都はどう思うの!?アンタがいたから集まったんでしょ!?」

「もう関係ないデス!すみれがいなくなっても、あの三人は悲しむに決まってマス!」

「でも…」

「いいから耐えるデス!絶対に……絶対にすみれを助けるデス!」

 

可可は、スクールアイドルになることを決めた時以上の覚悟で叫んだ。

………なのに。それなのに、ドーパントの人知を超えた力は、その決意を容易に握りつぶす。

ドーパントは、すみれの体を確実に停止させんと、その腕に今まで以上の力を込める。

 

「すみれ……すみれ!」

 

可可の叫びを聞いたすみれの口が、小さく動いた。

───さよなら。───

全く聞こえないはずのその声が、何故か今は明瞭に聞こえた。

 

「すみれぇっ!」

 

思わず叫んだ、その瞬間。

 

「ラアッ!」

 

直ぐ側の海から飛び出た赤い影が、ドーパントを吹き飛ばした。

その影は、見覚えがあった。

海水に濡れて、艶が増した赤いボディ。背中には警棒のようなロッドを背負い、腰には赤いバックルを付けた、一人の戦士。

 

「圭人さん……」

 

かつて、自分を救ってくれた戦士……仮面ライダーが、今この地に降り立った。

 

◆◆◆◆

side圭人

 

────危なかった!

オーシャンメモリの力………液状化能力で、太平洋をはるばる南に全力遊泳してきた俺。

ガイアメモリの力でなんとか間に合ったものの、そうでなければ間に合わなかったはずだ。

 

「大丈夫か?」

「え、えぇ、なんとか……」

「そうか……なら良かった。」

 

俺は内心絶叫するレベルで安心しながら、サニパの二人に、

 

「なあ!この子を頼む!」

「う…うん!」

 

俺はすみれをサニパに預け、俺が登場したときのタックルで水ボチャしたドーパントに向き直った。

そして、間髪入れずに……

 

「Lock! maximum drive!」

「さあ…ミュージックスタートだ!」

 

メモリを装填したビートロッドで、奴に打ちかかった。

水からようやく上がってきたドーパントに、俺はビートロッドの一撃を喰らわせる。

 

「グフッ!?」

 

奴は盛大に打ち上げられ、そのまま砂浜に墜落する。

 

「この前は良くもやってくれたな!公園野郎!」

 

………そう。ヤツのガイアメモリは、おそらく公園……パークだ。

砂の操作は砂場、あのスロープは滑り台(発射されたのはボール)、あの振り子みたいな挙動はブランコだと仮定すれば説明がつく。

ステルス機能は……わからない。ただ、一番可能性が高いのはパークメモリだ。

……よって、だ。

俺は戦闘開始そうそう、ロックメモリで砂の操作を失わせた。前回はその能力によって、俺の攻撃は一発たりとも当たらなかったのだ。まずは攻撃を当てなければ、負けないとしても勝つことはない。

 

「悪いがとっとと終わらせたいんでね!早急に倒させてもらう!」

 

そう叫んだ俺は、ビートロッドを構えると同時に、足裏で音波を炸裂させ、ドーパントに急接近した。

 

「おらっ!」

 

繰り出したビートロッドでの打撃は、今回は土壁に阻まれること無く、ドーパントの体を確実に捉えた。

 

「もいっちょ!」

 

続け様にビートロッドを引き、先端での突き技につなげる。

 

「そんでもってこう!」

 

そこから、バク転しながらの右足蹴りでドーパントを吹き飛ばし、奴の体制を完全に崩す。

しかし、ドーパントは例のステルス機能を発揮し、その姿を消す。

おそらく、奇襲で起死回生を図ろうというわけだろう。

……だが、対策を考えずに再戦するほど、俺は甘くない。

 

「………そこだっ!」

 

俺はとある根拠から、奴の居場所を確実に捉え、そこに向かって軽い飛び蹴りを放った。

 

「姿は消せても、跡は消せない……足跡が丸見えだぜ?」

 

俺が奴の居場所を捉えれたのは至極単純、足元の砂浜に足跡がくっきりと写っていたからだ。

考えれば、前回も奴は自分で全体砂まみれにしていたのだから、居場所も捉えられたんじゃと一瞬思うが、あのときは深夜で足跡なんて見えやしない。日が出ている今だからこそできる方法だ。

 

「さあ……まだまだ行くぜ!」

 

俺はサイクロンメモリをベルトのマキシマムスロットに装填してスイッチを叩き、体に纏った竜巻で浮遊する。

 

「cyclone! maximum drive!」

「ハァァッ!」

 

俺は風を集中しながら操作し、空中から地上にいるドーパントへのヒット・アンド・アウェイを連発。少しずつ、でも着実にダメージを与えていく。

 

「そんでもって…こう!」

最後に残った風を纏い、俺は飛び蹴りで追撃。

パーク・ドーパントは能力こそ厄介だが、その殆どを攻撃に回しており、いわゆる搦め手に値するものはあまりない。

つまり、攻撃をさせる暇を与えないほどの猛攻撃を与えれば、多少なりとも戦闘は楽になる。

しかし、ドーパントの能力発動はほぼノーモーションに近く、行動を潰していけると言っても、唐突に姿を消されたり、他の能力が発動されれば、その戦闘パターンは確実に崩れる。

そんなギリギリの綱渡り状態で、俺はひたすらにビートロッドで連撃を繰り出す。

そんな時。

………俺の目の前に、鉄骨が三本生えた。

 

「ほあぁ!?」

 

俺はなんとか回避し、一時的にドーパントと距離を取り、鉄骨を凝視する。

鉄骨は円柱状で、周囲は青く塗装されている。その鉄骨………いや違う。あれは鉄骨と呼ぶにしては細いし、もっと相応しい呼び方がある。

…………簡単に言えばポール、より正確に言えば──登り棒。最近の公園には無いかもだが、某妖怪と友達になるゲームでは学校の校庭にソレがあった。

ドーパントはその登り棒の内一本を引き抜くと、地面に刺さっていた尖った方を俺に向け、あたかも槍のようにする。

 

「なるほど……確かにそっちは尖ってるな…」

 

俺はそう呟くと同時に、ドーパントは俺に突撃してきた。

 

「コレただの槍ってか突撃槍(ランス)だろ…ってうお!?」

 

意外なスピードで迫ってきた槍…ドーパントを俺は、音波を炸裂させてなんとか回避。すぐさま後ろに回り、ビートロッドで殴りつけようとする………が。

 

「うおぉっ!?」

 

ドーパントは突き出した槍をそのまま後ろに振り回し、カウンターの要領で俺を吹き飛ばす。

 

「痛った……それ本当に登り棒なのかよ…」

 

俺は思わず毒づきながらも体制を立て直し、再びドーパントに向かっていく。

 

「(ランスの一撃は強力だけど、その分動きは鈍重……だから、どちらかといえばスピードタイプな俺の方が有利のはず…)」

 

俺は脳内で思考を巡らせ、その結論に至ると同時に行動を開始した。

俺は足裏で音波を連続して炸裂、歴代最速レベルの高速機動でドーパントの周囲を回る。

奴は隙きを狙って攻撃しようとしてくるが、ドーパントが突き技を繰り出したときには、もうそこに俺はいない。

俺は、奴の動きが攻撃で一瞬止まった隙きを狙って、奴の手に打撃を喰らわせた。

 

「ぐぁっ!?」

 

奴は苦悶の声を上げ、右手を槍から離す。すぐさま左手も打ち、奴の手から武器を落とす。

俺はすぐに正面に回り、音波を炸裂させながらの前蹴りで、ドーパントを弾き飛ばす。

 

「さて……そろそろ決めさせてもらう。」

 

俺はそう言うと、ロッドを背中に背負い、ドライバーに装填されたビートメモリをマキシマムスロットに差し替える。

 

「beat! maximum drive!」

「ハァァァァ………ハァッ!」

 

俺は高く飛び上がると同時にスロットのボタンを叩き、叫ぶと同時に飛び蹴りを放った。

 

「ビート・ミュージックストライク!」

 

音波を纏ったライダーキックに対し、ドーパントは滑り台砲台で対抗する。

…だが、メモリの力を最大限に増幅したマキシマムドライブには敵わず、俺の脚に徐々に競り負け……

………ボールを、そして滑り台を貫通した俺の蹴りをモロに喰らい……爆発。

その跡には、一人の少年と、砕け散ったUSB…ガイアメモリがあった。

 

「pa…park…」

 

こうして、島を混乱に陥れた一つの事件は、幕を閉じた。




次回、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「今私達が、一番注目している…」
いよいよ始まる
「行こう。」
最高の…
「これが四人の力…」
全力ライブ!

第31話 アイランドP/常夏の光
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