ラブライブ!スーパースター‼︎・響きの記憶の戦士 作:ニントという人
前回の、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「前回、葉月さんの事情をあらかた知った俺たち。帰路に着こうとした時、なんとサヤさんの悲鳴が響き渡った。サヤさんの言葉を元にドーパントとの戦いを始めた俺だったが、一瞬の隙きを突かれ、毒に…侵されるのだった…」
「その体でまともにあらすじ紹介できるわけ無いじゃん!安否心配だから早く37話行っちゃって!」
◆◆◆◆
深い。闇だ。
何も見えず、動くことすら出来ない。完全に感覚が遮断され、意識のみが残り、そのまま魂をすり減らして行くかのような……
「…くん………圭人くん……圭人くん!…」圭人くん!」
「おわっ!?」
俺は突然感覚を取り戻した聴覚に音が侵入するやいなや、意識をすべて取り戻した。
「痛った………ここ…どこだ…?」
「病院だよ!」
腕をさすりながら呟く俺の耳に、再び声が一つ。
その方向を向けば、俺にとって見慣れた顔が居た。
「かのん、千砂都……みんな……」
俺のいる真横にはかのんと千砂都が座り、その少し奥には、可可とすみれが俺を覗き込む。
その4人に視線を向けてから、俺の真下へとその勢いで視線を流す。
白い。真っ白な、純白のキャンバスのような白。
…それを認識した瞬間、俺は状況を理解した。
「…コレもしかして………救急搬送……ってコト?」
「そういうことだよ!」
「全然帰ってこないから探したら、道の真ん中で倒れてるし……何があったのよアンタ!?」
「お医者さんは毒が検出されたって言ってるし……」
「………まず最初に言っとくと、葉月さんは多分無事だ。俺がこうなる前に逃した。」
「逃したって……じゃあやっぱり…!」
「…ああ。葉月さんは怪物に襲われてた。で、そこに俺が乱入したって訳。」
「……それでまさか…」
「…えー……と……思いっきり、刺されました。」
「バカ!そんな無茶して…」
「そうだよ!逃したらすぐ逃げたら良かったのに…!」
急に俺に覆いかぶさってきた幼馴染二人に動揺しながらも、俺は言葉を続けた。
「にげ……ようとはしたよ、一応。ただ、俺が次は襲われたってだけで…」
「それが駄目なんデス!どうせ自分を犠牲に逃したんでショウ!」
……違う……と言いたいところだが、あながち間違いでもないから困ったところだ。
「…そう……とも言う……かも……」
「そうとしか言わないよ!」
…うん、そのとおりです…
「……とりあえず私、先生に話聞いてくるから、しっかり問い詰めてて良いわよ。」
「…………うん?問い詰めるって一体どゆこと…」
俺の問いに答えること無く、すみれはこの部屋…病室を去った。
「………で、圭人くん?すみれちゃんの手前ああいうこと言ったんだろうけど…」
「…………戦ったんでしょ?ドーパント。」
……あ…これだめですわ。目が笑ってないですわ。
「…あー…ハイ…。あと一歩のとこで…カウンター食らって倒れました……」
「やはりそうでしたか……」
「もう!だから無茶しないでって言ったのに…」
「そうだよ……ってことで、コレ。」
そういったかのんが取り出すのは、俺のロストドライバーとビートメモリ
「おお、回収しててくれたのか、サンキュ……あり?」
俺がそれに手を伸ばすと、かのんは両手を上に持ち上げた。
「……圭人くん、いっつもこうやって自分を犠牲にするから………しばらく変身禁止!」
「………はぁ!?」
……MOVIE大戦COREの福井警視じゃねえか!あちげえ照井警視だわ……ってどうでもいいわ!
「いやいやいや、そうなったら誰がドーパントと戦うんだよ!」
「そうなったら警察を呼べばいいでしょ!?圭人くんは街の心配より自分の心配して!ベルトは預かっとくから!」
「えぇ……」
どうすんのよ……警察がドーパントに勝てる気しないぞ?勝ててもマスカレイドぐらいだろ…
俺は言い返そうとしたものの、そのタイミングですみれが部屋に帰ってきたため、やむなく俺は口を閉じた。
「先生、今日はもう入院していきなさいって。毒は毒虫とかの種類だったから解毒はできてるけど、一応何があるかわからないから、って。」
「なるほど……毒虫で済んだのかあの毒…」
「ん?なんか言った?」
「
俺はオンドゥル星の言語で返事をすると、続けて聞いた。
「……そういやあ、毒虫って言ってたけど、どういう虫だったんだ?ハチとか?ムカデ?アリ?」
「なんでその3つなのよ……先生は、ぺ…ペプチド…だったかしら……サソリとかの毒の主成分が多かった、って言ってたけど…」
「サソリか……」
……ということはだ……あのドーパントの正体はおそらく…
「圭人くん?」
「……ナニモカンガエテナイヨ、ホントウダヨ。」
エスパーか何かですか?俺の幼馴染は。
「まあとりあえず、今日は大人しく休むよ。退院は何日ぐらいになるって?」
「一応、明日の午後には退院できるって。しばらくは、通院してもらうことになるらしいけど。」
「なるほどねぇ……とりあえず、今日は大人しく休むよ。」
「ちゃんとそうしてよ…?……とりあえず、私達は帰るね。」
「おう。悪かったな、心配かけて。」
「ほんとにね…」
最後にそう言葉を交わしてから、スクールアイドル四人衆は病室を後にした。
◆◆◆◆
526:スレ主
ってことがあったんですけども。
527:名無し
何をやっとるんだおどれは!
528:英雄学園の黒の剣士
ドーパントに刺されたのはまあしょうが無いとして容認するとしても…
没収されちゃったの!?『ベルト』!?
529:スレ主
…ええ…まあ……はい…。
まさか変身禁止お兄さんになるとは…
530:名無し
味方に変身禁止させられる仮面ライダーとかどうなっとんねん…
531:名無し
どうすんだ?ドーパントの出現状況からしても、今後も間違いなく葉月さんを襲ってくるぞ。
532:スレ主
そうですよねぇ………メモリ特性はなんとなく解ったので、後は対策を組み立てるだけなんですけど…
533:名無し
どうしても、向こうが来るのを待つしか無いからな。
334:スレ主
それがどうしてもネックなんですよね……襲った理由も不明ですし……ついでにベルトも無いですし…
地球の本棚があればなぁ…
335:平成の化身
まあ、ないものねだりをしても仕方ないだろう。
大切なのは、今ある力でどうにかすることだ。
336:平行世界移動系ゼロワン
と、最高最善の魔王が言っております。
337:平成の化身
私にだって無いものはあるぞ?たとえば……
………
イッチ、ともかくお前は休め。それが今できることだ。
338:名無し
ごまかしたよ…
◆◆◆◆
あれから一晩、プラス6時間ぐらい。
俺は多少の検査の後、一応退院することが出来た。
一晩とは言え、なかなかの額の出費に保険様々だと考えながら、俺の脚を結ヶ丘に向けた。
ついた頃には昼休みで、俺は一度職員室に寄ってから、教室へと向かった。
「……ッ!?圭人くん!?」
「あんた来たの!?」
教室に足を踏み入れた途端、周囲……特に4人からの驚きの声が上がる。
「木島くん、入院してたって聞いたんだけど……」
「それも、最近出るっていう怪物に襲われて…って聞いたんだけど…」
「……大丈夫なの?登校して…」
ナナミ、ヤエ、ココノの三人(通称なやこトリオ)が俺に話しかけてくるのを見て、俺は部活仲間の四人に近づくと、
「なあ、どこまで話したんだよ…」
「えーっと……怪物に襲われて、入院したってこと…だけ…」
「特に嘘はいってないわよ…?」
「なるほど…それで全部知ってるのか…」
俺は情報共有がどこまで出来ているかを確認した後、クラスの面々に弁明を始めた。
……質問攻めでまともな会話ができなかったので、後は察してくれ。
…そして放課後。いつもの様に屋上で練習するスクールアイドル同好会の面々で、今まで解った情報の共有を行った。
「じゃあ、音楽科だけで文化祭を行う、っていうのも?」
「多分、入学希望者が少なかったんじゃないかなぁ。」
なるほどねぇ。あ、俺が何してるかって?……ひたすらスポドリ生産してる。
俺の視線の奥で、前屈中の可可と、その背中をぐっと押しているすみれたちも続けた。
「優秀な音楽科のほうが、注目を集められる。」
「苦肉の策ってわけ?」
あっすみれそれ押しすぎ…
「痛いデス!」
「そんなんだから普通科が舐められるのよ!」
いやそれはどういう因果関係?
「うるさいデスー!」
…また漫才を始めた二人は置いといて、と。
「でもどうすんだ?結ヶ丘の今後を考えたら、その手段も無いわけじゃないけど…」
「他の皆は、その事情しらないもんね…」
「デスガ、今のままでは葉月さんは…」
「ずっと誤解されたままになるんじゃない?」
「うん……」
全く、まさかこんな状況になっているとは。あのドーパントの攻略法を見つけるより難しいぞ、これ…
「葉月さん」
「……んあ?」
そう考えていた俺は、下の方から聞こえる一つの声を聞き取った。
そちらを見ると、校門と玄関の間の道で、女子生徒4人に囲まれている葉月さんが。
「これ、学園祭の決定に反対する署名です!」
「創設者の娘だからって、学校は貴方のものじゃない。」
「よく考えてください!」
そのような状況に置かれても、尚葉月さんは、
「話は生徒会を通してください。失礼します」
と、冷静……いや、冷徹に言葉を返すのみ。
「何あの態度!?」
「信じられない!」
……コレはまずいねぇ…
「…此処まで来たら、俺たちが動くしか無いかもな…」
「そうだね……私、どうにか出来ないか、皆に話してみる!」
「そうこないと!」
さて、まずはどう動こうか…
◆◆◆◆
「音楽科メインでやるのは今回だけ!」
「一切関わるなって言ってるわけじゃないんだよ!?」
……想像以上に……あたり強いね…
「思っていたよりあたりが強い…」
…かのん、それ俺もう(読者には)言った…。
……俺の退院から一晩たった俺達は今、音楽科の生徒に話を聞きに…行ったはずだった。
「我儘言ってるのは普通科の子たちなんじゃない!?」
うー……やばいねぇ…人数差もそうだし、何より壁際に追い込まれてるせいで物理的なポジションも辛い。
…でもまあ、やられっぱなしも癪なんでね。
「……我儘って言うのは、流石に無理があるんじゃないか?」
「……はぁ?」
「……そっちからしたら我儘かもしれねえけど、第三者の観点から見ればコレは普通に公約違反だ。俺たちが起こってるのも、本来与えられるはずの権利を与えられること無く、傍観者としての役目しか出来ないからなんでね。」
「それは……」
「それに、この学校の規模と生徒数から考えても、音楽科だけしか出番がないとなると、他の教室や生徒が何もしてないことになる。そうなると、一部の外部参加者から違和感を抱かれるんじゃないか?学校のイメージダウンは、そっちも避けたいだろ?」
「…………っ…」
「言いたいことは以上だ。……とりあえず、考えが変わってくれれば。」
…俺は言いたいことだけ言うと、そのまま4人を引き連れて普通科の教室まで戻った。
◆◆◆◆
で、俺たちは続いて普通科に来たわけだが…
「参加したくない…」
「えぇ!?」
今度はこっちもか!!
「音楽科の催しに参加って、手伝わせてあげる、みたいなことでしょ?」
…まあ……そうとも……言うかも……
「そうとは、限らないと思うけど……」
「私は、音楽を全面に押し出した、この学校らしい文化祭も良いと思うけど…」
「なら!普通科も一緒にってのが筋でしょ!?会長もそう言ってきたんだし!」
あっと千砂都さん…いまのは火に油をなんとやら……
「大体、なんで生徒会長の肩持つの!?」
「そうだよ!文化祭でライブやりたいとか言っても、絶対に反対されるよ!?」
あっとぉ……それはまあ確かに…
「おバカ、同じこと繰り返してどうする!」
「だったらすみれちゃん言ってよ…」
「…………」
「無言ですました顔すんなって!深海版ダンゴムシのあの動画再生すんぞ!」
「やめなさいよ!」
って、此処で争ってる場合じゃねえ!
「澁谷さんたちは、スクールアイドル続けたくないの!?」
「私達、応援してるんだよ!?」
「…!そうでした、葉月さん、スクールアイドルに反対なのですよね…!」
……ちょっとまて、まて、まて落ち着こう?可可さんとりあえz
「可可、やっぱり普通科の皆さんに賛成しマス!一緒に戦いましょう!」
『おー!』
「って、コレ以上話をややこしくしないで!」
………これ……大丈夫…?ほんとに…
次回、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「もうお構いなし、って感じだね…」
止まることのない乖離は
「…でもそれは……!」
この学校の平和を
「…ちょっと待てよ…?」
……破壊するきっかけへと変わる。
第39話 Sの本心/二重の真相