ラブライブ!スーパースター‼︎・響きの記憶の戦士 作:ニントという人
クリスマスはいかがお過ごしですか?
彼女彼氏と過ごしているそこのあなた。今すぐそこを変わってください。
……嘘!嘘だから!お願いだから石投げないで!いやチキンも投げないで!シャケも投げないで!食べて!地味に痛い痛い痛い…
……イブは男三人でMOVIEバトルロワイヤル見に行きました。見終わってから全員に虚しい空気が漂いました。
‥本編どうぞ。
前回の、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「前回、葉月さんがスクールアイドルを嫌うわけを知った俺たち。」
「まさか、葉月さんのお母さんもスクールアイドルだったなんて…」
「でも、その記録が残ってないなんてことあるの?」
「そうなってるからこんな状況なんでしょうよ。まあいいや、早く進めないとだから、とっとと第39話行っちゃって!」
◆◆◆◆
あれから一晩。俺はいつもより早く目覚め、急いで学校へと向かった。
とくに理由があったわけではない、何故かそうするべきだという直感に駆られ、俺は駆け出した。
学校に着き、教室までできるだけの高速移動で走り抜けると、そこには見覚えのある面々が。
「……ッ!圭人くん!」
「アンタも来たの!?」
「あら、俺だけ遅刻のパターンか…っと。」
いつもの4人はもうすでに集まっており、その目には真剣な光が宿る。
「………圭人くん、やっぱり私達、葉月さんのお母さんが…」
「スクールアイドルを後悔してない、って思うんだろ?俺も同感だ。」
「…うん。だから、なんとしても葉月さんを止めないと…」
「ああ………とりあえず、この学校の資料室でも漁るか。神宮音楽学校時代の資料はまだ残ってるはずだから、なにか一つぐらい……」
「でも、そこの使用許可って降りるの?そんな気軽に使える場所じゃ…」
「いやいや、そこは何度もしてきた手段で突破するに決まってるでしょうよ……」
「…?何?何度もしてきたって………」
すみれだけが解っていない様子だが、他の3人は解っちゃっている様子だった。
「…何度もしてきたって…」
「まさか………」
「……あれ?」
……そう。あれ。
「……Let’s、直談判。」
◆◆◆◆
ってなわけで、やってきました理事長室。
「お願いします!資料室を使わせてください!」
こうやって理事長に頭を下げてる5人に中央に立つのは、そう!俺!
……またですか、前の代々木フェスの時と言い。まあ言い出しっぺの法則だしね、しょうがないね。
「………解りました。…ですが全校集会の時までの使用とします。」
「……!ありがとうございます!」
…あら、意外とあっさり。
……何か隠してそうなんだよなぁ…理事長。
まあいいや、今はこっち優先だ。
俺たちは鍵を受け取ると、一礼してから走り出した。
資料室についた俺たちは、ひたすらに資料を漁りだした。
「……ない……」
「ここにも……」
「!これ……は名簿かよ……」
「部活の記録にもないデス…」
「……コレも違う…」
必死こいて探すものの、スクールアイドル……じゃなくて学校アイドル部の学の文字すら見つからない。
「でも……多分どこかに…………」
俺たちが、諦めずに探す中。
「……探しても無駄です……」
…不意に、小さな声がした。
俺たちが声のした方を見ると、そこにはいつになく暗い気配をまとった葉月さんが立っていた。
「……葉月さん…」
「何度も探しました。…それでもなかったんです。今探しても…」
「いいや、探すね。ここで諦めたくはないんでな…」
俺はそう返すと、再び書類の山とのにらめっこを再開する。
俺が黙々と書類を捌くなか、かのんが思い出したかのように、葉月さんに聞いた。
「……そうだ!…葉月さん、お母さんって、スクールアイドル活動についてなにか言ってなかった!?」
「いえ、ですからそのことは何も……ただ、同じ場所で、思いが繋がっていてほしい、とだけ…」
「同じ場所で、思いが…」
かのんがそう、呟くのと同時に。
「「………っ!」」
俺とかのんの頭に、電流が走った。
「葉月さん!」
教室を立ち去ろうとしていた葉月さんを呼び止め、かのんはまくし立てる。
「スクールアイドル部の鍵って、葉月さんが直接渡してくれたよね!?」
「え、ええ…学校にはなかったのですが、何故か私の机の中に…」
「あのもう一個の鍵の方もか!?」
「はい……」
俺たちはそれを聞くと、急いで駆け出した。
「ちょっと!廊下は歩いて……」
俺たちはその声を完全スルーして、ひたすらに走った。
時間はもう全校集会直前、ギリギリのギリギリの中たどり着いたのは、
「やっぱり此処だよ。あの時と、同じ場所……」
「……ああ。」
「ちょっとふたりとも、なんで部室に…?」
理解しきっていない千砂都が聞いてくるが、俺たちはそれに答えること無く部室に突入する。
「……あー、部室になにかなかったっけ……」
「……あれを使うってことは、ドアか、もしくは箱とか…………!箱だ箱!」
「箱……ああ!アレ!?」
俺たちはその勢いで部室の物置に突入すると、雑多なガラク…モノの中に、目立つわけでもないのに、どこか見ずには居られないオーラを放つ箱があった。
その箱は、鍵穴で固く閉ざされていた。
「……そんな箱ってあったっけ…?」
「…俺も忘れかけてたけど、最初に此処に来たときにはこれだけがあったんだ。だから、コレが昔と変わらずに残ってるもの…!」
俺はそう言いながら箱を取り出し、部室の机においた。
…そして、かのんが手に持つ鍵の、今まで使わなかった方……本来の使い道が、今ようやく解った方を、箱の鍵穴に差し込む。
「開いた……」
俺たちの誰かが呆然と呟く中、その中にあったのは────
◆◆◆◆
side葉月
澁谷さんたちが立ち去ってから数分後、私は体育館ステージの壇上に立っていた。
いつになく凍えた空気の中で、私は口を開いた。
「…………初めに、私の発言で学校を混乱させたことを、謝らせてください。」
そう言って、私は頭を下げた。
生徒の一部が驚きの表情を見せる中、一人の生徒が口を開いた。
「じゃあ、文化祭は合同で開催するんですか!?」
「…それは…実は…」
「なんで音楽科だけなんですか!?」
「……」
その2つの言葉が、引き金になったかのように。
………体育館中が、怨嗟の声に包まれた。
どうして音楽科だけなのか、最初の公約はどうしたのか、等々の声が辺り一帯を包む。
………すべて……私のせいですね……
そう、心のなかで思った時。
「いよっしょっとぉぉっ!!」
……………目の前に、人が着地した。
◆◆◆◆
side圭人
「ふー、慣れててよかったぜ……」
俺は思わず呟きながら、唖然としている生徒s……と葉月さんを見た。
「圭人くん、やらないほうが良いって言ったのに…」
「こうでもしないと収まんないだろ?……と、後は頼んだぜ…」
俺はステージに登ってきた(俺とは違って階段で)かのんたちに後を託して、俺は後ろにどいた。
マイクを受け取ったかのんの手には、一冊のデコレートされたノートが。
「……このノートは、かつて此処が神宮音楽学校だったころ、スクールアイドル活動を行っていた生徒のものです。」
……そう。あの箱の中にあったのは、正しくこのノート……『神宮音楽学校 アイドル部Diary』と書かれたもの。
正確には、この他にも入っているものはあったのだが…まあコレは良いだろう。
「このノートの中には、こう書かれています。───『学校は救えなかったけれど、私達は何一つ後悔していない。学校が一つになれたから。この活動を通じて、音楽を通して、みんなが結ばれたから。最高の学校を、作ることが出来たから。』」
その文章は、嘘も誇張もない、本当の感情を綴ったものだということが、明瞭に感じられた。
「『だから私は、皆と約束した。結ぶと文字を冠した学校を。必ず此処にもう一度造る!音楽で結ばれる学校を、もう一度此処に造る……それが私の夢、どうしても叶えたい夢…』………お母さんは、スクールアイドル活動を後悔なんかしてなかったんだよ!」
「………ッ!」
「……葉月さん。」
かのんの声に、唖然としていた葉月さんは再度顔を上げた。
「このノートの他に、これも私達の部室に隠されてたんだ。」
…そういって手渡すのは、純白の生地に青いリボンがあしらわれた、一着の衣装。
「……あ……」
それは、かつてこの地で奮闘した、少女の思い。
「お母さんは、スクールアイドルのことを後悔なんてしてなかったんだよ!」
「……………ぁ………」
そのとき。何故か、葉月さんの心の中で響いた声が、俺にも聞こえた。
『スクールアイドルは、お母さんの、最高の思い出!』
………誰の声だったかは、聞くまでもないだろう。
今まで押さえつけていたものが崩壊するかのように、葉月さんの目から、涙が溢れ出した。
その涙は、今までの苦しみ、悲しみを取り除き、洗い流していく涙だった。
衣装を抱えて泣く葉月さんを見つめていた千砂都から、体育館中へと拍手が広がった。
…………良かった。
俺の胸中に、そんな言葉が浮かんだ。
勿論、これだけで解決というわけではないだろう。だがこれがきっかけとなって、葉月さんの心を、生徒全員が知る日も、遠くないはず。
……………………………だが、こういったハッピーエンドを望まない者は、どこの世界にもいるらしい。
「ふざけないで……」
「………ん…?」
俺は、拍手の中に紛れていた音を、少しだけ聞いた。
音の方を向くと、1人の生徒が下を向いていた。
「こんな形で……終わらせなんかしない!」
「Scorpion!」
「なっ!?」
……ガイアメモリ!?
俺が唖然とし、周りが1人も気づかない中、彼女は手に握ったメモリを…
「あぁぁぁぁっ!」
…………腕に差し込んだ。
……………直後、ハッピーエンドは、バッドエンドへのスタート地点になった。
次回、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「早く逃げて!」
最悪へと転じた世界を
「でもここじゃあ!」
怪物から救うのは
「さあ…ミュージックスタートだ!」
ただ一人。
第40話 Sの本心/明かされた響き