ラブライブ!スーパースター‼︎・響きの記憶の戦士 作:ニントという人
まさかもう投稿しだして一年立つとは…
…時の流れって怖い。
ってわけで、原作10話どうぞ。
Wなライブ/ナイスなセレクト。
前回の、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「前回、かのんちゃんの閃きでグループ名が決定した私達!」
「その名前でラブライブ!にエントリーしようとしたら……」
「まさか、ドーパントの襲撃が起きるなんてな。」
「でも、圭人くんが倒してくれて無事解決!」
「まあ正体とか色々モヤモヤも残るけど……とりあえず、無事エントリーできたのでした!さてどうなる第52話!」
◆◆◆◆
というわけで、無事にエントリーを済ませてから数日。
とうとう、今回のラブライブ!地区予選出場グループ発表の日になった。
「ついに発表デス………これが今年の……地区予選の…エントリー校デス!」
パソコンとにらみ合う可可がマウスで左クリックをすると、画面にはいくつもの学校名、そしてスクールアイドルグループ名が。
「何この数?コレで地区予選?」
「こんなにたくさんの高校がエントリーしてるの!?」
すみれとかのんがあまりの数に驚き、もはや呆ている中可可が口を開く。
「今年は過去最多、過去最大の大会だと言われてまシテ。」
「競争率が高いということですか?」
恋が可可に問うと、可可は更に続ける。
「あまりの数の多さから、地区大会の前に振い落しがあるとの噂モ……!」
「地区予選にすら出られないの?」
千砂都がその事実に驚きと疑念の声を上げ、可可は懸念を口にする。
「分かりませんが、去年までの形は難しいという話もありまシテ。……例えば───」
「じゃんけんで決める…とか?」
……いやいやいや、すみれ、流石にそれは……
「……最初はグー!」
「じゃんけん………!」
「流石にそれはないんじゃ……」
だよね千砂都?あと可可もなに乗っかってんだ練習したところでだろ……
「じゃあ何があるっていうのよ!」
「それは………」
物理的に割って入った千砂都に対してすみれが疑問を投げつけ、それに対してかのんが口を開くと……
「行ってみるしか無いよ。地区予選の説明会に!」
……それはそうだわ。
◆◆◆◆
というわけで。やってきました説明会。
ちょっとしたホールで行われたそれは、そこをびっしり埋め尽くすほどの人数で溢れている。ちなみに男子は俺だけっぽい。なんでぇ?
「じゃぁ〜〜〜ん!今年もついにラブライブ!が始まりま〜〜〜すっ!皆さん気になっているのは地区予選の方法かと思うので!まぁ〜ずここで発表しちゃいまぁ〜す!イェェェェェェェェイ!」
……テンションたっか……あのMCのお姉さん何者だよ……身振り手振りデカすぎん?風圧すごいんだけど。
「…来たね……」
「…うん…。」
俺の横で千砂都とかのんが呟く中、前のMCが口を再度開く。
「今年は出場校が多く、全てのグループに歌ってもらうのは困難と判断したため、ここでじゃんけんをして……」
…………ゑ?運営トチ狂った?まじでじゃんけんなの?
「!それ見なさい!見なさいったら見なさい!」
「勝ちます!勝ちマスよぉぉ!」
「お前ら座れ。作るな悪評を!すでに俺で目立ってんだから……」
この世界ってなんで男の娘……じゃなかった、男の子居ないんですかね!?たまに男子トイレ消えてるし!作画か!?作画が((
「………とは思ったんですがやっぱりそれだと負けたグループが可愛そうだという話になりましてぇ〜………」
MCさんさぁ!紛らわしいのよ!
「なんですとぉ!?」
「紛らわしいわね!」
よし、ナイスシットダウン。
可可とすみれが座ると同時に、あのMCが口をまた開く。もう敬語なんて使ってないがコレは内心なのでセーフだ。
「各地区ごとに課題をつけることにしました!」
「課題?」
かのんがオウム返しに聞く中、俺の中でも疑問符が無数に浮かび上がる。
…課題ねぇ………どうする気なんだろ
「出された課題を歌に盛り込んで、大会で披露してもらうことになりまぁーーーーす!ここ東京南西地区は渋谷を含む流行の最先端地区!あっということで課題はぁぁぁっ!」
と、ラストのシャウトと同時に後ろのモニターに浮かんだのは…
『R A P』
の、三文字。
「ラップ?」
「ラップって………こういう?」
と、かのんがよく見る顔のそばで指を三本突き出すチェケラ!的なポーズを取れば、それに反応したMCが再び口を開き……思いっきり叫ぶ。
「あっそうですラップでぇーーーーーーーすっ!」
う…うるさい……なまじかのんの方……つまり俺の方に近づいてこっちむいて叫んでるから耳が……
俺が悶えている間に、ステージの方でMCが結構うまいラップを開始。
「HEY YO!各グループは!ラップを必ずソングにイントゥー!大会で!チャレンジだYO!SONGがフィニッシュ!しないときは!その時点で!失格だぁヨォ!」
……結構厳しくないすか、条件。
◆◆◆◆
ってなわけで、翌日の部室。
なぜか、かのんがストリート風の衣装だった。イメージはプ○ジェク○セ○イのビビ○スのああいうやつ。
「HEY YO!私の名前は澁谷かのん!澁谷といっても渋谷は苦手!」
そんなかのんがいい感じのリリック…?ライム…?まあラップをラップする……が。
「…こ……言葉が……出てこない……」
……だめでした。まあ流石に最初じゃあ……
「ラップは、もともとストリートから始まっているからねぇ…」
「では、それがまさか正式衣装?」
恋……正式衣装ではあるけども……正式という言葉を使えるタイプの服なのか?これ?
「やっぱりちぃちゃんやってよぉ!難しいよぉ!」
かのんさん、ちょっと精神年齢下がってるぞ。
「わかった、ダンスの教室とかで何度か教えてもらったから、やってみるね。」
ってわけで、かのんが持っていたオレンジがかったサングラスをかけ、千砂都がレッツラップ。
「HEY YO!私千砂都ー、嵐千砂都ー、生まれはこの辺特技はダンス!嵐を呼ぶっすちぃちゃんダンス!……よっ!」
「…えっ…?」
かのんが唖然とした理由は至極当然……………千砂都は流れでダンスを始めたのはいいのだが……思いっきりラップを放棄した。もう彼女はただブレイクダンスをするだけになっている。ラップとは。
「………HEY!」
「あのー…ラップは?」
「あっ、そうだった。」
おーい本題どこ行ったよ。
「いやー、ダンス始まっちゃうとついそっちに夢中になっちゃうんだよねぇ〜」
「千砂都さんは、やはりダンスで他のグループに差をつけてほしいので、この役目は不向きではないかと。」
まあ確かに。ダンス中にラップが無理ならラップ中もダンスが無理っていう逆説が成立しちゃうしなぁ。
「じゃ、言い出しっぺの恋、やってみれば?」
「えぇ!?わ…私は無理です!何も知らないのですから!」
俺が試しに振ってみれば、恋は明らかに動揺。YO!
………すまん。
かのちぃも結構乗り気で恋に対し、
「大丈夫!とりあえず韻を踏んで、思ったことを言えばいいだけだから!」
「HEY!まずは自己紹介とかやってみちゃおうYO!」
……千砂都乗り気過ぎない?まあいいや。
「自己紹介………韻を踏んで………」
思念をグルグル巡らせる恋が、最後にたどり着いたパーフェクトコンクルージョン、それは……
「……秋茜〜歌にいざよう〜葉月恋〜〜〜思いは未だ〜十六夜なり〜〜……」
紅葉が窓から入り込んでくる中、恋が選んだのはまさかのジャパニーズラップ……
「それは俳句……」
「短歌です!韻を踏めと言ったではないですか!ちなみにコレは、躊躇するという意味のいざようと、16歳である私の、十六夜をかけて……」
「どうでもいいんだけど……」
あっとすみれさん容赦ないね。もうちょっとオブラートに包む気は無いのかい?
「じゃあ……可可ちゃん!」
と、かのんに振られた可可は口を開き、
「HEY YO! Check it out!唐可可我最閃!耀煎餅果子來一套堅持練習不遲到!」
「は中国語になってしまうし……じゃあすみれちゃんは!」
と、ラストに回ってきたすみれも、同じように口をひr((
「無理デス!大切なラブライブ!の最初の課題デスよ!ポテンシャルの低いこのヒトに任せるわけには……!」
可可も容赦なかった。オブラートどころか中に包むやつを調理もしてない素材そのままの純度100%でボロクソに言ってる。
そんな可可の発言がお気に召さなかったのか、すみれは数瞬の沈黙の後、今まで担当していた音楽再生を再び行うと立ち上がった。
「……HEY YO!お見知りおきに自己紹介!でも結高の皆にしとこうかい?私の名前は平安名すみれ、AB型の神社の娘!HEY!」
「マジデスカ……」
はえ〜すっごい……まさかの実力…ごめん正直見くびってた…
「すごい…!」
「即興でそんなに歌えるなんて…!」
「フンッ!コレでも小さい頃からショウビジネスの世界で場数は踏んでるの!アドリブなら負けないわ!」
すみれがいつになく自信に満ち溢れた顔で宣言すると、それを見たかのんがまたしてもいつになく真剣な顔で、
「コレは…行けるっ!」
と、一言言った後……
◆◆◆◆
後、いつもの屋上。今回はやっと曲の練習ができるということで、とりあえずフォーメーションを組んでいる……のだが。
「……ん?」
いつもとちょっと位置が違うすみれが疑問符を浮かべると、その目は右側にくるり、左側にくるりと回り……
「あれ……?………これってもしかして……?」
サイドに居たかのんと恋が平然と言い。
「どうしたの?」
「あなたが歌わないと始まりませんよ?」
そして、ようやくなんとなく状況に適応したすみれが思いっきり他四人の方を振り向き。
「ちょ………ちょっっっっとまって!?」
……思いっきり叫んだ。
「どうしたの?」
「いや、えっと、そのぉ……つかぬことをお聞きしますが、この位置というのはもしかして……」
この位置というと、右に二人、左に二人、そして自身が一番前。この状況をシンプルに表すとすると……
「センターだよ?」
「今回の課題の目玉だし、一番目立つところで歌ってもらった方が良いと思って。」
「可可は反対しましたが。」
最後の可可の声なんか聞こえてないと言わんばかりに、すみれは表情をパラパラ漫画の如く変えていき……
「ほぉー……ん…?………ええっ!?えええええええええええええええええっ!?」
歴代最高デシベルで叫んだ。
「…今…?」
かのんがすみれのラグに対して反応するが、それがどうしたと言わんばかりにすみれがまくし立てる。
「だ、だって私よ!?私がセンターで、いいったらいいの!?」
「うん、だからそう言ってるでしょ?」
「い、いやぁ…でも……」
動揺が激しく、尚も渋るすみれに対して可可が、
「やはり変えたほうが良いのでは無いデスカ?」
と、いつもの毒舌。
「どうしてそう思うのです?」
恋が可可に聞けば、可可は再度口を開く。
「このヒトは、今までも真ん中に立つことができずにここまで来たのデス!それはやはり向いて居ないからというか……」
可可、言いすぎや。オブラートというか餃子の皮に包んで言うレベルだそれ。
「それだったら、私だって最初は歌えなかったよ?」
「私は、ステージに立つこと自体ほぼ初めてですし。」
「俺もド素人なのにリアルファイトしてるしな。」
……最後はなんか違う気もしたが、かのん、恋、俺の三人が可可に反証を提示する。
「それはそうですが……」
「今までは今まで、大切なのはこれからだよ。」
「そうだよ。Liella!みたいに、これから色々始まって良いんじゃないかな?」
千砂都の援護射撃にかのんが更に乗っかり、
「……まあ、みなさんがそういうのでしたら。」
なんとか可可を押し止めた。
「とにかく!センターに立つ以上は真面目にやるのですよ!」
「ヒッ……」
「スクールアイドルを甘く見たら承知しまセン!」
可可が脱走寸前のすみれを止め、それに対しすみれが、
「分かってるわよ!ショウビジネスの世界で生きてきた私をなんだと…」
「そぉれが甘く見ていると言っているのデス!今年のラブライブ!は特に厳しい戦いデス!本気で頂点を目指すつもりでいてくだサイ!」
「わ…わかったわよ…!」
……悲報、すみれ、可可に屈する。
…悲報かどうかは、各々の主観に任せる。
次回、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「多分、自信ないんだろうな。」
彼女の心は
「衣装作りは、可可の仕事デスノデ。」
一人の少女に
「そんなこと言ってもわかってるの!」
届くかどうか。
第53話 Wなライブ/届かない光