ラブライブ!スーパースター‼︎・響きの記憶の戦士   作:ニントという人

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どもっす。
今回から一期11話です。
…気がついたら一期が終わりそうで衝撃的すぎる…
ってなことで、本編どぞ。


Tは根深く(原作第十一話)
Tは根深く/消えぬセカイ


前回の、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!

「前回、ラブライブ!地区大会が終了!」

「き……緊張したぁ…」

「……ってとこで、まさかまさかのドーパント襲撃!」

「もう!せっかくギャラクシーに終わりそうだったのに!」

「ギャラクシーってなんだよ……ともかく、俺が変身してそいつをギリギリぶっ飛ばしましたとさ!さてどうなる第57話!」

 

◆◆◆◆

 

あのライブから数日、俺たち結ヶ丘スクールアイドル部は、部室のパソコンと向き合いながら、あの時を待っていた。

 

「ああ神様……!」

恋がその時間……正確にはその時間に発表される結果が望むものであるよう祈る中、すみれは焦燥の中にあった。

 

「どうなのったらどうなの……!」

「十二時になったよ…!」

「いよいよ発表…!?」

 

千砂都の声で、皆の意識がパソコンへと向けられた。

ラブライブ!公式のサイトが映る中、かのんはその中の一バナー……ラブライブ!東京南西地区予選結果発表ページへとつながるものをクリックした。

 

「大丈夫!皆頑張ったデスシ!」

 

可可の声で、皆がパソコンへとはっきり目を向けた。

 

「じゃあ行くよ、地区予選通過は8組…!」

 

パソコンを操作するかのんが言い、続けて画面に真っ先に出てきた人物の名を呼ぶ。

 

「エントリーナンバー1、サニーパッション…!」

 

サニパは…うん。予想通りといえば予想通りだ。

 

「ですよね。」

「当然だよ。」

 

皆も最初から思っていたようで、その事実に関しては一喜一憂することなく平然とした感想を抱く。

 

「そして!」「「「「「っ…!」」」」」

 

かのんの声で再び緊張が走り、俺たちはパソコンの画面を凝視した。

 

「エントリーナンバー21、ネオミュータントガールズ…!エントリーナンバー62、朝倉スカイラブリー!エントリーナンバー70、神楽坂ダッシュ組!エントリーナンバー…!」

「「「「来い〜〜〜〜〜〜っ!」」」」「うぅ〜〜〜!」

 

俺、千砂都、すみれ、可可が思わず叫び、恋は顔を覆ってうめき声を漏らす。

 

「…あれ?」

「「「「「…んん?」」」」」

 

……不意にかのんが声を漏らしたかと思うと、彼女はクリックとホイール操作を何度も繰り返した後。

 

「……パソコン……固まっちゃったぁ……」

 

……うそーん……

 

「もう!もったいぶらないでったらぶらないで〜!」

「モウ!動け動ケーーーッ!」

 

すみれと可可が互いの肩をグワシグワシ交互に揺さぶる中、恋がパソコンの画面と俺達に視線を向けながら言った。

 

「みんなが、同時に接続しているからでしょうか?」

「スマホで見てみよ。」

 

千砂都がスマホを開いてそちらの回線で確認してみようとすると、ちょうどかのんのスマホに通知が。

 

「…ん?サニーパッションさん?」

 

その内容はサニパからのメッセージで、画面に映るその内容は以下の通り。

『おめでとう』

『一緒にいいステージにしましょう!』

「…おめでとう……?」

 

千砂都がその文面に疑問を抱えながら呟き、それによってある一つの結論に恋がたどり着いた。

 

「と、言うことは……」

「あ、動いた」

 

千砂都の声で全員が画面へと向き直り、かのんはマウスを握り直してスクロールする。

すると、その下にちょうど、ここにもいる5人のスクールアイドルの姿が、『Liella!』の文字とともに載っていた。

……つまりは…そういうことだろう。

 

「「「「「うわ〜っ!やったぁぁぁぁぁぁ!」」」」」

 

……彼女らの反応からも、それは見てのとおりだ。

 

◆◆◆◆

 

「「おめでとう!」」」」」」

 

5人が普通科組の教室に呼ばれると、そこに集まっていたクラスメイト達スウウ十名に、彼女らは盛大に祝われていた。

 

「絶対地区予選突破したって、みんなで話してたんだよね!」

「すみれちゃんすっごくかっこよかったよ!近くで見てた人も、みんなファンになったって言ってたし!」

「と、当然でしょ?誰だと思ってるの?」

 

すみれが照れ隠しのように胸を張りながら言うと、直様横に立つ可可から指摘……というかちょっかいが。

 

「直前まで怖気づきのグッソクムシだったデスけどね〜」

「うるさいっ!」

 

あらら……あれで距離縮まったと思ったんやけどなあ……

…ま、今回はすみれが活躍してくれたからこの結果になった、と言ってもほぼ過言じゃない気もしますがね。

 

「かのんちゃんたちが頑張っているから、私達も元気もらえた!」

「かのんちゃんたちは、この学校の希望だね!」

「─ありがとう!」

 

と、かのんが礼を言ったその瞬間。

 

『スクールアイドル部の皆さんにお伝えします。スクールアイドル部の部員は、放課後理事長室に来てください。繰り返します。スクールアイドル部の部員は、放課後理事長室に来てください。』

 

俺たちの頭上にあるスピーカーからピンポンパンポーンとよくあるチャイムが響き、続けて理事長の声が鳴り響いた。それは俺たちを呼び出すもので、クラスはその内容を考えようとする空気に包まれた。

 

「もしかして表彰!?」

「だと良いけど、怒っていたような気も……」

「なんだろう……」

 

千砂都が最後に疑問符を浮かべる中、なにか思い当たる節があるのかないのか。

 

「─────ハッ!?」

 

……恋が、とてつもなくスクールアイドルとしてまずい表情で、一声叫んだ。

 

◆◆◆◆

 

「私のせいです……」

 

迎えた放課後、理事長室の一個下の階の階段の手すりに手を添え顔をあて、いつになくうなだれていた。

 

「恋ちゃん……」

「恋が?何したの?」

 

かのんとすみれが恋に問う中、恋は恥ずかしい話をするかのように話しだした。

 

「実はこの前、部室に入ったら、パソコンがついていまして…」

 

……この調子は回想かな……

 

◆◆◆◆

【そのとおり、回想だ。】

 

恋が部室へと足を踏み入れると、そこには電源が入りっぱなしのパソコンがあった。

 

「もう……ん?」

 

恋がそれを閉じようとノーパソのモニター上部に手をかけた途端、彼女は画面に写った一つのバナー広告に目が行った。

そこには、『禁断のセカイ』『Click!』との文字が。

──そして、イチャイチャしてる二人の女性が。

恋は悩んだ。口から「うんん……んんん……」と声が漏れる程には悩んだ。

そして悩んだ末。

………彼女は、トラックパッドを押し込んだ。

 

「ひゃああっ!?」

 

……彼女の目に何が写ったかは、彼女の名誉のためにも言わないでおくべきだろう。

 

◆◆◆◆

【回想は終わりだよ】

 

「興味本位で、つい……生徒会長ともあろうものが……あんなものを………」

 

恋はそのまま膝から崩れ落ち……。

 

「ああ……失格です停学です退学です…私の人生終わりました………」

 

………人って、絶望するとこうなるんだな……。

 

「…さ、流石にバレてないんじゃ……」

 

だろうね…。流石にパソコンの履歴とか見えるわけじゃないし。

…………あれ、でもあのパソコン学校のWi-Fiにつなげてた気が……

…た…多分大丈夫だろ……

 

◆◆◆◆

 

んで、腹をくくって向かった理事長室。ノックの後に理事長の声で返答があったので、かのんでもなく可可でもなく千砂都でもなく、何故か俺を先頭として部屋へと入った。何故や。

 

「失礼します…。」

「どうぞ。」

 

声色の感じからして怒ってないとは思うけど……まあ俺らは思いっきり暗い表情を顔に浮かべ、そのままトボトボという効果音が似合う足取りで部屋の中へと進んでいく。

 

「どうしたの?なにか悪いものでも食べた?」

 

何も知らない理事長からすれば、今の俺達はそう見えるのだろう。……この感じ、ほんとに知らないっぽいな…

 

「い、いえぇ、ただ………」

 

かのんが歯切れ悪く返答を考える中、俺たちの下から生えてくる勢いで恋が理事長の前に出ていった。

 

「申し訳ありません!私葉月恋、生徒会長ともあろうものが、興味本位であのようなものを見てしまいまして───「なに言ってるの…?」…え?」

 

……やっぱ、そうか。予想はしてたけど。

 

「来てもらったのは、コレが来たからです。」

 

呆然としている恋に、理事長は一枚のプリントを差し出した。

 

「澁谷さんと嵐さん、それから木島くんの母校の小学校から、あなた達に歌ってほしいって依頼。」

「……僕とかのん…千砂都がいた小学校…ですか?」

 

俺が聞き返せば、理事長はこの件に関してもう少し詳しく話してくれた。

 

「ええ。母校の生徒が始めたスクールアイドルの歌を、生徒に聞かせたいって。」

「そういうことでしたか〜。」

 

恋はいつになく安堵の表情を見せ、もらった書類を胸に抱いた。よかったね、あのサイトバレてなくて。

 

「スバラシイデス!ゼヒ参りましょう!」

 

可可はかなり乗り気で、真っ先に賛成の意を示した。

 

「じゃあ、OKってことでいい?」

「…えっ……?」

 

……理事長が最終確認をしようとしたが、かのんは一瞬、ほんの一瞬だけ戸惑った。

 

「……どうかした?」

「……いえ、とても素敵なお話だと思います。」

 

………最も、それは表面上だけの話だったのかもしれない。

 

◆◆◆◆

 

「じゃあ、今日は私、バイトだから!」

 

理事長先生との話が終わり、練習をしばしした後、千砂都は荷物をまとめるとそう切り出し、部室の出口へと向かった。

 

「そっか、頑張ってね!」

「うん!ういっすー!」

「「「「「ういっすー!」」」」」

 

いつものようにチョキにした手で声を交わし、千砂都はそのまま部室のドアをくぐっていった。

 

「練習後なのに、大変ですね。」

「でも、楽しんでるみたいデスから。」

 

恋の声に可可が返したその一瞬後、すみれが「ん?」とスマホに対して訝しんだ。

その時から少々前後して、かのんを除いた俺たちのスマホに通知が。

それは千砂都からの連絡を伝えるもので、文面は以下のようなものだった。

 

『この後時間ある?』

『かのんちゃんには内緒で』

『たこ焼き屋に集合』

 

………おk,とりあえず急いだほうが良いやつだ。

 

「……どうしたの?」

 

おっとぉ、まさかの内緒と言われたそばから。

 

「な、何でもありまセ〜ン!」

 

可可がだいぶゴリ押した感じのあるごまかし方でごまかすと、俺たちは一瞬で荷物をまとめると走り出した。

 

「お先デ〜ス!」

「さよなら〜!」

「グッバーイッ!」

「そんじゃ俺も〜!」

 

……すまん!かのん!




次回、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「それで、話とは何なのですか?」
彼女が抱える心は
「本当ですか!?」
周囲の光で
「…ごめん。ちょっと待って。」
氷解することはできるのか。

Tは根深く/宿る場所へ
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