ラブライブ!スーパースター‼︎・響きの記憶の戦士 作:ニントという人
……もう一期が終わるってことにちょっと恐怖覚えてるんですけでど、二期どうしましょうかね。
三期もまだ未定ですし。
…ともかく、本編どうぞ。
前回の、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「かのん!歌唱!成功!」
「やったああああああああああ!かのんちゃんが歌えたああああああああああ!」
「なんで二人のほうがそんな感情大きいの!どっちかって言ったら当人の私のほうが…」
「まあしょうがないんじゃない?二人だし。」
「そうデスよ!それだけかのんさんのことを思っている証拠デス!」
「……そう言われたら、悪い気はしないけど……と、とりあえず、第61話行っちゃおう!」
◆◆◆◆
かのんたち、Liella!の歌唱が終わって数分。舞台袖で力を抜いている5人の元へ、俺は元いた観客席入り口からグルっと回って向かった。
「…………お疲れ様。皆。」
「……、圭人くん。」
「まぁ、言ってもそこまで疲れてないけどね。」
「子どもたちの前で歌うのは、楽しいものですね。」
「そうデス。やっぱり楽しく歌うのが一番デス!」
「そうそう。……かのんちゃんも、そうだったでしょ?」
千砂都の声に、かのんはしばし間をおいたものの、次に見せた表情は明るく、前向きなものだった。
「…………うん。忘れてたけど……思い出せたよ。歌うことって……こんなに楽しいものだったって。………ありがとう。みんな。」
かのんの声に、皆が笑みの、安堵の、そして喜びの表情を浮かべた。
「そんな……だったら私だって、かのんちゃんのおかげで変われた。だから、これでおあいこ!」
「そうデスよ!可可だって、かのんさんのおかげでスクールアイドルの道を突き進むことができたのデスから!」
「言ったでしょ。私はあなたからセンターを奪う立場、一度は奪えたからって油断してないの。……………だから、これで私とあなた、完全に対等ね。」
「私達は、かのんさんのおかげでここにいるんです。…だから、ここまでするのも当たり前です!」
「そういうこった。それに、最後の一歩を踏み出したのはかのん自身だろ?それならかのんの力でもあるだろ。俺たちはあくまでもサポートだ。」
「みんな………」
俺たちの言葉を聞いたかのんの目に、薄っすらと光が宿った。
彼女はその光を目で擦って落とし、大きく頷いた。
そんな時を過ごしていた、俺達の耳に────
─────突如として、突風の鳴らす風切り音が聞こえた。
最初はどこかから風でも入ってきたのかな?と思ったが、その認識は、次いで響いた子どもたちの叫び声にかき消された。
「「「「キャーッ!?」」」」
「!?」
俺が思わずステージの方へと駆け出し、客席の方を見ると─────
「……………結ヶ丘……男子高生……………仮面ライダー…………確認……」
「…………ドー……パント………」
…………吹き荒れた風が固まったような、緑色の怪物が……怪人が立っていた。
「圭人くん………って、嘘…!?」
「ドーパント!?」
「なんでこんなところに……」
「どうやって入ってきたってのよ…!」
「……まあ方法はともかく、理由は……俺、かもな……」
「……っ!結ヶ丘を襲ったみたいに……!」
「だとしたら、結ヶ丘の生徒のわたしたちが来たことも関係があるんじゃ……」
「あるかもな……でも今はともかく………」
俺は5人にできるだけ子どもたちを逃がすように言うと、急いで人目のないところに戻った。
そこでベルトとメモリを取り出すと、俺はいつものように……そしてそのいつもがかつてになるよう思いながら、あの言葉を叫んだ。
「変身!」
「beat!」
変身した俺は背中のビートロッドを抜き、すぐさま元の場所へと駆け戻った。
その場では数多の少年たちが逃げ惑う中を、5人の少女たちが彼らを抱え、すぐさま遠くへと届けていっている。
俺はその中を………正確に言えばその上を駆け、この惨状を引き起こした張本人へと近づいた。
「俺の後輩に何してくれてんじゃこの野郎ーーーーーッ!」
思い切った叫びとともに思い切り振り切られたロッドの一撃が、奴の胴を捉えた。いかなる力の作用か、宙に浮いていた奴の体が地面へと叩きつけられる。
「……フッ…!」
そうなったのもつかの間、奴は直様己の周囲に風切り音を起こすと、そのまま宙へと浮かび上がる。
「風系のドーパントってわけか!だったら…!」
俺は負けじと一本のメモリを取り出すと起動し、ロッドへと差し込んだ。
「cyclone!」
「おらよッ!」
「cyclone! maximum drive!」
俺がロッドを振るうと同時にトリガーを引くと、振るったロッドに従って、竜巻が奴へと飛んでいく。
奴はそれを視認すると、手に同じような竜巻を起こし、こちらのそれへとぶつけてきた。
空中でぶつかりあった2つの竜巻はしばし拮抗した後、少しの風圧を残して消えた。
そして、再び奴が手を動かしたかと思うと────
「……ハッ…!」
──────奴の腕から、緑色の稲妻が飛んできた。しかも、俺ではなく、そばにいた少年を狙って。
「やべぇ!」
俺は歴代史上最高、もう一度やれと言われても無理だというスピードで動き出し、彼を庇うようにして立った。
「ぐあああっ!?」
その一瞬後、俺の体へと雷が命中。俺の胴体に、一筋の焼けた跡がついた。
「くっそ……非道な真似してくれやがって………」
まさか、ここの子どもたちに手を出そうとするとは……
「………手段はとうとう選ばねえってわけかよ……!ふざけんな!」
俺は思わず叫ぶと、新たなメモリを取り出した。
「boost!」
「(風と雷………多分能力は嵐……とかか……?でも今はともかく……)……君は逃げろ。………ここで……お前を止める!」
「boost! maximum drive!」
俺はブーストメモリをマキシマムスロットに装填すると、そのまま力強くボタンを押し込んだ。
俺の体は金色の光に包まれ、それが晴れると、そこには金色の装甲を纏い直した姿へと変わる。
「さあ………ミュージックスタートだッ!」
ビートブーストになった俺は、体中に超高音の音波を纏わせる。それを見たドーパントもまた、その体中に風、雷、そして水を纏わせる。それらが渦を巻く様は、正しく嵐のようで。
「……………ラァッ!」
「…………ッ!」
俺と奴は、同時に動き出した。
俺が奴が待ち受ける空へ向かって飛び出せば、奴は纏う雷や竜巻を、こちらへと差し向けてくる。
俺はそれを、体中に纏った音波を駆使した高速起動で、ギリギリのところで避けていく。
そして奴の至近距離まで肉薄すると、拳に低音波を纏わせ、奴に一撃。
それを腹に喰らった奴は制御を失い落ちていくが、その下にはまだ逃げ遅れた子どもたちが。
「ハァァァッ!」
俺は高音波の力で奴の真横に移動すると、奴が落下してくるのに合わせて、サッカーのシュートの様な蹴りを繰り出した。
「ガアアッ!?」
奴はその勢いでステージまで飛ばされると、壁に激突してステージに落ちた。
ここで決めても良かったが、生憎ここは小学校。できるだけ被害は抑えたい。
俺は客席の通路に着地するや直様、奴がいる場所へと全力ダッシュ。
倒れていた奴を掴み上げると、小学生時代の記憶を頼りに、最速で屋外へ迎える通路を走った。
◆◆◆◆
「ハッ!」
俺は屋外に出ると、引っ張ってきていたドーパントを外へと放り投げた。
「ぐあぁぁっ………」
地面に身を打ち付けた奴が苦悶の声をあげる中、俺はブーストメモリを抜き、さいどメモリスロットに装填する。
「boost! maximum drive!」
「……や…やめろ……い……嫌だ!やめろ!」
奴がこの場で抵抗を………いや、口で命乞いをするものの、別に俺は命まで奪うつもりはない。
…………だが。
「……子どもたちを巻き込んだお前を……これ以上好きにさせるかッ!」
俺は叫ぶと同時にボタンを押し込み、高く空へと飛び上がった。
「ハァーーーーーーーーーーーーーッ!」
「う………うああああああああああああああっ!」
俺の飛び蹴りと同時に奴が放った大嵐が、空中でぶつかった。
2つの高エネルギー体はしばしの拮抗の後、金色のエネルギーが、灰色の渦を突き破ることによって、その衝突は終了した。
「ラァァーーーーーーッ!ビート!ハレーションストライクッ!」
「がああああああああああっ!?」
奴の体を、俺の右足が打ち据えた。高密度の音エネルギーが集まった右足は、奴の体を激しく揺さぶり、そして────爆発。
爆炎が晴れると、そこには一人の青年と、砕け散ったUSBメモリが落ちていた。
◆◆◆◆
戦いを終えた俺の耳に、いくつかの声が飛び込んできた。
「やったーっ!仮面ライダーが勝った!」
「ありがとう!仮面ライダー!」
俺がそちらの方を向けば、そこには先程まで逃げていた子どもたちの姿があった。
「……皆、怪我は無い?」
「うん!仮面ライダーが守ってくれたからだよ!」
見れば、返事をしてくれた少年は、先程ドーパントが雷で狙った少年だ。
「……いや。ごめんな、戦いに巻き込んで。」
「ううん!怪我してないし大丈夫!」
「良かった…………本当に良かった………」
……俺のせいで後輩たちが怪我した……なんて、死んでもごめんなんでな………
俺はLiella!の5人に軽く頷きかけると、スマホを操作してハードハレーショナーを呼び出した。
直様飛んできた愛車にまたがると、俺は子どもたちに手を一度振ってから、バイクでその場を立ち去った。
次回、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「行っちゃおう!」
やる気と自信に満ち溢れた少女が
「…どーしよー…」
いきなり力を削がれる中
「…そろそろお願いするか…」
動き出す、悪意。
第62話 永遠のL/それぞれの進歩