ラブライブ!スーパースター‼︎・響きの記憶の戦士 作:ニントという人
永遠のL/それぞれの進歩
前回の、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「前回、歌い終わったLiella!のいる小学校の講堂に、まさかのドーパントが……」
「それにしても、なんで私達が講堂にいること知ってたのかしら…?」
「そう考えたら不思議デス。」
「ま、それは本編で考えましょう、と。んで、子どもたちが巻き込まれそうになりながらも、なんとか俺が変身してブーストでブッ倒したのでした!さあどうなる第62話!」
◆◆◆◆
side???
「………テンペスト・ドーパントが破れた、か……」
僕は、小学校を怪物が襲撃し、仮面ライダーによって倒されたというネットニュースの記事を見つめながら呟いた。
「子どもたちの前では本気など出せないと踏んでいたが………ヒーローには逆効果だったか……。」
思い返せば、ヒーローは子どもたちの声で力を発揮するもの。それはかつてから見てきたというのに、この場になってそのお約束を忘れるとは。
「彼が仮面ライダーである以上、そのルールは適用されるか……」
そもそも、適当に見繕った道端の奴らにドーパントの力を与えるのが間違いなのかもしれない。彼らは誰しも奥底に負の感情、いわば雑音を備え、それを少し増幅してやれば、一瞬で僕の忠実な手駒となる。
「………さて、そろそろ彼にお願いするか。」
…………知識は時として、最強の武器となるからね。
◆◆◆◆
side圭人
小学校でのライブ、そしてドーパントの事件から数日経ち、Liella!の5人はいつもの様に練習に励んでいた。
「ワン!ツー!スリー!フォー!可可ちゃん肩で息しない!」
「ハイ!」
「すみれちゃんは、止まる位置ちょっとずれちゃってる!」
「えっ嘘!?」
いつものように千砂都の指示とアドバイスが飛び交う。
「はい!おつかれー!今日はここまで!」
千砂都がそう言って、そのまま屋上から校舎内に戻るドアを押し開けた…………ものの。
「……あれ?」
それに追随するメンバーは、誰一人としておらず。
むしろ、全員が屋上の上でバッチリバテていた。
「手加減なさすぎ……!」
「ありゃ?ちょっと、気合い入りすぎちゃった?」
「足が棒デス〜〜〜〜〜ッ!」
と、すみれと可可が今にもぶっ倒れ……というか半ば倒れている中。
「まだまだ!」
「「「えぇ?」」」
「かなり良くなってきてる……いい感じ…!この調子で、ランニングもうワンセット行こう!」
……………かのんさん…!?
「うえぇぇえぇ〜〜〜〜!?」
「あなた、力みすぎじゃない?」
「だって東京大会が近いんだよ!?」
かのんは少し語気を強めたものの、すぐに表情を柔らかくし、
「…なんか、がんばった分だけできるようになるのって、楽しいなって思って………」
「あ………ふふ……」
その光景を見たすみれも柔らかな笑みを浮かべる中、かのんはガバっと立ち上がり───ついでにもたれかかっていた可可を弾き飛ばし───言った。
「よし行こう!」
「(中国語)!?」
「また外苑?」
「5セットぐらい行っちゃおう!」
「ゔぇえええ〜〜!?」
…………叫び声といい、可可とすみれってやっぱり似てるよな。でもかのんさんや、練習中盤の外苑5セットはキツくないすかね。
「………かのんさん、以前よりだいぶ変わりましたね。前向きになったというか………」
恋が千砂都に歩み寄って、すこし小さい声で言えば。
「そんな事無いよ。」
「え?」
「……これがかのんちゃん。………私が知ってる。」
……この!クソデカ感情系幼馴染め!まあ気持ちは一緒だがな!
…………俺がよくわからん感情を内心でスパークさせていると、不意に屋上のドアから人影が。
「失礼ー。葉月さん、理事長が来てほしいって……」
その声の主はヤエで、内容はあまり趣旨が理解しにくいもの。
………で、恋で呼び出しって言うと………
「………恋ちゃん、またパソコンで見ちゃいけないものを…?」
「見てません忘れてください!」
……おっとぉ!そっちかぁ……
「いいんだよ、趣味は人それぞれなんだから……」
「だぁかぁらぁ!違うと言っているのです!」
千砂都、それフォローちゃう、トドメや。
「そうデス!圭人さんなんてこの前「可可〜〜〜〜!?なんか欲しいものある〜〜〜〜〜!?」」
何を言ってるのかな!この娘は!
「………圭人くん、後でその話詳しく。」
「……圭人くんの部屋で、ね?」
……………周り女子しかいないって、意外とキツイんだね。知らなかったよ。
「……で、要件ってなんだろうな。」
「また、なにかのオファーかしら…?」
「さあ……?」
すみれが推測を述べる中、皆が頭をひねり………
◆◆◆◆
「───入学希望者が増えた!?」
「はい!今の数ならば、生徒が足りなくなることはないと!」
………予想外すぎだろ!?めっちゃ嬉しいけども!?
「来年以降も、結ヶ丘は続いていきます!」
制服に着替えて移動した部室にて、俺たちは恋から理事長の話を伝え聞いていた。
「よかったーーーー!」
「地区予選の評判が、良かったからかな!?」
俺の幼馴染二人が歓喜の声をあげる中、間接的にたった今話題に上がったすみれが鼻高々に言った。
「私のラップが、人々の心を掴んだのね!」
「自惚れるなデス、皆のおかげデスよ!」
おっと、安定の棘っぷり。まあ、ちょっと先端が柔らかくなった気もするけど。
「でも、かっこよかったよ、すみれちゃんのラップ。」
「……!見て!Liella!のフォロワー数!」
スマホでツイッ……SNSの画面を見た千砂都の声に、俺たちは一斉にその画面を見……
「……52000………!?」
「……ギャラクシィィィィ…………私がセンターを務めた歌で……私がセンターの歌でぇぇぇ!」
………良かったなあ、すみれ………
「でも実際、前回のライブで学校に興味を持ってくれたみたい!」
「じゃあほんとに、Liella!が入学希望者を…!」
「まじか……スポドリ作ってきてて良かった………」
いやほんとに………よかったぁ………
「このまま一気に、優勝まで駆け上がりまショウ!」
………おk、可可、物理的に駆け上がろうとしないで、はい、足踏みストップ。
「東京大会の概要は発表になったのですか?」
「今夜、発表デス!」
恋の声で可可の足が止まり、同時に重大ニュースが。
……今日の夜か…………
◆◆◆◆
『ついに!ラブライブ!東京大会です!』
前も見たことのあるハイテンションナレーターは、今回は画面でのルール発表。彼女の横にある黒板には、一瞬にして東京大会の日付………12/25と記入がなされた。
『日程はこちら!メリークリスマス!フォッフォッフォ!今回は!それぞれの地元で学校ゆかりの場所生中継!それをオンラインでリレーしていきます!』
…………ふぁー…………だいぶ規模がすごくなりそうな……てかこの人なぜにサンタの格好?……あ、12月25日だからか。
「クリスマス東京決戦デス!今回のルールはかなり特殊デス!自分たちのステージは、自分たちで用意しないといけまセン!」
全員で可可の部屋に集まる中、可可は発表内容を簡潔にまとめた。
「どこがいいんだろう……」
「派手なところなら…神宮競技場?」
「それは決勝の会場です。」
はいナイス指摘。そしてできるわけなかろうすみれ。
「じゃあ、外苑球場…?」
「いやいや、誰に頼めば貸してくれるの……」
「明日直接行って、聞いてきマス!」
「迷惑になっちゃうよ…」
流石に直談判は校内だけにしとこうよ……てかもう俺やだよ………
「東京大会デスよ!何のんびりしているのデスか!?」
可可落ち着こう、多分のんびりとかじゃなくてモラルとかマナーとかの云々のかんぬんの話と思う。
「真面目に考えてるってばぁ!」
「んん……」
可可は机からノーパソを持ち上げると、手に抱えて画面を見せながら言った。
「今回は東京大会!どの地区もとっておきの場所を用意するはずデス!地味なステージでは、Liella!は埋もれてしまいマス!」
「「「「「うーん…………」」」」」
◆◆◆◆
んでもって、翌日ってわけ。
「「「リモートライブ!?」」」
ナナミ、ヤエ、ココノ……スレニキたちの影響で勝手になやこトリオと呼んでいる三人が、かのんからの情報に驚きの声を上げた。
「ステージはどこに作るの!?」
「外苑球場!?」
「……そうしたいのはやまやまなんだけど……いま現実的なのは………体育館かなぁ、って…………」
と、かのんの声がすれば彼女らはそろってジト目となり。
「………東京大会でしょ?」
「……うん。」
「決勝進出が掛かってるんでしょ?」
「……うん……。」
「「「なのに体育館!?」」」
「ヒィィィィ……!」
なんで俺の幼馴染はよく怯えるんですかね………
「欲がなさすぎる!」
「本気で勝つ気あるの!?」
「あははははは…………」
「───どーしよー………」
…………外に出た俺、かのん、そしてすみれは、敷地内の池すぐそこのベンチに腰掛けていた。
「だから言ったのよ、地味すぎだって。」
すみれのある種で的を得ている発言に、かのんもある種的を得た発言で返した。
「でも、皆冬休みだし、外だといろいろ大変だと思って……」
「あんたは気を使いすぎなのよ。もはやLiella!はこの学校の代表よ?ワガママ言うぐらいで良いんじゃないの?」
「……すみれちゃんはいいよねぇ、そういう性格で。」
「どういう意味!?」
……そういう意味でしょ。多分。
「………私は、本当は歌えるだけで………」
かのんが呟いた、その時。
………校舎側から池に降りる階段の上から、何故かカン、カンという音がした。
「あ゛ーーーっ………」
その音の発生源は、俺達の前まで来ると………
「ダメだったデズゥ〜〜〜………パタリ……」
「可可ちゃん!?」「ちょどした!?」
木の棒を支えに来ていた可可の体に限界が訪れ、俺達の方に倒れてくるのをなんとか俺とかのんで受け止める。
「どこ行ってきたの…?」
「ありとあらゆるライブ施設をあたりましたガ、スクールアイドルには不向きだろうと、皆さん申し訳無さそうに……!」
すみれの問いによって、俺たちは現状を把握した。………この辺りって、ライブに使えるっていうとこならめっちゃあるよな……それ全部行って全部ダメだったのか……
「確かにこの周辺は、もともとスクールアイドルに馴染みは薄いし……」
「でも、そろそろ決めないと……」
すみれの声に、かのんは答えた。
「うん。家に帰って、一晩考えてみるよ。」
「……勿論、全員な。………まさか全滅とは……」
「…………可可、頑張りまシタ………何かくだサイ……」
「………ココア、奢ろっか…?」
「ありがとございマス………」
…………残ってたっけな、財布の中。
次回、ラブライブ!スーパースター!!・響きの記憶の戦士!
「今回のテーマは──」
少女のインスピレーションは
「かのんちゃんたちは練習に集中!」
周囲の光によって輝くも
「怪物………怪物ぅ!?」
そこに迫る、魔の手。
第63話 永遠のL/知識とひらめき