黒の剣士と紺の浮浪児   作:gobrin

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最近色々忙しくて全然更新できなかったorz
お待たせしました。

圏内PK事件、解決です。

あと、今回のカイに不快感を覚える人がいるかもしれません。
先に謝っておきます。申し訳ありません。

作者は必要な描写だと思っております。



第九話 事件の真相と仇敵との再会

 

 

 

ヨルコの話を聞いて、約束を取り付けた翌日の昼前。

 

キリトからメッセージが届いた。

 

 

『これからKoBの団長さんに殺害手口の意見聞くから、カイも参加してくれ。

カイもなにか思いついたことがあったら質問してほしいんだ。いままで調べてわかったことは教える。

ついでに昼飯は奢る』

 

 

罪悪感に軽く押しつぶされそうになったが、協力できる時はすると言った手前、断るわけにもいかない。

 

 

『わかった。場所は?』

 

 

と返信すると、

 

 

『アルゲードだ』

 

 

と返ってきた。

 

《アルゲード》は第五十層の主街区だ。

俺とキリトのホームもここに買ってある。

 

といっても、いま俺はシリカと一緒に第四十七層にホームを買って住んでいる。

色々と思い出の場所だからな。

景色も綺麗だし。全部が花で覆われてる層なんてあそこしかない。

 

ともかく、俺はアルゲードに転移する。

着いてすぐにキリトを探す。

 

―――――いた。

 

キリトとアスナに近よる。

 

 

「うっす。昨日ぶり」

 

「おう。昨日ぶり。来てくれてさんきゅな」

 

「ほとんど協力できてねぇのに、さらに断るなんてできねぇよ」

 

 

罪悪感を覚えるが、堪える。

――それに、罪悪感よりも憎悪の方が強い。

 

 

「――アスナは、俺に事情聞かなくていいのか?」

 

 

不躾だとは思ったが、聞かずにはいられないので聞いておく。

 

 

「………言いたくないことを無理矢理聞き出すわけにはいかないから」

 

「……ありがとよ」

 

 

アスナに礼を言ったのと同時に転移門が光を放ち、一人の男を吐き出した。

 

 

――かの有名なKoB団長様、《神聖剣》ヒースクリフだ。

 

ホント、皆二つ名かっこよくていいな。

 

 

アスナがめちゃめちゃ綺麗な敬礼をして、ヒースクリフに謝っている。

だが、ヒースクリフは満更でもなさそうだ。

 

 

「何、ちょうど昼食にしようと思っていたところだ。

かの《黒の剣士》キリト君にご馳走してもらえるなんてぇ〜そうそうあるとも思えないしぃ〜。

そ〜ゆ〜意味では〜ある意味ちょ〜ラッキ〜ってゆ〜か〜」

 

 

キリトも二つ名かっこいい。うらやま。

 

ちなみに今のヒースクリフの喋り方には絶対に言及しないからな!

絶対しないからな!ぜっっっっっっっったいだからな!

 

そしてキリトとアスナは平然としていた。Why?

 

 

キリトの案内で、俺達は入り組んだ路地裏に入っていく。

 

………って、おいおい、この道ってまさか。

 

 

「おい、キリト。この道って……」

 

「お、さすがにカイはわかったか。そう。()()()だよ」

 

「「あの店?」」

 

 

ヒースクリフとアスナの声が重なり、キョトンとした。

何とも珍しい光景だった。

 

五分ほど歩いたところで、俺達の目の前に薄暗い店が現れた。

 

俺が思うに、この店がアルゲード一胡散臭い店だ。

キリトもそう思っているだろう。

いったいこの店の何がキリトの琴線に触れたのか。

 

 

中は予想通りの無人だった。

確かにこういう話をするにはうってつけだが………。

中に入って席に着き、キリトが《アルゲードそば》四人前を注文する。

 

 

アスナがヒースクリフに説明しているのを俺も聞いていた。

カインズ氏が消えたところで、ヒースクリフの眉がピクリと動いたが、反応はそれだけだった。

さすがの胆力だ。

 

 

「そんなわけで…………団長の知恵を拝借できればと……」

 

「では、先にキリト君の推測から聞こうじゃないか。

カイ君にも聞きたいが今回はあまり参加していないなら仕方がない。

君は、今回の事件の手口をどう考えているのかな?」

 

「まあ、大まかには三通りだよな。

一つ、純粋なデュエルによるもの。

二つ、既知の手段の組み合わせによるシステム上の抜け道。

三つ、アンチクリミナルコードを無効化する未知のスキル、アイテム」

 

 

まぁ、本当に殺人ならそんな感じになるだろうな。

 

 

「三つ目の可能性は除外してよい」

 

 

――おいおい、即答だな。

二人もそう思ったようで、ヒースクリフの顔を凝視している。

 

 

「......断言しますね、団長」

 

「想像したまえ。君らがこのゲームの開発者なら、そのようなスキルや武器を設定するかね?」

 

「「しないな」」

 

 

俺とキリトの声が重なった。

 

 

「二人とも、何故そう思う?」

 

「そりゃ、フェアじゃねぇからだ」

 

「SAOのルールは基本的に公正さを貫いている。

あんたの《ユニークスキル》は除いてな」

 

「ああ、ありゃフェアじゃねぇな」

 

 

俺達はヒースクリフにニヤリ、と笑いかける。

ヒースクリフは臆することなく俺達に微笑を返してきた。

 

………いくらコイツでも、俺達の秘密は知られてねぇはずだが……。

……いや、以前立てた俺の仮説が正しいならバレてることもある、かな。

誰かはわからないが、こいつが()()である可能性はある。

 

 

「どっちにせよ、確認のしようがない三つ目の仮説は置いときましょ。

……ということで、一つ目のデュエルによるPKから検討しましょう」

 

「よかろう。………しかし、この店は料理が出てくるのが遅いな」

 

「あんなやる気のないNPCが早く仕事するわけないだろ」

 

「俺達の知る限り、あのマスターがアインクラッドで一番やる気のないNPCだね。

そこも含めて楽しめよ」

 

 

キリトが団長さんのコップに水をどばどば注ぎながら言う。

この堅物にそんなことができるわけ――――

 

 

「うん☆わかった〜」

 

 

―――できるのかよ!てか今の何だ!?雰囲気ぶち壊しじゃねぇか!!

 

 

 

 

――そのあと、キリトとアスナが様々な考察を重ねたが、それらの疑問に対してヒースクリフがすぐに的確な答えを返していた。

 

 

………だが、いくらなんでも知識量が豊富すぎやしねぇか?

《圏内》が次の層の底まで続く円柱状の空間だとか、ウィナー表示がデュエルした奴らの中間位置またはそれぞれの前に出る、なんてこと俺でも知らなかったぞ。

アルゴですら知ってるかどうか。

それにこいつは、昨日俺の質問にも即座に答えを返してきた。

…………引っかかる。

 

俺は三人の会話を聞きながらも、頭の中では思考が渦巻いていた。

 

――知識が異様に豊富。

――ユニークスキル《神聖剣》。

――圧倒的な防御力で未だHPバーがイエローに落ちたことがないこの男。

――そしてあの日、フードが言ったあの言葉。――俺達を()()()()――

――これらの情報から推測されることは、やっぱり―――

 

 

……ィ。

 

……イ。

 

……カィ。

 

 

「カイってば!」

 

「……ん?キリト、どうした?」

 

「どうしたじゃないよ。食べ終わったしもう行くぞ。

…………具合でも悪いのか?」

 

 

気づけば、ヒースクリフとアスナは店の中にはいない。

俺達の目の前にあるどんぶりも空になっている。

 

………いつの間に食べたんだ、俺。

そんなに思考に没頭してたのか。

 

 

「ああ、悪い。ちょっとぼうっとしてた。なんでもねぇから気にすんな」

 

「……そうか?まあ、俺とアスナは調査を続ける。なんか気づいたことがあったらメッセージ飛ばしてくれ」

 

「ああ、わかった。じゃあ、またな」

 

 

キリトが心配そうにしながら店を出て行く。

俺はキリトが店を出たのを確認し、ため息をついた。

 

 

「………本当にすまねぇな、キリト」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜。

 

 

俺は、第十九層にある《黄金林檎》のリーダーだったグリセルダのお墓に来ていた。

本来は単なる地形オブジェクトだが、そんなことは関係ない。

ここがヨルコ達の作戦の終着点だ。

 

グリセルダの墓の前でしゃがみ、手を合わせる。

 

 

――アンタの仲間は俺が守る。見守っててくれよ、グリセルダ。

 

会ったことのない女性に心の中で話しかけ、俺は顔を上げて立ち上がった。

 

 

「………よぉ、アンタがカインズだな?アンタが消えたとき以来だな」

 

「……ああ、ヨルコから話は聞いている。

それにしても、笑いかけられたときからバレたのかと思っていたが……。

本当にバレていたとは」

 

 

カインズが苦笑いを向けてくる。

俺も苦笑いを返しながら答える。

 

 

「偶々だよ。ところで、首尾よくできたのか?」

 

 

出てきたヨルコにも合わせて聞く。

 

 

「ええ。多分、そろそろ転移してくると思うわ………あ、来た」

 

 

ヨルコがメニューウィンドウを眺めて呟いた。

フレンド登録を残してあったんだろう。

フレンド登録している相手なら、そいつがどこにいるかわかるからな。

 

 

「じゃあ、隠れるか」

 

「ああ」

 

「ええ」

 

 

俺達は物陰に隠れた。

 

 

 

 

 

約二十分後。

 

シュミットが現れた。

墓の前に跪き、懺悔を始めた。

 

ヨルコとカインズが黒いローブをかぶってグリセルダとグリムロックを模してシュミットの前に出て話しかける。

あれはグリセルダが愛用していたものと同じデザインなんだそうだ。

 

 

シュミットの話はこうだった。

 

 

指輪の売却が決まった日、シュミットのポーチにいつの間にかメモと結晶が入っていた。

メモにはグリセルダの後をつけ、宿屋の部屋に忍び込んで回廊結晶の位置をセーブしてギルド共通のストレージに入れろと書いてあったらしい。

メモの差出人はわからないという。

 

 

……ますます俺の予想が信憑性を帯びてきた。

てかここまできたらもう当たりだろ。まあ俺にとっちゃ、好都合だ。しくじるわけには、いかねえぞ。

 

 

報酬は指輪の売却額の半分だったらしい。

手に入れるはずだった額は売却額の八分の一。

それが二分の一になる。四倍だ。目が眩むのもわからないでもない。

 

 

シュミットは必死に弁解した。

 

 

「…………オレはグリセルダに指一本触れてない!

ま、まさか……指輪を盗むだけじゃなくて、こ、殺しちまうなんて、オ、オレも思ってなかったんだ!」

 

 

ヨルコ達はリアクションを返さずに、シュミットを見つめ続ける。

シュミットは恐怖で歯をガチガチならしながらも精一杯声を張り上げた。

 

 

「オレは……こ、怖かったんだ!もしあのメモのことを仲間に言ったら今度はオレが狙われると思って……だ、だから、あれを書いたのが誰なのか、オレは本当に知らないんだ!

ゆ、赦してくれ、グリセルダ、グリムロック。オレは、ほ、本当に殺しの手伝いをする気なんてなかった。信じてくれ、頼む…………!」

 

 

シュミットは頭を何度も地面に擦り付けながら、二人の言葉を待った。

 

 

「全部録音したわよ、シュミット」

 

 

ヨルコがフードを取り払いながらシュミットに告げる。

シュミットは愕然とした顔でそれを眺め、隣でも取り払われたフードの奥から出てきた顔を見て呟いた。

 

 

「………ヨルコ、カインズ………」

 

 

シュミットは二人の顔を交互に見て、茫然自失となりながらも声を絞り出した。

 

 

「ろ、ろく、おん……?」

 

 

その言葉を受けて、ヨルコが懐からクリスタルを取り出す。

録音クリスタルだ。

 

そしてシュミットはヨルコとカインズの死が偽装だと気づいたのか、脱力してその場に腰を下ろした。

 

 

「……そう………だったのか………。

お前ら………そこまで、リーダーのことを……」

 

 

ヨルコとカインズの執念と、グリセルダを慕う気持ちに驚嘆したのか、シュミットが声を漏らす。

すると、カインズが言葉を返した。

 

 

「あんたも、だろう?」

 

「え………?」

 

 

シュミットが気の抜けた声で応じたのを聞きながら、俺は索敵スキルを全開にして周囲に気を配っていた。

 

 

「あんただって、リーダーを憎んでいたわけじゃないんだろ?

指輪への執着はあっても、彼女への殺意まではなかった、それは本当なんだろう?」

 

「も……もちろんだ。本当だ。信じてくれ」

 

 

シュミットは何回も首肯した。

――――来るとしたらそろそろだろう。来るなら来い。返り討ちにしてやる。

 

 

「オレがやったのは……宿屋の、リーダーの部屋に忍び込んでポータルの出口をセーブしたことだけだ。

そりゃ……受け取った金で買ったレア武器と防具のおかげで、DDAの入団基準をクリアできたのは確かだけど……」

 

「メモの差出人に心当たりがないっていうのは本当なの?」

 

 

ヨルコが厳しい声で問いただす。

ちなみにDDAっていうのは《聖竜連合》の略称だ。

大手ギルドなだけあって厳しい入団基準が存在する。

 

 

「い、今でも全くわからないんだ。八人のメンバーのうち、オレとあんたら、リーダーとグリムロックを除いた三人の誰かのはずだけど……。

その後、一度も連絡してないし………あんたらは、目星をつけてないのか?」

 

「三人全員、解散後も《黄金林檎》と同じくらいの中堅ギルドに入って、普通に生活しているわ。

いきなりステップアップした人はあなただけよ、シュミット」

 

 

シュミットの問いに、ヨルコが首を横に振るが………前提が間違ってるぞ、シュミット。

前提として容疑者から外れるのは―――お前ら三人と、グリセルダだけだ。

――グリムロックを外す絶対的な理由は何もない。

 

…………ん?……()()

 

 

「そうか………。……で、でもよ。おかしいだろ………遣わないなら、なんでリーダーを殺してまで指輪を奪う必要があったんだ……?」

 

 

シュミットの疑問に、ヨルコとカインズが言葉を詰まらせる。

シュミットは必死に考えているのか、後ろの危険に気づいてねぇ。

 

――飛び出すなら、今しかねぇ!!

 

 

「てことは……あのメモの差出人は……」

 

「伏せろ、シュミット!」

 

「え?」

 

 

シュミットはいきなり現れた俺に呆気にとられたのか動けない。

だが、()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

俺はピックを取り出し、投剣スキルの上位スキル《パラライズシュート》を使う。

シュミットの後ろで攻撃を目論んでいた奴は、後ろに飛び退って俺の攻撃を躱し、ナイフを構えた。

 

だが俺はそいつには目もくれずに、ヨルコ達に近づく人影にも《スタンシュート》を放つ。

そいつは手に持っていた針剣(エストック)で俺のピックを弾き、臨戦態勢をとった。

 

 

「シュミット、状況説明は後だ!お前はヨルコ達を守れ!」

 

「お、おう!」

 

 

シュミットは何が起きてるのかよくわかってなくても襲撃を受けたことは理解してくれたようで、ヨルコ達を守れる位置に動いた。

そして、俺が一時的に退けた相手を見て息を飲む。

 

 

「ラ、《笑う棺桶(ラフィン・コフィン)》……」

 

 

――そう。殺人(レッド)ギルド、《笑う棺桶(ラフィン・コフィン)》。

『デスゲームならば殺して当然』などというふざけた思想を持つPK集団で、俺の憎悪の対象の一つだ。

 

俺が先に攻撃したのが、毒ダガー使いの《ジョニー・ブラック》。

次に攻撃した針剣使いが《赤眼のザザ》。

 

二人ともイカレた殺人ギルドで幹部を張ってる腐った強者だ。

――そして、こいつらがいるということは………

俺は、新たに現れた人影に向かって吐き捨てる。

 

 

「―――出たな、《PoH(プー)》」

 

 

黒いポンチョを着て、フードを目深にかぶった男の名はPoH。

右手に《友切包丁(メイトチョッパー)》という名の大振りのダガーを持つこの男こそ、さっきの思想をばらまいた張本人だ。

 

 

「Ho-ho-ho-。これはこれは、《紺の浮浪児》、カイじゃねぇか。

何だ?殺気をガンガン飛ばしてるが、お前一人で俺達を相手にできると思ってんのか?」

 

「てめぇら三人くらい、耐毒ポーション飲んでる状態なら殺せる。覚悟しろ」

 

「ハッ、そうだな。貴様の殺意は筋金入りだ。確かに俺達三人だけだったら危ねぇだろう。

――――だが、四人だったらどうだ?」

 

「……なに?」

 

 

俺がそう言った瞬間、俺の索敵範囲内に新たに反応があった。――オレンジカーソルだ。

PoH、ジョニー、ザザの動きに細心の注意を払いながら、俺は新たな人影に目を向け―――驚愕した。

 

 

そいつは、黒いコート、黒いブーツ、黒いシルクハットをつけていた。

黒ずくめの格好はぶっちゃけどうでもいい。

――問題は、そいつの顔だ。

 

 

「……お?初仕事だって張り切って来てみたら、懐かしい顔に会ったね。

…………やあ、新。元気かい?」

 

 

そいつは、近づいてきて俺の顔を認めると、ニヤニヤ笑いながら他の奴らに聞こえない音量で俺の名前を呼んできた。

――現実(リアル)での名前を。

 

 

「………神野(じんの)………(たける)…………ッ!!」

 

「うん、覚えててくれたようで何よりだ。

ちなみに、こっちでは《リッパー》だ。《黒衣のリッパー》。聞いたことない?」

 

「ぶっ殺す!!!!」

 

 

――余談だが、俺はピックだけでなくスローイングダガーも持っている。スキルの威力を上げるためだ。

 

俺はスローイングダガーを三本取り出し、投剣スキルの最上位スキル《ジャミングシュート》を神野に向けて放つ。

《ジャミングシュート》は、三本の投擲武器それぞれに毒、麻痺、出血、暗闇、スタンの全てを付与する。

俺が使えるスキルの中で最高の状態異常付与スキルだ。

 

 

「喰らえっ!」

 

「おいおい、ご挨拶だね」

 

 

神野はそう言って俺のダガーを三本とも躱しきった。

チッ、並みの相手ならどう躱そうとどれか一本は当たるように投げたんだが………。

 

そんな中、PoHが神野に話しかける。

 

 

「Wow……。リッパー、知り合いなのか?」

 

「ああ、リアルでね。でも、嫌われてたみたいだ」

 

「Oh……。嫌われてるってレベルじゃねえぞ」

 

「だね。なんでだろ?」

 

「………なんでだろ、だと………?

俺はてめぇがしたことは忘れてねぇぞ……。

てめぇは、俺の手で、必ず、殺す………!」

 

 

俺の殺気に、ジョニーとザザが一瞬とはいえ怯んだ。

それを真っ正面から受けて平然としてやがるこいつら………。

わかってたが、狂ってやがる。

 

 

「俺のしたこと………?……ああ、あれ。

なに、新、まだ根に持ってんの?」

 

「ふざけてんじゃねぇぞてめぇ!」

 

「Ho-ho-ho-。落ち着けよ、カイ。改めてもう一度聞くぜ。

この四対一の状況で、俺達を()れると思ってんのか?」

 

「……殺ってやらぁ」

 

「そうか。なら死ね」

 

 

PoHの言葉で、場の空気が張りつめる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一触即発の空気を破ったのは、蹄の音だった。

 

その音はどんどん近づき俺達の近くまで来ると、黒馬が後ろ脚だけで立ち上がり、鋭く嘶いた。

騎手は、そのときに馬上から振り落とされて「いてっ!」と毒づきながら尻餅をついた。

その騎手は立ち上がると俺達を見回して、俺を見て驚いたような顔をした。

 

――キリトだ。

 

この世界では、アイテムとしての騎乗動物はいないが、レンタルすることはできる。

 

キリトは手綱を引いて馬の頭を来た方向に向けさせると、その尻を軽く叩いた。

それでレンタルが解除され、黒馬は走り去っていく。

その蹄の音に重なりながら、キリトが声を発した。

 

 

「よう、PoH。久しぶりだな。まだその趣味悪い格好してんのか」

 

「………貴様に言われたくねぇな」

 

 

吐き捨てたその声は、明確な殺意を孕んでいた。

 

 

「あれ、またまた懐かしい顔。やあ、久しぶり〜」

 

 

神野がキリトに向かって呑気に手を振る。

 

ぶっ殺したい衝動が湧き上がるが、我慢だ。

いま動いてもいいことがない。

 

キリトが声を発した人物を見て、驚きを露にした。

 

 

「じ、神野、さん……」

 

「そうだよ〜。こっちではリッパーだから、そこんとこよろしくぅ!」

 

「……《リッパー》?まさか、《黒衣のリッパー》!?」

 

「だ〜いせ〜いか〜い」

 

 

キリトが驚愕を顔に貼付けたまま、俺のほうに振り向く。

 

キリトは俺とこいつの因縁を知ってるから驚くのも無理はない。

俺が飛びかかっていないことに驚いてるんだ。

 

――俺だって殺りにいきてぇけど、シュミット達を守らなきゃいけねぇから迂闊に飛び込めねぇ。

 

再び、PoHが口を開いた。

 

 

「……で?まさかたった二人で俺達四人を相手できると思ってんのか?」

 

「いや、いくら俺とカイでも、危険だな」

 

 

キリトは平然と返した。

それには俺も同感だ。

恐らく、神野の野郎はPoHと同格だ。

そんなのが二人もいる状況で、シュミット達を守りながらこいつらを殺すのは、さすがに無理だ。

 

だが―――

 

 

「でも耐毒POT(ポーション)飲んでるし、回復結晶ありったけ持ってきたから、二十分間は耐えてやるよ。

そんだけあれば、援軍が駆けつけるには十分だ。

いくらあんたらでも、攻略組三十人を四人で相手できると思ってるのか?」

 

 

――そう、耐えるだけなら余裕だ。

もちろん俺も回復結晶は持てるだけ持ってきた。

ここにキリトが来るなら援軍を呼んでると思ったが、あってたみたいだな。

―――三十はブラフだろうが。

 

PoHがフードの奥で舌打ちするのが聞こえた。

 

 

「……Suck」

 

 

やがて、短く罵り声を上げたPoHが右足を引いて左手の指を鳴らした。

配下の二人が数メートル退いた。

 

PoHは右手の包丁を俺とキリトに向けて、吐き捨てた。

 

 

「……《紺の浮浪児》、《黒の剣士》。貴様らだけは、いつか必ず地面を這わせてやる。

大事なお仲間の血の海で転げさせてやるから、期待しといてくれよ。

…………リッパー、行くぞ」

 

「あ、うん。じゃあね、二人とも」

 

「………待てよ」

 

 

俺は、立ち去ろうとした神野を呼び止める。

 

PoHはすでに坂を降り始めていて、ジョニーとザザがそれを追う。

キリトはこちらを気にしていたが、振り向いたザザに何やら話しかけられていた。

 

 

「ん?なんだい?」

 

「……俺は、この状況に感謝する。

俺はあの日から、力をつけ続けてきた。家族を守るため。そして、てめぇを殺すために。

他の快楽殺人者も殺してやりてぇのはやまやまだがそんなのは二の次だ。

どうやっててめぇを殺そうか常日頃考えてたが……丁度いい。

残念ながら痛みは与えられねぇが、俺はこの中でてめぇを殺す。………覚えとけ」

 

 

俺の言葉を受けて、神野は楽しそうに笑みを浮かべやがった。イカレてる。

 

 

「ああ、わかった。楽しみにしてるよ」

 

 

そう言って、奴は立ち去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、シュミットは、俺とキリトに何故この場にいたのか、来たのかと聞いた。

 

俺は『ヨルコの話を聞いてレッドの連中が出てくると予想したからだ』と答え、

キリトは俺の答えに少々動揺しながらも『俺もそうだ。ただ、気づいたのは三十分くらい前だけどな』と答えた。

 

そして、この場で一番動揺しているだろうヨルコが話しかけてきた。

 

 

「え、えっと……私の話を聞いてっていうのはどういうこと……?」

 

「ヨルコは、グリムロックに武器を作ってもらう際に、計画を全て話したって言ったよな。

その時、気づいたんだよ…………ここにレッドの奴らが出てくることに」

 

「な、なんで……?」

 

 

ヨルコはますますわからないという風に困惑の表情を浮かべた。

 

 

「落ち着いて聞いてほしいんだが………恐らく《指輪事件》の犯人はグリムロック。

そして、今回出てきたレッドの奴らはグリムロックが依頼したもので、あんたら三人の口封じ役だ」

 

 

ヨルコとカインズの顔に驚愕の色のみが浮かぶ。

 

 

「これであってるか?キリト」

 

「ああ、多分……俺も同じ考えだ。てか、カイはいつ気づいたんだ?」

 

「……昨日の夜だ。黙ってて悪かったな。言ったら止められると思ってよ」

 

「………そうか」

 

「ちょ、ちょっと待ってください!どういうことですか!?」

 

 

ヨルコが慌てて説明を求めてきた。

キリトとアイコンタクトを交わし、キリトに説明を譲る。

俺のは推測の域を出ないからな。この展開だと正解だったみてぇだが。

 

 

 

キリトの説明はおおむね俺の推測通りだった。

 

グリセルダのストレージは同時にグリムロックのものでもあった。

よってグリセルダが死んだとき、そのアイテムは全てグリムロックの下へ転送される。

つまりグリセルダを殺したところで指輪は奪えない。

だがシュミットは金を受け取っている。

これはグリムロックが指輪を売ったためだと考えられる。

以上より、指輪事件の首謀者はグリムロック。

殺害自体はレッドの奴らに依頼した。

そして、今回もそのときのつながりで依頼したんだろう。

 

という内容を説明してキリトは話を終えた。

 

 

「……そんな……でも、なんで……?

なんで、結婚相手を殺してまで……指輪を奪わなきゃならなかったんですか………?」

 

「俺も動機までは推測できない。でも、《指輪事件》のときはギルドホームから出なかっただろう彼も、今回ばかりは見届けずにはいられなかったはずだ。

二つの事件が完全に闇に葬られるのを、ね。だから………詳しいことは、直接聞こう」

 

 

キリトが言葉を切ると同時に、二つの足音が聞こえた。

 

そちらを見やると、アスナと、革製の服を着てつばの広い帽子をかぶった男が歩いてきた。

あいつがグリムロックなんだろう。

全体的に優しげな表情をしているが、眼鏡の奥の目には俺の気に入らない何かがあった。

 

アスナは俺がいるのを見て一瞬怪訝な表情を浮かべたが、すぐに鋭い表情に戻り、グリムロックを連行してきた。

 

 

白を切るグリムロックにキリトが推理を話し、それに穴があると言ってグリムロックがキリトの追求を躱す。

 

曰く、『確かにストレージは共有化されていたから彼女が殺されたとき、そのストレージに存在していた全アイテムが私の手元に残ったという推論は正しい。

だが、もし指輪がストレージになかったら?つまり、オブジェクト化されて、グリセルダの指に装備されていたら?

彼女はスピードタイプの剣士だった。あの指輪の追加効果、敏捷力二十上昇を売る前に体感してみたいと思ったとしても不思議はないだろう?』だそうだ。

 

 

――確かにその通りだ。

 

俺は静かにそのやり取りを聞きながら、心の中で密かに感心していた。

こいつはあくまでも冷静だ。ロジックもおかしなところはない。よくここまで悪知恵を働かせたもんだ。

状況証拠的にはこいつ以外にあり得ないが、こちらには決定的な証拠がない。

 

 

その主張を論破したのは、ヨルコだった。

 

グリセルダは、会議のときにカインズに『リーダーが指輪を装備するべきだ』と言われたとき、こう返していたそうだ。

 

『SAOでは指輪アイテムは片手に一つずつしか装備できない。

右手のギルドリーダーの印章、そして左手の結婚指輪は外せないから、私には使えない』と。

 

そして、『だからリーダーがこっそり指輪を装備してみようなんてするはずがない!』と叫んだヨルコに対して、グリムロックは冷酷に、

 

『何を言うかと思えば、《するはずがない》?それを言うならグリセルダと結婚していた私が彼女を殺すはずがない、だろう?

ヨルコ君が言っていることは根拠なき糾弾そのものだ』

 

と返した。

 

……確かにグリムロックの主張の方が正しいように思える。これを論破するのは難しいんじゃねぇか?

 

 

――だが、ヨルコは墓標の裏の土を掘り返し、一つのアイテムを取り出した。

 

――《永久保存トリンケット》。

これはマスタークラスの細工師のみが作成できる《耐久値無限》の小箱だ。

あまり大きくないからアクセサリくらいしか入れることはできないが、この箱に入れておけばいつまでたっても耐久値が減少しない。

 

ヨルコはその中から二つの指輪を取り出して、グリムロックを追求した。

 

―――《黄金林檎》のギルドの印章と、グリムロックの名前も彫られた結婚指輪だ。

 

 

その糾弾に、グリムロックは諦めたかのように膝をついた。

 

 

 

 

 

…………ここまでがどこか説明口調なのは、俺がひたすら客観的に、そして冷静にやり取りを眺めていたからだ。

ここは俺が出しゃばるところじゃねぇと思って聞き役に徹してたんだが…………この後、我慢ならないことをグリムロックが抜かしやがった。

 

 

ヨルコの『何故リーダーを殺してまで指輪を奪って金にする必要があったのか』という問いの答えだった。

 

 

 

 

「……金?金だって?」

 

 

うわ言のように呟いたグリムロックは膝立ちのまま、メニューウィンドウを操作して大きな革袋を取り出して、無造作に放った。

袋が地面についたとき、澄んだ金属音が聞こえた。

 

 

――かなりの額のコル金貨だな。

 

 

「それはあの指輪を処分したときの金だ。金貨一枚だって減っちゃいない」

 

「え……?」

 

 

ヨルコが戸惑ったような声をあげる。

だが、戸惑ったのはヨルコだけではないだろう。

かくいう俺も結構戸惑ってる。

 

 

「金のためではない。私は……私は、どうしても彼女を殺さなければならなかった。彼女がまだ私の妻でいる間に」

 

 

その発言で俺の怒りが一瞬にして沸点を超えた。

 

――殺さなければ()()()()()()

なにさも義務ですみたいに語ってやがるこの野郎?

 

 

「グリセルダ。グリムロック。頭の音が同じなのは偶然ではない。なぜなら、彼女は、現実世界でも私の妻だったからだ」

 

 

その独白にキリト達が息を飲む気配がしたが………それすらどうでもいい。

俺は、怒りで我を忘れないように、自分を抑えるので必死だった。

 

 

「私にとっては、一切の不満のない理想的な妻だった。

可愛らしく、従順で、一度も夫婦喧嘩をしたことすらなかった。

だが、この世界にとらわれた後……彼女は変わってしまった」

 

 

グリムロックはさも悲嘆しているといった様子で首を小さく振り、独白を続けた。

――いや、コイツは悲嘆してるんだろう。一切理解はできないが。

 

 

「強要されたデスゲームに怯え、怖れ、怯んだのは私だけだった。

戦闘能力に於いても、状況判断力に於いても、彼女は私を上回っていた。

それだけではない。彼女は私の反対を押し切ってギルドを立ち上げ、メンバーを募り、鍛え始めた。

現実世界にいた頃より遥かに生き生きとした彼女を見て、私は認めざるをえなかった。

私の愛した彼女は消えてしまったのだと。

たとえ現実世界に帰れても、大人しく従順な妻だった彼女は戻ってこないのだと」

 

 

――()()()()()()()

……何が愛しただ。それは愛でてるって言うんだよ。

 

 

「……私の畏れが、君たちに理解できるかな?

もし現実世界に戻ったとき……彼女に離婚を切り出されでもしたら。

そんな屈辱に、私は耐えることができない。

ならばいっそ、私が彼女の夫である間に。

そして合法的殺人が可能な、この世界にいる間に。

彼女を、永遠の思い出の中に封じてしまいたいと願った私を……誰が責められるだろう……?」

 

 

 

 

その瞬間、この場をライトエフェクトの輝きが覆った。

 

 

爆発的な速度でグリムロックの前に飛び出したのは………俺だった。

 

手には短剣。《アーマーピアス》が発動している。

俺はすんでのところでシステムアシストを無視して、《アーマーピアス》を地面に叩き付ける。

 

――あのままだったら、確実にグリムロックを殺していた。

気づかないうちに我慢の限界を迎えていた頭を必死に落ち着かせながら、俺はグリムロックの胸ぐらを掴んで立ち上がった。

 

 

「屈辱だと?てめぇの奥さんが言うことを聞かなくなったから殺した?

私の愛した彼女は消えてしまった?

そんなもん愛情とは言わねぇ。ただの所有欲だろうが!

てめぇの言うことを聞くだけの従順なお人形が欲しかったんなら、始めから他人と結婚なんてしてんじゃねぇよ!

そして、殺さなければならなかった、だと!?

この世に義務的な殺人なんて存在しねぇ!あるのは殺す側のエゴだけだ!!

お前みたいな独り善がりのクソ野郎に、他人に愛される資格はねぇ!!

んなこともわかってねぇのに、愛だなんだと語ってんじゃねぇよ!!!!」

 

 

俺の叫びが静かな空間に響き渡った。

 

俺の荒い呼吸音がやけに大きく聞こえる。

 

再び訪れた静寂を破ったのはシュミットだった。

 

 

「………カイ、キリト。この男の処遇は俺達に任せてもらえないか。

もちろん、私刑にかけたりはしない。しかし必ず罪は償わせる」

 

「わかった。任せる。カイもそれでいいよな?」

 

 

しっかりした声で宣言したシュミットに、キリトが小さく頷いた。

そして俺に確認をとってきた。

 

 

「………ああ、頼んだ」

 

 

――このままじゃ、俺がコイツを殺しちまいそうだしな………。

 

 

シュミットは無言で頷くとグリムロックの右腕をしっかりと掴み、「世話になったな」と残して項垂れる鍛冶屋を連行していった。

 

ヨルコとカインズもキリト達に話しかけていた。謝っているようだ。

俺が《話しかけないでくれ頼むから》オーラを噴出させていると、汲み取ってくれたようで俺に話しかけてくることはなかった。

 

 

 

四人が立ち去り、俺、キリト、アスナの三人が丘の上に残った。

 

 

「―――ねえ、カイ?なんであなたがここにいるの?」

 

 

アスナがおずおず、といった感じで俺に話しかけてきた。

 

 

「昨日の夜にレッドの奴らが出てくることを予想してな。

ヨルコに頼んでここにいさせてもらったんだ」

 

「き、昨日の夜って………!?な、なんでわたしたちに言ってくれなかったの!?」

 

「アスナ!それは……」

 

 

キリトがアスナを遮って俺を庇おうとしてくれる。

だが、そのキリトを俺が遮った。

 

 

「いや、いいよキリト。俺がちゃんと話す」

 

「カイ!?……大丈夫なのか?」

 

「ああ。ここで黙ってるわけにもいかねぇだろ」

 

 

俺はアスナに向き直って告げた。

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

ヨルコ達を囮みたいに使うのは気が引けたが……理由は俺のエゴだ。責めたきゃ責めてくれ」

 

 

……多分、いま俺の瞳からは光が消えてることだろうな。

 

 

「……なんで?なんでなの?理由は教えてもらえるの?」

 

「…………ああ。俺の過去にあった事件が関係してるんだが……。

俺達のホームでいいか?」

 

「俺達?俺達のか?」

 

 

沈痛そうな表情をしていたキリトが聞いてきた。

キリトはアレを知ってるからな……。

 

んで、言葉が足りなかったな。

 

 

「いや、俺とシリカのホームだ。

……この話は、いつかシリカにもしなきゃいけねぇと思ってたからな。………丁度いいよ。

俺の暗い面を隠したまま、これからも付き合おうとは思わねぇしな」

 

 

俺はシリカにメッセージを飛ばす。

 

『これから帰る。それと、大事な話がある。

あまり楽しい話じゃねぇが………シリカにも聞いてほしいと思ってる。

これからキリトとアスナを連れていってもいいか?』

 

すぐに返ってきた。

 

『わかりました。

どんな話かはわかりませんが、聞きます。

キリトさん達も、大丈夫です。待ってます』

 

 

「俺とシリカのホームで大丈夫だ。話が長くなるかもしれねぇから、転移結晶で帰りたいんだが……」

 

「「わかった」」

 

 

二人が頷いてくれたので、俺は転移結晶を取り出す。

二人も取り出して、空に掲げた。

 

 

「「「転移、フローリア」」」

 

 

俺達は青白い光に包まれ、姿を消した。

 




読んでいただきありがとうございます。

はい、まさかのここでオリキャラ登場です。
思いっきり敵ですね。
今後も出てくる予定です。

カイの過去話を入れられませんでした、すみません。
次回に回します。

感想、意見、批評、質問その他、お待ちしております。

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