~エミヤ視点~
「さて。春日部嬢。三人揃ったらまとめて説教をするので覚悟するように」
春日部嬢は頭を押さえながらうなずいた。
それなりに力のある私と光一がやるよりはましと思い、ジン君に春日部嬢への制裁を任したが、それでも痛いらしい。
「まあいまそれはいいとしてだ。飛鳥と十六夜と黒ウサギの捜索が先だな」
「ああ。だが、とりあえずは壊したもので何とかなりそうなものだけは直しておきたい。私が事後処理に向かうから光一とジン君は三人を探してきてくれ」
「了解」
「わかりました」
ジン君と光一がうなずいて行動を開始する。
「じゃあ、私はどうするの?」
「ああ、君には仕事をしてもらうつもりだ」
「仕事?」
春日部嬢は心当たりがないようで首をかしげている。
「ああ、仕事だ。拒否権はないがね。白夜叉、店に入るときに見えたのだが、北側の祭の中に『造物主達の決闘』というギフトゲームで参加者を求めているというものが見えたのだが、春日部嬢を参加者にできないか?」
「それは可能じゃし、むしろこっちから頼みたいことじゃが、あの書類は別の部屋に置いてあったはずなんじゃがのう」
「ああ、通りがかった時に見えてしまってな。パートナーは私が立候補しよう」
隣の部屋の隅のほうに積まれていた書類を見たことが不思議なようだが、人外魔鏡である箱庭では珍しくないはずだ。
白夜叉もそう思ったのか特に何も言っては来なかった。
「お主は参加条件も満たしておるのじゃが、参加しないのかのう?」
「私のギフトは広まると手札をさらし過ぎてしまうのでな。遠慮しておこう」
「うむ。了解した。ほかに何かあるかの?」
白夜叉は祭りに向けての仕事があるのだろう。
引き留めては悪いのかもしれないのだが、言わなければならないことがある。
「ああ、もう一つだけお願いしたい事があるのだが……」
「なんじゃ?」
「私の同志たちが壊したものの賠償額なのだが、私ができる限り補修して、残りは魔王討伐の手伝いということはそれなりの依頼料がもらえるはずだ。その中から引いてほしい」
「ああ。わかった。だが魔王が来るまで金を払わないと言っているような物ということは分かっておるのだろう。それに関してはどうするつもりじゃ?」
「そこで、かの有名な『箱庭の貴族』がうちの同志にいるのだが、祭りの司会進行審判見世物として雇ってはもらえないだろうか? それなりに名を馳せている黒ウサギがいればゲームとしても箔がつくと思うのだが?」
「『見世物として』の。つまりは最低限の良識を持てば色々な服を着せてもよいと?」
白夜叉の目が光る。
犠牲者が出たことは間違いがないな。
いい罰になるだろう。
「ああ。私が許可しよう。何ならサウザンドアイズで扱っている商品でも着せてみたらどうかね? なかなかの広告効果も見込めると思うのだが」
「いい提案じゃな。それなら少し高めに給金を払おう。賠償金も待ってやってよい」
「助かる。では依頼料は――」
私と白夜叉で、春日部嬢と私のゲームの参加書類と、黒ウサギの司会進行審判見世物の仕事の書類を作っていく。
「ふむ。これで話を通しておこう。では町の補修は頼んだ」
「ああ、ほとんど完璧に直そう。春日部嬢も来てくれ。瓦礫を片付けるのを手伝ってもらいたい」
「わかった」
「私は少し仕事があるのでな。祭りで会おう」
そういって私と春日部嬢で片付けに向かう。
まあ、これで魔王から町を守れれば結構な儲けにはなるのだがな。
~エミヤ視点終了~
光一「春日部と黒ウサギは仕事か。後の二人の罰は何にするんだ?」
エミヤ「酷に考えてはいないな。何か案があったらいただけると助かる」
光一「丸投げかよ! まったく」
エミヤ「ならお前が考えろ光一」
光一「……飛鳥と十六夜に対する罰があったら感想にお願いします!」
エミヤ「結局お前も丸投げか」