ユグドラシル最期の日、自殺するために訪れた、一人のプレイヤ   作:タイタンの掟

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至高の御方は、遺体で見つかる?

 

<ぶくぶく茶釜>

 

 ん。想い出の場所って“王の居室”かぁッ、私が眠りについた場所じゃない。

 

「御方のご遺体がある場所ですか」

 

 泣き止んだ、シャルティアが、死を迎えて微笑むように、アインズ君(悟君)に尋ねた。

 

 しばらく、ほうけていたアインズ君(悟君)が、ようやく再起動していた。

 

「ご遺体って、何だ、シャルティア」

 

 あ、アインズ君(悟君)にバレた。

 

「ぶくぶく茶釜様が、死を覚悟されて、最期を迎えた場所が、宝物殿の最奥の間にあると。

 アルベドより、招集がかかるかなり前になりますが、ブクブク茶釜様が(わらは)の階層を訪れたのですが、良く分からないですが、ぺロロンチーノ様のことで謝罪されて、ぶくぶく茶釜様は、死蝋玄室から直接、宝物殿に向かわれました。口止めをされておりました、申し訳ありません」

 

 あれ、シャルティアって、ナザリックが転移する前の記憶もあるのか。確かに、エロ弟の趣味全開だったシャルティアに謝りに行って、他のところも行きたかったけど、身体がきつくなり、時間が無くなって、宝物殿に直行したんだった。

 

「そして、(わらは)がアインズ様に召喚された時、ブクブク茶釜様の魂も召喚されたと」

 

「魂を召喚って、星に願いを(ウィッシュ・アポン・ア・スター)か」

 

 さすがに、ダメだなぁ。

 

『はい。そうだよ、モモンガ君(悟君)いや、アインズ君(悟君)。良く気付いたね』

 

「ぶくぶく茶釜さん、声が」

 

『良かったよ、ちゃんと私と認識してくれて』

 

「当たり前じゃないですか、ブクブク茶釜さんの声は忘れません」

 

『うんうん、ありがとうね。嬉しいよ。あたしもここで、声が戻るとは思わなかったから、嬉しいよ』

 

「声が戻るって」

 

『あたしが死んだのは、病気で声を喪ったから、治すのに借金しまくって、声を喪って借金が返せなくなった。

 色々とあって、ナザリック(この場所)で最期を迎えたいって想ったの。ごめんなさい』

 

「ぶくぶく茶釜さんが、このナザリックで亡くなった、他の仲間もですか」

 

『そ、それは、ちょっと私も覚悟が居るから、アインズ君(悟君)も少し、待っててもらえるかな。それに、彼女達には言えない話もあるから』

 

「覚悟ですか、わかりました。必ず話してくださいね」

 

『“王の居室”そこで、話しようか』

 

「わかりました」

 

 アルベドとシャルティアを連れて、私達は、“王の居室”の扉へと誘った。

 

「アルベド、シャルティア。少し待っていてくれるか、ブクブク茶釜さんに会ってくる」

 

「「は、はい」」

 

(アルベド、シャルティア聞こえる)

 

((は、はい))

 

(決して、シャルティアは死を選ばないこと、良いね。アルベドも、シャルティアを害しちゃだめよ)

 

(え。)(それは)

 

(いいわね、シャルティア、アルベド。これは、至高の者としての命令です)

 

((はい))

 

 私は、シャルティアから離れ、ふわふわと幽霊のように、アインズ君(悟君)について、“王の居室”へと入っていった。

 

『指輪は、着けててくれたんだ、覇王の指輪』

 

「はい、想い出の品ですから」

 

 居室の扉を開き、アインズ君(悟君)が中へと入って、扉が閉じられる。拡がる居室は、巨大なスィートルームで、私と悟君が過ごした場所だった。奥に進むと、寝室に置かれた、クィーンサイズのベッドに、眠れるピンクの粘体が、どてっと横たわっていた。シチュエーションは良いけど、オーシャンビューに造られた窓の外は、南洋の青空だし、光景そのものはコメディよねぇ。

 

アインズ君(悟君)が、“王の居室”に来れば見つかるって思っていたけど、“王の居室”は使わなかったのね』

 

「相手が居ませんから」

 

『アルベドは、違うの』

 

「え。どういうことですか」

 

『アルベドの設定を弄ったでしょ、アインズ君(悟君)

 

「ど、どうして、それが」

 

『判るわよ。元々、アルベドの設定は、あのエロ莫迦よ』

 

「はぁ、はい」

 

『なんて弄ったの』

 

「モモンガを愛しているって書き換えて、すみません、最期だって思って」

 

『その前は、ビッチ設定でしょ、許せなかったんだ、モモンガ君としては』

 

「だ、だって、アルベドは」

 

『そうね、顔の造形は、私が好きなカッコいい系美女で、身体のスリーサイズ含めて、私の写真やデータから解析した3Dデータ。あいつの好みだからねぇ、三姉妹ともスタイル一緒って何よって感じよね』

 

「はぁ」

 

『でも、弄った責任は、とらないとね』

 

「責任って」

 

『アルベドだけじゃない。私やシャルティアを含めて、アインズ君(悟君)にはハーレムルートとして、挑んで欲しいなアインズ君(悟君)

 

「えぇぇッえぇぇぇッぇッ」

 

 あまりにも驚愕から、声を出してしまったアインズ君(悟君)は、狼狽していた。雰囲気は、相変わらずに可愛い、アインズ君(悟君)のままだったのは、とっても嬉しかった。

 

『悪いけど、私は復活したら、アインズ君(悟君)に抱かれたいし愛したい。多分普通のペアリングを使えば、アルベドやシャルティアとも愛し合えるわよ』

 

「そ、それは」

 

『私としては、アインズ君(悟君)がハーレムルートを進んでくれないと、アインズ君(悟君)に愛されるのに罪悪感抱えちゃうモノ』

 

「ど、どうして」

 

『この部屋で、アインズ君(悟君)に抱かれた頃は、アインズ君(悟君)一筋って言えたけど、今の私は色々と愛しい相手もいるからね。病気を治す金が欲しくて、仕事を選ばなくなったし、そのことをアインズ君(悟君)には、知られたくないこともいっぱいしたのよ』

 

「そ、そうだったんですか」

 

『だから、アルベドがアインズ君(悟君)をみつめる姿が、本当に一途で、可愛かったし、シャルティアだって本当に、アインズ君(悟君)を愛しているんだよ。だからさ、私としては、彼女達と一緒だったら、アインズ君(悟君)に愛して貰いたいなって』

 

「だから、ハーレムルートですか」

 

『ダメかな』

 

「全部、話してくれたら、考えます」

 

 ふふふ、考えては、くれるのね。

 

『ユグドラシルの最終日にね、源次郎さん、音改さん、ウルベルトさん、私で、ナザリックに来る予定だったの』

 

「源次郎さん達もですか」

 

『源次郎さんと音改さんは、アーコロジーに住む老夫婦でね、借金漬けの私を助けて、弁護士のウルベルトさんを介して、借金を整理・凍結して、自己破産から資産整理に変えてくれたのよ』

 

「そうだったんですか」

 

『でね、最終日には、私が行きたいのに行けない、想い出の場所(ナザリック)で、みんなで話そうって約束したの』

 

「でも来なかったですよね」

 

『ええ。ユグドラシル終了の一週間前、飛行機で来る、源次郎さん達をウルベルトさんが車で迎えにいって、私が歓迎の準備していたのね。そこで、事故で病院に担ぎ込まれた、三人の話を聞いたわ。霊廟が、本当に霊廟になったの』

 

「三人とも亡くなったんですか」

 

『えぇ、ナザリックに行くのをとっても楽しみにしていて、源次郎さんや音改さんとは、思い出話ばかりしてたわ』

 

「そうだったんですか、でもそれじゃぁ、源次郎さんや音改さんは、どうして引退されたんですか」

 

『二人はね、エロ弟とエロ莫迦がやらかした、ペアリング事件のとばっちりで、運営にBANされたのよ。やめたくて止めたんじゃないの』

 

「BANにペアリング事件って、知らないですけど、なんだったんですか」

 

『ペアモンスターのドロップアイテム、ペアリングは、夫婦プレイヤであれば、倫理規定が解除されるのは知ってるわよね』

 

「はい。それで、リア充の連中や女性を集めようって、そんなアップデートでしたから」

 

『元々のユグドラシルのアイテムで、アイテムの使用者制限を解除する“限定解除”ってエンチャント・アイテムがあるのは知ってる』

 

「魔法詠唱者が剣を装備する場合、制限がかかる、そういったアイテムの制限解除するためのエンチャント・アイテム。もしかして」

 

『そうなの、ペアリングは、“限定解除”をエンチャントすることで、NPCに適用できたのよ』

 

「じゃぁ、NPCに対して、18禁行為が可能になった」

 

『プレイヤは、18禁のままだけど、NPC同士であれば、男女関係の設定を加えることで、18禁行為が解除される。

 運営にバレた結果、エロ莫迦とエロ弟は垢BAN(抹消)、源次郎さんたちもアイテム造りを手伝ったことでBAN(凍結)されたの』

 

「そんなことが、そんなニュースがあったなんて、知らなかったです」

 

『まぁ、表向き事件は無かったこと、アップデートという形で、パッチ当てられたからね』

 

「でも、それじゃ、ユグドラシルには、お二人が入れないですよね」

 

『最終日だけ、BAN(凍結)は解除されるって、運営から通知があって、だから一緒に来ようって誘ったの。私一人で、ここに来る勇気は、とてもじゃないけど無かったからね』

 

ぶくぶく茶釜(玲子)さん」

 

『ようやく呼んでくれたわね、アインズ君(悟君)

 

 ピンクの粘体が死体で横たわり、骨の姿で見つめられている、やっぱりコメディな風景よねぇ。

 

アインズ君(悟君)。ここで、シャルティアを殺すの?』

 

「シャルティアの精神支配を解除するには」

 

『しばらくの間でいいけど、シャルティアのことは、私に預けてくれないかな、アインズ君(悟君)

 

「どうしてですか」

 

『シャルティアは二人居て、二人共覚悟を決めていて、殺されることに同意しているわ。

 でも、私は、殺さずにシャルティアを助けたい。だから、私に預けて』

 

「できるんですか。ワールドアイテムなんですよ」

 

『“傾城傾国”を奪えば、シャルティアを元に戻せる』

 

「どこに在るか判らないんですよ」

 

『他にも、術者の死、他のモノに“傾城傾国”を使わせる、いくつか方法が考えられるでしょ』

 

「何故ですか、復活なら確実」

 

『そうね、肉体は、確実に戻る。でもね、記憶はどうかしら』

 

「記憶ですか」

 

『死者の復活は、記憶の混濁というか、記憶喪失が生じたハズ』

 

「はい」

 

『死んじゃった私は、復活するしか生きる方法は無いけど、シャルティアは違う』

 

「それは」

 

『それにね、今のアインズ君(悟君)との記憶が、なくなると思う』

 

「あっ」

 

『ユグドラシルの頃でも、死に戻りの時は、記憶の混濁が起きて、記憶の欠損は良く起きてたわよね』

 

「確かに」

 

『シャルティアが、アインズ様に抱いた想いが、敵の使ったワールドアイテムの効果を、歪めたのよ』

 

ぶくぶく茶釜(玲子)さん、それは」

 

『シャルティアは、成長したのよ、アインズ君(悟君)。私は、成長してシャルティアにとってのアインズ様を愛している想い、それをシャルティアから奪いたくない。私はシャルティアを守りたいの』

 

「シャルティアを守りたい、ですか」

 

『私ね。アインズ君(悟君)を好きけど、ナザリックの皆も好きなんだよ』

 

ぶくぶく茶釜(玲子)さん、それは俺もです」

 

『アルベドのこともね。アインズ君(悟君)

 

「アルベドもですか」

 

『アルベドは、正妻なんだから、大切にしてあげて』

 

「正妻って、ぶくぶく茶釜(玲子)さんは」

 

『私は、愛人でいいわよ、シャルティアは寵姫かな』

 

「愛人に寵姫ですか」

 

『ああいうのも好みでしょ、アインズ君(悟君)

 

「そ、そんなことは」

 

 私のエロゲキャラは、ロリ系が多いけど、アインズ君(悟君)は、そっちも好きっぽいって、エロ弟がしてたのよね。

 

 焦っているアインズ君(悟君)をしばらく弄っていた。

 

 

 

 さてさて、真面目にいきますか。

 

『私を復活させてくださいますか、ギルドマスター』

 

「必ず。復活させます。シャルティアのことも、少しの間かもしれませんが、保留とします」

 

『ありがと。私、ぶくぶく茶釜は、アインズ・ウール・ゴウンに、忠誠を誓います』

 

ブクブク茶釜(玲子)さん、それは」

 

『重要よ。私はギルド「アインズ・ウール・ゴウン」を名乗る人に、絶対の忠誠を誓う』

 

(モモンガ)ではなくですか」

 

モモンガ君(悟君)は愛しい人で、対等って考えちゃうけど、ギルド「アインズ・ウール・ゴウン」を名乗る人は、私にとっても絶対の支配者であって欲しい』

 

「それが、俺の役目ですか」

 

『ハーレムも含めてね』

 

 私は、シーツに包まれたピンクの粘体として、アインズ君(悟君)に抱かれて、私は“王の居室”から離れて、アルベド、シャルティアも一緒に、玉座の間へと運ばれていった。守護者達が集められ、シーツに包まれた、ピンクの粘体が横たわる姿は、シュールではあったが、玉座の間に積み上げられていく、金貨の山五億枚もまたシュールな雰囲気を漂わせていた。

 





NPCのシャルティアの復活が、ユグドラシル金貨五億枚で、プレイヤも同じかわからないですが、100レベルの復活と言うことで、同じにしました。

アインズ様のハーレムルートは、ぶくぶく茶釜、アルベド、シャルティアは確定、アウラとマーレは百年先予定。ほかは、希望などありますでしょうか?

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