コトブキムラで開かれた巨大ポケモンによるバトル大会はワサビちゃんの勝利に終わり、無事に閉幕した。そして現在、大闘技場には私とアカイさん、シズカさん達ハンターにテル先輩とラベン博士がいる。
「では、ルールの確認だ。使用数は五体、三本先取。どちらかが戦闘不能になるたびに、必ず両方が次に入れ替える。いいな?」
「お願いします」
「……随分と変則的なルールで戦うんだね」
「たしか、ショウが持ってるモンスターの亜種……だっけ?それをアカイさんが使うんだよな。でも、ショウならきっと大丈夫だとは思うけど……」
「テル。私たちの世界における原種と亜種の差は、こちら側のリージョンフォームの比じゃないよ。耐久力・攻撃能力・凶暴性なんかは亜種の方が脅威であることが多い。目撃例も少ないから、はっきりとした生態が判明していない……だから、狩猟依頼も上位のハンターにしか出されないよ」
「そ、そんな奴と戦うのか、ショウは……」
アカイさんが言っていた亜種……私が見たことあるのはジンオウガとリオレウスの亜種だけだ。他はラギアクルスとベリオロス、あとはグラビモスか。亜種は原種と生態が異なると言うし、どんな子なのかな……。
「では、始めよう」
「はい、お願いします!まずは……グラビモス!!」
「ヴラアア!!」
私が最初に繰り出したのはグラビモス!さて、アカイさんが繰り出してくるグラビモスの亜種は……。
「では」
「グラヴァアア!!」
あ、あれがグラビモスの亜種?ただでさえデカいグラビモスよりもさらにデカい。体高は1.5倍はありそうだ。膝関節や翼爪、尻尾などがまるで鋼に覆われたような銀色になっていて、顔も鋼に覆われている。腹部や背部も鋼に覆われてるけど、あれじゃあガス攻撃は出来そうにないな……。特に尻尾は鋼も刺々しいし、あれで殴られたら相当痛そうだ……。鋼に覆われていない部分は、灰色と黒が混ざったような色合いをしている。
「は?」
「え?なにあれ……」
「グラビモス……いや、あの顔はグラビモスだ!」
「アカイ!そのグラビモスは!?」
なぜか、シズカさん達がにわかに騒がしくなっている。一体どうしたんだろう……?
「あぁ、ハンター諸君が知らぬのも無理はない。このグラビモスは地底火山のマグマ溜りで100年以上も休眠状態になっていた個体が、今回の黒龍及び技巧種騒動を受けて活動を再開したのだ。それを事前に察知した私が、出現と同時に捕獲した。だから、発見報告がないのも無理はないさ……この【
「グラビモス……希少種!?」
き、希少種って、それ……ナルガクルガと同じ!?報告例が少なくて、さらにめちゃくちゃ強いやつ!!
「さて、勝負を始めようか」
「……!!望むところです!」
「別名に鋼とあるように、こいつははがねタイプだ。はがね・ドラゴンの複合タイプだが、炎への耐性はそちらと遜色はないぞ。水に弱いのは変わらんが、それ以外の耐性では龍属性が効きにくくなり、氷属性に完全耐性を持つ。なにか質問は?」
「ありません!」
はがね・ドラゴンでグラビモスと同じくでんきに強いことに加えてドラゴンにも強い……そしてこおりが一切効かないときた。……本当にドラゴンタイプか?
参ったな、まともに通るのがじめんタイプとかくとうタイプのみとは……でもグラビモスだって全く戦えないわけじゃない。やり方さえ工夫すれば、チャンスはある!
推奨BGM
【Confronting Yourself】~FNF VS Fake Boyfriend Mod~
【VSミステリオ】~ポケモンバトルレボリューション~
「行くよ、グラビモス!だいちのちから!!」
「ヴラアァ!!」
まずは弱点を突く!勝負の基本だからね!
「甘いな……鋼鎧竜、じしんだ」
「グラァヴ!」
グラビモス希少種の技はじしん!大きく体ごと片足を持ち上げ、そのまま一気に振り下ろす!その衝撃波がまっすぐにグラビモスの方向にのみ向かってくる!だいちのちからはグラビモス希少種のじしんの衝撃であっという間に消え失せた!?
「ヴアァ……!」
「くっ……いわなだれ!!」
「ヴアァ!」
じしんのダメージが襲うけど、グラビモスの防御力はヤワじゃない!耐え切ってからのいわなだれを放つ!当然だけど効果はいまひとつ……攻撃をまるで意に介していない。
「フッ……さぁ、次はどうする?」
「グラビモス、ぶちかまし!」
「ヴラアアァァァ!!」
目元に飛んできた岩石に反応したグラビモス希少種が目を閉じた瞬間を狙って、攻勢に出る!グラビモスは自身以上の体高を持つ希少種相手にも果敢に突撃していき、そのまま全身で体当りを仕掛けた!
「ヴァ!?」
「くっ……」
技は直撃、効果は抜群……ダメージは入ったんだろうけど、希少種は微動だにしない……!!
「メタルクロー!」
「グラヴァ!」
「ヴアァッ!!」
「グラビモス!」
それどころか、反撃のメタルクローを受けてグラビモスが吹っ飛ばされた!目の前まで転がってきたグラビモスだけど、すぐさま起き上がってくれた。
「……へぇ……」
「ヒューイ殿、ひとまずその脳内シミュレートを止めませんか?」
「おや、バレちまった」
「(そりゃあんな愉しそうな
バトルを見ていたヒューイさんが凄絶な笑顔(?)を見せていたところ、シズカさんがすぐに話しかけに行っていた。……いや、途中からちょっと気になってたんだよね……。
「グラビモス、平気?」
「ヴァヴァー!」
「そうこなくっちゃ」
「…………」
「……?アカイさん、どうしました?」
「いや、特には(最後に勝負した時よりも、かなり闘志が落ちている……さて、どうしてやろうかね)」
アカイさんがなにやら考え込んでいる……アカイさんは、今の私の精神状態が大変よろしくないと言っていたけれど……私自身もどうすればいいのかいまいちわからない。なんとかしたいのは私自身もやまやまなんだけど、どうしたものか……。
「……ラスターカノン!」
「グラヴァー!」
「かえんほうしゃ!」
「ヴラァー!!」
グラビモス希少種の攻撃はラスターカノン!ここは迎撃目的でかえんほうしゃを指示する!狙い通り、はがね技のラスターカノンをほのお技のかえんほうしゃが相殺した!爆発により煙幕が広がる……よし、これなら!
「グラビモス、ストーンエッジ!」
「ヴァー!」
グラビモスが指示通りにストーンエッジを放つ。グラビモス希少種の動きを封じるように、次々と岩の剣山が突き立てられる。岩の向こうにいるアカイさんが、僅かに苦い顔をするのが見えた……よしっ。
「むっ」
「……?アカイのやつ、顔を顰めてどうしたんだ?それにショウも、いわ技ははがねタイプに効果が薄いだろうに……」
「ふふっ、ニールさんはまだまだですね。あれは攻撃目的ではないですよ」
「うん?その心は?」
「グラビモス希少種に当てるとなれば、ストーンエッジはかなりのサイズになる。あれだけの巨大な岩山がたくさん、それも目の前にあったら?」
「……!そうか、アカイの視界を遮る目的か!」
シズカさんによるヒントありきとはいえ、ニールさんも答えにたどり着いたようだ。さて、ここからはグラビモスの必殺コンボだ!
「てっぺき!からの……ボディプレス!!」
「ヴラアァァァ!!」
「グヴッ……!」
「見事」
てっぺきで防御力を高めたあと、防御力の高さが威力に直結するかくとう技、ボディプレスだ!グラビモスが見た目からは想像できないほどの大跳躍を見せたあと、全身を使ってグラビモス希少種にのしかかる!元々防御力が高いグラビモスがさらに防御を高めた上で放った技だ、かなりの威力が見込めるはず!
「なるほど、大したものだ。……だが、詰めが甘いな」
「えっ?」
「受けに特化した者には、二種類の備えが与えられている。一つは
「……!しまっ――」
「鋼鎧竜!メタルバーストだ!!」
「グルルル……グラアァヴァアアア!!」
「ヴァッ!?」
グラビモス希少種の鋼部分が力強い光を一気に解き放ち、その閃光はグラビモスを一瞬で飲み込んだ。光の中からグラビモスが吹っ飛ばされ、私の目の前に転がってくる……。
「グ、グラビモス……!」
「ヴァアァ~……」
「グラビモス、戦闘不能。鋼鎧竜の勝ち」
本日、審判役を買って出てくれたシロちゃんがヒューイさんの膝の上でジャッジをしてくれた。……ホントに仲いいね、君たち。
「な、なんだ?なにが起こったんだ?」
「メタルバーストというカウンター技ですよ。受けたダメージを1.5倍にして反撃する技です。あのボディプレス、かなりの威力が出ていたみたいですね……反撃ダメージでそのままグラビモスが戦闘不能になるほどとは」
「……シズカ、すっごい詳しいな。どこで習ったんだ?」
「故郷で兄さんに教わりました」
「……お、おう(シズカの兄さんって何者なんだ……?)」
どうやらメタルバーストの仕様を知らないニールさんに、シズカさんが説明しているようだった。そういえばシズカさんの故郷についてあまり深くは知らないけど、どんなところなんだろう。機会があれば、是非一度は聞いておきたいな。
「さて、まずは一本だ。次はどうする?」
「……次は、ベリオロス!」
「ガオオオオオン!!」
「では、私もベリオロスだ」
「ガオオオォガッ!!」
私の二番手はベリオロス。アカイさんもベリオロスの亜種……と、思いたい。
「あの姿は……」
「ベリオロス亜種……風牙竜、じゃ、ない!?」
「さすがはハンター、やはりわかるか」
ま、また亜種じゃない……ということは!
「希少種!?」
「正解だ。その名は【
せ、閃牙竜ベリオロス希少種!特徴的な牙は緑黄色となっていて、全身の甲殻は目に優しい若葉色に変化している。また、私のベリオロスによく似て全身に体毛が豊富に生えていて、その色は白だ。両腕や尻尾などにある棘や突起が焦げたように黒いけれどなんだろうか……。
「こいつも先のグラビモス希少種と同様、今回の騒動を受けて活動が活発化したところを、ギルドが確認する前に私が捕獲した個体だ。メタペ湿密林の中でも人が入り込めないような最奥地にいたものだ。さぁ、閃牙竜よ……お前の力を見せてみろ」
「ガオオオンッ!」
ベリオロス希少種が吠えると、全身に生える白い毛が徐々に甲殻と同じ若葉色に変化した……いや、違う……ベリオロス希少種の体が発光しているんだ!やがてベリオロス希少種の牙や棘、突起部が電撃に覆われてあっという間に形態変化した!
「でんきタイプの、ベリオロス……!?」
「そのとおり。閃牙竜はでんき・ドラゴンの複合タイプで、でんきが効かず、ほのおとみずには弱いがこおりとドラゴンには強い体質をしている。
……おっと、タイプ相性で有利を取れたからといって安心するなよ?そもそものスペックではこちらが上だ、タイプ相性などあってないようなものだと、その身に教えてやろう」
「……えぇ、油断はしませんよ」
私のベリオロスのタイプはこおり・ドラゴンでみず・でんき・ドラゴンの三タイプが効きにくい体質をしている。だから、ベリオロス希少種のタイプ一致技を等倍以下で受けられる。それでも、油断はできない相手だな。
「負けないよ、ベリオロス!」
「ガオオオオン!」
「よし、アイスサイクロン!!」
「では、こちらはボルトストームだ」
「ガオォガッ!!」
こちらは氷の竜巻を、あちらは雷の竜巻を相手に撃ち出し、互いにぶつかり合い氷と雷が混ざった嵐のような状態になった。
「ならば、フリーズクロー!」
「プラズマクローだ」
「ガオオオオ!」
「ガオオォガ!」
氷の爪と雷の爪がぶつかりあい、激しく火花を散らす。打ち合い避け合い、一進一退の攻防が繰り広げられている。このままじゃ千日手……状況を動かしていかないと!
「こおりのキバ!」
「ガオオン!」
「閃牙竜!頭を押さえろ!」
「ガオッ!」
ベリオロスがこおりのキバを構えて飛びかかるも、ベリオロス希少種はこちらのベリオロスの頭を押さえることで攻撃を回避するばかりか、そのまま上をとってきた!?
「ドラゴンダイブ!」
「ガオガアアァッ!」
「ガアァ!?」
「ベリオロス!」
そのまま上からドラゴンタイプを仕掛けられ、ベリオロスは吹っ飛ばされた。なんとか空中で体勢を立て直して着地できたのはラッキーだった……。
「ふぅー……」
「(ふむ……)閃牙竜、エレキフィールドだ」
「ガオン!」
「……!ベリオロス、りゅうのはどう!」
「ガオオオオッ!!」
指示された技に嫌な予感を覚えた私は、相手が次の行動に移る前に機先を制するために遠距離からの攻撃を指示した。りゅうのはどうはまっすぐにベリオロス希少種に向かっていくが……!
「閃牙竜、ライジングボルトだ!」
「ガオガァー!!」
やっぱり!エレキフィールド状態だと威力が上がるでんき技のライジングボルト!りゅうのはどうは迫り来る電気の柱に何度もぶつかるうちに威力が衰退していき、ついに打ち消されてしまった。それでもなおライジングボルトの威力は衰え知らずで、ベリオロスに向かってきている!
「ベリオロス、ふぶき!」
「ガオオォォォォォッ!!」
少しでも威力減衰を狙って、広範囲に技が及ぶふぶきで迎撃する!こおり技の中でも屈指の高威力技なだけあって、最初のりゅうのはどうとの連続攻撃でなんとか相打ちに持ち込めた。
「よし。ベリオロス、あられ!」
「ガオッ!」
「アイスサイクロン!!」
「ガオオオンッ!」
天気を変えて流れを作り、天気との相乗効果が見込めるアイスサイクロンを撃ち込んで動きを封じる!いくつもの氷の竜巻がフィールドに発生し、ベリオロス希少種はわずかに足を引いている。
「このまま一気に!アクアブレイク!!」
「ガオオオオオオンッ!!」
水の力を纏って一気に突撃する!アイスサイクロンで動きを封じた以上、逃げ場はない!
「……はぁ」
「(……!?なんで、ため息……!)」
「閃牙竜、プラズマセイバー!」
「ガオオォガアァッ!!」
ベリオロス希少種が一際大きく吠えた直後、両翼の棘が電極のように電気を発し始めると、翼に対して並行に電気の刃が生成され、それを思い切り振り回してサイコカッターのように刃を飛ばしてきた!まずい!?技の発動で水を纏っているベリオロスにその技は効く!!
「ガアッ!?」
「ベリオロス!」
「終いだな……ニトロチャージ!」
「……ッ!ほのお、技……!?」
一瞬で炎を纏ったベリオロス希少種は高速で突撃を始め、技が解除され無防備になったベリオロスに思い切り体当りした!ベリオロスはそのまま力なく墜落していった……。
「ベリオロス、戦闘不能。閃牙竜の勝ち」
「おいおい……あのショウが一方的じゃないか、これはどういうことだ……?」
「(なんだろう……ショウ、なんだかバトルに身が入っていないような……)」
「姉様、なにか気がかりがおありで?」
「ん……ショウが勝負に集中できてない、気がする。注意散漫……?いや、違うか……?」
「んー……?確かに、心なしか気もそぞろといった風にも見えますわね。姉様の言うとおり勝負に身が入っていないようですわ。なにか気がかりなことでもあるのかしらね。……いえ、あれは勝負に集中していない、というか……真剣ではあるが必死ではない、という感じですわね。いつだかのアタシを思い出させるようで嫌な気分ですわ、あーヤダヤダ」
「それ!!」
「どれ!?」
まさか、二体連続で負けちゃうなんて……どうしよう、次の三番手で負けたら残り二匹を戦わせることのないまま終わっちゃう!
「……スゥー……ラギアクルス!!」
「グルオアアアアッ!!」
「(兄さん……)」
三番手はラギアクルス!ここで少しでも勝ちを拾わなきゃ……。
「では、私はコイツを」
「グルル……」
アカイさんが繰り出したラギアクルスは……なんというか、全身真っ黒なラギアクルスだ。その上、全長もかなりのサイズ……というか、あのラギアクルス、ちゃんと四肢で立てていないような……?
「あれは……ラギアクルス希少種!」
「馬鹿な!冥海竜は自重を支えきれないために地上では活動できないはずだ!一体どう戦うというんだ!?」
やっぱりラギアクルスの希少種!完全に腹ばいの姿勢になっているのは、体が重すぎて足をだけで支えられないからなんだ……。
「……いや、待って……」
「姉様?」
「待て待て待て!?アカイ!いくらなんでもそれはレギュレーション違反では!?ズルにも程がある!!」
「へぇ……?なあ、アカイよぉー!どうやって冥海竜を地上で戦わせるんだ?そいつは自分の体が重すぎて地上じゃあ動けないんだろう?」
何かに気がついたシズカさんが慌て始め、アカイさんに抗議し始めてしまった。一方、ヒューイさんは面白がって煽るようにアカイに疑問を投げかけていた。
「……そうだな。確かに冥海竜はその体重により自力での歩行が困難となっている。……だが、ポケモンたちが使う技の中には、そんな冥海竜を地上で活動可能にする素晴らしい技があるじゃないか」
「そ、その技とは……?」
「その技は……!」
そして、その技の名がアカイさんとシズカさんの二人から同時に紡がれた。
「「でんじふゆう!」」
「ラ」
ラギアクルス希少種の全身を黒い光が包み込む……すると、それまで完全に腹ばいの姿勢だったラギアクルス希少種が四本の足でしっかりと立ち上がったではないか!
「えぇ~……」
「悪夢だ……」
「嘘でしょ……」
「こりゃあ、龍歴院やギルド連中が泣き出すな……」
「はっはっは!たった一つの技だけで地上での活動を可能にしたラギアクルス希少種か!ますます生態系がぶっ壊れるな!!」
ヒューイさんだけが笑い飛ばす中、シズカさん一同は完全にドン引きしている。まぁ、これってつまりカイオーガに足が生えて地上を闊歩し始めたようなもの、だよね?……うん、そう考えたらドン引きものだ。でも……!
「でんじふゆうの技は時間制限付き……確実に隙が生まれる瞬間がある!」
「ふっ……」
希少種モンスター、本当に強い……この勝負を少しでも試金石にしなければ、せっかく勝負をしてくれたアカイさんに申し訳ない!
……私の意識、少しでも変わってるのかな……?
「ラギアクルス希少種は原種と同様、みずとでんきに完全耐性を持つ。ほのおとドラゴンに弱いのは変わらないが、こおりには強くなっているぞ。シロ、頼む」
「それじゃー、バトル開始ー!」
「ラギアクルス!りゅうのはどう!!」
「グルラアアァ!」
「ドラゴンダイブだ」
「グルォラアアァ!!」
シロちゃんの合図とともに、弱点のドラゴン技で先制攻撃!対するアカイさんもドラゴン技……物理と特殊のぶつかり合いだが、果たして……。
両者の技が激突し、激しく爆発。……だが、ラギアクルス希少種は健在!煙を突っ切ってラギアクルスに迫ってくる!
「くっ……ならば、れいとうビーム!!」
「グルアアァ!」
さらにドラゴンが弱いタイプで対抗する!さすがにこれは耐えられなかったようで、ラギアクルス希少種のドラゴンダイブを破って一気に押し返した。れいとうビームはしっかりと役割を果たしてくれたようだ。
「ふむ……冥海竜、やきつくす」
「グルオラァ!」
ラギアクルス希少種もほのお技を!?
「……!ラギアクルス、ほうでん!」
「グルアァ!」
迫り来る火球の弾幕をほうでんで全て打ち落とす。よし、これで……。
「では次、りゅうせいぐんだ」
「グラァオオオォォッ!!」
りゅ、りゅうせいぐん!?まずい、撃ち落とさないと……!!
「ラギアクルス!りゅうのはどう!!」
「グルルル……グルアアアァァ!!」
ラギアクルスが放ったりゅうのはどうが無数に枝分かれしてりゅうせいぐんを撃ち落としにかかる!……それでもすべてを撃ち落とすことはできず、撃ち漏らしがラギアクルスに向けて降り注ぐ。煙が晴れれば、そこにはボロボロになったラギアクルスの姿があった……。
「……なんだそれは」
「え……」
「こんなものか、君の力は」
ア、アカイさん……?
「随分と腑抜けたものだな……いつだかのように、勝利をもぎ取ろうとするあの力強い意思はどうした?今の君は惰性で戦っているようにしか思えん。それともなにか?君は……私を舐めているのか?」
「な、舐めているなんて、そんな……!」
「あぁ、案ずるな。先程はああ言ったものの、私自身は君がそんなふうに思っているなどとは微塵も考えていないよ。しかし、しかしだ……この勝負からは、まるで君らしさを感じられない」
「私、らしさ……?」
「あぁ」
私らしさ……私らしさって?私らしさってなんだ?なにをもっての私らしさなんだ?私は、私は……今まで、どんな風に戦ってきたんだっけ?
「これまでの君は、どのような状況下に置かれても常に勝利への道筋を探り、引き当て、掴みとろうとする強固な意思があった。初見となる相手であっても臆すことなく挑み、勝つための策を閃き続けていた。敗北することはあっても、それで決して折れることはなかった。
負けを良しとすれども、妥協するような人ではなかったはずだ」
「……!!」
「君はそれでいいのか。……あぁ、私としては一向に構わんよ?この勝負が勝ち確定になるだけだし、楽なものだと思えば悪くない」
「――――」
その時、私の脳裏にとある記憶が蘇った……。
~七年前・シンオウ地方~
「ギャラドス、こおりのキバ」
「あっ!キノガッサ!!」
今日はお母さんとのポケモンバトル。お父さんから借りたポケモンたちを使って戦ったけど、またお母さんのギャラドス一匹に全部たおされちゃった。……おかしい、お母さんのギャラドスの技ははりゅうのまい、こおりのキバ、げきりん、じしん……ちゃんととくせいとかタイプ相性とか考えて、技を受けないポケモンを半分も用意したのに全部たおされた……なんで?
虎の子のがいあくキノガッサもギャラドスに一げきでたおされて……むー、どうすればお母さんに勝てるんだろう……。
「ショウ」
あ、お母さん。
「ショウ。なんなの、今のバトルは」
え?私、なにか変だった?
「変どころか、それ以前。勝負の心構えがなっていないわ。ショウ……貴女、途中から諦めていたでしょう?」
うっ。だ、だって……お母さん、強いし……チャンピオンが相手じゃ、勝てなくてもしょうがないし……。
「ええ、そうね。私は貴女よりずっと強い。積み上げてきたキャリアは言わずもがな、ポケモンの戦わせ方から経験値まで何もかもが桁違いよ、それは事実。
でもね、ショウ?
え……。
「貴女は負けても平気かも知れないわね。彼我の実力差を明確に理解していて、その上で勝てないことを理解している。……それじゃあ、ポケモンたちはどうかしら?」
……くやしい?
「そうね、きっと悔しいはずよ。だって、誰も負けるつもりで戦ってるわけじゃないんだから。戦う以上は、勝ちたいはずよ。それなのに、トレーナーとして指示を出す貴女が諦める……『負けてもいいや』なんて気持ちで勝負に臨んでいたら、ポケモンはどんな気持ちになるかしら」
……いやな気持ち。
「そうでしょ?だからね、ショウ。トレーナーはポケモン以上に負けず嫌いにならなくちゃダメよ。負けず嫌いといっても、勝つことだけを大事にするって意味じゃないわ。敗北を受け入れても妥協するな、ってこと。
これは、私の親戚の受け売りなんだけど……『勝負だから負けるときは負ける。けど、負けた以上は次こそ勝つ。負けること自体は経験になるから悪くないけど、負けっぱなしは精神的に良くない』ってね」
負けはわるくない……負けっぱなしは良くない……。
「これからショウがポケモントレーナーとして歩むというのなら、これだけは覚えていてほしいの。敗北を糧にするのはいいけれど、それに甘んじてはダメ。最初に言ったけど、勝てないことは負けていい理由にはならないわ。たとえ一度は敗れた相手だろうと、勝手に自分の負けを決めつけて戦わないこと。正直に教えて?お母さんに負けて、悔しかった?」
……悔しかった……!すっごいすっごい、悔しかった……っ!!
「なら、その気持ちを忘れないでね?その悔しさが、あなたを強くするバネになるわ。そして、相手が実力差を理解して舐めきった態度を取るようなら……ヒソヒソ」
……!うん、わかった!!
「よろしい!それでこそ、私の娘だわ♪」
~回想終わり~
「……て……」
「ん?」
思い……出した……。
「ふ……って……」
「……あれ、ショウの様子が……」
そうだ……私は……!!
「ふざけやがってええええええええっ!!」
「ちょ」
「なにをもう既に勝った気になってんのよ!!見ろ!私のラギアクルスはまだピンピンしてるわ!!審判の判定前に勝ち判定を勝手に出してんじゃないわよ!!それと!私はまだ負けてないし負けを認めたつもりもない!!見てなさい!勝負はまだまだこれからよ!」
「……ショ、ショウが荒ぶり始めた……」
「……だが、いい傾向だ」
「あらあら、乙女があんなに声を荒らげて……けれど、ショウさんならば不思議とらしさを感じますわね」
「…………」
――おやおやぁ?ミツ姉はもうギブアップですかな?――
――んなっ!?ま、まだ負けてないんだから!見ててよ、コウちゃん!――
「(ホント、そっくりだ……やっぱりショウは貴女の娘ですね、光梨さん……)」
「……?姉様、泣いてますの!?一体どこの誰が……!!」
「ううん、なんでもないよネネ。これは、嬉し涙だから」
「は、はぁ……?」
あーっ、イライラする!なによりも『アカイさんは強いから勝てなくてもしょうがない』とか、内心妥協していた自分に心底腹が立つ!!どうして忘れていたんだ、お母さんからの大事な言葉!!『勝てないことは負けていい理由にはならない』ことを!
「ラギアクルス!まだ戦えるよね!?」
「グルオォアアアッ!!」
よしっ!!ラギアクルスもまだまだ戦える!!もう"負けてもいいや"なんて考えるもんか!!
「(ふっ、ようやく闘志に火が点いたか。彼女の中から消えかけていたもの……即ち闘争心。呪いの存在を自覚するまでは、戦いの度に表面化されていた当たり前の感情……いつしかそれは、精神的に追い詰められ続けた戦いの中で次第に埋没していった。だが、たった今その闘争心が息を吹き返した!それでこそ、ショウだ!……まさかキレるとは思わなかったなぁ)」
「行きますよ、アカイさん!ラギアクルス、突撃だ!!」
「グルオァ!」
「ククッ……何をする気だ?りゅうせいぐん!」
「グルオラァ!!」
ラギアクルス希少種のりゅうせいぐんが降り注ぐ。今のラギアクルスの体力じゃ、一発の被弾でもアウトだ!でも、今のラギアクルスならできる!
「アクアジェットで躱せ!!」
「グルラァ!」
水を纏ったラギアクルスが高速移動でりゅうせいぐんを回避しまくる!そのまますごい勢いでラギアクルス希少種に迫っていく!
「れいとうビーム!!」
「グラァ!」
「ちっ、まもるだ!」
「グルオラ!」
ラギアクルス希少種がまもるを展開する……けど!!
「読み違えたね、アカイさん!」
「なに!?」
ラギアクルスが放ったれいとうビームは、ラギアクルス希少種の手前に着弾!そのまま氷のジャンプ台を作り上げた!ラギアクルスがジャンプ台を駆け上がり飛び出した頃には、まもるは効果を失っている!!
「ドラゴンダイブだぁ!!」
「グルアァァァアアアアッ!!」
「はかいこうせん!」
「グルオラアァアア!」
ラギアクルス希少種が、はかいこうせんを構えている!けど、このタイミングなら!!
「あれは!」
「マズイ……!」
「(兄さん……!!)」
「負けるなあぁ!」
「……!グルオアァ!!」
「グガッ!?」
私の気迫が届いたのか、ラギアクルスは落下体勢に入った直後、思い切り体を反らしてから全力で前方に全身を振り抜いて一回転!!その結果、尻尾がラギアクルス希少種の頭部を叩いて、はかいこうせんの発射そのものを阻止した!
「そんな馬鹿な!?」
「ラギアクルスにあんな動きが!!」
「いっけえええぇ!!」
「グルアアアアア!!」
再び体を元の体勢に戻し、ドラゴンダイブでそのまま激突!ド派手に大爆発を起こした!煙の中からラギアクルスが飛び出し、前方を強く睨みつけている。……煙の向こうでは、ラギアクルス希少種がかなりのダメージを負っている……これでトドメだ!
「ラギアクルス!全力で行くよ!りゅうせいぐん!!」
「グルオアアアァァァ!!」
「ちっ……避けろ、冥海竜!!」
「グルル……ガッ!?」
ラギアクルスのりゅうせいぐんが放たれ、ラギアクルス希少種が回避行動を取ろうとした、その時だ。ラギアクルス希少種を覆っていた黒いオーラが消え去り、完全に腹ばいの姿勢になった!
「でんじふゆうがっ!!」
「解けた!」
「冥海竜!
「グルオラアアアァァァァ!!」
背中の蒼い背電殻が漆黒の光を放つと、真っ黒な電撃が竜巻のように放たれた!電撃はりゅうせいぐんを次々と撃ち落としている……でも、でんじふゆうの効果が切れた今が攻め時!!
「ラギアクルス!れいとうビーム!!」
「無駄だ!かえんほうしゃ!!」
まさかかえんほうしゃまで使えるとは!ラギアクルスのれいとうビームは下から上へ薙ぎ払うように放たれ、ラギアクルス希少種のかえんほうしゃはまっすぐこちらに向かってくる。
二つの技がぶつかり合って爆発が起こる……大丈夫、事前に確認は取れた!!
「ラギアクルス!そのまま突撃!」
「グルラ!」
ラギアクルスはれいとうビームを薙ぎ払った際に凍った地面を滑って一気に加速していく!!
「やるな!だが、その体勢では躱せまい!はかいこうせん!!」
「グルル……オラアァ!!」
ラギアクルス希少種のはかいこうせん!だが、だが!!
「ワイドブレイカー!!」
私のラギアクルスならばぁ!!
「グルオオオオオ!!」
尻尾に竜気を纏わせたラギアクルスは体を大きく捻るとそのまま尻尾に噛み付いた!ワイドブレイカーの竜気が全身に回り、ラギアクルスはそのまま大回転して突っ込む!ラギアクルス希少種のはかいこうせんは、大回転攻撃をするラギアクルスに全て弾かれた!!
「なんだと!?」
「これでえええぇ!!」
ラギアクルスの大回転ワイドブレイカーはラギアクルス希少種を高く高く打ち上げた!!ラギアクルスが急停止すると少し遅れてラギアクルス希少種が落下した。これでどうだ……!
「……グ、オォォ……」
「冥海竜、戦闘不能!ラギアクルスの勝ち!!」
「やったぁ!!」
仰向けにひっくり返ったラギアクルス希少種は戦闘不能!!三戦目は私の勝ちだ!!
「……クッククク……アッハッハッハッハ!!」
お互いにボールに戻したところで、アカイさんが笑い始めた。……えーっと、これでよかったのかな?
「そうだ、それでいい!最高だ、君は!!そうでなければ面白くないっ!!久々だぞ、俺の血が!魂が!"コイツにだけは負けてたまるか"と震えている!!この感覚……あの灼熱の世界で相対した、ヤツ以来だ……!!」
「(アカイ……そいつは俺も同じさ。向こうに戻ったら、また喧嘩しようぜ)」
どうやらアカイさんの戦意も爆上がりしているらしい……私もですよ、アカイさん!
「では、次だ!」
「「ゼルレウス!!/リオレウス!!」」
「「グオオオオオオオン!!」」
私のボールから出てきたゼルレウスと、アカイさんのボールから飛び出したリオレウス。でも、リオレウスは以前見た蒼い姿ではなく、全身銀色の姿だ!
「それが、リオレウス希少種ですね?」
「そう、【銀火竜】だ。白銀の太陽の異名、その所以をお見せしよう。リオレウス希少種はゼルレウスと同じほのお・ドラゴンだが、その弱点は大きく異なる。みずとでんきに弱く、こおりに強く、そしてほのおとドラゴンが効かない。対する君のゼルレウスはドラゴン、みず、こおりに弱い。身体的スペックならそちらが僅かに上回るだろうが、それも全て……」
「トレーナー次第、ですね?分かってます。ゼルレウスに、無様な戦いはさせません。ラ・ロにどやされちゃいますから」
「フッ……軽口をたたけるだけ余裕なら、もう大丈夫そうだな」
……多分、だけど。ミラボレアスの呪いが解けたことで、私は安心しきっていたんだ。だから、これからの勝負は相手がミラボレアスやクロノでない限り、『負けても死にはしないし大丈夫』という思いもあって、敗北を容易く受け入れるようになっていた。
私はそれでも良かったけれど、ジンオウガ達はそうはいかなかったんだろう。彼らは強くなるために戦い、勝利を得ようとしていた。そこへ、悪い意味で敗北に前向きになっていた私だ……そりゃあ、勝てる勝負も勝てなくなる。
ちょっと違うかもしれないけど、状態変化としては燃え尽き症候群に近いかも知れない。自分の命のために呪いを解くという一点に向けて突き進み続けていたけど、お母さんの前世関係や命の危機に迫られているというストレスから一気に解放されたことで戦闘意欲も萎えてしまった……うーん、やっぱりちょっと違うか?うまく説明できない……。
「さぁ、残り二本……最後まで戦えるかな?」
「やってやりますよ……ここからは、私の独壇場です!!」
希少種
限られた地域で極めて稀に確認されるという特殊な『亜種』モンスター。
特殊な『亜種』モンスター。
『亜種』モンスター。
『亜種』
ハコチュウ、ウソ、イッテナイ。
ということで、前半戦終了です!以下、希少種モンスターの詳細です。
グラビモス希少種
種族:技巧飛竜種(竜盤目 竜脚亜目 重殻竜下目 鎧竜上科 グラビモス科 技巧種)
別名:鋼鎧竜(はがねよろいりゅう)
英語表記:Metal Gravios
危険度:不明。可及的速ヤカナ検証ヲ求ム
狩猟地:地底火山
肉質・耐性タイプ相性
はがね/ドラゴン
弱点 火:× 水:◎ 雷:△ 氷:× 龍:△
四倍:なし
二倍:かくとう、じめん
半減以下:ノーマル、でんき、くさ、ひこう、エスパー、むし、いわ、はがね、ドラゴン
こうかなし:ほのお、どく、こおり
等倍:上記以外全て
地底火山で新発見されたグラビモスの希少種個体。岩竜バサルモスが長い年月をかけて成長した鎧竜グラビモス。そのグラビモスが火山の核とも言うべきマグマ溜りで、100年以上も休眠状態に入った結果誕生した個体。
ミラボレアスの逃走に単を発した技巧種騒動を受けて、休眠状態から目覚めた。
体を構成する甲殻が、岩石を通り越して鋼と化している。膝関節や翼爪、尻尾、顔、腹部や背部など、明るい銀色に変化していることが何よりの証。
実際、高熱と高圧によって体に付着した鉱物が錬成され、あらゆる熱を遮断する鋼鉄へと成長しているため、物理的な防御力は亜種を含む従来のグラビモスを遥かに凌駕している。特に弱点とも言うべき喉元や足回りも鋼鉄化しているため、安易な攻撃はかえって自身を傷つける自傷行為になりかねない。
ただ、鋼鉄化の代償とも言うべきか、腹部が鉄に覆われたことでそこからのガス攻撃が不可能になっている。鋼鉄化した部位は排熱効果が非常に高く、空気に反応してすぐに冷えるためガス抜きによる排熱行為が不要になったためと思われる。
現在、情報提供のため捕獲者である赤衣の男と交渉中である。
ベリオロス希少種
種族:技巧飛竜種(竜盤目 竜脚亜目 (不明) 前翼脚竜上科 ベリオ科 技巧種)
別名:閃牙竜(せんがりゅう)
英語表記:flash Barioth
危険度:不明。可及的速ヤカナ検証ヲ求ム
狩猟地:旧密林
肉質・耐性タイプ相性
でんき/ドラゴン
弱点 火:◎ 水:○ 雷:× 氷:△ 龍:△
四倍:なし
二倍:じめん、フェアリー
半減以下:くさ、ひこう、はがね
こうかなし:でんき
等倍:上記以外全て
樹海で新発見されたベリオロスの希少種個体。極寒のベリオロス、砂漠のベリオロス亜種に続く密林のベリオロス希少種。緑黄色の牙、若葉色の甲殻に焼け焦げた刺、全身に生えた豊富な白い体毛など、ほかのベリオロスと比較しても異質な存在。
メタペ湿密林の中でも人が入り込めないような最奥地にいたが、ミラボレアスの逃走に単を発した技巧種騒動を受けて縄張りから離れて活動を始めた。
特に特徴的なのは、電撃を操る能力である。全身の筋肉が発電機関の役割を持っており、ほんの僅かな動きでも電撃を作り出す。普段は地面との接地面から不要な電気を逃がしているが、戦闘時には全身の体毛や刺に電力を回して戦闘態勢に入る。この時、白い体毛は電気の色で若葉色に発光しており、全身があたかも若葉色一色に見える。腕の刺を電極替わりにすることで腕の側面に電気の刃を生成し、その刃を飛ばしたり直接切りつけたりできる。また、尻尾の刺からは電磁砲に似た高速電撃弾を発射可能と、電気の用途は多岐にわたる。
現在、情報提供のため捕獲者である赤衣の男と交渉中である。
ラギアクルス希少種
種族:技巧海竜種(海竜目 海竜亜目 電殻竜下目 ラギアクルス科 技巧種)
別名:冥海竜(めいかいりゅう)
英語表記:Abyssal Lagiacrus
危険度:★6→★9※
ギルドが保管する古文書にのみその存在が語られる、伝説的なモンスター。「冥府の王」「海神の化身」などの異名を持つ幻の竜であり、深淵から出で、激流の渦を以って万物を喰らうとされ、《冥海竜》とも称される。
数十年に一度、海底遺跡の奥深くにその姿を現すとされているが、目撃例および調査情報は皆無に等しい。
そんなラギアクルス希少種が技巧種化した際に、「でんじふゆう」という技を獲得。これにより、陸での生活に支障を来すようになった要因である自重を支えることが可能となり、再び陸上で姿が見られるようになった。この件を受けたハンターズギルドはラギアクルス希少種の危険度引き上げを正式決定し、現在、情報提供のため捕獲者である赤衣の男と交渉中である。
※技巧種化に伴う危険度引き上げ