さて、これからの方針を決めるのは明日からとキャスターと二人で決め、僕は眠りについた…そして翌日…
「朝食は何を作るのかしら…?」
「あー…先ずはそのキャベツを小さくなるまでちぎってくれ。」
「?…切るんじゃないの?」
「ちぎってくれ。で、ちぎった奴は全部そこのボールに放り込んでくれ…」
朝食の用意は良いけど…現状食材がほとんど卵と野菜しか無いからね…(一応、他にも味噌と米はある…)全く…今日は一通りキャスターに買いに行かせよう…(昨日買わせた方が早かった気もするけどね…)
「それにごま油を少し入れて、先ずは手で揉むんだ。」
「…油はこのくらいで良いのかしら?」
「ああ、そのくらいだね……ん、揉むのはもう良いよ。次はそれに醤油を入れて、海苔を入れて混ぜれば完成だ。」
「…これまた簡単ね…」
「アンタは複雑なのを作りたいのかも知れないけど…いきなりやってもそんなのは無理だ…それにこういうのを作るのはアンタにとって確実に利益が有る筈だよ?」
「どんな利益が有るの?」
「…葛木の奴、内蔵はズタズタだったろ?もし治るとしてもそもそも何時になるか分からないけど、仮に治った所ですぐには味の濃い物や、凝った物は食べられないよ…特に肉は以ての外だろうね…その点、野菜ならそこまで影響は出ない筈だ…ま、塩分は減らす必要が有るだろうけどね…」
「そう…それで次は何を?」
「…ニラ玉と、ほうれん草の卵とじ。」
「そう、ニラはそのくらい切ればいい…ああ、余ったのはどうせ味噌汁に放り込むから気にしなくて良い。」
「…で、次はこっちのボールに割った卵をそうだな…四個ほど放り込んでくれ。」
「そんなに使うの?」
「ああ。そこにマヨネーズと醤油を入れてくれ。」
「?…マヨネーズってどれの事なの?」
「ん?…ああ、ソレだ。その容器に入ってるのがマヨネーズ。それを良いと言うまで押して入れてくれ。」
「……コレって食べても良い物なの?匂いも独特だし、妙にドロッとしてるんだけど…」
「問題無い、そのまま今度は箸で混ぜてくれ。」
「どれくらい?」
「マヨネーズは多少形が残っても良いし、卵も同様だ…寧ろ混ぜ過ぎない方が良い。」
「分かったわ。」
「そろそろ良いかな、じゃ加熱したフライパンにごま油を入れてくれ。」
「サラダ油じゃないの?」
「ああ。で、ある程度温まったらそこに卵を注ぐ…いや、そこからは僕が「いいえ。私がやりたいの」…なら注いだら卵と混ざりきらなかったマヨネーズの形を崩す様に箸で混ぜる…」
「え?それで良いの?」
「コレは卵焼きじゃないからね、今回は一気に混ぜて炒めてくれ。」
「分か…熱っ!」
「あ、言い忘れてたけどこの手の炒め物なんかは加熱された油がこちらに跳ねる事が有るから気を付けてくれ。」
「くっ…!」
「手を止めちゃダメだ。焦げ付くからね…丸っこくなった卵をしっかり箸で転がすんだ…」
油ハネに苦労するキャスターと、フライパンを見て行く…さて。
「ん。そろそろ良いかな…火を止めて、それを皿に移して…同じフライパンに…あ、ごま油を入れるのを忘れずにね…」
「……そろそろ良い?」
「うん、良さげだね…そこにさっきのニラを入れて炒める…あ、塩とコショウをかけて…こんな物かな…さっき作った卵と一緒に炒めてくれ。」
「……次は?」
「うん、ニラ玉はコレで完成だよ…このフライ返しを使って皿に移して。」
「…ふぅ…次は?」
「一旦休憩。次もフライパン使うから洗わないといけないしね…ほら、取り敢えず水でも飲むと良い。」
僕は置いてあったペットボトル入のミネラルウォーターを渡す。
「常温だけど…ま、それくらいなら魔術で冷やしても良いんじゃないかな。」
「ありがとう…」
今日はキャスターに家電も見に行かせるとしよう…冷蔵庫くらいは無いといよいよ困る筈だ…野菜も何時までももたないだろうし…