「……」
「遠坂、そいつを睨むな。話が進まん。……イリヤスフィール、警戒するなとは言わんがいつまでもその態度だと後悔するのは多分お前だぞ?まぁいい、早く食え。話はそれからだ。」
そこまで言うと取り敢えず少し警戒を解いた彼女は目の前にある俺がさっき作った飯の残りを食い始めた
……今夜は来客の多い日だな。俺は先の一件を思い出す……
俺たちが教会を辞し夜道を進んでいた時の事だ。目の前にこいつ、イリヤスフィールが現れた。
彼女は自分をアインツベルンと名乗った。
……アインツベルンと言えばこの冬木市聖杯戦争の切っ掛けを作った魔術師の御三家の一つだ(ちなみに後の二家は遠坂家に間桐家。)
そしてアインツベルンは第四次聖杯戦争の際切嗣が外部協力者として呼ばれ出し抜こうとしていた家だ。切嗣はその家で造られたホムンクルスと子供まで成していたという。その子供の名前が……
「……初めまして、義姉さん。あんたの義弟の衛宮士郎だ。」
俺はそう言い、彼女のカーテシーに合わせ頭を下げる。遠坂が驚いているのが分かるが今は放置しておく。
「……私の事は知ってるのね…キリツグから聞いたの?」
「ああ。」
「……じゃあ私がキリツグを憎んでいるのも、聖杯戦争に参加してる理由も分かるのね?」
「……ああ。」
「そう…それじゃあシロウに恨みはないけどこれは戦争だから殺すわ、ごめんね。」
……異様な気配を感じる……サーヴァントか?霊体化してて三流以下の俺が気配を感じとれるってどんな化け物だよ……!
「やっちゃえ!バーサーカー!」
あれは…何だ!?人間なのか!?
そこに現れたのは正しく巨大な肉の塊だった。
良く見れば辛うじて人の形を取りその手には石をそのまま削り出し持ち手を付けただけの石斧……俺はそいつを解析した
「!…不味い!遠坂!」
「ッ!何よ!?今は話してる場合じゃ……」
「アレとまともに戦おうとするな!ヘラクレスだ!」
この極東の国でもその名を知らん奴はまず居ないギリシャ神話のビッグネーム……しかも剛力無双で知られるそれが狂戦士として顕現とか笑えない冗談だぜ…!
「シロウは物知りだね。そう、私のバーサーカーはヘラクレス。どんなサーヴァントも私のバーサーカーには勝てないわ!」
「……遠坂、セイバー、聞いてくれ……」
「何よ…」
「……」
「俺に考えがある。アイツを引き付けててくれ。アーチャー、お前にも協力してもらうぞ。」
「ふん…良かろう。今はお前に従ってやる」
「……何をする気か知らないけど、私のバーサーカーは絶対に倒せない。」
「この世に絶対なんてそうないぜ?俺が証明してやるよ、イリヤスフィール!」
……さあ、英雄攻略と行こうか……!