『こちらはもう終わった。悪いがもう待てん…』
『なっ!?手を出すなって言ったろ!?』
『…そいつが前座だと言ったのは君だろう?なら、ここで手こずっている場合では無い筈だ。』
『くそっ!…勝手にしろよ…!』
『では、もう少し奴と殴りあっていたまえ。…隙を突いて私が仕留める。』
念話を切られる…くそっ…
「相談は終わったかね?」
「……相談なんてしてないよ…あいつが勝手に話しかけてきただけだ。」
目の前のこいつは相変わらず僕の攻撃をただ避けるか、弾くのが主で、後はカウンターのみ…全然決め手が無いな、だからと言ってアーチャーに取られるのがムカつかないということは無い…!
「英雄王は堕ちた様だな…番狂わせというわけか。」
「…相性の問題だろ。あいつ武器だけは腐る程出せるみたいだし。」
……多分出せるのは刃物くらいだろうけど。宝具は大半が刃物。奴がいくら宝具を出しまくろうがアーチャーは全部返せる…それにしても質量を持った投影品且つ、宝具も出せるとか…どうなってるんだあいつの才能…
「サーヴァントが殺られたのに余裕じゃないか。あんた二対一で勝つ自信あるわけ?」
「彼はそもそも私のサーヴァントでは無い。ここに共に来たのも目的がある程度合致しただけ。…長い付き合いではあるがね…」
と、そこで奴の背後にアーチャーが立ったのが見えた。……見ようともしてない。多分気付いてると思うけど。
「……終わりのようだな…」
「あんた本当に何がしたかったんだ?」
アーチャーが奴の背中に向け突き出した剣は呆気なく奴を貫いた。
…抵抗もしないのか…
「私も何処かで終わりを求めていたのだろう…とどめを刺してくれるのが衛宮士郎か、それとも君か…私にとってはその程度の違いに過ぎない。」
「今更だけど…あんた名前何だっけ?…教えてくれよ、覚えといてやるから。」
「…言峰綺礼。」
「言峰綺礼、ね…似合わない名前だな。」
「…私も…そう思う…」
アーチャーが剣を抜き言峰がその場にうつ伏せで倒れる…
「…お気に召さなかった様だな…」
「…獲物を横取りされれば機嫌も悪くなるさ…まあ前菜を食べ残しそうだったし…これ以上文句は言わないよ。」
僕は改めてアーチャーを見る…おいおい…
「…お前左腕は?」
奴の左腕は肩口から無くなっていた。
「最期の瞬間英雄王が持って行ってしまったよ…」
「そんなんであいつと戦えるわけ?」
「戦うのは君だろう?私は援護するだけだ…ん?来たようだぞ?」
アーチャーに言われ、振り返る…そこには…
「よう、慎二。」
「…やあ。…随分具合悪そうじゃないか衛宮、そんなんで僕に勝てるの?」
「…体調悪いのはお互い様だろ?お前も明らかにヤバそうだぞ?」
衛宮が立っていた。…顔色が頗る悪いし、ふらついてる…最も僕もボロボロだから条件は一緒だけどね…