目の前にいる女に向かって突っ込みつつ…意識を集中する…頭上に干将莫耶が二本ずつ奴の頭上に配置される…上手く行ったな。
「へぇ…」
「うぉ!?」
目の前…正確には俺には見えないが奴の気配がすぐ側にあった…何て奴だ…動いたのすら認識出来無かっ…ウゲッ!?
「ぐぅっ!」
脇腹に痛みが走ると共に、身体が吹っ飛ぶ…馬鹿な…本当にこいつは魔術師じゃないのか…?今のは竹刀で叩きつけられた痛みじゃねぇぞ…!?
「クソが!」
飛ばされながらも咄嗟に左右に持つ剣を投げる…奴の気配は動かない…やるか。
「壊れた幻想…!」
爆発の直前…奴の気配は横にズレ、そのままこっちに踏み込んで来る…!投影…いや!
「オラァ!」
咄嗟に繰り出した拳は何かを破壊した感触が伝わって来た…これは竹刀に当たったのか…?
「ぐふっ!」
「あ…悪い、つい…大丈夫か?」
そんな声を聞きながら俺は床に倒れ込んだ…
「気が付いたか?」
「…最後の瞬間が思い出せねぇ…何があったんだ…?」
俺は自分の部屋の布団の上で目を覚ました…マジでどうなったんだ…?
「いや…悪い…つい、力を入れて腹を蹴っちまったんだ…悪かった…」
「…そういう事か。いや、気にするな…死んでなきゃ別に良い…」
声から両儀式がいるだろう方向を判断しそちらを見ながらそう答える…やれやれ…まさか俺を気絶させる程のダメージを与える蹴りを放つ女とはな…魔眼持ちである事以外謎な女だが、それ以上にヤバい何かがある様だ…
「そういや…蒼崎橙子はどうした?」
「…お前が武器…宝具だったか?アレを爆発させた時の爆発音で騒ぎになったからな…お前の家族に事情を説明してるよ。」
「そうか…」
その後は口を閉じるが…少しソワソワしてるのが雰囲気で伝わって来る…
「…何を聞きたい?」
「聞いて良いのか?」
「ああ。」
「お前…本当に目が見えないのか?」
「ん?ああ、両方とも見えないぞ?それがどうかしたか?」
「…それでどうやって生活してるんだ?」
「魔術については知ってるのか?」
「少しはな…」
「じゃあ、簡単に言えば魔術で景色を解析、脳裏に景色を描いてるんだ…ま、だからあんたの顔だって全く分からない事も無い。」
「……」
「俺からも一つ良いか?」
「何だ?」
「…あんた、魔眼持ちなんだろ?どんな力を持ってるんだ?」
俺はどうしても気になっていた事をぶつけて見る事にした…答えてくれるかは分からないし、別に無理に聞きたい訳でも無い…あくまで答えてくれるなら、と言ったところか。
「……」
「答えたくないなら別に「直死の魔眼」…は?」
「だから…直死の魔眼さ。オレは物の綻びが死が見えるんだ…」
「良く分からん…もっと具体的に説明してくれ。」
「…ま、橙子が戻って来るまで暇だしな…その間だけで良いなら話してやるよ。」