「ま、話は戻るが…本当に根源に到達したいなら俺に頼むより確実な方法があるがな。」
「……大体想像が着くが、参考までに聞いてやろう、何だ…?」
「両儀式の解析だよ。」
「…言っておくが、人間の身体の情報は膨大だ…どっちみち出来るのはお前くらいだぞ?」
「知ってるよ、そんな事は。俺だって全部汲み上げてる訳じゃない。得られる情報の取捨選択はその辺の学生にだって出来るだろうが。」
「…お前のそれは本来一枚ずつ見るべき膨大な量の書類…それも関係の無い内容の書類もある中流し読みだけして、必要な書類を選べと言ってる様なものだ…」
「そう言ってるんだが?」
「多分出来るのはお前くらいだよ…」
「時計塔の魔術師は多分デスクワークが主だろ?寧ろ出来るのが普通なんじゃねぇか?」
「その辺はま、一理無くは無いがな…」
「解析と投影は大した魔術じゃないと目を向けなかった結果だ…結局魔術自体を使えない一般人と仕事の効率変わらねぇ癖に良く見下せるもんだぜ…文明の利器にも疎いしな。」
「耳が痛いな…」
「アンタは便利さを知ってて、実際に使ってるだろ?だから俺も接触出来たんだ…封印指定だからって世の魔術師の様に世棄て人なら探しようも無かった。」
「…一歩間違えば私もそう言う類だ、耳も痛くなるさ…」
飯食って安静にしてる様にグチグチとうるさく言うセラをあしらい、橙子と部屋に向かう…
「…今更だが…本当に呼び捨てで良いのか?」
「お前から敬語とかを使われてもむず痒いだけだ…そもそも同じ姓を持つ奴がまだ存命でね…」
「そうかい…」
詳しく聞こうとしたが、俺の直感が地雷だと囁いている…うっかり口に出しても困るからエミヤの記憶を読んでカンニングするのも止めておくか…
「しっかし…今更勉強するのもめんどくせぇなぁ…」
「教えてくれる人間の前で良く口に出したものだな…ま、下手に動き回るよりは彼女たちからうるさく言われないんで済むんじゃないか?」
「…イリヤはまだ良いが…他二人は夜食まで用意しようとするからな…お節介にも程があるぜ…」
「それだけ、お前のやった事に恩義を感じていると言う事だろう。」
「元々、桜を助けたのはあいつの兄貴だし、セラは単なるついでだ…本来利用出来るならそうするつもりだったし、特に感謝される謂れはねぇよ。」
「…お前みたいのを捻くれ者と言うんだろうな、一般的には。」
「俺からしたら運が良くて、勝手に助かっただけなのを恩に感じてやがるだけだ、お節介通り越して迷惑にすら感じるんだよ。」