DQ×GATE 転生勇者達 彼の地にて、斯く戦えり   作:キラーマシンになりたい

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ドラクエの主人公には勇者じゃない(5、9、10)のも居ますがそれらも勇者と呼びますね。


2 あたらしい 世界▼

「だから何か!?ドラゴンクエストの主人公がゲームの中から出てきて日本の危機を救ってくれたって言うのか!?会見でそんなこと言ったら頭おかしいやつ扱いだ!!」

 

 バンッ!!

 

 と持っていたペンを机に投げ、頭を抱えるのは日本国内閣総理大臣である戸田である。

 ここでは門と同時刻に現れたドラクエのコスプレをしている『武装集団』について、どう国民に説明しようかと会議していた。

 

「俺も気持ちは分かるけどよぉ…あんなの(・・・・)見たらそうも言ってられんぞ」

 

 会議室に備え付けてあるモニターの映像を見ながら言うのはこの国の防衛大臣である。

 そして、映像に映っているのは武装集団が『魔法』らしきものを使用している姿だった、手から火や氷、果てには電撃など明らかに常軌を逸している。

 

「極めつけはこれか……」

「ああ……『死者蘇生』か…」

 

モニターに映っているのは武装集団の一人が明らかに死んでいる人間に手を翳し、何かを呟いたあと、死人が光に包まれ、目が覚めている。

 現代の最新鋭科学技術をもってしても実現不可能である死者蘇生、死んだ人間は蘇らない、その大前提が今崩れさった。

 

「セオリー通りなら『ザオラル』か『ザオリク』だな」

「蘇った人間はどうなっている!?」

「身体に異常はどこにもなく、それどころか持病が治っている方も居ます!」

「現代の医療技術がひっくり返るぞ…!」

「大体銃刀法違反だろう!逮捕するべきだ!」

 

「皆さん!落ち着いてください!」

 

 会議がまた熱くなりそうになり、総理があわてて場を静める。

 

「コホン!…ともかく、あの武装集団は日本に対して好意的と思われます、我々は門の調査をするべきです!」

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

アルヌスの丘

 

 

 

「…で、ナイン、日本に門が出た原因は分かったか?」

「バッチリ、ハーディーって神?邪神かな、そいつがここと日本をつなげたっぽいな」

「うっわそっち系ですか~、邪神が絡むと面倒くさいんだよなぁ」

「もうパパパっとやってオワリで良いんじゃない?」

 

 

 日本の銀座を守った勇者達はアルヌスの丘でキャンプをしていた。

 今は焚火を囲み、今後の対策を話し合っている。

 

「あの門は破壊できんの?同じ神じゃないと無理系?」

 

 転生勇者の中で一番の新人であるイレブンが手を上げ質問した。

 その質問に銀河の剣を磨いているナインが答えた。

 

「それは俺とレック、リュカと確認した」

「それで?」

「封印は出来るけど、破壊は無理、モンスターの攻撃でも同じだった。邪神と言えども神だからな、神の力で守られているから傷付けてもすぐ治る」

 

 ナインは銀河の剣を磨き終わり、月の光に剣を翳した。

 銀河の剣は月の光に反応し、刀身に星空のような模様が浮かび上がってきた、それはまるで刀身に宇宙を丸々閉じ込めたような美しさだった。

 

「ほぉ~いつ見ても綺麗だよなぁ~、銀河の剣」

「ったりめぇよ、セシリアと一緒に見つけた剣だからな」

 

 エテーネ村の若者であり、人々から「勇者の盟友」「仮面の大魔王」とよばれる冒険者であるエックスがナインの剣を見ながら呟いた。

 それと同時に、焚き火とテントから離れた場所に幾つかの青白い光が輝いた。

 

「おっ、やっと帰って来たか」

「お帰り~!」

 

 青白い光はルーラの光であり、周囲を偵察に行ったもの達が帰って来たのだ。

 

「Foo!ビールビール!」

「無いんだよなぁ」

「チカレタ…」

 

「オッスオッス!」

「で。どうだった~?」

 

「ほれ」

 

 偵察に行っていた、勇者の一人である、ソロが(勇者達が手刀で木を削って作った)机の上に、紙を放り投げた。

 その地図には辺りの地図が手書きで書かれており、現代の技術には及ばないが、それでも正確に描かれていた。

 偵察に出ていなかった勇者達はその地図を手に取り、眺めている。

 

「それ、ここら辺の地図ね」

 

「ほーん、大分森だらけやん」

「村がちょこちょこあるね」

 

「マジだるいわ地図作り、空飛びながら紙に書くんだもん、スマホとかねぇかな」

「正直転生してから現代の生活に感謝してたわ、当たり前のが一番良かったってな」

 

「…それで、本当に何もなかったのか?」

 

 その言葉に偵察に出ていた勇者達は肩をビクつかせる。

 

「……多分、俺達がこの世界に来たせいなんだけど」

 

「なんだよ」

 

「『まもの』が居たんだよ」

「今はスライムだけだったけど、これから増えるだろうな」

 

「「「「「……うっわぁ」」」」」

 

 自分達の世界のまものが居るという報告を受けて勇者達は嫌そうに顔を歪める。

 

「…自衛隊に協力するしかないな」

 

 この中で一番精神年齢が高いロトが場を仕切るように言う。

 

「協力すんのか?」

「ああ、元とはいえ同郷だからな死なれちゃ目覚めが悪い」

 

 勇者達は同意するように首をふる、実は勇者達は全員日本人の転生者である。今は同郷では無いが同族であるため出来れば助けたい。

 だが勇者達は自衛隊を助けるためにこの世界に来たわけではない、未だ見ぬ世界で発見と宝を求めてやって来たのだ、トレジャーハンターである。

 

「あ、そうだ。銃の威力ってどんくらい?」

「カス、俺達どころかさまようよろいにすら1ダメージも与えられない、なぁサイモン」

 

 リュカに問いかけられ、頭をピクリと揺らすサイモン。

 

「うむ、儂はレベルが最大だから分からないが、おそらく普通のさまようよろいでも効かん、元はただのよろいであっても魔力で強化されておるからな、強い者だったらあの鉛の玉も切れるだろう」

「あ、ちなみに戦車も俺達ならケーキ見たいに切る事が出来るぞ、この中でも一番ちからが弱いナイン(賢者)でも切れるだろうな、何せただの鉄の塊だもん」

 

 サイモンの言葉を補足するように言ったアルスの言葉に一同は落胆のため息をつく。

 

「男子だからそう言った兵器とか興味あったけど弱くて幻滅」

「……仕方ないだろ、俺達が強すぎるんだ」

 

 最近の転生者は皆落ち込んでいた、なぜならドラクエはもちろん

fpsゲームもしていたからである、現代のカッコいい兵器が弱すぎて複雑な心境になっている。

 

「ならオリハルコンで現代兵器作ってみたら?」

 

 ナインが落ち込んでいた勇者に声をかける。

 

 「「「「その話詳しく!!」」」」

「えっーと、俺は前世も含めて兵器とか興味なかったけど、ああいうのなら『みやぶる』で構造は分かるし、作れるかなぁーって、オリハルコンは腐るほどあるし」

 「「「「おお!」」」」

 

「…まぁ、とりあえず。自衛隊に協力するのは決まったな」

「…え、でも俺達ってゲーム御用達の自動翻訳つい点てんじゃん、どうすんの?」

「そこは翻訳魔法とかいって誤魔化す、そして俺たちはドラクエってゲームは知らない設定で…」

 

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

『敵影発見!』

『攻撃開s…』

 

「イオグランデ!」

 

 自衛隊にも聞こえる叫びが上がり帝国軍の足元から光の柱が立ち上ぼる。

 次の瞬間、あり得ないような大爆発が起こり、帝国軍は跡形もなく消え去った。

 

「なっ!?」

 

「びっくりしちゃっかな?自衛隊さん」

 

『全隊、警戒!』

 

 その通信で自衛隊の車両が一斉に止まる。

 自衛隊の一番先頭の目前には総勢11人の勇者達が並んで立っていた、生粋のドラクエファンなら興奮するだろう。

 

『目標Dを発見、目標Mらも居ます』

『やはり、接触してきたか』

『どうします?』

『いいか、私が対応する』

『ハッ』

 

 一つの装甲車からこの陸上自衛隊特地派遣部隊の司令官である狭間陸将が降りて、勇者の元へ向かっていった、後ろの装甲車や戦車は警戒しいつでも撃てるように機銃や砲塔を勇者達に向けていた。

 もちろん撃って着弾した所で1ダメージにもならないし、着弾する前に切られるのがオチだが。

 

 狭間が勇者達の目の前に着くと、勇者達の代表であるロトが手を差し出した。

 

「こんにちは日本国自衛隊のみなさん」

「(日本語が通じる、報告通りだな)これはこれは、日本国民を守ってくださり、大変感謝しております」

 

 狭間はロトの手を取り、握った。

 ロトは日本及び自衛隊が友好的なのを確認し、勇者達が暇つぶしで作った家へ案内する。

 

「積もる話もあるでしょう、こちらに」

「ええ、分かりました。幹部もつれてきてもいいですか?」

「いいですよ」

 

 

 

 

 

「予想はしていたが特地にドラクエのモンスターが……」

「自衛隊の歩兵では10人が死ぬ覚悟で戦ってさまようよろいが限界……戦車でもメタルハンターと相打ち覚悟……」

 

 自衛隊の幹部らが険しい顔をする、その眼には隈が出来ていた。

 というのも、自衛隊の幹部と日本政府のお偉方はドラクエ全シリーズを何周もプレイしていたのだ、「何遊んでいるんだ!!」と怒られかねないが防衛上仕方ない。

 そしてここに居る狭間をはじめ自衛隊の幹部はさまようよろいやメタルハンターが比較的序盤の雑魚敵であることも知っていた、決して自衛隊がモンスター相手に無双できると考えていた訳ではないが、この結果は割とショックだった。

 

「数日前まではスライムだけでしたが最近はそれらのモンスターがちらほら出て来ました、この調子ならキラーマシンも出てくるでしょうね」

 

 その言葉に自衛隊の幹部は顔を青ざめる。

 もちろんキラーマシンも知っているが、キラーマシンは物語後半に出てきて驚異の攻撃力と2回行動する強キャラである、その劣化版のようなメタルハンターに負ける時点でキラーマシンとの戦闘など考えられない。

 

「そこで我々が自衛隊の皆さんに協力します」

「おお、それはありがたい」

 

 できればその辺の対策は自衛隊だけで済ませたかったがそうはいかなかった。

 自衛隊と勇者達の出会いは様々な課題を残しつつも、平和的であった。




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