「やっぱり...。現場に向かわれるんですね浦原さん」
「助けに行かれるのでしょう。副官を」
そこは瀞霊廷から流魂街へと出る門。こんな夜中に死神のそれも隊長が身を隠して出るところではない。
「隊首会の時、浦原さんの様子がおかしかったです。嫌な予感がしました」
「見つかっちゃいましたか……冬空サン、鉄斎サン。見逃しては貰えませんかね……?」
「浦原さんには悪いですが」
平子隊長含め多くの隊長格が出動している。猿柿さんに何か起こるとは思えない。それなら、浦原さんが罰せられないように説得するべきだ。
「冬空殿。ここは見逃して頂きたい」
「大鬼道長さん?!」
しかし隣にいた大鬼道長さんは僕を静止し始めた。浦原さんも驚いている。
「浦原殿は我々が知らぬ事を何か掴んでおられるご様子。その上で今回の事件を異常事態と捉えていらっしゃる。浦原殿を通さぬと言うならこの私がお相手申す」
大鬼道長さんは浦原さんの前に出てこちらと相対す。ハッタリではないようだ。
「……分かりました。後で3人全員総隊長に怒られるとしましょう」
「冬空サン……感謝します」
僕達は瀞霊廷の外へと向かった。
──────
「これは、珍しいお客様達だ」
「藍染副隊長。ここで何を」
「何も。偶然にも戦闘で負傷した魂魄消失特務部隊の方々を発見し、救助を試みていただけです」
藍染副隊長は取り巻きの2人を横に置き、そう答える。平子隊長達は白い仮面のようなものをつけられ苦しんでいる。しかし目の前の敵から目を逸らす事は許されない。藍染副隊長...いや、藍染が黒幕なのは間違いないのだから。
「なぜ、嘘をつくんスか?」
「嘘? 副隊長が隊長を助けようとする事が何か問題でも?」
「違う。引っかかっているのはそこじゃない。戦闘で負傷した? これが負傷? 嘘言っちゃいけない。...これは虚化だ」
その耳慣れない言葉に僕は大鬼道長さんと目を合わせる。
「魂魄消失事件。それは虚化の実験っス」
「グォォォッ!」
そこまで話したところで平子隊長が苦しみ始める。時間がない。もうやるべき事は一つしかない。
「浦原さん。平子隊長達の処置は可能ですか?」
「可能性は限りなく低い懸けのようなものですが..」
「しかし何もないよりはいい。問題は藍染をどうするか」
「浦原さん、大鬼道長さん。先に行って下さい」
「しかし! 冬空殿だけでは!」
僕の発言に大鬼道長さんが反対する。それはそうだ。藍染達はこれだけの隊長格をたった三人で倒した。副隊長とかそういう席次で考えていい相手ではない。でも...
「...僕の卍解は味方がいては使えないんです」
そこまで言うと大鬼道長さんは押し黙る。僕の卍解を知っているのは隊首試験の立会人の総隊長、卯ノ花隊長、京楽隊長、浮竹隊長だけなのだから。
ログインしていない方でも感想を書き込めるようにしています。感想を書いてくれるとすごく嬉しいのでよろしくお願いします!
twitterもやっています。フォローよろしく!