38話 吹兎のいない尸魂界
「それで...冬空サンはこれからどうするっスか」
尸魂界から逃亡した僕たちは、浦原さんが以前から拠点にしていたという場所に身を潜めていた。ここは双極の丘の地下の勉強部屋を真似して過去に作ったものらしく、傷がすぐ治る温泉もあった。結界も張っており、尸魂界がここを探知するのも難しいらしい。もっとも...
「こんな結界を張らないといけなくなったのは誰かが技術開発局なんてものを作ったせいなんですけどね」
「ハハッ、それは面目ないっス。それで?」
「僕は来たる決戦のために力を磨きたいと思います」
「...それが賢明でしょう。藍染の、鏡花水月の能力は脅威っス。藍染に対抗できる戦力は今のところあなたしかいない。アタシは平子さん達をどうにかします。冬空サンは修行をして下さい。ここ、使っていいんで」
「ありがとうございます」
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僕は始解も卍解も会得はしたが完全に使いこなせていない。
「惜鳥」
僕は惜鳥を具象化させる。
「やるべき事は...もっと上げられるところはたくさんある」
まずは始解を完全に使いこなせるまで練度を上げる。
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「納得できません! 海燕殿! 浮竹隊長! 吹兎が...あやつが反逆など!」
十三番隊舎では、吹兎の友人の朽木ルキアが大声を上げて怒っていた。
「分かっている。俺もあいつがそんな事をしたとは思えねぇ」
「誰かに嵌められた...。俺はそう睨んでいる」
「...護廷十三隊にあいつを嵌めた犯人がいるって事ですか、隊長」
「いや、そう決めつけるのは早計だ。俺たちをそうやって疑心暗鬼にさせようとしているのかもしれない」
浮竹の一言で怖い顔になっていた海燕の顔もひとまずは落ち着いた。
「とにかく、最低でも誰がやったのかを確定させない限り四十六室は話も聞かないだろう」
魂魄消失事件の真実を、そしていざ何かあった時のための鍛錬を。十三番隊は一つになった。
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阿散井くんも吉良くんも、当初の希望通りにそれぞれ十一番隊と四番隊に希望を出した。
「私はどうしたらいいの...」
霊術院の私たちには詳細な情報までは回ってこないが、それでも瀞霊廷を揺るがす大事件。今朝から先生達も院生のみんなもその話ばかり。
「吹兎くんが反逆なんて...あり得ないよ!」
きっと誰かに吹兎くんは嵌められたんだ。私が無実を証明しないと! ルキアさんも十三番隊できっと頑張ってるから。でも私だけじゃ難しい。そのためには信頼できる人がいる隊に。吹兎くんが不在の今、誰が次の十番隊の隊長になるのかも分からない。それなら...私が信頼できるのは...私が所属したい隊は...
「藍染副隊長がいる五番隊」
私は所属希望を五番隊に変えてから届出を出した。
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志波海燕
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