桜と雪に埋もれて溺れる   作:マイケルみつお

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今話から原作突入です!今までちょっと長かったかもしれませんがこれからもよろしくお願いします!原作突入記念という事で特別企画、おまけを最後の方に用意しているので最後までご覧下さい。


死神代行篇
43話 いわく(おまけもあるよ)


 「ふわぁ〜」

 

目覚まし時計よりも早く目が覚めた。ちょっとした優越感が僕の胸に宿る。

 

僕の名前は冬空吹兎。ちょっと前までは護廷十三隊の隊長なんかもしてたんだけど今は現世のただの高校生。霊力は......今日もまだ戻っていない。

 

今、住んでいるのは一心の家の近くの1LDKのアパート。浦原さんはもっといい住居を用意してくれるとも言ったが流石に断った。今の僕はそれこそ人間でもできるような肉体労働でしか貢献する事はできないから。

 

浦原さんは現世で駄菓子屋を営み、一心は診療所を開業した。僕は霊力を失った経緯が一心とは全く違うため現世に骨を埋める気はなく、彼らと違って定職につくという選択もまた採れなかった。......あれ? そういえば平子さん達はどうやって生計を立てているんだろう? 

 

そんな僕が一人暮らしをできてる理由は......ひとえに家賃が安いところにある。別に建ってから長い年月が経っているとか、設備に欠陥かあるとか、そういう訳ではない。

 

このアパートのこの部屋は所謂『いわく付き物件』というものだ。ただその理論でいえば僕も立派な『いわく』なので全く気にするところではない。むしろ、いわく同士仲良くできるかもとすら思っている。......見えないけど。

 

僕が高校生をしているのはせめて霊力が戻るまでの暇な時間だけでもいいので(むしろ霊力が戻ったらすぐに浦原さんか平子さん達のとこに戻って修行を再開するから絶対に無理)一護を見てやって欲しいと一心から頼まれたからだ。ただ問題はもし仮に一護の身にそういう問題(霊的問題)が起こった時、今の僕では完全に無力で何もしてあげられないというところなんだけど......。

 

ただそれを差し置いたとしても今の日々を僕はそれなりに楽しめていた。誠に遺憾ながら学校で友達もできたし、勉強に関しても霊術院で学んだ事も多かったために苦労はしていない。霊術院では基礎教養についての講義もある。戦闘が最も大事なので基礎教養を身につけなくても卒業はできるけど。実際に死神を見てみれば分かると思うが、多分十一番隊の大半は授業についていけないと思うし恋次もかなり怪しい。

 

っと、考え事をしているともう家を出る時間だ。

 

「いってきます」

 

──────

 「おっはよ─う吹兎!」

 

教室に着くと元気一番の浅野啓吾が声をかけてくる。

 

「おはよう啓吾」

 

「相変わらず吹兎は俺に優しいよー!」

 

「...もしかして僕もみんなみたいにした方が良かった? 啓吾ってド──」

 

「ち、違うって! 余計な誤解するなよ!」

 

そういえば他の人から邪険にされてるけど......もしかしてそういうのが好きなのかな? と思ったが違ったらしい。良かった、友達を辞めずに済むようだ。

 

「そういえば一護まだ来てないね」

 

髪色と校外で喧嘩に巻き込まれる事を除けば優等生の一護。遅刻もあまりした事がなくもうすぐ始業だと言うのに姿が見えないのは珍しい。

 

「あ、吹兎はまだ聞いてない感じ? 昨日、一護の家にトラックが突っ込んだらしくてなー。怪我人は誰も出なかったらしいんだけど。多分片付けとかで午前中は来れないんじゃないかなー」

 

昨日の夜......そんな音したっけ? それだけ爆睡してたって事かな? 霊力を使えないからって流石に気が抜けてるのかな......? 自分が思ってた以上に。

 

「おーっす席に着け野郎ども!」

 

「あ、先生だー」

 

担任の越智先生が教室にやって来て皆が皆、それぞれ自分の座席に着席する。

 

「今日も一人も欠けずに揃ってるなー......って黒崎は欠席か。そういや職員朝礼で何か言ってたような......。ま、いっか! 黒崎に限って間違いはないだろう! 大島と反町はヤンキーだからしょうがないな! あいつらも絶対元気だろ!」

 

トラックが突っ込んだ事、聞き逃してたな......。

 

「素敵なお知らせだ! 今日は転入生を紹介するぞ!」

 

転入生か。このクラスに多いな。

 

「入って来てくれ」

 

クラスの視線が開くドアの方に向き、僕も周囲に倣って視線を向ける。

 

「......ッ!」

 

それは五十年ぶりに会う幼馴染の姿で......。

 

「......ルキア」

 

瞬間、大きな衝撃が身体を襲う。僕はルキアに抱きつかれていた。

 

「莫迦者ッ! 今までどこにおったのだ! どうして連絡を寄越さぬ! 私がどれだけ...このたわけが......っ!」

 

「......ごめん」

 

──────

 昨日の化け物の襲撃を遊子も夏梨も覚えてなかった。家の破壊はトラックが突っ込んだ事が原因とされていて、いっその事を全て夢の中の出来事だと言われた方がしっくり来るように。

 

 

「刀を寄越せ、死神」

 

「死神ではない。朽木ルキアだ」

 

 

いや、あれが夢だった訳が無い。......これも死神なりのアフターサービスって事か? 

 

「あいつは尸魂界ってとこに帰ったのかな?」

 

だとしたらもう会う事もないだろう。いくら考えても仕方がない。あれは夢だと切り替えた方がいいかもしれねぇな。

 

「いってきます」

 

遊子も夏梨も既に学校に行ってるので返事が返ってくる訳もないが一言声をかけてから家を出る。......もう昼も近く大遅刻ではあるが大丈夫だろう。

 

 

 

 

「......なんだ?」

 

やけに教室が騒がしいような気がする。

 

「おっす一護。遅かったね、もう昼だよ?」

 

「うっせ。トラックが突っ込んだって知ってんだろたつき。それよりなんか教室が騒がしい気がすんだけど何か知らねぇか?」

 

「今日クラスに転入生が来てね。朽木さんって言うんだけど。それで盛り上がってるんじゃない?」

 

何? 

 

「サンキューたつき。助かったぜ」

 

俺は走って教室に向かった。朽木って......昨晩のあいつと同じ苗字だが......まさかあいつが? 

 

「って、うわっ!」

 

教室の扉を開けると目の前に昨日の奴がいて、そして奴の手のひらには「騒げば殺す」と書かれていた。

 

 

 

 

「で、どういう事だよ!」

 

「まぁ怖いー私何かされるのかしらー」

 

あいつを教室から移してから問い詰める。

 

「っていうかまずはその気色悪い喋り方を何とかしろ」

 

昨日のやり取りであいつの口調は知ってるし、それを抜きにしたとしてもこの棒読み言葉遣いはかなりキモい。

 

「とにかくなんでここにいるんだよ。尸魂界ってとこに帰ったんじゃねぇのかよ」

 

「たわけ。あそこに帰れるのは死神だけだ。今の私にその術はない」

 

「......何だと?」

 

「そんなところで何してるの一護?」

 

「吹兎か」

 

ルキアと話していると吹兎もやってきた。そういやこいつさっき教室いなかったな。吹兎がいるところで死神の話なんてできねぇな。

 

「なに、死神の事に関して一護と話をしててな」

 

「っておい!」

 

何ペラペラ喋ってんだよ! 死神の事とか、それに口調に猫被らないで。

 

「此奴は良いのだ」

 

「どういう......」

 

「ルキアが一護に霊力の全てを譲渡してしまったから死神にはなれないって事だよ」

 

ちょっと待て。今こいつ何て言った? 

 

「何でお前が死神とか霊力とか知ってんだよ......」

 

「あれ、説明してなかったのルキア」

 

「ああ、これからするところだったのだが」

 

まるでルキアと昔からの知り合いであるかのように話を続けていく。今日初めて会ったはずなのに。つまり......

 

「そういう事。僕も死神だ」

 

──────

おまけ 

 

護廷十三隊の隊長格の皆さんに吹兎の好感度について聞いてみました! 目安としては0〜30が嫌い、30〜50が普通、50〜80が好き、80〜100がかなり好きといった具合です。

 

一番隊隊長    山本元柳斎重國→45。1対1で会話した事すらない。ただ隊首試験の時に実力は感じ取っておりその点は評価している。

一番隊副隊長   雀部長次郎→40。吹兎は紅茶より珈琲派。紅茶を普段からキメている雀部からしてみれば決して相いる事ができない存在(一方的)。十番隊舎にパンジャンドラムを仕向ければ吹兎も紅茶漬けになるのではと思うほどの重症。

 

二番隊元隊長   四楓院夜一→55。掃除好きなのか大音量の掃除機を頻繁に使ってうるさい。(猫に化けている時特に)

二番隊隊長    砕蜂→3。夜一を連れて行った元凶の一人。憎悪。ちなみに尸魂界にいた時から夜一と親密だった浦原を測定すれば機器が壊れた。

二番隊副隊長   大前田希千代→35。(面識はないが彼の話題が出ると砕蜂に八つ当たりされるせいで低い)

 

三番隊元隊長   鳳橋楼十郎→70。元々真面目な人間は好ましいし実力も刺激的だと思っている。

三番隊隊長    市丸ギン→計測不可(剣を合わせても市丸の心は分からねぇ by チャン一)

三番隊副隊長   吉良イヅル→80。恋敵という側面もあるがそれを含めたとしても好意的。いずれ超えるべきライバルに設定している。

 

四番隊隊長    卯ノ花烈→60。短時間でこそあったが回道の弟子。救命治療に限れば越えられている側面もあり悔しい場面もあるがそれでも好意的。

         卯ノ花八千流→計測不可(八千流ちゃんステイ!)

四番隊副隊長   虎徹勇音→計測不可(面識なし)

 

五番隊元隊長   平子真子→75。全体的に好印象だがもうちょっと肩の力抜けよと思っている。休日の過ごし方を聞いてきた時は普通にドン引きした。

五番隊隊長    藍染惣右介→計測不可(私の心の内を読み取れるとでも思ったのかい?)

五番隊副隊長   雛森桃→計測不可(計測器が壊れた)

 

六番隊隊長    朽木白哉→90。緋真とのキューピッド的な役割をしてくれた。緋真とルキアの恩人。

六番隊副隊長   阿散井恋次→90。ライバル。

 

七番隊元隊長   愛川羅武→55。漫画より小説と言い放った事を根に持っているため低い。

七番隊隊長    狛村左陣→計測不可(面識なし)

七番隊副隊長   射場鉄左衛門→計測不可(面識なし)

 

八番隊元副隊長  矢胴丸リサ→55。下ネタ振っても反応しないため低い。

八番隊隊長    京楽春水→70。親友(浮竹)の元部下。裏切りは信じていない。

八番隊副隊長   伊勢七緒→計測不可(面識なし)

 

九番隊元隊長   六車拳西→69。周りがふざけた奴ばっかりなので近くにいてウザくないやつは貴重。

九番隊元副隊長  久南白→70。吹兎の兎からとってラビたんと呼んでいる。

九番隊隊長    東仙要→15。藍染の敵。

九番隊副隊長   檜佐木修兵→40。折角の魂葬実習という出番のチャンスだったのに大した出番がなかったから。

 

十番隊元隊長   志波一心→90。怒らせたら怖い。

十番隊隊長    日番谷冬獅郎→65。祖母を助けてくれたりと恩はあるが雛森を心配させたりと複雑。

十番隊副隊長   松本乱菊→70。下位席官時代の上司。一心や冬獅郎ほどは話した事がない。

 

十一番隊隊長   更木剣八→計測不可(強ければ好き、弱ければ興味ない。それだけダァ)

十一番隊副隊長  草鹿やちる→計測不可(面識はないが吹兎の私邸を女性死神協会のアジトとして勝手に使っている)

 

十二番隊元隊長  浦原喜助→75。藍染討伐のための貴重な戦力に分析されるくらいには高評価。

十二番隊元副隊長 猿柿ひより→65。休日の過ごし方を尋ねてきた時はドン引きした。

十二番隊隊長   涅マユリ→実験対象

十二番隊副隊長  涅ネム→マユリから捕獲命令が出されている

 

十三番隊隊長   浮竹十四郎→90。体調良くなるといいね

十三番隊副隊長  志波海燕→90。隊長押し付けられないように頑張ってね。




軽い気持ちで始めたおまけ...かなりキツかったです()小説書いてる人なら共感して頂けると思うのですがキャラが勝手に動くので序盤は楽しかったですが途中からは流石に疲れました...。最後投げ槍になってもた。
前半は吹兎の事がそこまで好きじゃないキャラが集まっていたため書いてて「あれ?この主人公同僚から嫌われてない?」と不安になってしまいました()

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