昼寝が気持ちいい季節の到来です
流魂街は東西南北の4つに分かれていて、またそれぞれに1から80までの地区に分かれている。1に近いほど瀞霊廷に近く治安もいい。数字が大きければその逆である。僕の故郷、叫喚は80地区である。ただ地区ごとの格差が常に一定、なんて事はない。80地区と78地区の差が49地区と50地区よりも大きいという訳ではない。流魂街は50を堺に大きく街の雰囲気が変わる。
ー西流魂街49地区、朧ー
僕はいきなり異国に飛ばされたかのような衝撃を受けた。
49地区に入ってまず道路の舗装が変わった。人々も草履を履き故郷のようにあちこちで暴動が起きることもなく社会が機能している。
「おじさんが言ってた宿ってのもこの街ならあるのかな?」
前に立ち寄った街で旅をしているというおじさんから色々な話を聞いた。なんでも安心して寝る環境を提供してくれる場所があるらしい。これまでの道中で必要に応じて雑用を手伝ったり、依頼を受けたりしているので一泊する程度のお金は何の問題もないだろう。正直に言うとワクワクしている。
「すみません、ここらに宿屋はありますか?」
僕は近くの男性に宿屋の場所を尋ねた。男性は親切に答えてくれた。やはり故郷とは違う。ここから少し離れてはいるが少し小さな路地を歩けば近道になるらしい。男性に礼を言ってから僕は宿に向けて進む。
「…。」
男が宿への近道という狭い路地を歩いていた。流石に先程の道よりかは寂れており、気味悪がってなのか人通りも少ない。(叫喚のメインストリートよりも遥かに綺麗で整然としているが)路地を歩いていると女性が倒れていた。それだけなら迷わず助けに入ることだろう。だが僕は一瞬足を止めてしまった。困惑していたのだろう。なぜ彼女がここに?
「おい!ルキア大丈夫か?!」
戌吊で出会ったルキアが倒れていた。
私は償いきれない罪を背負っています。ここよりも治安の悪い戌吊という街に共に流魂街に送られてきたまだ生後間もない妹を捨てたのです。生きるためには仕方ない、自分の事で精一杯なのは当たり前と周囲の人間からは励まされましたが私は胸の奥でどうしようもない罪悪感に苛まれておりました。まるで心にぽっかりと穴が開いてしまったような。私は罪悪感に耐えられず今日もルキアを一日中探しまわっています。最初に向かったのは勿論ルキアを捨ててしまった場所です。しかしルキアはどこにもいなかった。たった数刻、されどその数刻はこの戌吊という街で子どもが一人で過ごすにはあまりにも過酷な地です。私は我が身かわいさで取り返しのつかない事をしてしまったと自覚しました。もう一度ルキアに会って謝りたい。これはルキアが望んでいる事ではないでしょう。ルキアは自分を捨てた姉の顔など見たくもないでしょう。いや、そもそも私にはルキアの姉を名乗る資格などないのでしょう。私はどこまで利己的な人間なのか。そんな自分が、私は嫌いです。
戌吊を探し回りましたがどこにも妹はいませんでした。もしかするとより治安の良い場所に移動したのではないか?ある日そう気づきました。しかし戌吊から移動したのであればこの広い流魂街。広大な砂漠から一粒のダイヤモンドを見つけ出すよりも困難な事です。しかし私はそれだけの罪を犯したのです。これが誰のためにも、ルキアのためにもならない贖罪だと頭のどこかで分かっていながらも私は歩き続けました。しかし限界がきたのでしょう。とうとう歩く力もなくなり倒れてしまいました。運悪くここは人通りの少ない路地、私もここまでなのでしょう。そう思っていた時…
「おい!ルキア大丈夫か?!」
凛とした声で、私は妹の名を呼ばれたのです。
こんにちは。ハンバンパンです。自分も薄々感じていますが話進むの遅くてすみません。あと2、3くらいで霊術院に入学できるかな?そうしたいと思います。
次回もよろしくお願いします!