魔力量歴代最強な転生聖女さまの学園生活は波乱に満ち溢れているようです~王子さまに悪役令嬢とヒロインぽい子たちがいるけれど、ここは乙女ゲー世界ですか?~ 作:行雲流水
時間は少し巻き戻る。
――どうして、ミズガルズの権威を地に落とすのでしょうか。
いえ、まあ。ミズガルズ神聖帝国で問題を解決できず、西大陸のアルバトロス王国を頼り逃げていること自体が権威を落としていますが……できうる限り、アルバトロスには誠意を見せたはず。
帝室の外を知らず、アルバトロス王立学院に通う皆さまと距離を詰めることに、わたくしも聖女のディフィリアも聖騎士のメリディアナも魔術師のシラヤも手をあぐねておりますが。今日は謁見場でミズガルズの大貴族と勇者さまがアルバトロスの方々と謁見している所で、わたくしもミズガルズ神聖大帝国第一皇女として、謁見場の中を見ることができる部屋から覗き込んでいた。
「勇者さまのお顔を初めて拝見しました……」
「ええ。わたくしも」
ディフィリアがポツリと呟き、わたくしは彼女に返事をします。今の今まで勇者さまから逃げていたので、ご尊顔を拝見するのは初めてです。ミズガルズの男性より整った顔をしておりますが、アルバトロスの男性と並ぶと少々見劣りしましょうか。
わたくしの後ろに控えているメリディアナとシラヤも興味深そうに勇者さまの顔を見ておりますが、すぐに興味を失い問題視されている貴族の方へと視線を変える。二人の雰囲気はかなり厳しいもので大貴族に並々ならぬ感情を抱いていることが分かり、帝室の……己の不甲斐なさを自覚します。きちんと帝室が権威を誇示していれば、アルバトロスへ訪れることはなかったのですから。
謁見場ではアルバトロス上層部の皆さま方とミナーヴァ子爵がいらっしゃいます。やはり彼女はアルバトロス王国ではかなり重用されているようで、彼女の近くには亜人連合国の皆さまやアルバトロス王国で重鎮の皆さまが側におられます。他国の使者の方々と挨拶を交わしている所も拝見いたしましたから。ミナーヴァ子爵と良き縁をと願わずにはいられませんが、難しいのでしょうか。
しかし……アルバトロス王へと言葉を告げる大貴族と勇者さまの態度は、普通ではありません。
「恥ずかしい……」
つい、言葉が漏れてしまいました。北の覇者を名乗り、北の大貴族だと威張り倒し力を誇示しようとする姿も、己の欲望の為になんの罪もない魔人の村を襲ったことを反省もせず話をすり替えて、ミナーヴァ子爵を使ってアルバトロスを貶めようと言葉も。恥じるべきことでありましょう、本来であれば帝室が彼らを抑えなければならなかった。けれど、力を奪われた帝室では大貴族と勇者さまの行動を止めることができなかったのだから。
「ベルナルディダさま……」
「恥ずべきことですが、このまま終わらせるわけには参りません。一言一句逃さず、きちんと陛下と兄に報告しなければ」
わたくしの権限でアルバトロス王国の皆さまに、大貴族と勇者さまを如何様にでもと言えれば良いのですが、わたくしは彼らを勝手に処す権限は持っておりません。
仕方ないことなので、己のやるべきことをやるのみ。しばらく謁見場を見ていれば、大貴族と勇者さまが結局場から追い出されてしまいます。深い息を吐いて移動をして廊下へと出ると、誰かの気配を感じました。どうやら皆さまも謁見場から戻ってきた様子。
「おや、皇女殿下」
黒髪に赤い髪が一房生えている魔人の少女と額から角が生えた強面の男性魔人がわたくしの目の前で立ち止まりました。
「これは、魔人の皆さま方。此度は我が国の者が失礼を働き申し訳ありませんでした」
互いに頭を下げ合います。どうして勇者さまは彼女を魔王と定めたのでしょうか。確かに伝承の特徴通りでありますが、こうして穏便に言葉を交わす事ができ、話を分かり合えるのに。
一度、アルバトロス王国の皆さまと亜人連合国の皆さま立会いの下、面会させて頂きましたが変わらぬ様子で安心致しました。彼女たちが北大陸へと戻れば、村の復興を支えると約束しております。話し合いの場に立った時、我慢して頂いた所もある。彼女たちは早く国へ戻りたいと願いましたが、大貴族と勇者が力を持っている間は我慢して欲しいとお願いしましたから。
「気にするな、とは言えぬが村の再建に力を貸して頂く約束を交わしておるからな。それさえ破らなければ文句はないのじゃ」
「はい。わたくしたちが北へ戻り次第、村の復興に手をつける予定でございます」
勝手を働く訳にはならないでしょうし、焼き払われた村の整地と資材の運び入れくらいに留めておく予定であるけれど。彼女らの再建理想もあるでしょうし、人と魔人の方々が手に手を取り合える未来があれば、良きことなのでしょう。
ではな、とわたくしたちの前から去って行く魔人の皆さまの背を見送り、しばらくすると新な人物が現れた。――あれは……。護衛の方々に緊張が走ると同時わたくしたちの間にも緊張が張り詰めます。願うなら、わたくしたちに気付かず通り過ぎて欲しいものですが。
「……!」
とある方が私に気が付くと、凄く嬉しそうに笑みを浮かべて足早に近寄ってきますが、アルバトロスの護衛の方に止められてしまいました。彼を止めた護衛の方は、赤毛の背の高い若い男性です。ミナーヴァ子爵の専属護衛と聞き及んでいますので、この場にいる事が不思議に思いますが、彼を止めてくれた事に安堵の息を吐きました。
「何故、止める!」
「貴方をアルバトロスの方々やミズガルズの皆さまに近づけるな、と命を受けていますので」
わたくしたちに近づこうと試みたのは勇者さまでした。彼の後ろには大貴族がいますが、悔しそうに歯噛みしたまま勇者さまの行動を咎めることもなく、ただ見ているだけ。
「どうして俺の邪魔をするんだ……っ! ――ベルナルディダ、ディフィリア、メリディアナ、シラヤ! 必ず俺が迎えに行く。それまで待っていてくれ!!」
勇者さまがなにか言葉を呟やいたのですが聞こえず、その後目を見開きわたくしたちと確りと視線を合わせて、大音声を上げます。わたくしの名を呼ぶことを許しておりませんし、わたくしを迎えにくるのは兄上さまでしょう。ディフィリアは彼の言葉に困惑し、メリディアナとシラヤは怒りの雰囲気をありありと発しております。少しご迷惑が掛かるかもしれませんが、聞きたいことと言いたいことがあります。
「わたくしたちは自称勇者さまを待つ義理も義務もございません! そもそも貴方が勇者足りうる理由はどこにあるのでしょう!?」
今まで我慢していた所為なのか、わたくしの口から本音が出ておりました。勇者さまに婚姻を願われましたが、勇者さまと婚約しても帝室は得る物はないのですから。
あるとすれば勇者さまが民から受けている支持を少しばかり頂けるくらい。言い方は悪くなりますが、民は移ろいやすいもの。勇者さまの話題を飛び越えるものがあれば、一瞬にして勇者さまのことなど忘れてしまいます。ですから、わたしたち四人は彼の下へ行っても、国に貢献できる度合いが少なく嫁ぐ理由になりえない。
「なっ! ……だって俺は勇者だ! 勇者の顔だ! 身体だ! 君たちはこの顔を見れば俺が勇者だと理解できるだろう!? そして魔王を倒し、角を持ち帰った! それでも足りないのか!」
足りないもの、ですか……。
「勇者さまが顔と身体で決まる訳ではありません。確かに伝承では魔王を倒した方が勇者と呼ばれることになりましたが……足りないのは貴方に対しての信用や信頼でございましょう。一夫一婦が常であるミズガルズで突然わたくしたちを娶ると申したことは、非常識でしょう」
勇者と魔王伝承はいくつか存在し、地方で話が変わることもあるので一概には言えないが。事実だけを取り上げて判断するなら、信用も信頼も足りぬまま大貴族の傘下へと入ったのが不味かったのでしょう。
「ならば、俺が勇者足りうれば良いんだな!!」
「いいえ。もう、勇者さまとの関係構築は無理でございましょう」
「いや、まだ俺の実力を君たちに見て貰っていない! 君たちに似合わないというなら、君たちの夫として然るべき者になれば良いのだから!」
「…………」
彼の言葉に続くことができません。どうしてそんな考えに至ってしまうのか、彼の頭の中がどうなっているのか凄く気になります。凄く引いているアルバトロスの護衛の方々に、わたくしたちの護衛の皆さま。
「俺は腕を鍛え直して、再び君たちの前に立つ!!!」
ふふ、と良い顔をした勇者さまが私たちの前を颯爽と歩いて、アルバトロス城の外へと一行は向かって行くのでした。
◇
――俺は勇者だ。
ミズガルズの片田舎で生まれた俺は、転生者だ。何故、そう気づいたのかは、前世の記憶を持ちこの世界がゲームの世界であったことを思い出したから。
エロゲーが舞台の世界と思い出したのは良いものの、なんのことはない創作物で良く見る剣と魔法のファンタジー世界だった。魔王と勇者の伝承を知り、とあるエロゲーのシナリオが蘇る。確かゲームの舞台はミズガルズ神聖大帝国。
こんな仰々しい名前を間違えるはずもなく、ミズガルズでは魔術を扱えるレベルの魔力持ちであり、何故か家にはゲームの主人公が愛用していた武器がある。
俺はそのゲームをこよなく愛し、ヒロインたちのことが大好きだった。周りのオタク仲間は抜きゲーでそんな感情要らないだろうと笑っていたが、俺は彼女たちのことが好きで、本気で嫁にしたいと願ったのだ。主人公が無茶をして、ヒロインたちを魔王討伐に巻き込むシナリオが大嫌いだったし、なんなら二次創作でオリジナル主人公を登場させて、彼女たちを寝取るシナリオを描いたこともある。オリ主でハーレムを築いて、ゲーム主人公に『ざまあ』をするくらいに、主人公を好きになれなかった。
だというのに、ゲームの主人公本人に転生してしまうなんて、一体どんな皮肉なのだろうか。もしかして原作者が俺の二次創作を知り、怒り狂っていたのだろうか。
怒り狂った末に呪いで転生させられていたとしたら、本当にマジ糞な嫌がらせだ。俺の顔はゲームの主人公そのままで、声も身体もなにもかもが、ゲーム主人公そのままなのだから。生まれ変わるならば、俺が俺自身で考えたオリ主である方が何万倍も良かったのに。――けど、ゲームの主人公であればヒロインたちと簡単に接触できるのでは。
上手く動けば四人全員を幸せにできるんじゃないか?
彼女たちは帝室に縛られてた駒である。ゲームでも自由がないと嘆いていたし、主人公と一緒に魔王討伐の旅に出ることが唯一の自由だと。野宿なんてしたことないし、ましてや料理も作ったこと――聖女は貧民上がりなので少々別の話となるが――はない。魔物を倒す訓練を行っていたが、本当に魔物を殺したのも初めて。
そうして勇者である主人公と一緒に旅をしながら、仲を深めて良い関係になる。選択肢を間違えるとバッドエンドに進み、嫌な光景を見せられたのは、俺たちユーザーに対して原作者やメーカースタッフの嫌がらせだろう。
一部のファンにはウケたようだが、俺は見るなら純愛が良いのに急に暗転して阿鼻叫喚のイベント絵を見せられた時の俺の気持ちを誰か救ってくれ。純愛好きの上級者はそのシーンを泣きながら見つつ、いろいろとやっていたそうだが……俺はそこまで変態ではない。
『俺は勇者か……』
そう。俺はゲームの主人公に生まれ変わり、勇者になる資格を持つ者。勇者選定の剣を抜いた訳でもなく、特出した力もないのだが、主人公特有の運の強さで勇者として成り上がるのだ。
ならば……ヒロインたちと一緒に行動するのではなく、俺が先行して魔王を倒せばヒロインたちとの婚姻を望むことが可能だろう。上手くいけば勇者の功績を盾にして四人全員、俺の嫁にできるのではないだろうか。
二次創作で夢見た光景を、現実にすることができる。少し行き当たりばったりではあるが、魔王として覚醒する前に魔人の住む村に赴き力を振るえば、俺一人でもどうにかなる。魔王伝承により魔人は恐れられているが、覚醒しないと力を発揮することができず、人間より少し力が強く長生きするだけだとゲームの中で語られていた。
『……なら……よし! 俺は勇者だ』
ゲームの開始時期よりも早いと知っていながら、旅に出る準備を進めた。とりあえず主人公がメイン武器にしていた片刃の剣を手に取ってみる。日本刀があれば恰好がついたのだが、この世界に日本刀は存在しないのだから諦める他ない。刃こぼれしないし、両刃の剣よりも扱いやすかった。主人公補正なのか、大した訓練もせず剣を使いこなせるし、力も大人以上に身に付いている。これは確かに努力もなにもせずに魔王討伐を成し遂げた主人公らしい能力だ。
更に磨きをかければもっと強くなれるのかもしれないが、覚醒前の魔王を倒したい気持ちが強く、気持ちが急いてしまう。
とにもかくも村を出て、魔物を倒しながら金を稼ぎ、大きな街で銃をいくつか買い付けた。一つは回転式の銃なので、自動で弾を装填できるものより劣ってしまうが、口径数が大きいので威力は十分。イメージ的には、回転式のデザー〇イーグルと言えばいいだろう。
これを人間に打ち込めば胸に大穴が空くし、魔人に対しても有効である。もう一丁は腕に隠して使うタイプのモノ。不意打ちには丁度良い代物だし、トドメを刺す時に十分な威力を発揮してくれる。銃弾を手に入れるには大きな街でしか手に入れられないので、弾を大事に使わなければ。
『ここが魔人が住む村』
魔人は大昔、神さまだったそうだ。力を誇示したかった魔人の神が、他の神たちに抗った末に力を奪われ、神々が住まう島から追い出され北の大地に居付いたそうだ。その神さまの子孫が魔人で、少しばかり力が強くて人間よりも長生きするだけとなったとか。
魔力がそれなりに多くて魔物を従わせることができるそうで、魔人の村を偵察すれば魔物も一緒に暮らしている上に、魔物と慣れ合っていた。魔物は駆逐すべき存在である。人間に対して脅威であるし、農作物に被害を齎す上に時折女性を攫い無法の限りを尽くす。そんな存在を勇者である俺が見逃す訳にはいかず、歯を噛みしめながら魔人の村へと入り堂々と名乗りを上げた。
『魔王よ! お前を倒して勇者となる俺と戦え!!』
村の入り口に立つ俺を魔人の連中は誰も相手にしなかった。少数民族のような暮らしをしているから、知識も言葉も理解し辛い者たちなのだろうか。
『人間の言葉を理解できる者はいないのか!?』
何度か叫んでいると、黒髪に赤色のメッシュが一房入った大男が俺の前に立った。ゲームの魔王も、俺の前に立っている者のように大柄で強面だった。記憶が薄くなっている所為ではっきりとゲームの魔王の顔を思い出せないが、俺が転生者で勇者を名乗った時点でゲームとは乖離している。細かいことを気にしても物事は進まないし、俺は早くヒロインたちを助けたい。
であれば、目の前の魔王と名乗る男を倒し、魔人を全て殺してしまえば魔王となる人物はこの世から生まれない。に、と口の端が歪に伸びていることを自覚した。
剣を抜いて『勝負っ!』と短く声を上げて切りかかる。魔王は魔術と体術で対応し決定打が入ると思いきや、不思議と躱されてしまう。どうにか剣で致命傷を与えて、銃で止めを刺しておいた。戦っている間に他の魔人を逃してしまったが、俺の目的は果たせたのだ。追う必要はなく、仮に追うとしても後からじっくり追い詰めるのも悪くはない。地面に倒れ込んだ魔王の死体を見れば、ふと額から生えている角が映る。剣の柄を思いっきり角に振り下ろす……。
――甲高い音が鳴った。
まるで勝負の終わりを告げるように。魔人は神から堕ちた者の末裔である。力を持っている故に人間から恐れられていた。村一番の力持ちだった俺は、村の人間から勇者の生まれ変わりだと言われ、魔王が現れれば伝承に残る勇者のように村を守って欲しいと乞われていた。
本当に魔王を倒すことになるだなんて思ってもいなかったが、ヒロインたちに会って彼女らを帝室から解放したいという気持が俺を鼓舞してくれた。良かったと安堵の息を吐いて、魔人の村に火を放ちその場を去る。一度村に戻って『魔王を倒した』と告げると、村のみんなは大喜びである。俺が大帝都に赴くための路銀を用意してくれ、盛大に送り出してくれた。徒歩での移動となれば、一ヶ月以上かかる道程を解決してくれるものがある。
大陸横断鉄道を利用して、たった一日で大陸の片田舎の村からミズガルズの大帝都まで辿り着いた。
魔王を倒したと魔王の角を証拠として掲げ、街中で魔王討伐を声高に叫び民衆の支持を得て、ミズガルズの帝室と接触を果たしヒロインたちと出会う予定だったのに。大帝都の街中で黒いフードを被ったヤツも俺に対して、北大陸で功績を上げればヒロインたちを手に入れることができると言っていた。
最初に俺と接触したのは、ミズガルズ神聖大帝国の大貴族で少しばかり予定が狂ってしまったが、目の前の男に従っているフリをすればその内帝室とも接触できるだろうと軽く考えていたことが不味かった。
勇者であれば四人一緒に娶ることもできると言われ、魔王を倒した高揚感で信じてしまった。ミズガルズの大貴族の権威を使って横に立つ男と共に、西大陸へ赴いたヒロインたちを追いかけてきたが、アルバトロス王国ではミズガルズの大貴族の権威なんて全く通用しないじゃないか!謁見場から追い出され、アルバトロス王都からも追い出された俺たち一行は、城壁の外で佇んでいた。
「一体どういうことだ! どうして俺は彼女たちに今まで一度も会えないんだ!」
「私だって驚いている! どうして小国でしかないこの国の者に私の大貴族としての地位が通用しないんだ!!」
「……もう、いい! 俺は単独行動をする! あんたたちはミズガルズに戻るなり、この国でくたばるなり好きにしろ!」
「は? 私たちを捨てるというのか!? 勇者がいるから護衛の人数を減らしているんだぞ! 西大陸の魔物は北大陸よりも強いのはお前も知っているだろう! アルバトロスの魔物は特に強いとお前も言っていたではないか!!」
勝手にすればいいだろう。俺を言葉巧みに誘ってヒロインたちに会え、娶ることも可能だと言い放った大貴族を信じてここまでやってきたのに。なにも収穫できないのであれば、俺一人で行動してアルバトロスからヒロインたちを救うのだ。――そう。俺の命を賭してでも。