魔力量歴代最強な転生聖女さまの学園生活は波乱に満ち溢れているようです~王子さまに悪役令嬢とヒロインぽい子たちがいるけれど、ここは乙女ゲー世界ですか?~   作:行雲流水

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0398:お金持ちと貧乏。

 ――汚い貧乏人は去れ。

 

 わたしが十八年間生きてきた中で、誰かの口から浴びる最も多い言葉でした。私が住む共和国は貧富の差が大きく、大きな街に住む方ほど貧富の差を殊更に気にします。

 共和国首都に住む私は産まれてから両親共々、富める方たちから侮蔑の眼差しを受けてきました。わたしの父と母は貧乏が悪いと言いますが、本当にお金がないことだけが悪いのでしょうか。

 

 お金がなければ学ぶこともままなりません。それ故に父と母は文字を読むことも書くこともできませんが、わたしは運に恵まれ、幼い頃に文字を教えて頂くことができました。文字を教えてくれた方から公的機関――主に図書館ですが――を利用して沢山のことを学べと教えられ、その方に従ってわたしは首都の図書館に通い詰めました。

 

 ロースクールに入ることは叶いませんでしたが、共和国が設ける試験制度に合格して、ハイスクールに通うことができたのです。

 父と母から学費が出せないと言われました。でも、なにも心配はいりません。成績優秀者には学費の全額負担を謳った試験だったのですから。ロースクールにもミドルスクールにも通ったことがなく、友達と呼べる方もおりませんが学園は勉強の場。学ぶことが楽しく、有意義な時間でした。

 

 でも、やはり『貧乏人がくるな』と陰で囁かれることがあります。

 

 学園に通う方々は富裕層の方々がほとんどです。彼らが言う貧乏人、つまりわたしのような者は通っているのが希少で悪目立ちをしてしまいます。身形や所作に喋り方、言葉遣いでどうしても差が出てしまいますから。学園でも世間でもお金持ちと貧乏人との壁は大きく厚いものでした。

 

 「プリエール、待たせた」

 

 学園の図書館で静かに机の上で参考書を開いていたわたしの前に影が差し顔を上げます。その人は呆れたように片眉を上げて、参考書に視線を落としていました。

 

 「ルグレさん。こちらまで来てくれたのですね。ありがとうございます、嬉しいです」

 

 彼はわたしが学園に通い始めて直ぐの頃、廊下の曲がり角でぶつかってしまった人です。ぶつかって尻餅を付いたわたしに手を差し伸べてくれた優しい方。

 身形が良く、所謂お金持ちの人だというのに。最初はどうして貧乏人と謳われているわたしに優しくするのかと疑問がいっぱいでしたが、彼と共に時間を過ごすうちに今までにない感情が沸いてしまいました。それが恋だと気付くには少しの時間が必要でしたが、三年生に進級した際に彼から告白を受け、わたしも大好きですと返事をしました。

 

 「いや、気にするな。けど、プリエールはまた勉強か?」

 

 制服のズボンに手を突っ込んで、腰を曲げてわたしの耳元で囁きます。質の良い洗髪剤を使用しているのか、柑橘系のさわやかな匂いが鼻孔をくすぐりました。

 ルグレさんは学園一番のお金持ちの家の息子さんで、政治家の息子さんでもあります。見目の良さもあって、女子生徒の方々から羨望の眼差しでいつも見られていました。彼はそれがうっとうしいと目を細めながら、わたしがそんな目で見てこないところが気に入っていると仰ってくれます。

 

 「はい! 沢山のことを学べば多くの道を選べることができますし、勉強自体が面白いのです!」

 

 笑みを浮かべる私を見ながら、彼は椅子を引いて腰を下ろしました。

 「そうか、そうだな。俺も大学に行かなきゃならんし、頑張らないとな」

 

 大学という彼の言葉に心が重くなってしまいました。わたしは彼の家のようなお金持ちではありませんし、大学へ通う奨学制度は裕福な家庭向けにしかなく、お金を持っていない家の者は受ける資格すらないのです。

 

 「あ、いや、すまん……けど……いつか、俺が断ち切る。なんの実績もないけど、親父の跡を継げば他の連中より早く政界に行けるはずだ」

 

 だから彼は、進む気のなかった大学に通って政治を学ぶのだと仰います。時間は掛かるかもしれないけれど、わたしのように学びたいと願う方たちがお金を気にせず学べるように、と。差別されている方たちから沢山お金を稼げるようになれば、共和国の差別はなくなるのではと願って。

 

 「ありがとうございます。黒髪黒目のお方に会えれば、現状が一気に変わると考えたのですが……」

 

 「仕方ないさ。アガレスに行けば必ず会えると思ったんだけどな」

 

 ルグレさんが申し訳なさそうに視線を下げました。黒髪黒目の女性は女神さまの生まれ変わりと共和国では伝えられ、一目見れば一生幸せでいられると教えられてきました。

 女神さまの伝承もさることながら、共和国の大地に産まれた黒髪黒目の女性は特殊な力を持ち、人々の病気や怪我を治したり、干からびた大地に雨を降らすことができるのだそうです。

 彼女たちの周りにいれば、病気になることもなく、怪我を負っても死ぬことはないし、飢えることもない。本当に、女神さまと同じ存在と言えましょう。

 

 ルグレさんはどこからか、アガレスに黒髪黒目の女性がいると聞きつけて、わたしと一緒にアガレスへ行こうと仰ってくれました。他国へ渡るので旅券が必要でしたが、ルグレさんのお父さまを頼って二人分の旅券を用意して頂けました。

 共和国と帝国の仲はよろしくありませんが、断交まではしていないので、どうにか得ることができたのです。学生身分なのでお金は掛けられず、ゆっくりとした旅となりましたがアガレス帝国へ入国して直ぐに共和国、アガレス双方からわたしたちを迎える方々がやってきました。

 

 『君たちが目的とする方との面会は叶わない。共和国に戻るぞ』

 

 無情にもわたしたちに告げられた言葉でした。まだまだ時間は掛かるけれど、アガレス帝国の帝都へ赴いて黒髪黒目のお方に会えるように、どうにか粘ってみようとしていたのに。

 

 『どうして!? 黒髪黒目のお方は面会を望む者がいれば、皇宮でお会いできると聞いた! 彼女の意志で国も身分も問わないと! そしてアガレスも支持していると!』

 

 いつも落ち着いて確りしているルグレさんが珍しく声を荒げ、狼狽えていました。わたしは黒髪黒目のお方に会えないと聞いて、目の前が真っ暗になりなにも考えることができません。

 

 『……どこの情報だ?』

 

 『え? ……あ、いや。申し訳ありません、取り乱しました』

 

 懐疑な顔でアガレスの兵士さんがルグレさんに向けて問い、彼は一瞬呆けた顔になりましたが直ぐに鳴りを潜めてアガレスの兵士さんに『失礼しました』と丁寧なお辞儀をしました。

 妙な顔のアガレス兵さんと状況が掴めていない共和国の方々が少しの間話し合って、わたしたちは国に戻ることになったのです。黒髪黒目のお方に会えなかったのは残念ですが、他の者に頼らず自分たちで道を切り開きなさいという黒髪黒目のお方の思し召しなのでしょう。

 

 ルグレさんはもの凄く悔しそうにわたしに謝ってくれますが、悲観に暮れているとずっとその場に囚われてしまいます。

 

 『きっと他の方法もあるはずです! 大丈夫、わたしたちの頑張りをいつか黒髪黒目のお方に見て頂きましょう!』

 

 落ち込んでいるルグレさんに務めて明るく告げると、少し息を吐いた彼は『そうだな』と仰り、また学園に通う日々が始まり、今日になりました。静かな図書館の中で、私の横に座るルグレさんが不意に顔を上げ私を見ます。

 

 「プリエールはやりたいこととかあるのか?」

 

 「はい、ありますよ! 勉強をしたいと望む子供たちに読み書きを教えて、いずれは沢山のことを教えてあげたいですね!」

 

 差別を失くしたい願いもありますが、解決するにはかなり難しいと知っています……だからこそ黒髪黒目のお方に頼ろうとしましたが……。わたしとルグレさんが取る方法はかなりゆっくりと共和国の差別を変えていこうというものです。もしかしたらわたしたちが年老いてこの世からいなくなっても叶わない願いかもしれません。

 でも、きっと種は蒔けるはずです。わたしのような考えの人がたくさん出てくれば、共和国はきっと変わります。わたしとルグレさんのように、貧しくてもお金持ちでも言葉を交わして、お互いを理解できるのだと。

 

 「そっか。さて、そろそろ帰ろう。あの派手な鳥も待っているだろうしな」

 

 ルグレさんが椅子を引いて立ち上がり、手を差し伸べてくれました。

 

 「そうですね。きっとまた『遅刻だぞ~』って言ってくれるはずですよ」

 

 彼の手を取って椅子から立ち上がり、机の上の参考書を片付けます。彼が言った鳥は、お祭りの露店で売れ残っていた鸚鵡という大きい鳥です。五十年ほど前、難破した船で働いていた方々がとある島から羽が綺麗で売り物になるだろうと、何十羽か連れ帰ったものだとか。売れ残りの鸚鵡さんは、餌を与えられていなかったのか羽もボロボロで少し可哀そうな状態でした。

 

 でも鸚鵡さんの瞳には光が灯っていて、まだ生きたいと願っているようでしたから……無理を言ってルグレさんに強請ってしまったのです。

 ルグレさんと露店の店主さんが値段交渉を行い、売れ残りということで値段が安くなりました。ご飯をきちんと上げれば、羽艶は戻りましたし元気にもなりました。朝の弱いわたしを『遅刻だぞ~』と渋い声で起こしてくれる、気さくな鸚鵡さんです。きっとお腹を空かせて待っているだろうと、ルグレさんと一緒に図書室をあとにしたのでした。

 

 ◇

 

 ――長閑な道を馬車列が行く。

 

 馬車の窓から外を覗けば、一面さつま芋畑が広がっている。アガレス帝国と共和国との国境にあるこの地は、家畜の餌となるさつま芋さんの一大生産地なのだと教えて頂いた。

 美味しそうだなあと目を細めると、クロが顔を擦り付けてきた。どうしたのだろうと体の向きを前へ向け、手を差し伸べるとクロが腕に乗ったので膝の上に移動して貰う。膝の上で居心地の良い場所を探るために、脚でふみふみして感触を確かめながら身体を回している。良き所を見つけたようで、体を丸くして寝る態勢に入ったようだ。

 

 「まさかアガレスから共和国入りするとはな」

 

 「ええ。竜のお方に乗り直接共和国入りするかとばかり」

 

 馬車の中、対面の席に座すソフィーアさまとセレスティアさまが面白そうに呟いた。ジークとリンはいつも通り外で警備の任に就き、幼竜さんはセレスティアさまの横に置いた籠の中で眠っている。幼竜さんは私に対して警戒心を随分と解いてくれていた。触れられるのはまだ怖いようだけれど、側にいても逃げ出したり威嚇することが少なくなっている。

 

 「東大陸は竜がかなり珍しいようなので、共和国の方が驚くかと。それに黒髪黒目信仰があるので……」

 

 竜に乗って黒髪黒目の人間が現れたと噂されれば、信仰に拍車を掛けてしまいそうで怖い。それらを理由にウーノさまにお願いをして、アガレス帝国から共和国入りルートを実現させた。

 アガレスの帝都まで飛竜便でアルバトロスから移動してウーノさまと挨拶を済ませ、国境付近まで竜の方に送って頂き馬車に乗り換えた。ヴァナルと雪さんと夜さんと華さんはアルバトロスでお留守番だ。まだ出産まで時間はあるけれど、こちらで問題が起こっても困るのだから。

 

 「圧力を掛けているように捉えられる可能性もあるしな」

 

 ソフィーアさまが少し呆れた様子で呟いた。アルバトロスと聖王国とアガレスで近いことを敢行し、民の皆さまがとても驚いたと聞いている。最近、西大陸では竜が飛んでも騒がれなくなっているらしいのだが、アルバトロスと亜人連合国を結ぶルート以外の空を竜の方が飛べば、他国から問い合わせが入るそうだ。

 危険はないのか、と。そんなことから飛竜便の竜さんには飛竜便の紋章を刺繍した旗が下げられるし、亜人連合国の竜の方々が他国の空を飛ぶときは亜人連合国の国章を持つことになっている。もし、旗を掲げていない竜がいれば、野良の竜と識別されて人間に危害を加えた場合は倒して良いと取り決めされた。

 

 「しかし、ナイが聖女の衣装を纏っていないのは慣れませんね」

 

 セレスティアさまが鉄扇を広げて口元を隠しながら私を見た。今日の私は公務でありながら聖女の衣装を纏っていない。貴族女性の仕事着とでも表せば良いだろうか。

 ドレスは似合わないし、パンツスーツのようなかっちりとした服装をチョイスしている。……子爵邸の侍女さんたちが。私が選ぶと黒色が多くなると、今着ている衣装を彼女たちから全力で推されたのだ。あと黒髪が見えないように、外にいる間は頭巾を被っている。

 

 「私も慣れませんが、聖女の衣装だと面倒が起こりそうですし、今回は国と教会の命ではなく個人的な目的なので、こちらが良いかと」

 

 結局、アルバトロスと亜人連合国も関わっているから公務ではないか、と疑問が湧きそうだけれど、聖女の衣装を纏っていれば聖女として振るまわなければならない。周りの皆さまに聖女の行動は取らないよというアピールでもあり、アルバトロスの貴族だと都合良く主張したいのだ。

 

 クロが肩の上に乗っている時点で途方もない人間となるのだが、今回は鸚鵡さんの通訳を担って頂かなければならない。このことについてはクロも分かっているし、共和国上層部の方々と言葉を交して貰う場合もあると伝えている。

 

 「共和国の首都には赴かず、アガレス帝国に近い街で面会を行うようにしたが良いのか?」

 

 ソフィーアさまが念を押すように聞いてきた。

 

 「はい。大きな歓迎は必要ないですからね。相手方には移動して頂いているので申し訳ないですが、共和国に深入りや肩入れするつもりはないという意思表示にもなるかと」

 

 共和国に鸚鵡を飼っている少女に会いたいとアルバトロス経由で手紙を出すと直ぐに返事がきた。黒髪黒目の私が仰るのであれば、直ぐにでも願いを叶えましょう、と。

 よろしければアルバトロスまで赴きますよと有難い言葉も頂いたが、流石にそれでは学生である少女に申し訳が立たない。お願いしたのは私であり、入国許可を頂けるのであれば私が赴きますと再び返信し共和国から許可を頂けたのだ。

 

 首都で会わない他の理由は、軍隊を出されたら対処に困るので、なるべく小さな場所が良かった。長期休暇は残り一週間。二学期が始まる前に鸚鵡さんと話ができると良いけれど。

 

 長閑な道を行くこと暫く、最初の街が見えてきたようで御者さんから『もう直ぐ着くようですよ』と声が掛かる。膝の上で丸くなっていたクロが顔を上げ、籠の中の幼竜さんも顔を上げた。クロは私の膝から肩の上に飛び移って、前脚で顔を撫でている。妙な声が聞こえたけれど、最近気にする方がどんどん減っており、ソフィーアさまだけが律儀に突っ込みを入れている。

 

 ゆっくりと馬車が止まり、反動で小さく揺れる。ソフィーアさまとセレスティアさまが先に降り、ジークとリンが目の前に立っていた。今回はジークがエスコートを担ってくれるようで、手を差し伸べてくれる。

 

 「ジーク、ありがとう。騎士服、黒色も良いね。似合ってる」

 

 私はジークの手を取って馬車を降りた。聖女の衣装を纏っていないのだから、ジークとリンも教会騎士服を着ていない。急な話で、教会騎士服を基に色違いの詰襟の服になっているけれど。ジークとリンの綺麗な赤髪に黒色は映えていて、一割増しでカッコいい気がする。

 

 「そうか? 俺はナイの方が見慣れない」

 

 取っていた手をお互いに離して、ジークの言葉に視線を下げて服を見た。

 

 「そうかな……?」

 

 服の裾を握って皺を伸ばすと、リンが私の真横に立った。

 

 「外で聖女の服じゃないのは珍しいから。私もナイのその恰好は慣れない、かも」

 

 リンが不思議そうな顔で私を見る。うーん、みんなに聖女のイメージが定着し過ぎなのでは、と自問自答してしまいそうになる。これはちょっと考えものかと頭を過るが、聖女の職を辞めるつもりはなく今後も続けてお金を稼いでいくけれど。

 

 「まあ多分、今回だけだから。リンも服、似合ってる」

 

 「ありがとう。ちょっと慣れないけれど、ナイも似合ってるよ。可愛い」

 

 へへへとお互いに笑って褒め合っていると、ジークが小さく息を吐いて笑い、ソフィーアさまが私たちを呼ぶ。馬車列から出てきた外務官さまや書記官さんたちに、お疲れさまですと声を掛ける。

 今回、フィーネさまとメンガーさまも同行するのかなと考えていたけれど、アガレス帝国から頂いた共和国の例の二人の似顔絵とゲームの情報で十分だと判断され、共和国に赴くことはなかった。旅立つ前に『無茶はしないでくださいね!』『お気をつけて。ご無理はされないように』と言葉を預かっている。なんだろう、お二人の言葉の端々が問題が起こる前提なのは。

 

 「ナイ、共和国側の使者が見えた。そろそろくるぞ」

 

 ソフィーアさまの言葉に前を向く。馬車を降りた場所は、街に入る手前の空き地だ。街を守る壁門から出てきた馬車が少し手前で停車して、使者の方が降りた。

 仰々しいものにしたくないと伝えていたから、使者の数は最低限に抑えてくれているようだった。スーツを着た共和国の男性一人を先頭に、十数名がこちらへ歩いてくる。対してアルバトロス側は護衛含め三十名ほど。

 

 「アルバトロス王国、ナイ・ミナーヴァ子爵ご一行さまですね?」

 

 代表の男性は胸に手を当て恭しくお辞儀を執る。対応が普通だと小さく息を吐いて、私も小さく頭を下げた。

 

 「はい。この度は()の要望を聞き入れて頂き、共和国の皆さまに感謝いたします」

 

 いつもであれば『わたくし』と気持ちの切り替えも兼ねて一人称を変えるけど、今日は聖女ではないので『私』で良いだろうとそのままにしておいた。

 後ろに控えている面々が気付いて不思議そうな雰囲気を醸し出している。共和国側の皆さまは帯剣をしていないので、スーツ姿の代表さんは地位の低い方なのか。共和国では身分制度はない――その代わり貧富による差別がある――と聞いているので、武器携行という特権がないのかもしれない。

 

 「では、会場にご案内致します」

 

 にこりと笑うスーツ姿の男性の指示に従い、乗ってきた馬車に再度乗り込んだ。ファーストコンタクトは無事に済んだと馬車の中で息を吐き。鸚鵡の飼い主である少女は、どう出るのだろうか。そして鸚鵡の話が解決したとして、共和国側はなにも言わずに私を解放してくれるのか……。

 分からないことが多いけれど、場が荒れればロゼさんの転移で三十人全員を帝国の国境側へと移動させると話を通してある。そうなると話はご破算し、鸚鵡さんの番との面会は叶わぬ事態となってしまうが致し方ない。

 

 さて、次は鸚鵡さんとの面会だと気合を入れなおすのだった。

 

 ――黒髪黒目のお方だぁぁああああああああああああああああああ!!!

 

 と先頭の馬車で使者の男性がフィーバーしているとは露知らず。

 

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