魔力量歴代最強な転生聖女さまの学園生活は波乱に満ち溢れているようです~王子さまに悪役令嬢とヒロインぽい子たちがいるけれど、ここは乙女ゲー世界ですか?~ 作:行雲流水
黒い竜の死骸は、西大陸の亜人連合国内にある活火山の火口へ運ばれることになった。生きていればマグマの高熱にも耐えることができるけれど、死んでしまうと体内の魔力が霧散していくために、自然に融けていくとディアンさまから教えて頂いた。
死骸の竜は重いのでディアンさまとベリルさまと赤い竜の方と青い竜の方が協力して、亜人連合国まで移動するとのこと。長旅になるので『道程は大丈夫ですか?』と問えば、赤い竜の方と青い竜の方は、ディアンさまとベリルさまより魔力が少ないので、私の魔力を分けて貰えると助かると仰った。
先の戦いでの魔力消費した分は元に戻っているし、多めに渡すと喜んでくれたからなによりである。何故かクロとディアンさまとベリルさまが微妙な顔を浮かべていたので、彼らも魔力が欲しいのかとこっそり渡しておいた。
――魔術師と黒い竜を倒した二日後、南大陸のC国からアルバトロス王国へ戻った。
大陸横断、というほどでもないけれど、一週間も経たないうちにアルバトロスに帰っているのだから弾丸ツアーを行った気分である。お土産に香辛料を沢山買ったので、料理長さんたちが喜んでくれると良いのだけれど。
南大陸の料理は香辛料を沢山使っているようで、味の濃い品と辛い料理が多かった。ジークとリンは辛い料理は平気だから普通に食べていたけれど、私は大量のお水を摂取しながらなんとか食べていた。美味しいけれど、やはり辛いのは苦手なので料理長さんたちの手に依ってアルバトロスナイズされることに期待している。
王都の子爵邸で働く方々とエルとジョセとルカとジアに、お猫さまとジルヴァラさんに戻ったよと声を掛けて私の部屋に戻った。
「ただいまー」
声を上げると産室からガタリと音が聞こえる。部屋に足を踏み入れると、産室から飛び出てきた仔たちは私の下へ一直線に走ってきて、尻尾をぶんぶん振りながらくるくると周回している。不思議なことは、前までは私に飛び掛かってきたのに我慢しているのか、くるくると私の周りを走るだけに留めている。遅れてヴァナルと雪さんと夜さんと華さんが産室から出てきた。
『主、おかえり』
『おかえりなさいませ』
『お疲れさまでした』
『お久しぶりです』
走り回っている仔たちと少し距離を取って、ヴァナルたちは床にぺたんとお尻を落とした。尻尾がゆらゆらと機嫌良さそうに揺れているので、私たちが帰ってきたことを喜んでくれると良いのだけれど。
もう一度、ただいまと告げて床にしゃがみ込めば、仔たちが一生懸命に身体を私に擦り付けてくる。可愛いなあと、ひとしきり五頭の仔たちを撫でていると、いつの間にかヴァナルたちも側に寄ってきて『撫でて』と主張している。少しおかしくなって笑いながらヴァナルと雪さんたちのツボを撫でていると、ふと気付いたことがあった。
「あれ……一週間会わない内にみんな、大きくなってる?」
なんとなくであるが、仔たちが大きくなっているような。
『主、一週間もいなかった。仔たち大きくなるのは当然』
ヴァナルがふふん、と黒い鼻を自慢げに天井に向けて教えてくれた。雪さんたちも仔たちの成長は嬉しいようで、金色の目を細めている。
最近、クロと私たちが仔たちのペロペロ攻撃に難儀していることを心配して、一週間の間に飛び掛かってならないことを仔たちに教えたとのこと。理解しているのが凄いし、仔供の成長は早いなあと感心しながらヴァナルと雪さんたちに視線を向けた。
「あのね、赤ちゃんを預かることになるかもしれないんだ。あと十歳くらいの女の子も。ヴァナルと雪さんと夜さんと華さんは、子爵邸に人が増えること嫌じゃない?」
まだ生後四ヶ月ほどの小さい子供だ。夜泣きすることもあるし、悪戯をしでかすこともあるだろう。仔たちと交じれば、赤子がなにか嫌がらせをするかもしれない。
アルバトロス上層部の判断が下っていないので、一緒に暮らさない道もあるかもしれないが先に聞いておかなければ。子爵邸の方々にも同じ話をするし、学院の卒業も近いから領邸で働く予定の方々にも知って貰わなければ。
『人間の子供?』
ヴァナルがこてんと右側に首を傾げる。
「うん。黒髪黒目の子供なんだ。南大陸だと黒髪黒目の人は恐れられていて、生き辛いだろうって考えて引き取ったんだ。血が繋がっているかもしれないし、これも縁かなって」
私が南大陸の国々で受けた扱いを考えると、赤子は西大陸で暮らした方が幸せと判断したことが大きい。知らないフリをすることもできたが、まだ小さな命を放っておけなかった。
『おや。南大陸は陰陽や魔術が発展していないので?』
「存在はするけれど、使い手はあまりいないらしいよ。魔力や霊力を実感できずに、暴走した黒髪黒目の人もいたみたい」
雪さんの質問に答えた。魔力内包型の人であれば、肉体の強化に魔力が使われるから周囲を巻き込むことはない。問題は魔力放出型の人が感情の高ぶりで魔力が暴走した場合、南大陸では止められる人がいない。その辺りも黒髪黒目を余計に恐れてしまうことに拍車をかけたのだろう。魔術が普及していないなら、ふいに魔力に覚醒して暴走はあり得る事態だから。
『なるほど。教えを受けられないままでは、そうなってしまいましょう』
『感情が高ぶると、危ないですからね』
夜さんと華さんが私に同意してくれた。膝の上には黄色ちゃんの顔が乗ったので、頭を撫でていたら気持ち良いのか寝息を立て始めた。他の仔も黄色ちゃんに倣って、私の脚の上に顎を乗せたり脚を乗せてごろんとくつろいでいる。ヴァナルと雪さんたちも絨毯の上に伏せをして私の話を聞いてくれている。
「あ、そうだ。ジークとリンがね、南大陸のC国から勲章を受けるんだよ。竜殺しの英雄だって」
嬉しくて、へへへと笑う私にヴァナルと雪さんたちが二人の顔を見上げた。
南大陸は魔術が浸透していないから、私が後方支援に回っていたことに気付いた人は少ない。C国の陛下は報告書を読んでジークとリン、そしてレダとカストルが倒したと思い込んでいる。
レダとカストルもジークとリンが使いこなしていると信じている。ジークとリンが私の護衛であると知っているけれど、私をアルバトロス王国の聖女として見ているから、戦闘面で役に立つと思い至らなかったようだ。ジークとリンは私の陰に隠れて、本来の評価を受けられていない気がしている。実力が十分備わっているのに評価されないのは頂けないので、C国から表彰を受けると聞いたときは素直に嬉しかった。そっくり兄妹の顔を見上げると、微妙な雰囲気で私と視線を合わせた。
「ナイの支援があったからな。勲章は有難いが『竜使いの聖女』の渾名があるナイの護衛騎士が『竜殺しの英雄』と称されるのは不味い」
「ナイを守れたことは嬉しいけれど、ナイに迷惑を掛けるならいらない……」
二人が膝を折って視線を合わせてくれた。ジークは片眉を上げ、リンは困った顔になっている。
「確かに不味いのかな……? 私は迷惑だなんて思っていないよ。いつもジークとリンに守って貰っているから正当な評価だって考えてる」
C国で呼ばれた新たな名前は変えて貰えばどうにかなるし、私が迷惑を被ってはいない。だからC国の表彰を二人には受け取って欲しいので、珍しく真面目に答えた。膝の上で顔を乗せて寝ている黄色ちゃんの鼻提灯がぱちん、と割れて私の肩の上にいるクロの尻尾が首に巻き付く。
いつもお世話になっているソフィーアさまとセレスティアさまにもなにか……と言いたいところだが、今回は戦闘に参加していなかったので致し方ない。
「それに黒い竜が最後にブレスを放とうとした時、私は気を抜いていたから。二人がいなきゃ、きっと死んでた。だから、ありがとう」
現地でお礼を伝えていなかったと、今更ながらジークとリンに告げ右手を伸ばす。
「俺たちもナイがいなければ、竜と張り合えない。礼を言うなら俺たちもだ」
「うん。ナイがいなきゃ、私たちはきっと生きていないから」
ジークとリンもお互いに礼を伝えて右腕を伸ばした。こつん、と三つの拳がぶつかり合って、三人で笑い合う。この場にクレイグとサフィールがいないのが残念だけれど、お茶の時間に南大陸で起こったことを話すことになる。
また黄色ちゃんの鼻提灯が弾けると、今度は目が覚め体を起こして、なにが起こったのかときょろきょろと周りをみていた。安全を確認できた黄色ちゃんは、まだ眠たいのか身体を横に倒すと、尻尾を何度か床に叩きつけまた眠りに就く。寝る子は育つ、と言うのだからまだまだ大きくなるのだろう。
「そういえば、毛玉ちゃんたちの名前候補決まったのかな?」
私の声に雪さんたちが、ナガノブさまも帝さまも真剣に悩んでいるから今しばらくお待ちをと教えてくれる。雪さんたちはフソウの状況を見たわけではないのに、向こうのことが手に取るように分かるらしい。
そりゃ二千年以上フソウの神獣を務めているのだから当然かと笑い、お手紙で届くであろうお名前候補はどんなものだろうと、フソウのある方角を見つめるのだった。
◇
赤子と少女を引き取ることが決まった。少女は暫くの間、王家から派遣される方の監視付きとなる。私が女魔術師を倒したことで少女が不満を抱いているのは、周りの皆さまも私も分かっている。
アルバトロス上層部と少女の面会で『お金を持っていそうな黒髪黒目の女の子を利用する!』と少女は宣言したそうだ。本人から直接聞いていた言葉なので驚くことはないが、アルバトロス上層部の皆さまは『ミナーヴァ子爵を利用する、だと!?』と驚いたらしい。報告書で私が少女と赤子を引き取りたいと伝えていたので大事にはならなかったが、私が少女の引き取りを希望していなかったら……彼女がどうなっていたのか分からない。
なににせよ、少女に心の余裕と時間ができれば周囲を見る余裕が生まれるはず。託児所の子供たちや子爵邸で働いている方々と交わって、心が成長すると良いのだが。身長は……身長は既に私と同じくらいなので、多分まだ伸びる。もし、彼女がリンと同じくらいの背丈になれば、悲しみのあまり私は咽び泣くだろう。
リンはリンで少女に思うことがあるようで、彼女の話題になるとむすっとした顔を浮かべている。私に助けて貰っているのに、反抗的な態度が気に入らないらしい。一時的なものだし、考えを改めてくれる時がくると伝えても、不満なものは不満なご様子。ぷーっと膨らましているリンの頬に私の人差し指を当てると、小さく笑っていたけれど。
そうして南大陸から戻った二日後。
「――副団長さま、誤情報を流しましたか?」
王城の魔力補填の帰り、敷地内にある魔術師団の建屋に立ち寄って目的の人物を見つけ声を掛けた。こちらに振り向いて、にこりと笑みを携えた顔だけ優男な副団長さまは立ち止まり私を見下ろす。
「おや。誤情報とは一体……?」
きょっとんとした顔の彼は珍しい。魔術師団の皆さまは少女と赤子に女魔術師が妙な術を施していないか調べて貰うようにお願いしている。忙しいだろうけれど、話したいことがあって呼び止めた次第である。
「わたくしの父親の件の時に姿を現した怪しい魔術師のことです。副団長さまより強いと仰っていたので苦戦するかもしれないと考えていましたが……」
私が言葉に詰まると、副団長さまが代わりに口を開いた。
「思っていたほど強くはなかった、と子爵さまは仰りたいのですね。場所を移しましょうか。ここで話すには適切ではありませんので」
ふふふ、と笑った副団長さまは踵を返して、先ほどまで進んでいた道を歩き始める。すれ違う魔術師さんから『副団長、お疲れさまです』と声を掛けられているので、彼の人望は厚いようだ。
そして人望の厚い彼の後ろを歩いている私を見て、魔術師さんたちはぎょっとした顔になる。私が魔術師団の建屋を訪れるのは珍しいけれど、顔は知れ渡っているはずなのに驚かれるのは不思議でならない。私の後ろを歩いているジークとリンには普通の対応を見せているのに、どうして私だけ反応が変なのか。もしかして南大陸の黒髪黒目のお方のように、私はアルバトロス王国内で恐れられている存在になっている、かもしれない。認めたくないけれど。
「僕の研究室です。どうぞお入りください」
両面扉の片方を開くと、副団長さまの研究室が見えるようになった。結構な広さの部屋には一面の本、本、本の山。書棚に綺麗に並べられており、乱雑に物が散らばっている部屋にいる小汚い研究者のイメージが崩れていく。
床はピカピカに磨かれているし、執務机の上も整っていた。拳ほどの大きさの魔石が飾られていたり、杖も壁に飾られている。そういえば魔術師さんたちは杖を使っていないけれど、使わないのだろうか。補助道具として便利そうなのに。
「凄い蔵書数ですね」
やはり壁一面に並べられている本に目が行ってしまう。
「知識は武器ですからねえ。部屋には魔術関連の本がほとんどを占めておりますが、変わり種もありますよ。探してみては? ――申し訳ありませんが、お客さまにお茶をお願い致します」
副団長さまがにこりと笑って本棚を指差すものの、今日は遊びにきたのではない。気になったことを許可を取って、副団長さまに質問を投げにきたのだから先に用事を済まさなければ。彼は、研究室にいた十五歳くらいの少年にお茶を出すようにと指示を出す。お弟子さんだろうかと首を傾げると、にこりと笑みを携えたまま副団長さまが口を開いた。
「彼は魔術師団で預かっている子供ですよ。魔力量の多い女性は教会に所属しますが、魔力量の多い男の子は魔術師見習いとして雇っております。魔術師団で雑用を担う対価として生活の場と魔術について学ぶことができます。どうぞ、お掛けください」
なるほど。魔術師団も教会と同じように目的があって、魔力量の多い子供を預かり才能を育てているようだ。就職斡旋と慈善事業を両方兼ねている感じなのだろう。
副団長さまが誰かの面倒をみているのは想像付かないけれど、学院の特別講師を務めているし、誰かに教育を施すことを苦手としていないようだ。私は説明が苦手なので少し羨ましく感じながら、椅子に腰を下ろして用意されたお茶を一口啜り副団長さまの顔を見る。
「ああ、そうでした。少し話が逸れてしまいましたね」
「いえ、お気になさらないでください」
話を逸らしていたのは私の気を紛らわせるためであり、タイミングを見計らっていたのだろう。
「件の魔術師が僕よりも強い、と言ったのは本当のことですよ。推測になりますが、ミナーヴァ子爵が強くなっていたこと、相手の魔術師が弱くなっていた可能性が高いです。それが弱いと感じた原因ではないでしょうか」
そういえば南の島に魔力を注ぎ込んだ時が全力全開だった気がする。二年前の辺境伯領での浄化儀式も私の全力だったけれど、時間を経て大量の魔力を放出しても身体が耐えられるようになっていたようだ。
副団長さま曰く、相手の魔術師は人間本来の寿命が過ぎているので、弱体化は当然とのこと。術を発動させたら威力が下がっていると気付きそうなものだけれど、マトモな精神状態と肉体ではないから認識できなかったのではと仮説を立てていた。
子供も産んでいるので、弱体化に拍車が掛かったのだろうとも。魔術師の分身を用意しているかもしれないので、C国に魔石が残されていないか調べて貰う予定だ。
他にも預かった子供と赤子に魔術師の意識が埋め込まれていると困るから、調べて貰う予定もある。まだ少し忙しそうだと息を吐けば、ポンと副団長さまが手を叩いた。
「あと、上層部からお預かりした魔導書ですが、伝説の魔導書ではありませんでした。誰かが複写し長い年月を経て魔導書となり、件の魔術師は五冊の内の一冊と勘違いしたようです」
子爵邸の図書室にいつの間にか紛れ込んでいた魔導書は、ちゃんと伝説の五冊の内の一冊らしい。南の島で見つかった魔導書も件の品だそうだ。子爵邸の魔導書は私が、南の島の魔導書は亜人連合国で管理をしている。五冊揃えた人は大賢者とか大魔導士になれるとされ、魔術師の皆さまの間でまことしやかに噂されている。
「凄く珍しい品なのに、どうして本物と偽物の区別が付くのでしょうか?」
幻と言われているなら、本物か偽物かの区別なんて誰もできないような気がするけれど……意地の悪い質問だったかなと副団長さまの顔を見ると、良く気付いてくださいました、という雰囲気を出している。
「ふふふ。僕たち魔術師を舐めてはいけませんよ! 魔術に人生を捧げ、三十年近く生きているのです! 古代人が残した書も見つかっておりますので、五冊の魔導書の特徴と照らし合わせてみました」
黒い女魔術師が持っていた魔導書は、記録にある五冊の魔導書に似ているものの決定的に違うところがあったそうだ。
「女魔術師が持っていた魔導書は僕も開けたのですよ。子爵邸にある魔導書は貴女さましか開けませんから」
私にとって凄く悲しい事実だが、中身は私の横で見ることができるので副団長さまは悔しいけれど嬉しいらしい。
副団長さまもそのうち子爵邸の魔導書を開けるようになるのでは、と聞けば『そうなってくれれば凄く嬉しいですねえ』と微妙な顔で仰った。開かない現状が悔しいのであろうか。魔石で魔力を補うことができるし、アガレス帝国の大魔石を借りて魔力の底上げを狙ってみてはと伝える。
巨大魔石を借りてみるのも浪漫があるけれど、自分の実力で開いてくれないと意味がないとのこと。私の横でメモを取っていた事実は魔術師としてのプライドを傷つけていないのだろうか。
「僕からも質問をよろしいでしょうか?」
「はい。どうぞ」
副団長さまであれば妙なことは聞かれないはず。魔術に関連することならば、一瞬にして雲行きが怪しくなり妙なことを聞かれるかもしれない。というか魔術に関することならば前置きなんてせず、ぬっと顔を近づけて本題に入る。ということは政治に関することではないだろうかと推測できた。
「黒髪黒目の赤子を南大陸のC国から預かったと聞いております。まだ幼いので確定しておりませんが、魔力量は十二分に備わっているでしょう」
黒髪黒目の人は元から魔力を宿しやすいそうだ。その中でも古代に生きていたという黒髪黒目の人たちは特に多かったと文献に残っているそうで。引き取った赤子も魔力量は平均値を上回ると、目の前の彼は予想しているとのこと。
「子爵さまの下で赤子が過ごすのであれば、貴族の道、聖女の道、選べる道は増えます。魔術師の道もあることを、頭の片隅にでも覚えてくだされば幸いです」
副団長さまが更に笑みを深めた。赤子がどんな子に育つのかはまだ未知数だけれど、こうしてお誘いしてくださる方がいるのは幸せなことかと、彼の仰る通りに頭の片隅にメモを取る。そして預けた少女と赤子に問題がありませんようにと願うのだった。
昨日投稿するのを忘れておりましたorz