GATE 連合特地派遣団 彼の地にて斯く戦えり リマスター版 作:ウルヴァリン
航空戦力による対地攻撃が開始された。
東門からはヘリ部隊による攻撃で爆音が鳴り響き、無線からは台湾軍の高雄隊も味方を支援し始めたようだ。
これで城門の外側は問題はないだろう。
伊丹の73式小型トラックに乗り込み、背中にM27 ICCを回して手にM12ショットガンを持って後部座席に座っていた。
先に暴走状態に陥っているロゥリィが東門にて戦闘を実施しており、微かだが盗賊達の悲鳴が聞こえてきている。
そして東門へと繋がる階段前で停車し、俺たちは武器を手に一気に下車した。
「付け剣‼︎」
伊丹の指示で栗林、富田の2人がそれぞれ64式小銃改2型に64式銃剣2型を着剣。俺もM12に象徴的な銃剣を着剣し、フォアエンドを操作してチューブからチャンバーに12ゲージバックショットを送り込んだ、
「でええええええええい‼︎」
栗林が身軽に階段を飛ぶように降りて、突撃を開始する。
「あの馬鹿⁉︎」
「伊丹‼︎援護しろ‼︎」
「分かった‼︎突撃にぃー‼︎前へ‼︎」
伊丹の援護射撃を受けながら俺も階段を駆け下りる。すると目の前に広がった光景は壮絶だった。
爆死した盗賊達の死体なんかはどうでもいい。
だがその周りには賊により殺された一般人。戦って死んだ者もいれば無抵抗な女性の衣服が破られ、首を刎ねられた女性の死体もあった。
…………許さない。
その考えに達するには時間が掛からず、俺は先にロゥリィの下に駆け寄って賊に格闘戦を仕掛ける栗林に続いて馬防柵を飛び越え、近くにいた敵兵達に散弾を撃ち込む。
「ぐはっ⁉︎」
「ま……また来た…ぎゃっ⁉︎」
「落ち着け‼︎囲んで一斉に討ち取れ‼︎」
敵の指揮官らしき男が指示を出し、それに従うかのように盗賊が一斉に仕掛けてきた。落ち着いて向かってきた敵の心臓辺りに銃剣を突き刺し、引き金を引いて散弾をばら撒いて賊の死体を増やしていく。
やがて7発のショットシェルを撃ち終わると剣で刺突を仕掛けてきた賊の喉を切り裂き、続けて槍を突き出して来た敵の心臓辺りに逆に銃剣を突き刺し、引き抜くと力を込めて賊の頭を叩き斬る。
M12を一旦そのままにしておき、背負っていたM27 ICCに切り替えて向かって来る賊に対して5.56mm弾を次々と撃ち込む。
数人を倒してP-MAGを即座に交換し、伊丹と富田の援護を受けながら向かって来る賊を倒していく。
「くっ⁉︎この男強すぎる⁉︎」
「怯むな‼︎押し切れ‼︎」
M27 ICCを素早く背中に回して近くの賊にホルスターからM45A1を引き抜いて45,ACP弾を見舞う。弾切れになったらスライドを戻すだけしてホルスターに戻し、腰部に取り付けてある鞘からシュレードマチェットを抜き取り、逆にこちらから斬り込む。
「うらあぁあああああっ‼︎」
「なっ⁉︎なんだこいつ…ぎゃっ⁉︎」
「くたばれ…ごふっ⁉︎」
「がはっ⁉︎」
向かって来るとは思っていなかった敵兵の懐に飛び込み、回転しながらマチェットでまず短剣兵の首を刎ね飛ばし、続いて敵の剣を弾き飛ばして直後に斬り裂く。
槍兵の攻撃をかわして懐に飛び込み、そのまま背負い投げで地面に叩きつけると顔にマチェットを突き刺した。
通常のマチェットは突き刺しにはあまり使えず、薙ぐことで真価を発揮する。だが俺のシュレードマチェットは鋒も鋭く、少し曲がっていることで薙ぎにも突きにも使える特性がある。
しかもこいつは企業が数年掛けて編み出した特殊な配合がされた高級マチェットで、斬れ味に関しては申し分ない。
敵は態勢を組み直す為に下がり始めるが、栗林が大盾を構えた敵集団の内側に手榴弾を投げ込み、盾の陣形を文字通り吹き飛ばした。
敵陣形はかなりガタガタとなり、その開いた大穴から一気に懐に飛び込み、次々と敵兵の身体を刻み付けていく。
「まずいな……あの3人のめり込み過ぎてる」
「どうします?」
「何があっても後ろに敵を回り込ませるな‼︎背後を守れ‼︎」
「了解‼︎」
暫く攻撃を仕掛けていると伊丹と富田がこちらにきて援護射撃を開始した。
離れた場所からこちらの背後に回り込もうとしていた敵が倒れて行き、背後の心配をしなくてもよくなった俺は更にスピードを高めて次々と敵の命を奪い取る。
すると城壁が航空戦力の攻撃により吹き飛び、そこから敵の指揮官が俺の傍に投げ出された。
「ぐはっ⁉︎」
敵の指揮官を片手で吊るし上げ、掴んだ首を徐々に締め上げていく。だが敵の指揮官は睨むように俺を見下ろし、掴んだ腕を掴み返して来た。
「み……認めん……き…貴様等のた…戦い……など………戦いであって…たまるか……」
「………………」
「戦いを……穢す………お…鬼………が……」
「そうだよ………俺は復讐の鬼だ……」
敵指揮官の遺言のような戯言を聞き、奴の首から手を離すと落ちた瞬間にシュレードマチェットを喉に突き刺した。
息が出来ず痛みと息苦しさで苦しみながら俺を睨みつけるが、そのままえぐるように刃で掻き回して首を捻り切った。
返り血が俺の身体に付着し、捩じ切られた奴の首を踏みつけながら亡骸を睨みつけた。
「………カビの生えたクソな考えなんざ、知ったことじゃねぇんだ」
「む………無慈悲の……鬼神……」
「首領が……」
「狼狽えるな‼︎態勢を立て直せ‼︎」
自分達の指揮官が死んだことで動揺するも、すぐに指揮系統を整えて盾を再び構え直す。
いいかげん鬱陶しい。
M27 ICCを取り出してフルオートでなぎ払おうとした瞬間、携行無線機から通信が入った。
<3RECON及びリーパー00。こちらハンター1、これよりカウント10で門内を掃討する。至急退避されたし。繰り返す、これより門内を掃討する。至急退避されたし>
「総員退避‼︎」
「ちょっと降ろしてよ⁉︎自分で走るからぁ‼︎」
「エース‼︎早く退避しろ‼︎」
伊丹に退避するよう施され、敵に手榴弾を投げ込んでM12を回収すると馬防柵に退避した。
<10、9、8、7、6、5、4、3………>
上空でホバリングするコブラに賊を含めた全員が見上げ、そしてカウントが0になった瞬間、コブラのガトリング砲が盗賊を襲った……………。
盗賊は完全に破綻した。退路を遮断した海兵隊と高雄隊が最後の総仕上げを行なう。逃げ出す犯罪者に攻撃を仕掛ける中、M2を操作していた谷は少女と再会を果たす。
次回[鉄の獅子と死の案内人]