GATE 連合特地派遣団 彼の地にて斯く戦えり リマスター版   作:ウルヴァリン

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35:谷とルフス

通信で伊丹2尉とクレイグ中尉の2名が帝国側の手違いで拘束されたって話を聞いた時には流石に焦った。

 

しかもクレイグ中尉は右腕を負傷したらしいから救出部隊編成とイタリカ制圧の噂が流れたり、俺たち台湾軍派遣部隊も再び臨戦態勢に入ったから大変ったらありゃしない。

 

だが朝を迎えてから誤解が解けて無事に2名は解放。今は帝国の姫様を連れてアルヌス基地へと向かっているらしい。

 

正面ゲートの近くにある台湾軍敷地にて指揮官の趙 美琪中佐に呼び出され、そこで命じられた内容を持って難民キャンプへ向かった。

 

 

 

「私を門の向こう側にだと?」

 

「あぁ。日本政府から要請があったんだ。炎龍との戦闘で発生した民間人犠牲者に関する話と難民キャンプの現状証言が欲しいらしい」

 

「だが谷の国は別の国だった筈だが……」

 

 

 

俺は難民キャンプに身を置いているルフスにコーヒーを飲みながら指揮官から伝えられたことを話す。日本政府から台湾政府に正式な要請で参考人招致にてアメリカ軍と台湾軍の現地指揮官の証言も欲しいということで、中佐は俺を指名した。

 

難民キャンプから1名を連れて行くようにという追加内容もあったので、ルフスを選んだということだ。

 

 

 

「日本は俺たちにとって恩がある国だからな。要請があればすぐに応えるって訳だ」

 

「義心に溢れているな相変わらず………出発はいつなのだ?」

 

「明日の朝に出発する。そこで証人喚問が終わったら3泊4日の日本観光がある。楽しいぞ」

 

「異世界の国を観光か………実に楽しそうだ」

 

「ただ、2日目は会って欲しい人達がいるんだ。向こう側がとうしても会ってみたいって駄々を捏ねたらしくてな……日本、アメリカ、台湾のトップだよ」

 

「国の王がか?」

 

「国王じゃないんだが………まぁ近いものか。せっかくだから国のトップ達と食事してもらおうっていうのが頼みだ。大丈夫か?」

 

「私は問題ない。他に誰が向かうのだ?」

 

「自衛官の伊丹2尉に栗林2曹、富田2曹に海兵隊のエース中尉、現地人からはレレイにロゥリィ、テュカ、そしてイタリカからのメイドらしい」

 

「少し大所帯だな。それほどまでに日本の政府とやらはややこしいのか?」

 

「ややこしいというか何というか………ある一派が日本の中では嫌いなんだよ」

 

 

 

ルフスは濁らせるような回答に首を傾げる。俺が嫌いな共産主義者が何をしてくるか分からないから、彼女を同行させるのだ。

 

 

 

「それでどうだろう?きてくれるなら助かるんだが……」

 

「あぁ。私も異界の国家というのには興味がある。だから是非とも行かせて貰おう」

 

「ありがとう。明日の朝に迎えに行くから必要な物があったら言ってくれ。すぐ自衛隊に用意させよう」

 

 

 

それだけ伝えると俺は席を立ち、ルフスと別れて難民キャンプを後にした。

そして次の日の朝、彼女を迎えに行ってからゲート前にて伊丹2尉達と合流し、帝国第3皇女であるピニャ姫が一緒に日本へ向かうとして合流。コートを身に纏って制帽を被るとゲートをくぐり、元の世界へと向かった……………。

 

 

 




日本にやって来た伊丹達。そこで初めて見たものばかりに目を輝かせるレレイ、ロゥリィ、テュカ、ルフス、ミオ、そしてピニャとボーゼス。
そこに現れた警視庁公安部の駒門より伊丹、エース、谷の履歴が語られる。


次回[ゲートの向こう側]
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