GATE 連合特地派遣団 彼の地にて斯く戦えり リマスター版 作:ウルヴァリン
「撃て‼︎撃ちまくれ‼︎」
M78をぶっ放しながらダークエルフに指示を出すエース。LAMの射撃手を担当しているセィミィとノッコもHEATで攻撃を仕掛けるがプローブを伸ばさない榴弾での使用で決定打に欠けていた。
既にコム、バン、ナユの3名がやられてクロウ、メト、フェンも弓にて攻撃を仕掛ける。
「くそっ⁉︎スケールが違いすぎる⁉︎」
「谷‼︎援護を‼︎行くぞミオ‼︎」
「駄目だ効かない⁉︎誰か矢を‼︎」
「逃げろノッコ‼︎」
「なっ⁉︎うわぁああっ⁉︎」
「ノッコ⁉︎くそっ⁉︎……しまっ……」
「メト⁉︎」
仲間に矢を求めるノッコが炎龍の爪により切り裂かれ、地面と共に薙ぎ払われて剣が辺りに撒き散らされた。親友の死に唖然となっていたメトにも尻尾が叩きつけられてそのままメトが圧死した。
「畜生‼︎」
「このやろぉおおおおおっ‼︎‼︎」
「うぉおおおおおおおおっ‼︎‼︎」
「くたばれ‼︎爬虫類が‼︎」
「これ以上はやらせません‼︎」
伊丹がメトのLAMを回収して10m以上の距離を稼いでから構え、エースも弾切れになったM78を捨て、M12に切り替えてFRAG12を連射。
谷はAKMSUを乱射しつつデスサイズと爪で斬りかかるルフスとミオを援護する。
だが炎龍がブレスを吐き出して辺りを焼き払うが場所がまずかった。そこにはLAMの予備弾頭が置かれていて、強力なまでの高温を前に弾頭が爆発した。
「きゃあっ⁉︎」
「うごっ⁉︎」
爆風に巻き込まれたセィミィが伊丹に激突し、伊丹がむせてしまう状態でエースが何かに気がついた。
「伊丹⁉︎逃げろ‼︎」
「なっ⁉︎ま……待てバカ⁉︎」
伊丹が見上げると、そこには後方確認をせずLAMを構えているセィミィ。すかさず制止しつつ横に逃げるが先にHEATが射出されて衝撃波を浴びてしまう。
だが弾頭は運良く右足の太もも上部に命中して肉の一部を抉り取った。痛みによる悲鳴が火山口に響き渡り、炎龍に対して有効な一手であったことが分かったらヤオ達は勝機を見出し始める。
「やった‼︎効いてるぞ‼︎」
「このまま攻撃を続けろ‼︎斃せる‼︎斃せるぞ‼︎」
攻撃を与えたセィミィも勝機を見出し希望を持ち始めるが、すぐに彼女は絶望に変わることとなる。
痛みを与えた張本人がセィミィであると理解した炎龍がセィミィを咥えたからだ。
「セィミィ⁉︎」
「いやっ⁉︎放して⁉︎放し……あっ⁉︎がっ⁉︎」
「セィミィ⁉︎セィミィイイイイッ⁉︎」
「くそっ⁉︎鉄の逸物はもうないのか⁉︎」
「発射機は⁉︎」
「残りは2つだ‼︎ヤオ‼︎フェン‼︎使え‼︎」
「伊丹‼︎C4を起爆しろ‼︎」
「駄目だ‼︎起爆母線が切れた‼︎」
「こんな時に⁉︎」
炎龍により身体を噛みちぎり、セィミィを殺害した。軽くバックブラスト受けて意識を失っていた伊丹がふらつきながら駆け寄るが彼女は涙を流しながら息を引き取っていた。
それから危険を承知でエースがC4起爆を指示するが、C4の起爆母線が切れてしまい起爆が出来ない。
急いで弾頭を装填した予備のLAMを谷が2人に渡す。
だが弾頭は残り3発しかなく、この攻撃が効かなかったら起爆母線を繋ぎ直したC4以外に勝ち目はない。
流石の炎龍も伊丹達が自身を倒しかねないと判断したのか、先ほどとはまた違う攻撃を仕掛ける。
次はヤオを噛みちぎろうとするが間一髪の処で転がって回避し、少し離れてからHEATを射出。厚みがある首まわりに命中したが炎龍は確実に怯んでいった。
戦闘開始から僅か5分弱で瞬く間に残ったダークエルフはヤオ、クロウ、フェンを残して全滅し、攻撃が効かない炎龍相手にミオとルフスも疲労が出てきていた。
AKMSUのマガジンも残り僅か。
完全に背水の陣となっている。
「クロウ‼︎牽制しろ‼︎」
「フェン‼︎逃げろ‼︎」
「なっ⁉︎あぁああああああっ‼︎⁉︎⁇」
「フェン⁉︎」
「ぐぅうううっ⁉︎伊丹殿‼︎あと…頼みます‼︎」
炎龍のブレスをまともに喰らい、火達磨になってもフェンは最後の力を振り絞ってHEATを射出させて尻尾に直撃弾を食らわせた。
それに伊丹はセーフティコードを手にして起爆母線を掘り起こし、見つけると再び発火具に接続し直し始める。
「馬鹿野郎が⁉︎谷‼︎もうこうなったら破れかぶれだ‼︎ありったけの銃弾を奴の顔に見舞え‼︎」
「合点だ‼︎どうせ死ぬなら道連れだ‼︎奴の両目を失明させてやる‼︎」
「伊丹‼︎俺たちが奴を引き付ける‼︎お前は起爆母線をとっとと直せ‼︎」
「分かった‼︎」
「エムロイの従者として一歩も引かん‼︎」
「私もです‼︎どうせ死ぬのでしたら歯の1本でも剥がしてやります‼︎」
伊丹を援護する為、生き残ったエース達が最後の武装を手にして伊丹の作業完了を援護するが炎龍を含めて全員が何かの気配を感じ取った。
それはテュカとレレイがいる洞窟からであり、一斉に振り向くとレレイの身体から水色の魔力が溢れ出しているのを確認出来た。
「………フフフ」
「な………なんだ……」
「レレイ……なのか?」
「フフフフフフフフフ………」
今のレレイに全員が戦々恐々となる。何時もの彼女は無表情なのだが不敵な笑みを浮かべており、更には笑みからは歴戦の猛者であるエースや炎龍ですら身震いを起こしてしまう程だ。
更には信じられないことも起こった。
レレイが右手を掲げると辺りに落ちていた遺留品の刀剣類が一斉に宙を舞いだし、切っ先が炎龍を狙うように向いていた。
そして炎龍も何が起こったのか戸惑い、殺気に満ちたレレイがそれを命じた。
「クククククッ………死ね‼︎クソッタレのトカゲ野郎‼︎」
その瞬間に奇跡が起きた。
宙を舞っていた刀剣類達はまるで銃弾みたいに柄が爆発して一気に加速し、炎龍を襲う。銃弾と化した刀剣類は次々と炎龍の身体に突き刺さっていき、翼をズタボロにして炎龍を地面に追い落とした……………。
エース達の戦いを見届けているレレイ。彼女は目を覚ましたテュカに追い詰めているのは自分自身だと告げ、自らも伊丹達を助ける為に援護する。
自身の魔法が通用すると悟ったレレイは最大級の魔法を使って炎龍に一撃を見舞う。
次回[Hessu-amnt]