GATE 連合特地派遣団 彼の地にて斯く戦えり リマスター版   作:ウルヴァリン

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82:旅の後

炎龍の討伐を成し遂げた。炎龍を倒し、黒幕であったハーディの使徒ジゼルを撃退してテュカの心と結果的にダークエルフを救い出した。

あの後にアルヌス基地に帰還したが私的戦闘を実施してダークエルフに死者を出したことは問題視された。

 

伊丹は第3偵察隊隊長の任を解かれて2週間の停職。谷も同じく1ヶ月の謹慎となり、思ったよりも重い罪ではないが俺はそうはならないみたいだ。

 

身柄を拘束されてアルヌスから本国に護送され、今はグアンタナモ基地の軍事法廷に出廷していた。

 

 

 

「被告人エース・クレイグ海兵隊中尉。貴官には異世界特別地域において任務の放置、職権濫用、私的戦闘行為の執行、公的書類の偽装の4つの罪状が報告されている。相違ないか?」

 

「はい。間違いありません」

 

 

裁判官の大佐が俺の罪状を述べる。本来は査問委員会が開かれて証拠を集めるが、俺は自身の口で全ての動向を話し、それで査問委員会は不要となって、今回の特別裁判に発展した。

 

 

「罪状を改めて1つずつ確認していく。特別地域において君の主任務は?」

 

「私の任務は偵察隊の隊長として味方に有益な情報を収集し、部隊に所属する隊員達の安全を守る任務がありました」

 

「それを副官に一時指揮権を許可なく一方的に譲渡したのは事実か?」

 

「はい。間違いありません」

 

「分かった。職権乱用に該当するのでこの質問は省く。私的戦闘行為の執行について説明せよ」

 

「はい。私は兄弟の兵器会社に特地における出店権利の推薦状と引き換えに複数の武器を入手。私用車を用いて国境を越えました。そこで炎龍を討伐し、今回の事件の真の首謀者であるハーディの使徒ジゼルと交戦し、撃退しました」

 

「最後に、作戦立案書に関しても事実とは全く異なる内容のものを提出したことは?」

 

「はい。今回の事態に対処する為、書類を偽装しました」

 

 

 

裁判長からの質問に俺は偽りなく全ての事実を口にする。しばらく裁判官は何かを考え、掛けているメガネを掛け直すと再び口を開いた。

 

 

 

「………判決を言い渡す」

 

「…………」

 

「被告人エース・クレイグ中尉。貴官の今回した内容は規律を重んじる軍隊において絶対に発生してはならない内容だ。それにより現地協力者に犠牲者を出した。とても看過できる事態ではない」

 

「はい」

 

「エース・クレイグ中尉。貴官に対して軍に対する背任行為により15年、重要書類偽造の罪で6年、私的戦闘行為で10年、職権乱用により3年の懲役34年を言い渡す。何か申し立てはあるか?」

 

「いえ、全ての罪を償うべく、判決に従います」

 

 

 

懲役34年の判決に俺は抵抗せず受け入れることにした。本来ならここで終了なのだが、裁判長は別の書類を取り出した。

 

 

 

「宜しい。では本法廷の記録は大統領命令とエルベ藩王国のデュラン閣下からの要請により厳密に管理される」

 

「えっ?」

 

「今回の事案は永久に葬られ、貴官の軍歴にも一切記録されない」

 

「……………」

 

「君は自由だ。その誇り高い義心と仁徳を持って引き続き国家に尽くすように。行ってよし」

 

 

その言葉に俺は敬礼し、法廷を後にした。それから大統領命令により中尉から大尉への昇格を命じられ、新設された第1混成深部調査大隊"ノア"への転属が命じられ、今回の同行の穴埋めが完了した。

 

法廷の外で待っていたミオが出迎えてくれ、停職2週間という形だけの処分をアメリカ本土で満喫することとなった……………。

 

Capter 2 Completion.

 

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