考えよう。
考えろ、考えろ、考えろ!!
まだセーフの可能性はある。あるったらある。
Bozは目立たないロックバンドである。
夏油 傑はまだ中学生である。
故に、夏油にはまだ監視がついてない可能性がある。あるったらある。
細い希望だが、それに縋るしかないだろう。
一つ、強みがある。それは、俺が非術師だということだ。
メロンパンも非術師は乗っ取ろうとしないだろう。メリットもないし。
それは記憶を奪われないということでもある。
その代わり見えないからさっくり始末されそうでもあるけど!
そこは霊感ばっちりのバンドメンバーといつもいるようにすることでなんとか……。
俺は考える。考える。考える。
結局さ、東京と、俺の命と、最終的にはどっちが大事? って事だと思う。
俺は、俺は……東京を選びたい。
だって、俺は……なんだっけ?
とにかく、俺はそれを選ばねばならない気がするのだ。
でも、なるべく生き残りたいけどな!
どっちか選ぶって言ったら、東京! そこは覚悟しとこう。
そもそも、見て見ぬ振りしたら高確率でそう遠くない未来に死ぬんだし。
で、その為に、夏油傑を見捨てるかどうか。
これ、実は見捨てた方がメリットでかいと思うんだよ。
夏油傑は確かに大駒。でも、ルートの最後の最後で裏切った方が、というかそれしかメロンパンは倒せないと思う。何故なら、メロンパンはバカじゃない。その逆、慎重にして大胆にして天才にして老獪。
妨害したら、当然その妨害に対応して、先が読めなくなるって事。
それでも。
それでも、俺は夏油傑を助けようと思う。
俺は、エセとはいえ、坊主なんだ。
誰かを見捨てる前提の道なんて、選んでいいはずない。
そんなの、あいつは望まない。……あいつって誰だっけ?
忘れちゃいけないのに、思い出せない。
まあ、いいや。最強コンビに未来を賭けよう。
とにかく、俺は夏油傑を救う。どうやって?
とりあえず、誠心誠意、夏油傑と向き合って、何かを残せたらと思う。
夏油傑に、大義を与えられたらと思う。
少なくとも一年は時間あるし、その間にどうにか……。
後は、伏黒パパだよな……。これは正直どうしようもないと思う。
多分もう出奔してるだろうし、俺は一般人なんだから。
そもそも、メロンパンの事。伏黒については、意図して脅迫込みで五条とぶつけてると思うんだよな……。
理子ちゃんについても、どうする事もできない……。これは、単に救う救わないではなく、何が正しいのかもわからないのだ。
その代わり。
うん、その代わり。
俺は、理子ちゃんや、夏油傑や、伏黒パパにエールを込めた曲を書く事にした。
夏油傑には届くわけだし。
俺はBoz。歌手でエセ坊主なんだ。できるのは歌うのとエセ説法だけ。
心を込めて、込めて、込めて。歌って。歌って。歌って。
その果てに、届くものがあればいい。
いや、でも一応。タイミングが合うかはわからないが、もしもタイミングを測っていたのだとしたら、絶対に合うはずだし。
九十九さんに出会ったタイミングで、灰原に俺の歌を魔除けとして紹介してもらうようにお願いしようか。
渡すCDには過去一想いを込めて歌おう。
決意して、何年か過ぎた。
俺はメジャーデビューしていた。更に言うなら、特級呪霊が護衛についているらしい。
えっと、ここからバレないで活動ってできそう?
細切れ更新すみません。代わりに今晩中に完結できたらなって。