極めろ熱界雷!!目指せ一撃逃走   作:花河相

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え!!!!!!!!!

 

 

 

 目覚めると今まで一度も来たことのない場所だった。

 首を動かし周囲をみると白いシーツのベッドが多く並んでいて、まさに病院だった。

 俺は上半身に力を入れ起きあがろうとするが

 

「イテッ!」

 

 体に激痛が走り起き上がれなかった。

 とりあえず現状が全くわからないため、病室に患者がいないことを確認したあと、誰かを呼ぶ。

 

「すいませんどなたかいませんか?」

 

 するとしばらく時間が経ち、俺のいる部屋からピンクの着物を着込んだ少女が顔を出した。

 

「ちょっとそこの君こっちに来て?」

「…………」

 

 俺が声をかけるも少女は何も反応をしなかった。

 そして懐からコインを出してチャリンと上に弾いた。

 そして、落ちてきたコインを受け取り、結果を見たあと、俺を見つめたままになる。

 

「あの〜」

「…………」

「聞こえてる?」

「…………」

 

 この子もしかしてカナヲかな?

 そう考えてみたら全ての言動が当てはまる。 

 てかこの時期にはもういたんだな。 

 でもどうしよう?呼んで来てもらわなければ話が進まない。

 少し申し訳ない気持ちはあるが言い方を変えさせてもらう。

  

「じゃー命令ね。誰か呼んで来てもらっていい」

「………」

 

 俺がそう言うと、彼女は黙ったままその場を去った。

 そして数分後に人を連れて帰ってきた。

 

「なんですかカナヲ。言わなきゃわからないでしょ?」

 

 そう言いながらカナヲが一人の女性を連れてきた。

 俺はちゃんと連れてきたんだなと思いつつ、現状何が起こっているのかわからない彼女に説明をした。

 

「すいません。俺が彼女に人を呼んでくるように言ったんです。すいません」

「え?」

 

 俺がそういうと、彼女が反応した。

 どこか驚いたような、そんな表情だった。

 

「カナヲにお願いしたんですか?どのように?」

「どのようにって……えと、初め話しても銅貨を投げ、その後ただ見られてただけだったんで、少し言い方を変えて言いました」

「……そうですか。それはご迷惑をおかけしました。……ちなみに何て言ったかお聞きししても……」

 

 俺がそう言うと、彼女は少し悩んだあと、どういう言い方をしたのか聞いてきた。

 俺は素直にそのまま伝えた。

 

「命令ねと最初に言ったあと、要件を伝えました。言い方が悪かったのは承知しています。しかし、少しでも早く現状を確認したかったもので。申し訳ありません」

「そうでしたか。いえそういうことでしたら、特に何も言いません。ただ、次回からそのような言い方は控えていただけると」

「わかりました。もう言いません。気をつけます」

「はい。お願いしますね」

 

 俺が初めて答えた瞬間は彼女は少し不機嫌な表情をしたが、素直に謝ったら許してくれた。

 俺は軽いやりとりを済ませて、話をする。

 

「お聞きしたいのですが、俺の怪我はどういった具合なのですか?復帰はできますか?」

 

 そう。俺が聞きたかったのは自分が把握している怪我の具合、復帰の有無だ。

 俺がそう聞くと彼女が質問に答えた。

 

「そんな心配をしなくても、しっかり療養をすれば復帰は可能です。ただ、ひどい状態でした。右足は骨が皮膚から出ているほどの重症。上半身に至ってはほぼ変形していました。もし少しでも怪我の具合が悪かった場合、骨が臓器に刺さる、そんな可能性すらありました」

「そ、そうですか」

 

 思った以上に重症だった!

 生きててよかったまじで!

 俺が思っていると、彼女が少し深刻そうな顔をして質問をしてきた。

 

「元は森林であった場所も木々は全て倒れて。大地は荒れていて、とてもひどい状態でした。一体どんな相手と戦ったんですか?差し支えなければ教えて頂きたいのですが」

 

 彼女にそう聞かれ素直に答える。

 

「十二鬼月は知っていますか?」

「はい。まさか?!」

「はい。そのまさかです。俺が戦ったのは上弦の参、猗窩座という鬼です。ま、戦ったというよりは防戦一方でしたがね」

「……すいません。ちょっと聞き逃してしまって、もう一度お願いしても?今上弦と聞こえましたが」

「上弦の参です。嘘ではありませんよ。カラスからちゃんと情報が届いていると思いますが」

「い、いえ疑っていたわけでは。正直驚いているだけです。……よく無事でしたね」

 

 俺が説明すると彼女は一瞬面食らった。 

 そしてまだはっきりとは信用していないが、俺に激励の言葉をかけてきた。

 

「本当に良かったですよ。でも、さっきも言いましたが、防戦一方でした。地形、相手の特性、不得意分野、そして相性。それらが運がよく一致していたからこそ生き延びられたのです」

「………」

 

 俺がそういうと彼女は何も言わずに考え込んだ。

 そして数秒後、話し始めた。 

 

「これはあなたが思っている以上に深刻な問題かもしれません。十二鬼月、しかも上弦はこの数百年変わっていません。おそらく遭遇して生き延びる。しかも有益な情報を持ち帰ったのはあなたが初めてだと思います。今後、あなたは柱合会議に呼ばれると思います」

「そうですか」

 

 俺ってもしかしてすげーやつ?

 だって誰も成し遂げた事のないことをやり遂げた。これは……特別給与がもらえるのでは?

 俺がそう思っていると彼女が話を続ける。

 

「とりあえず今は体を治すのに専念してくださいね。でも、上弦についての情報提供は至急呼ばれるかもしれません。その際は協力をお願いします」

「はい。何から何までありがとうございます。よろしくお願いします」

「ご丁寧にどうも。何があったら気軽に声をかけてくださいね。……えっと……名前まだお聞きしてませんでしたね。私は胡蝶しのぶと言います。花柱胡蝶カナエの妹です」

「え?胡蝶カナエさんの妹!あ、すいません。俺も名乗ってませんでしたね。俺は獪岳と言います」

「?!、あなたが!!……」

 

 俺が自己紹介をするとしのぶさんは何故か声を上げ、反応をする。

 俺何かした?

 その疑問はしのぶさんの言葉で全てわかった。

 

「あなたが……あなたが姉さんを」

「あの、どうかしました?」

「あなたが姉さんを誑かした男ですか!!」

「いや、意味がわかりません」

「あなたなんかに……あなたのような最低な人間に姉さんは渡しません!!」

 

 

 

 

え!!!!!!!!!

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