ありがとうございます。
また誤字報告、作品のおかしな点についてご指摘いただきありがとうございます。
カナエさんに俺は恐怖し、本当のことを言えないまま少し話が進んだ。
どうやら上弦の参の情報は柱に流れているらしく、その詳細を至急教えて欲しいとの旨を伝えられた。
そして一通り要件を伝え終わった後、カナエさんは俺のいるベッドの近くの椅子に座り今まで俺に見せたことのない表情で話し始める。
「なんであんな無茶をしたんですか?」
「………」
それは怒りの表情。
俺は何も言えず黙って俯いてしまう。
「どれだけ心配をしたと思ってるんですか?あなたが上弦の鬼と戦っているという知らせを聞いた時私はどんな気持ちでいたと思いますか?」
「それは……」
どうしようもなかった。
そう言おうとしたが、顔を上げた瞬間続く言葉を話すことができなかった。
カナエさんの目には涙が溢れていたからだ。
俺はその表情をしたカナエさんに何も言えず、ただ一言。
「心配かけてごめん」
そう言うしかできなかった。
「心配をかけないでください」
「?!」
俺が謝罪をした後、カナエさんは泣いてしまった。
その際、俺の服の裾を引っ張っていた。
体は震え、溜め込んだ不安を爆発させたように涙を流した。
俺は頭を優しく撫でた。
今の彼女にはそれしかすることができなかった。
そんな権利俺にはないと分かっている。
それでも、俺は撫でることをやめず謝罪を続けた。
それから一時間ほど時間が経った。
カナエさんは泣き疲れ、座ったまま頭を俺の膝の上に乗せ寝てしまっていた。
俺はカナエさんの気持ちにどう向き合えば良いのかわからない。
気持ちは嬉しい。
でも、これは俺が自作自演で行った結果だ。
カナエさんには幸せになってほしい。
そう心から願っている。
だから、俺は決めた。カナエさんを童磨から守ると。
猗窩座を退けた俺だ。速さなら上弦に通じる。
童磨は猗窩座ほど速くないし、血鬼術に気をつければ勝機はなくとも負けはしない。
そしてもしも童磨の件が片付いたら正直に全て話そう。
関係はなくなるだろう。
それでも俺は彼女のために全力を尽くそう。
そう決意し、疲労からか眠気が来て逆らうことなく意識を手放した。
次の日俺が起きた時にはカナエさんはいなかった。
周囲を見渡すが誰もいない。
俺は何もすることができないため、目を瞑ろうとする。
「起きてたんですね」
俺に声をかけてくる人がいた。
ふと、声が聞こえた方に向くと、不機嫌な表情をしたしのぶさんがいた。
「昨日は随分と仲睦まじかったですね」
そう言い、ガシャン!と音をさせながら病人食が載せられたプレートを机に置いた。
機嫌悪すぎだわ。
「………」
「………」
お互い無言が辛い。
どうしよう?
そういえばカナエさんにすごいこだわってるなー。
もしかしてしのぶさんって重度の…
「シスコン?」
「違います!」
おっと口に出てしまっていたか。
机をバンと勢いよく叩き、否定するしのぶさん……なんか顔赤くしてるし肯定してるようなものなのだが。
「あなたには常識というものがないんですか!姉さんとの事といい、今の言動といい……本当に最低な人間ですね!」
「いや今のはつい口に出てしまって」
「そういうところが常識ないんです!」
「なんかごめん」
「なんかってなんですか!一言余計ですよ!」
本当にしのぶさんはカナエさんのことが好きなんだなぁ。
完全に敵意向けられてしまってるから多分俺が話しかけても意味がないだろう。
これ以上この話題はやめておいた方がいいな。
話を変えたいしご飯を取り上げず運んできてくれたしお礼いっておこう。
「えーと、朝食持ってきてくれたんだよね?」
「……あなたは一応患者ですからね。最低限のことはしなければなりません」
「……」
「これ食べたらここに置いておいてください。あとで取りに来ますから」
「…わかった。ありがとう」
俺はしのぶさんにお礼を言うが、黙って行ってしまった。
俺嫌われすぎでしょ。
俺はしのぶさんが退室するまで背中を眺めていたが、急に立ち止まり手紙を渡してきた。
「これあなた宛のです」
え?なにこれ先生からかな?
そう考えていると手紙を差し出したままでいるしのぶさんが怒ってきた。
「さっさと受け取ってください!こっちはあなたほど暇じゃないんです!」
「あ!ご…ごめん」
俺本当に嫌われすぎじゃね?まじで。
俺は慌てて手紙を受け取る
「フン!」
手紙を渡したしのぶさんはそう言って退室した。
「態度露骨すぎだろ」
俺は誰もいない病室で一人そう呟いた。
そして渡された手紙を眺めて俺宛の手紙であることを確認。
俺は誰から来たのかわからない手紙を開き内容を確認した。
「あれ……見間違え?」
書かれていた内容に驚き俺はつい独り言を言ってしまう。
俺は深呼吸をしもう一度確認する。
「まじかよ……」
やはり見間違えではなった。
その手紙の内容には「柱打診」と書かれていた。
「ファック!」俺はそれを投げ捨てた。