極めろ熱界雷!!目指せ一撃逃走   作:花河相

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褒めてよ!

 

 

 

 俺は今目の前の童磨を見て苦悩していた。

 どうやって逃げようと。

 こいつと一対一の戦闘は無理。

 確実に負ける。

 何よりカナエさんがいるから尚更だ。

 

「今の君たちは美しいよ!お互いを想い合うその姿、愛だね!だから安心しなよ。死んでも寂しくないように二人とも俺が食べてあげるから」

「いちいちうるさい!」

 

『雷の呼吸 伍ノ型 熱界雷』

キン!

 

 俺はふざけたこと吐かす童磨に向かって技を放つ。

 しかし童磨は勢いで後退するものの手に持った大きい扇子で容易く受け止める。

 後ろに動いたのは精々1メートルほどだった。

 

 「今のさっき俺の氷柱を飛ばしたのと同じだよね?それにしても威力がないけど……もしかして全力だったのかな?」

「どうだかな?」

 

 ヤベェバレてる。

 こいつこんなくそな性格してるけど分析力は優れていると原作で書かれていた。

 少しやっただけで全てバレるとは。

 ……カナエさんを助けたときに全力見せたの失敗だったか?

 いや!俺の判断は間違っていない。

 結果はどうあれカナエさんを助けられたんだ。

 

「あれ、もしかしてあたりだったかな?」

「いや、まだ上がある」

「へぇ、そうなんだ。じゃー俺に向けて放ってみてよ!もしかしたら俺のこと倒せるかもよ?」

「このやろ……」

 

 俺は童磨の言葉に虚勢を張るが、やっぱり完全にバレてる。

 その後の童磨の俺を舐めた言葉にイラつき言い返そうとするが、そこでふと思いついたことがある。

 童磨は今俺が最初放った熱界雷で後退させたため、少し大きな建物の前にいる。

 そして俺の技を受けてやると言った。

 俺は逃げることが目的、少しでも相手の隙を作れれば良い。

 

「受け切れるんだな?」

「そんなに自慢の技なのかな?良いよ!受けてあげるよ」

 

 俺の言葉に童磨は二本の扇子を左右に広げながら笑いながら言ってくる。 

 なら遠慮なくやらせてもらおう。

 

『雷の呼吸 伍ノ型 熱界雷 六連』

 

 俺は童磨に斬撃を三つ、童磨の後ろの建物に向けて三つそれぞれバラけて放つ。

 

ドン!ガラガラガラガラ!

 

 俺の放った技に童磨は建物の壁をぶち破り、その後建物は崩壊、俺は懐からしのぶお手製、藤の花入りの煙玉を取り出し童磨のいる方向に投げ込む。

  

ドカン!

 

 爆発音と共に紫色の煙が周囲に広がる。

 俺は投げると同時にカナエさんを抱えた。

 

「おい!柱たちはどの方向から向かって来てる!」

「こっちだ!カー、こっちだー」

 

 カラスは柱の応援が来ている方角に飛んでいった。

 俺はまた懐からさっきと同じ煙玉をありったけ出して建物に投げ込む。

 そして爆発する前にカラスが飛んでいった方向に全力で走る。

 もちろんカナエさんの体に負担がかからない程度の速度で。

 

ドドドカーン!ドカーン!

 

 俺の背後から爆発音が聞こえる。

 これで童磨死んでくれないかなーとか思ったが腐っても上弦、それはないだろう。

 その後は追ってくることを想定していたが、童磨は何故か来なかった。

 それからしばらく走り続けると、柱が二人……不死川と宇髄さんが来ていた。

 

「おい、鬼はどこだ!」

 

 不死川が俺を見つけるなり怒鳴って聞いてきた。

 ……カナエさんの心配はしてないのかな?

 でも、今は状況の説明が最優先だな。

 

「鬼は俺が走ってきた方向にいるはず。でも、逃げた後一切追ってこなかった。……理由は分からん」

「逃げてきただぁ?少しは戦って情報集めるくらいしなかったのかよ腰抜け!」

「うるせーよ、こっちは必死だったんだよ!カナエさん助けることに必死だったんだよ!てかここにカナエさんいるの分からないのかよ。お前の目は節穴か?」

「おい、平隊士の分際で柱に何て態度取ってんだゴラァ!」

「そんなこと言うなら柱らし「喧嘩してる場合か!」……」

 

 俺が不死川とやりとりをしてると宇髄さんが止めにかかる。

 俺としたことが冷静さを失ってしまっていた。

 すると宇髄さんが俺と不死川では話は進まないと思ったのかこの場を仕切り始めた。

 

「獪岳、確認するが胡蝶は無事なんだな?そして鬼は追ってきていないと」

「はい。カナエさんは気を失っている為、本人からは確認していませんが、呼吸は安定しています。それと、鬼については少し戦った後、隙を作って逃げましたがその後は追ってくる気配はありませんでした」

「おいてめぇ、何で宇髄には「黙れ不死川、今は状況確認が優先だ!」……チッ!」

 

 俺が宇髄さんに説明した後、不死川は突っ込んでくる。

 でも、流石宇髄さんだ。

 この野郎を止めるとは。

 

「獪岳……それにしてもすごいな、柱を救っただけでなく、上弦の弐相手に隙をついて逃げるとは派手でスゲェじゃねーか!」

「いえ、運が良かっただけです」

 

 宇髄さんが不死川を止めた後、俺を称賛してくれた。

 人に褒められるのは嬉しいな!

 俺がそんなことを思って

 そして、ふと不死川が何か気になったのか聞いてきた。

 

「どうやったんだよ……」

「何が?」

「……チッ!どうやって隙を作ったのか聞いてんだよ」

「お!それは俺も気になるぜ!」

 

 不死川はイラつきながら聞いてきて、宇髄さんがそれに便乗。

 俺は素直に答えることにした。

 

「それはたまたま話の流れで童磨……上弦の弐の鬼が俺の熱界雷を受けるという流れになったから、童磨を熱界雷で後ろに飛ばし建物の内部に入った後、諸共崩壊させました。そのあとしのぶお手製藤の花入り煙玉をありったけ投げ込んで逃げました」

「「………」」

 

 俺の回答に何故か二人は呆れた目線を向けて黙っている。

 何でそんな表情してるの?

 その疑問は次の宇髄さんの話を聞いて納得した。

 

「獪岳……結果だけみたら派手にスゲェが過程は卑怯だな」

 

 と宇髄さんは呆れながらそう話した。

 いや鬼相手に卑怯とか気にしなくて良くない?

 お願いだから二人とも、その視線やめてくれませんかね?

 せっかく快挙成し遂げたのに。

 

 

 

 褒めてよ!




すいません。
今後は更新不定期になります。
でき次第投稿します。
気長にお待ちください。
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