俺がカナエさんに無理やり?夫婦にされてから早くも一週間が経った。
始めは少し緊張していた二人生活も時間が経つにつれて慣れていき、新婚?生活も良いものとなっていった。
ただ、生活と言ってもそこまで大きく変化したことはない。
俺はいつも通り鬼殺隊の仕事と最近柱との稽古をして家に帰る。
カナエさんは以前と同じように蝶屋敷で看護から傷の手当て、薬の調合など幅広く行なっている。
何が変わったかといえば、二人の生活リズムだ。
俺は仕事から帰るとカナエさんがいて、カナエさんと家で過ごす。もしも俺がいない場合は蝶屋敷で過ごす。
これはしのぶの願いであり、鬼と戦えなくなってしまったカナエさんを守るため、安全を配慮してのこと。
本当にシスコンすぎるなーと思うがそれほど大切なのだろうと思った。
そしてこれが一番変わったことだが、しのぶが蟲柱となりカナエさんの後を継いだ。
早すぎるかと思ったが、カナエさんが引退した後、死に物狂いで訓練、毒の研究、鬼の討伐を繰り返した。
その結果カナエさん引退から約十日で柱になりうる十分な功績を上げた。
下弦の肆 零余子の討伐。
これを聞いた時は驚いた。
しのぶが下弦の肆 零余子に遭遇したと聞いた時は驚き、慌てて現場に向かった。
しかし向かった時にはすでに終わっていた。
驚いたことにしのぶは下弦とは言え十二鬼月相手に毒殺したのだ。
ついた時に「お義兄さんのお陰です」
とカナエさんの真似をしたのか、笑顔で言ってきたしのぶにドン引きしたのは別の話。
そんなこんなで条件を満たしたしのぶは柱となった。しかも原作通りの。
一度しのぶに指摘してみたが、「私は姉さんみたいな柱になりたいんです!」と作り笑顔で返答した。
ただ、猫を被っているだけで家では本音で接しているが………。
そんなしのぶだが、俺とカナエさんを祝福してくれた。
少し潔い気がしたが、その理由が後日判明した。
その日は柱との稽古のしのぶの番だった。
そして一通りの稽古が終わった後、こう言われた。
「お義兄さん……もしも姉さんを泣かしたら毒殺しますからね?」
「はい」
さすがは姉妹だ。似るところは似るのだろう。
見事なヤンデレになっていた。
シスコンヤンデレがこれほどまでに怖いとは思わなかった。
その日俺はカナエさんを絶対に幸せにすると再三誓った。
まぁ、濃い時間を過ごしたが、現在俺は休日をもらい、カナエさんと共に落ち葉が生い茂る綺麗な山道を進んでいた。
理由は先生への挨拶とカナエさんの紹介。
なんかもう知られているけど、挨拶はするべきだろう。
しかも鬼殺隊になってから一度も里帰りしてないし。
「ここが獪岳さんが育ったところですか……良いところですね」
「うん。自慢の故郷だよ」
俺は現在カナエさんと腕を絡ませて一緒に歩いている。
俺は休日ということで全部黒色の着物を着ている。
対してカナエさんはピンクを基調に白、薄ピンク、などの花柄で紫色の帯をしている。
髪型はロングヘアを団子を作りまとめている。
やべーまじで綺麗すぎる。
俺は綺麗すぎるカナエさんを直視できずにいた。
「あの、獪岳さん……どうしたんですか?もしかして……似合ってませんか」
俺の反応を見てカナエさんは組んでいた腕を解いて一度自分の着物を見ながら質問してくる。
「違うよ。綺麗すぎて直視できないだけだから。もう少し経てばなれると思うよ……多分」
「そう言うことでしたか。なら安心しました。ふふふ。獪岳さんって結構うぶなんですね」
「否定はしないよ」
俺の返答が良かったのか満面な笑みになりそう言った。
その後はお互い今のやりとりが恥ずかしかったのかそのまま会話はなく、先生の家へと向かった。
もちろん腕を組んで。
それからおそらく三十分ほどが経ち、ついに目的地が見えてきた。
そこは木造の家が建っている。俺が三年過ごした思い出の地。
ついに帰ってきたんだなぁ。
「いやぁーーーーーーー」
「またんか!善逸!」
俺が思い出に浸っていると悲鳴を発しながら逃げる金髪の少年と我が恩人の先生が追いかけっこをしていた。
いや、もう終わってるな、
だって金髪少年はロープで縛られていてそのロープの先を先生が持っていた。
「俺死んじゃう!!これ以上やっても強くなれないよ」
「そんなことはない!!善逸…お前には才能がある」
「ないもん!!壱ノ型しかできないもん!!」
「ならばそれを極めればいい!お前の兄弟子も一つのことを極めて今では立派に鬼殺隊をやっておる!」
「俺獪岳じゃないもん!無理だよ!じぃちゃーーん」
「師範と呼べ!」
なんかアニメとか漫画でやってるコントじみた逃走劇やってるわ。
「あらあらまあまあ、ふふふ」
あまりの面白さに俺の嫁も笑ってる。
面白まじで