今日投稿したシーンって書くの苦手みたいです。
満足していただけるか分かりませんが、最後まで読んでいただければ幸いです。
しのぶと別れた後、すぐにカナエさんの部屋に向かった。
カナエさんは相当気にしている。
でも、この件は善逸が原因であってカナエさんは悪くない……やりすぎだと思ったけど。
そんなことを考えていると、カナエさんの部屋に着いたため、ノックをして声をかける。
「カナエさん……中いる?」
……返答はなかった。
中でガサゴソという音がしたから中にいるようだが……。
「カナエさん、みんな心配してるよ」
再びノックをして声をかけるも結果は同じ。
どうするか……とりあえず俺の意見を言ってみようかな。
「カナエさん……出てきて一度話そうよ。心配だし、今回の件は勘違いから始まったことだし、気にすることはないよ」
……ダメか。
部屋に篭ってから数日、食事はしているらしいけどあまり食べていないらしい。
このままの生活をしているといつ体調が崩れるかわからない。
「カナエさん一度話を「だめです」……」
「私は獪岳さんに顔向けできません。今回の件、私はあなたに取り返しのつかないことをしてしまいました」
「いや、大丈夫だよ。俺無事だし……」
「私はあの時、獪岳さんの話に耳を傾けることなく、自分の感情のままに行動し傷付けました。私は……」
カナエさんはドア越しだが、泣きそうな……弱々しい声でそう言った。
……いや、悩みすぎでしょ。
今まで何回も感情任せにして来たことあったのに。
「俺は気にしてないから……」
先程から同じような言葉しか思い浮かばず、そこで言葉がつまる。
この後何と言えばいいのだろう?
思えば俺とカナエさんの関係は少し……いや、色々過程をすっ飛ばしすぎている。かなり特殊だ。
俺のクズい行動から勘違いが生じ、最終的に喰われて責任を取るという形で夫婦となった。
だけど、始まりから今に至るまでの過程で、カナエさんのいいところに気づき惹かれていった。
カナエさん自身に救われたことも多く、彼女は俺にとってかけがえのない存在で大切な人。
こんなぎこちない関係、あまり好ましくない。
「カナエさん……」
……あまりこの手は使いたくなかったけど、しょうがない。
俺も一度やられたことだしこれでお相子かな?
「入りまーす!」
「え……ちょ、何やってんですか!
俺はカナエさんとの間にある障害……扉を破壊する。
扉を破壊して部屋に無理やり侵入したせいか、カナエさんは驚き慌てる。
俺はそんなカナエさんの一面を初めて見れたことで嬉しく思った反面、今の彼女を見て少し焦る。少し薄ピンク色の寝巻きを着ていて、少し髪の毛がボサボサしていた。
顔を見るも少しだけやつれているように見える。
早く解決しないとな。
「な……何を……」
「何って……ドアを破壊しただけだけど?」
「いや、壊しただけって……」
「カナエさんもやってたよね?これでお互い様だね」
「……」
この状況に似つかないと思いながらも笑いながら戸惑うカナエさんにそう言う。
カナエさんはどんな反応をすれば良いのか分からず俯いてしまう。
……悪いとは思うけど、少し強引なやり方ではあったが、このままじゃ話が進まない。
俺は部屋の端で座っているカナエさんの近くに腰掛けて話し始める。
「カナエさん……この前の件、俺はもう気にしてないよ。しのぶも心配してるし」
「……だめなんです」
「え?」
「それではダメなんです」
カナエさんは俺の言葉に対して弱々しい声でそう返答をする。
何か様子がおかしい。
カナエさんが落ち込んでいるのは、俺を怪我させたことだと思うけど、何か違う気がする。
今はカナエさんの話を聞こう。
そう思い、続く言葉を聞く。
「私は……獪岳さんのことを信用できませんでした。……あの手紙を読んでから……私は嫉妬し、周りが見えなくなっていました。……妻失格です。……本当にごめんなさい」
カナエさんはポツポツと涙を流しながら話し始めた。
俺は妻という単語を聞いて、カナエさんが気にしていることを理解した。
直接言われないと気づかないなんて、俺は相当鈍感らしい。
「カナエさんは何か誤解をしてるよ」
「え?」
「俺は夫婦ってのは、弱みとか……性格とかさ、そういう全てを曝け出せる関係だと思うんだよ」
「全てを……ですか?」
「そう」
カナエさんは少し俺の言葉を一部復唱。
俺は一度頷いて、話を続ける。
「「結婚」という定義は俺にはわからない。
結婚ってさ、血のつながりのない赤の他人が交わる事じゃん。
だからこそ、難しいことも多いと思うんだ。
性別、性格から育った環境、考え方、方針……その全てが異なる。
そんな中で何億人といる中で巡りあった男女が結婚し、夫婦となる
そんな全く違う存在が一つの家族となり、家庭を作る。
だからこそ一つの亀裂やすれ違いがあった場合、離婚という形でその人との関係が終わることも多々ある。
だからこそ思うんだよ。
良好な夫婦関係を築くためには全てを曝け出すことが大切だと思う。
もちろん遠慮や気遣いは必要な部分もあるけど、それでもお互いの思っていること、意見を交わし合い、そしてそれを受け止め合う。それができて初めて本当の意味での夫婦となれるのだと思う」
「……」
カナエさんは黙って俺の話を聞く。
これは俺個人の考えである。
でも、そう思うからこそ彼女に伝えなければいけないことがある。
「だからさ……俺たちも本当の意味での夫婦になろうよ
カナエ」
俺は初めて彼女を呼び捨てで呼んだ。
俺自身、彼女に遠慮していた部分があったのだろうし、未だに戸惑っている部分はある。
でも、カナエと俺の壁を少しでも無くそうと思うと、自然に呼び捨てで呼んだ方がいい気がした。
さん付けとか少し他人行儀な気がするしね。
「……はい」
カナエは目は涙目だが、笑顔で返事をした。
まだ俺たちは本当の意味で夫婦になれたか分からない。
でも、本当の夫婦になる、一つのきっかけかもしれないな。
これから待ち構えているであろう未来。
原作開始から鬼舞辻無惨との最終決戦まで、俺は必ず生き残ってみせる。
この幸せを……永遠にするために。
「獪岳さん……心配をかけてすいませんでした」
「いいよ気にしなくて、元気になってよかったよ。あとさん付けも「それはダメです」……え?」
「それはダメです。私がそう呼びたいので」
「……わかったよ」
呼び方なんて人それぞれだし、別にいいか。
それにしてもカナエが元気になってよかった。
……よし、カナエが元気になったことだし、今日はパーっと豪勢に祝おうか!
そう思いその場から立ち、カナエを連れて部屋を出ようとした、その瞬間
「どこに行くんですか?」
「え?どこって、話も終わったし部屋から出ようと「終わってませんよ」……」
そう言って立ち上がる俺の服の裾を掴む。
……何故だろう?
いい感じに話は完結したはず。
なんで……なんでカナエは笑顔で俺を見ているのだろう?
なんで目のハイライトがないのだろう?
「獪岳さんは昔からモテたんですよね?あんなにも女の子から手紙来てましたし。……この辺のお話……詳しく聞かせてくださいね!」
「……はい」
何か吹っ切れたのだろう。
先程までのことを気にした場合、良い方面に進んでいるのかもしれないが……その時のカナエは今までで一番怖かった。
最終的に誤解を解くのに数時間かかってしまった。
……そして、何かの枷が外れたのか分からないけど、理由を話す上で今までになかった細かい詮索も入れてきた。
いや、遠慮いらないって言ったけども……。
俺は一生カナエに頭が上がらないのだろう。
妻に尻に敷かれる。
これが立場の低い夫なのか……。
話が終わった後、様子を窺っていたらしいしのぶが乱入してきて扉を壊した事についてさらに怒られた。
違うわ。
俺は胡蝶家で立場が一番低いようだ。
女って怖すぎる。
最後まで読んでいただきありがとうござまいます。
次の話から原作開始になります。