極めろ熱界雷!!目指せ一撃逃走   作:花河相

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お待たせしました。


よし!色々と仕込みをしよう

 珠世さんと愈史郎が蝶屋敷にきてから数ヶ月が経過した。

 

 そのことを知っているのはごく少数。

 お館様と俺、蝶屋敷の関係者のみ。

 

 今現在もバレることはない。

 それは愈史郎の結鬼術「紙目」のおかげだろう。

 

 柱もたまに訪ねてくることがあるのだが、声や音、匂いも認識されなくなる能力の効果で一切バレることはなかった。

 

 ただ、一度天元が訪れた時には少し警戒はしたが、何も違和感なくことなきを得た。

 

 汎用性が高く使い勝手がいい。

 原作でも愈史郎がいなければ鬼舞辻無惨に勝てなかったであろう。

 それどころか絶対全滅していたと思う。

 

 愈史郎の結鬼術は炭治郎の処遇をあたっての柱合会議で話そうと思う。

 

 愈史郎の能力が有れば柱の実力アップ……特に目がほとんど見えない伊黒の実力は跳ね上がると思う。

 

 まぁ、鬼を嫌う本人がなんというか知らない。それについては策があるので問題ないだろう。

 

 さて、ここ数ヶ月間、ついに原作が開始したわけだが……俺は今は特に行動していない。

 

 

 原作ブレイクはいくつかしているから何か乖離が起こると思っていたのだが、炭治郎はしっかりと原作の流れを守ってくれているようだ。

 

 

 今は鼓屋屋敷の戦闘が終了し、伊之助や善逸と合流し、療養中とのことだ。

 

 なんで知っているのか。

 

 それは善逸と炭治郎からカラスを通して手紙が何通も送られてくるからだ。

 

 炭治郎からはこの前の感謝と善逸との再会で俺が善逸の兄弟子であることが判明、驚いたことについての一通。

 

 善逸からは……まぁ、何通も送られてきている。

 早く会いたいだの、見舞いに来いだの、死にたくないから守ってなどなど。

 同じような内容が送られてきた。

 

 善逸ってブラコンなのかな?

 そう思えてならない。

 

 こちらからしたらかわいいやつだと思うのだが、流石にここまでしつこいと面倒くさい。

 だから、手紙に一応目は通しているものの、炭治郎の返事で返した一通のみだ。

 

 

 ああ、あと伊之助からも手紙が届いていたっけ。

 「しょうぶしろがいこつ」その一言が殴り書きで……しかも解読が困難な文字が書いてあった。

 

 伊之助って人の名前覚えられないんだなと再認識したのだった。

 

 

 まぁ、とりあえずもうすぐ那田蜘蛛山編が始まるわけだが……。

 こればっかりは原作通りになってもらわないと困る。

 

 これは炭治郎の覚醒イベントだと思っている。

 ヒノカミ神楽。

 物語において最も大切なそれは炭治郎が下弦の肆累との戦闘で見た走馬灯がきっかけだ。

 

 俺は任務に召集されるだろう。なんせ、炭治郎のことを知ってる数少ない人物だ。

 柱は忙しいという理由もある。

 自分の担当区域を見るだけでも大変なのだ。担当区域がない俺は使い勝手がいい。

 今や俺の実力は柱クラス。

 普通の隊士では対処できない鬼が現れた場合、俺が行かされる指示は少なくない。

 

「これから忙しくなりそうだ」

 

 俺はため息し、誰もいない病室で一人呟く。

 現在、俺は病室で療養中だ。

 

 カナエから受けた怪我が未だに完治していない。

 

 全身複雑骨折。全治二ヶ月

 骨は完全に治り、今は機能回復訓練をしている真っ最中。

 

 ……本当に生きててよかったと思った。何度も思う。

 

 ちなみにだが、ここまでカナエの嫉妬で大怪我することは2年ぶりだ。

 

 いつもならあざができる程度なのだが。

 ……今回はかなりお怒りだったようだ。

 

 今はいいだろう。

 俺としても機能回復は大変だが、原作に入ったから長期休暇として捉えようと思う。

 

 この後はどうせ上弦やら鬼舞辻無惨との戦闘が続くんだ。

 ちょっとくらい良いだろう。

 

 頭を切り替えてプラス方面に考える。

 

 今は機能回復訓練も大詰め。

 そろそろ戦闘の感覚も戻った。

 

 準備は万端だ。

 

 

 

 もしも炭治郎が死んでしまったら?

 

 日本は……いや、世界の全人類が全滅。

 これはあり得る未来。

 

 だからこそ、俺は全力で運命に抗うんだ。

 大切な人たちを守るために。

 

 全てを守ろうなんて思っていない。

 俺の目の届く範囲でした守れない。

 

 原作で死亡する人たち。

 

 だから、俺は努力を続けたし、柱の実力向上につながるように訓練もした。柱クラスしか使えないが、原作知識から鬼との戦闘で有利になるような秘策も授けた。

 

 ここ数年、俺単独でも鬼舞辻無惨を倒すための奥の手も用意した。上弦に対抗するため、しのぶと珠世さんの協力をしてもらい対抗するための毒の実験にも協力している。

 

 

「絶対に乗り切ってみせる」

 

 俺は決意を改めたのだった。

 

 そして次の日、俺はお館様の指示で任務に復帰した。どうも厄介な血鬼術を使う敵が現れたのだとか。

 

 まぁ、普通の隊士には荷が重いだろう。少し遠出なので数日かかる任務だ。

 

 下弦の肆の前のリハビリがてらいっちょ行きますか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 任務は無事に終了した。

 結果だけ言えばやはり俺の粘り勝ちだった。

 太陽が出るまで一撃逃走を続けた。

 

 復帰後なので疲れもあり、任務が終わってから蝶屋敷に着くのに一週間かかってしまった。

 大きな怪我はなく、ほぼ無傷での帰還。

 

「ただいま〜」

「あら!お帰りなさい獪岳さん!間に合ってよかったです!」

 

 一週間ぶりとなる蝶屋敷。

 出迎えてくれたのは安堵を浮かべていたカナエさん。

 

「……何かあったの?」

「いえ……実は」

 

 カナエは懐から一通の手紙を出し、俺に差し出す。

 

「お館様より柱合会議に参加するよう通達が来ました」

「え?……なんで急に」

「それが、2日前、下弦の肆が現れ、しのぶと冨岡さんが対処をしたのですが」

「……え?」

 

 は?

 下弦の肆?

 どういうこと?

 もしかして炭治郎の件終わっちゃった?

 

「それで、鬼を連れた鬼殺隊士の件で急遽柱合会議が開かれることになりまして。それで獪岳さんにも出席するようにとのことです」

「……マジかよ」

 

 炭治郎の件終わってたわ。でも、丸一日空いてるのは不思議だ。原作だと柱合会議はすぐに開かれていた。

 

 ああ、しのぶは既に珠世さんたちと関係を持ってるからそれが影響してるのか?

 鬼を連れた隊士って炭治郎のことだよな?

 

「ちなみに鬼を連れた隊士って竈門炭治郎のことだよね?」

「はい」

「そっか……ちなみに生きてるよね?」

「大怪我はしていますが、生死に関わるほどではありません。あ!もちろん善逸くんと伊之助くんもです。今は病室で休んでますよ」

 

 安心したわ。

 とりあえず無事なようで何より。

 あとは、柱合会議を乗り越えるだけのようだ。

 

 そして、その日のうちに他の柱たちに緊急の柱合会議についての通達がいったのだった。

 

 

 今回の柱合会議は重要だ。

 

 血が流れることがないように、円滑に進めよう。

 

 そのためには………

 

 

 

 

 

 

 色々と仕込みをしよう

 

 

 




最後まで読んでくださりありがとうございました。
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