極めろ熱界雷!!目指せ一撃逃走   作:花河相

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先に謝罪すると、次の遊郭編まで日常パートで物語の進みは遅くなります。

また、伊之助の名前間違い変えました。
ガイコツとなってます。


天元……許すまじ

 カナエに噛まれてからは特に何もない平和な日常を過ごした。

 俺の怪我は重症であったが、あと一週間安静にしていれば、身動きは取れるようになるらしく、素直に療養をしている。

 

 さて、今日だが、2人柱から俺宛に手紙が来た。

 内容は見舞いに行って平気かどうかの確認。

 俺は二つ返事でOKをだした。

 時間をズラしてくるらしい。

 

「随分とハデなことしてんじゃねぇか!俺より目立ってんじゃねぇよ!」

 

 今日は順番で見舞いに来てくれるようだ。

 一人目は派手が大好き音柱、宇髄天元。

 

「お前がこんな様になるとはねぇ」

 

 開口一番で俺への賞賛らしきものからそのあと心配をしてくれた。

 

「お!そうだこれ見舞いだ!俺様が派手に選んで来てやったぜ!最高級の酒だ!心から感謝して飲め!」

「いや、今飲めねぇよ。療養中……わかる?」

 

 わかってんのかよこのやろう。

 まぁ、いい。

 

「んだよ地味につまんねぇな」

「病人をなんだと思ってんだよ」

「まぁ、いい。この俺様が見舞いに来てやっただけでもありがたく思え」

「……はいはい。ありがとう」

 

 天元は言葉は間に受けず流すに限る。

 これがこの四年で学んだことだ。

 あれ?そういえば今日天元の妻来てないのか?

 

「今日すまさんたちは来てないのか?」

「ああ?なんだ?俺だけじゃ不満なのか?」

「いやいや、蝶屋敷に来る時いつも一緒に来てたから、来てるのかと思って」

「ああ、そういうことか。残念だが、今嫁たちは任務中だ」

 

 任務中?

 ……ああ、そういえば今遊郭に潜入してんだっけか?

 

「別行動か……」

 

 大体任務だと一緒に行動しているが。

 

「今回はお前が上弦に遭遇したっつうから忙しい中派手に心配して来てやったんじゃねぇか」

「……そうか。心配かけて悪かったな」

「まぁ、元気そうで何よりだ」

 

 天元は見舞いに来てくれた経緯を話しそれで……と前置きをして話始める。

 

「……どうだったよ……上弦は」

 

 ……上弦かぁ……そりゃ。

 

「……強かったさ。少なくとも現時点で柱一人じゃ相手するのは難しいと思う」

「俺でもか?」

「難しいかもな。……初めから手の内を知っている状態で、俺が得意な地の利を活かせる環境であったのに……それでも勝てなかった。……俺が藤の毒と不死川の稀血を打ち込んで弱らせ、その隙を不死川がついてやっと首を斬れたくらいだ」

「……そうか。それほどまでに上弦は強いのか」

 

 それほどまでに上弦は強い。

 原作でも一人で対処して倒したのはいなかった。

 

 まぁ、善逸が上弦の六となった獪岳を倒してはいたが、それはなったばかりだからと愈史郎も言っていた。

 

 俺が関わり原作よりも強くなっている柱でも一人では難しい。それが俺の見解だ。

 

「なるほどな。地味に参考になった……だが!この祭りの神である俺様は派手に一人で対処してやるがな!」

 

 ……さっきの雰囲気はどこいったよ。ま、本当にその前向きさは羨ましいな。

 

「おーそりゃ頼もしいな」

 

 俺が今言えるのはその一言。

 天元のことだ。

 どうせ訓練の量を増やしたりするのだろうな。

 天元は努力家。鍛錬も基本一人でしている。

 

「あ!そうだ。地味に忘れるところだったぜ!」

「どうした?」

 

 何か忘れ物か?

 

「忘れたとは言わせねぇぜ。俺様の命令に一つ従うと約束したじゃねぇか?上弦との戦闘で頭イカれたか?」

「覚えとるわ!てか、微妙に意味合いが違うし」

「どこも間違ってねぇよ。俺が法だ」

 

 どこの敵役だよそのセリフ。

 

「まぁいいか……で、何を命令する気だ?」

 

 まぁ、心当たりはある。

 

「今俺達が調査している任務を派手に手伝え!」

 

 ……ああ、やっぱり。

 天元は話は続ける。

 

「獪岳……これにはお前も地味に関わっていることだぜ?……なんせ現地に行ったことがあるんだからな」

 

 ……あれ?何か不穏な言葉が聞こえたんだけど。

 キノセイカナ?

 俺、行ったことあるけど、店には入ってないしバレることはないだろう。

 

「……なんのことだ?」

「シラを切っても無駄だぜ?調べはついてる」

 

 落ち着こう。

 ……微妙に会話が成り立ってないだけかもしれない。

 念のため確認を。

 

「それで……場所は?」

 

 ふぅ……落ち着け。

 天元はフッと笑い話し始める。

 

「男と女の見栄と欲……愛憎渦巻く夜の街、吉原遊郭だ!」

 

 カラン!

 

 それは天元の背後から聞こえてきた。

 

「え?……ア……アオイさん?……いや……これは違くて……。多分勘違いを……「カナエ様!大変ですカナエ様!」待って!ちょっと待って!」

 

 やばい。体が動かない。鬼が来る。

 

「じゃ、要件言ったし俺は帰るぜ。嫁たちの調査が一区切りついたらまた誘いにくる」

「おい!待て!」

 

 こいつだけは。

 こいつだけは死守せねば!

 

「んだよ?俺は派手に忙しいんだが?」

「ふざけんな!お前には人の心がないのか!人でなし!エセ神!派手やろう!卑怯者!」

 

 プチ!

 

 あれ?天元から額に血管が浮き出た?

 

「地味に冗談だったんだけどな……達者でな」

「ごめん!謝るから!頼む!まってぇぇぇぇぇ!」

 

 天元は瞬く間にその場を後にした。

 

 あ……終わった。

 

 ドスン…ドスン…ドスンと廊下からの足跡が近づいてくる。

 

「獪岳さん?」

 

 今のカナエを一言で言うならば、般若のようだったと言っておこう。

 

 

 その後、誤解を解くのに二時間ほどかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで……禰豆子ちゃんの件の交換条件の任務の依頼について話していたんですね」

「そ……そうです」

「なるほど。その件はわかりました」

 

 ……うん?今その件って言った?

 あれ?納得したはずでは?

 

「では、宇髄さんから聞いたのですが、一度遊郭に行ったことがあるとは……どう言うことですか?」

 

 ………………おわた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「天元……許すまじ」

 

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