極めろ熱界雷!!目指せ一撃逃走   作:花河相

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………終焉?

「譜面が完成した!勝ちに行くぞ!」

「やっとか」

 

 妓夫太郎と戦闘を開始して数分、天元が勝利のための譜面を完成させた。

 俺は天元の戦闘の補助をしていた。熱界雷で血鬼術や帯を弾き接近戦のみに専念できるように。

 

「で、俺は何をすればいい?」

「俺らにそんな地味なことはイラねぇ!派手に行くぞ!」

「おい!」

 

 天元はそう言うと一人特攻を開始した。あの野郎細かい打ち合わせなしで行きやがった。

 

「うぉぉぉぉ!壱…参……六…四』

「こいつ」

 

 天元は妓夫太郎と互角以上に戦っていた。妓夫太郎の不規則な攻撃を先読みし、圧倒している。

 このまま続けば首を斬るのは時間の問題。……俺は何をすればいい?天元の譜面は俺がいること前提で完成させたはず。

 

 天元の動きを頭で考えるな。……感じるんだ。

 

「死ねぇ!」

 

 ……ここだ。

 何故か直感でわかった。

 それは天元に迫る血の刃。……なるほど。天元の譜面は接近のみの譜面。その他は俺の役割か。

 俺は天元に迫り来る血の刃を熱界雷で相殺、そのまま戦闘に乱入。天元の近くに移動した。

 

「俺を忘れるなよ」

「何!……くそぉぉぉ!」

 

 妓夫太郎は焦る。だが、それを気にせずに天元と俺は首を斬るため接近する。

 

「これで終わりだ!」

 

 天元は俺の背中を使い空中に飛び上がり妓夫太郎の隙をつき、首を斬ろうとした。これは避けられない、勝負が決まった。誰でもそう思うだろう。

 

「残念だったなぁ。……お前らの負けだ」

『円斬旋回・飛び血鎌』

 

 それは妓夫太郎にとって奥の手。飛び血鎌を一直線、螺旋状の物を放ってくる。

 ……ふ、こうくるのは知っていた。

 なんせ俺には原作知識があり、こいつの技は熟知している。

 

「それはどうかな」

『雷の呼吸 熱界雷 十連』

 

 俺の最大火力の攻撃で相殺。

 

「派手に最高だぜ!」

『音の呼吸 壱ノ型 轟』

 

 二刀を妓夫太郎の頭上から渾身の一撃を振り下ろす。妓夫太郎の首は胴体と分かれた。

 ……勝負はありだ。

 

「あめぇよ!」

 

 だが、天元の攻撃はそれだけで終わらなかった。二刀が地面につき爆発、その後妓夫太郎の胴体を地面に蹴り上げた。

 

 あ、そうか。そういえば原作でもあたり一面めちゃくちゃにしてたっけ。

 

『雷の呼吸 伍の型 熱界雷』

 

 俺は熱界雷を妓夫太郎の胴体目掛けて放った。

 そして、上空には妓夫太郎の最後の広範囲の血が広がった。

 危なかった。もしも、地上だったと思うとどれだけの被害が出ていたことやら。

 

「……終わったな」

「ああ……これ、もう一本渡しておく」

「そうだな。せっかく無事に終わったのに死んだら意味ねぇからな」

 

 天元は横から話しかけてきて、懐からもう一本の注射器を渡す。

 天元は素直に解毒薬を注入した。

 

 本当に無事に終わった。誰も大きな怪我をすることなく。

 

「獪岳さん!宇髄さん!」

「あいつらもやりやがったか」

 

 炭治郎が少し離れた屋根から手を振ってきた。炭治郎たちも無事に堕姫の首を斬ってくれた。俺たちが斬るところも見ていたのかな。

 

 細かいことはどうでもいい。被害は出てしまったものの原作と比べ遊郭が崩壊することもなかった。天元が重傷を負うこともない。

 

「それにしてもお前は上弦に愛されてんのかよ?前回から一年も経ってねぇぞ」

「……知らん。俺が聞きたい」

 

 本当に俺が聞きたい。柱でも上弦に遭遇することなく引退するものがいる中でこの上弦の遭遇率は異常だ。

 

 まぁ、炭治郎という原作の中心人物と一緒に行動しているからだが、それ以前に鬼殺隊になってから猗窩座と童磨と遭遇した。

 

「……引退するかなぁ。充分貢献したし」

「お前も引退するのか」

「は?……天元は引退すんの?」

「女房たちとそういうけじめをつけてたんだよ」

「ああ。……なるほど」

 

 そういえば、原作でも雛鶴さんが提案していた。

 一戦から退き一般人として生きよう……と。

 

「なら、みんなで酒でも酌み交わすか。飲むか……倒れるまで」

「派手でいいじゃねぇか!乗ったぜ!」

 

 俺が引退するかはわからないが、天元が辞めるならそれを止めることはしない。

 誰だって幸せになる権利があるのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほう……上弦の伍相手に無傷とは……さすがはあの方が一目おくほどの存在だ」

 

 だが、その幸せの空気は絶望へ切り替わる。

 

「……はぁ…はぁ…はぁ」

「……な…んで」

 

 そいつが現れた瞬間、呼吸が急に乱れ身体中が震える。

 天元も同じような状態だろう。

 

 体が戦闘を拒否している。

 

 なんで……なんでこいつがここにいる。

 

「天元……大丈夫か?」

「ああ」

 

 どうにか体の震えを抑え目の前のそいつに向き直る。

 

「うむ…一瞬で切り替えたか。精神力も申し分ない」

 

 目の前の圧倒的強者は俺たちを見定める。ああ。なんで俺はこんなにも上弦に愛されているのだろう?

 

「……上弦の……壱」

「カー!カー!上弦の壱、出現!上弦の壱、出現!」

 

 目の前に現れた最大の死亡フラグであった。

 

 




最後まで読んでくださりありがとうございます。

短編投稿しました。
タイトルは「摩擦勇者は平穏を望む」です。
興味のある方、よろしくお願いします。
https://ncode.syosetu.com/n0988hz/

「せっかく、5年かけて準備して美少女奴隷買ったのに、何故か勘違いされて厄介なことに巻き込まれてしまったのだが」
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