【本編完結】コントラクト・スプラウト ~ おじさんでしたが実在合法美少女エルフになったので配信者やりながら世界救うことにしました ~ 作:縁樹
ねこです
よろしくおね
がいします
ともかく、これで『にじキャラ』さんとのお約束である【変身】魔法の実用化に目処が立った(らしい)。
その【変身】を使って、おれたちが何をしようとしていたのか――
この神様……可愛らし過ぎやしませんか。
……と、いろんなことがありました『
おれたちを助けてくれることになった、錆猫神使の
「また東京に来たら、いつでも遊びにおいでね! 第零会議室なら
「あの、素朴な疑問なんですけど……本殿とか、そっちのほうじゃないんです……か?」
「うふふふ。だってほら、私たちが間借り
「「「ええ!!?」」」
「聞いたことなぁい?
「ほへぇー…………」
驚愕の新事実を思わぬ形で知ることとなったが……たぶん知ってる人にとっては既知の事実だったんだろうな。フツノさま(分身)も澄まし顔だし。
そんなこんなでキンケイさんたちとも別れ、
ちなみに……例の【
ついでとばかりにラニの【
しかも副次効果として、『にじキャラ』さんの事務所まで徒歩圏内という好立地なアクセスポイントを得ることができた。とてもべんり。モタマさまありがとう。
『――――クルマ、とは……斯様に心踊る装いであっただろうか?』
『どれどれ……ほぉ、
「フツノさまなんで居んの!?」
『当然、去って居らんからな』
往路はラニの【蔵】の中にて、神剣(模造体)の状態で眠りについていたフツノさまだったが……ラニに振り回されモタマさまとの交渉のために目覚めてからそのまま、交渉そのものが終わっても姿を消すことなく顕現し続けていたのだった。
そして……その流れで、こうして車に乗り込み、興味津々で車内各所を眺めているということは。
……誠に、誠に
「おれはもう諦めたからね。じゃあ出発しまーす揺れにお気をつけくださーい」
『
運転手はわたくし木乃若芽、終点浪越市までご案内いたします。
からからと良い笑顔を浮かべる獰猛系帯刀美少年フツノさまは、眺望良好な助手席に収まってシートベルトをばっちり締めてくれている。同乗者のシートベルト非装着は
『――――お。……ぉ、おぉ……動いているのか、この小部屋が』
「なつめ様、なつめ様。こちらの窓より外の風景がご覧いただけまする。疲れましたら、
『――――うむ。礼を言おう、白狗里の娘よ』
「光栄にございまする」
「……かわいい……えへへぇ」
セカンドシートでは、窓際に
加えて……新たなる癒し効果が期待される
……神使ならある程度は大丈夫だと思うけど、本来走行中の車内でねこちゃんを放すのは良くないハズだ。
視聴者の皆さんは真似しないで、是非ともペット用おでかけケージを使ってあげてください。
おれも細心の注意を払って安全運転します。
「これはこれで新鮮っすね。電車みたいですし。……あーでも外の景色見るにはこっちのが楽っすね」
「ふふふ。男どうし仲良くしようぜ、モリアキ氏」
「男どうし、ってのはさすがに無理があると思うっすよ……あとちゃんと座ってください白谷さん。ヒラヒラでチラチラっす」
「おーいモリアキ、度が過ぎるようならシンクに投げ込んで蓋しちゃって良いからね!」
「了解っす」「そんなぁー」
最後尾、横向きのベンチシートにはモリアキが腰掛け、ひと仕事終えて元気いっぱいにはしゃぎ回るラニちゃんがその周囲を飛び回る。
走行中の車内での飛行は疲れる、とか自分で言っていたにもかかわらず……よっぽどの解放感なのだろうな。本当にお疲れさまだ。
セイセツさんと共同での研究と、魔法や機器の試作や開発。もともと研究や考察が好きだとは言っていたけど、まさかここまでやってのけるとは……正直、予想以上だった。
これはラニちゃんにも……ご褒美を買ってあげるべきだろうな。
「ねぇーラニー」
「ん、なぁにノワー」
「帰ったらご褒美買ってあげるね。何がほしい?」
「今なんでもって言ったよね!?」
「言ってねぇよおいこら何させる気だ不健全エッチ妖精め!!」
「ノワのおしりを枕にしたい!!」
「や、やめなさい! 清純派美少女も乗ってるんですよ!!」
あまりにもひどいやり取りに、危うく道を間違えるところだったけど……なんとかナビ通りの交差点で曲がり、首都高速に乗ることに成功した。
ここまで来れば、あとは簡単。緑色の看板に従って適切に車線変更を繰り返し、東越基幹高速へと合流……『浪越』の表示めがけて突き進めば良いだけだ。
現在時刻は……お昼どきのすこし前、といったところか。道中サービスエリアで休憩を挟みながらでも、陽が暮れるか暮れないかくらいの時間には
そう、思っていた。
そのはずだった。
『
「どうしてこんなになるまで放っておいたんだ!!」
「違うんす! 仕方が無かったんすよ!」